パンデミックと共に生まれたポップの未来|glaiveがデビューEP『cypress grove』をリリース

15歳のエモ

 

 

glaiveは、ノースカロライナ州ヘンダーソンビル拠点にするシンガーソングライターAsh Gutierrezによるプロジェクト。現在15歳。glaiveという名前は”死にゲー”の代表作品『DARK SOULS III』の武器に由来している。

 

glaiveは、今年のパンデミックの始まりと共に音楽キャリアをスタートさせ、ここ数ヶ月の活躍で大きく人生を変えていっている。DiscordやSoundcloudを通して、同じ感覚を持つコミュニティやアーティストに出会い、今年5月に初のシングル「life is pain」をリリースし、その後も客演を含め次々と楽曲をリリース。現在フォロワー数が急激に伸びているSpotifyの公式プレイリスト「hyperpop」でもカバーを飾り、100 gecsなどを中心とするようなシーンを代表する存在の一人となった。最初はLil PeepやLil Tracyなどに夢中だったというglaiveのサウンドの特徴は、American Footballに代表される90〜00sエモバンドのような眩しいぐらいにキラキラしたギターの音。その上に乗る甘すぎるほどのメロディ。どうしても現在のハイパーポップと呼ばれるシーンやアーティストと並べられてしまうが、今作を聴いてもギターの音を中心としながら、幅広い楽曲が収録されており、他にはない確かなオリジナリティを持ち合わせている。

 

彼の制作プロセスは、ベッドルームで新曲を制作後、完成したら最初に母親に聴かせる。その次にネット上の友人に聴かせて、どちらかが気に入らなければリリースしないようにしているという。今作はメジャーのインタースコープからリリースされているが、今もこのプロセスを大事にしているようだ。Z世代の新たな感覚を持ったアーティストが続々と注目を浴びる中、彼はZ世代の中でもその次のアルファ世代に近い。学業と音楽の両立も大変だろうが、2021年はさらなる期待と注目を浴びることになるだろう。

 

 

glaive – “cypress glove”

Label : Interscope Records

Release date : 19 November 2020

Stream : https://smarturl.it/cypressgrove

 

Tracklist

1. eyesore

2. astrid

3. dnd

4. touché

5. hey hi hyd

6. 2009

7. pissed

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