2025/03/04
vol.1_直感ヲ愛ス
直感をこよなく愛する。愛しています。それは、僕が生まれてから今この瞬間までに蓄積された因果律が、絶対的に存在していると信じているからだ。
この直感が紡ぐ時間軸に身を委ねれば、運命がいかなる方向へ転ぼうとも構わない。上昇しようが堕落しようが、天国に歓迎されようが地獄へ蹴り飛ばされようが、生きようが死のうがーーたとえ昨日と酷似した今日が訪れ、それと同等の明日が続こうとも、ただ受け入れる。唯々諾々と。
そして、この純粋な因果の流れから放たれる美しさーーそれは、時に残酷で、時に儚く、時に甘美で、時に無慈悲なまでに静謐な光を帯びている。その美しさに僕は感嘆せずにはいられない。oh, 美しい。嗚呼、beautiful…
居たけど知らん瞬間 –
0226/2025 by Gaku Kokue
では、”愛する”とは一体何か。この疑問が氷解した時に初めて、”直感ヲ愛ス”ことが自らの理知となる。
納得するために、僕は辞書で愛や、その語から派生する語句を辞書で引いてみた事がある。当然、Googleの世話になったこともある。そこで記されている定義はいつも、感覚的な要素に比重が置かれており、それらを読む度に僕は「だからその感覚がどういうモンなのか教えてくれよ!」と思うばかりであった。
僕は、出鱈目に言辞を弄するのは好まない。然し、世の人々はいつも、愛の意味に於いての言を俟たない。まるで皆、愛の解釈が均一に一致しているかのように、口にしたり、書いてみたり、歌ってみたりしている。僕だけですか、それを履修していないのは。疑わしい。
例えば、二年程前に読んだ、”エーリッヒ・フロム『愛するということ』鈴木晶訳、紀伊國屋書店、2020年”によると、”愛すること”とは、相手の成長を願い、その人自身のために発展していくことを支援する姿勢。そのような事が書かれていたと記憶しています。
なるほど、それが”愛すること”ならば、それは感情ではなく行為であり、態度であり、実践であるということになる。改めて”愛する”とは動詞であることを痛感する。
ならば、僕にとっての「愛する」とは何か。それを理解するには、まず各人における「愛」という名詞、その感覚を演繹的に定義する必要がある。そして、その定義から派生する行為や意思を遡及的に検証することで、初めて「自らの愛の感覚」を認識できるのではないか。
愛とは、決してただ「ある」と言えるものではなく、只々「する」ことでしか実感できないものなのかもしれない。
辞書の言葉が感覚的に偏るのは、僕たちが愛を「感じる」ものと考えすぎているからではないか。本当は、愛は「為す」ものであり、「作り上げる」ものではないのか。故に、”愛を育む”といった表現の仕方が存在するのであろう。
bros(mana online)等 –
0226/2025 by Gaku Koku
直感を愛することもまた、それと同じだ。ふとした瞬間に訪れるひらめきを、ただの感覚的な衝動として流すのではなく、意識的に育て、鍛え、磨き上げる姿勢。それが「直感ヲ愛ス」ことの本質である。
では、それをどうすれば実践できるのか。答えは単純で、しかし厄介だ。それは、時間をかけること、そして意識的に取り組むこと。フロムが言うように、愛は技術であり、学ぶことができるのならば、直感もまた鍛えることができる。”直感ヲ愛ス”とは、ひとつの習慣であり、訓練なのだ。
何故、”直感ヲ愛ス”か。それは、直感こそが、自分だけの「自分」を形作るからだ。誰の言葉でもなく、誰かに教えられたものでもなく、ただ自分の内側から生まれるもの。それが直感であり、それを尊重することは、すなわち、自分自身の唯一性を認めることに他ならない。
直感を愛するとは、他者との比較ではなく、自分という存在の輪郭を鮮明にすることだ。誰にもなれず、誰にもならないまま、自分自身であり続けるために。直感とは、そのための指標であり、羅針盤なのではないか。直感が示す道が、自分だけの道なのだから。
Hella MASSACRE –
0226/2025 by Gaku Kokue
”いつでも心のコンパスを 信じるんだ!”
– Sindbad Storybook Voyage Ride Through mixより
Saren
category:COLUMN
tags:amalgam-theory
2025/01/20
vol.0_目的と手段 Sarenとは、僕が自らの音楽や言動などを通して発信する全てを指すプロジェクトであり、僕の人生そのものが形を成したものだ。 この活動を始め、いつの日からか「目的はモノラル、手段はステレオ」が僕の信条のひとつになった。この考えは、如何なる事象に対しても本質的であると考えている。そして、僕はその単一な目標を達成することを日々強く願っている。 名前に触れたらわかるように、僕の願う方法は多岐に渡る。 stu兼ウチ – 0108/2025 by Gaku Kokue そういえば、この連載はAVYSS MAGAZINE内では『コラム』に分類されるらしい。どうだろう、違う気がする。今書いている文章/これから書こうとしている文章は、コラムよりも『エッセイ』や『随筆』に近い気がする。でも、そう呼びたいとは思わなかった。定義として合っているとか間違っているとかいう話ではない。ただ、そう呼びたくなかった。似合っているだろうけど、自分が気に入っていない服を親に着せられている子供のような顔で書くことになると思ったからだ。 僕は、Sarenを始めるにあたって、目的という名の“願い”をひとつ抱えていた。「納得してほしい」Sarenという人間が発する音楽、詩、言動、行動等々を構成する僕の人生そのものを、なるべく多くの個人に納得して欲しいという強く残酷な“願い”を。その願いを叶えるためには、僕の中にある情報を、できるだけ純度を保ったまま、各個人の中へ溶け込ませる必要があると考えた。 情報が溶けるというプロセスは、一方的なものではない。溶け込む先で化学反応が起こり、Sarenを理解する人たちの中で、何らかの新しい価値や視点が生まれることを期待している。そして、近頃の僕はSarenの「融点」を調整する必要があると感じていた。 これまでの僕は、自分の言葉や行動が少しでも誤解されないように、慎重に「融点」を高く設定していた。しかし、それでは十分な反応を引き出せないと気付いた。Sarenという存在をより多くの人の中に広げるには、少し融点を下げ、より溶けやすくする必要がある。柔軟でありながらも本質を失わない、その絶妙なバランスを探る作業が必要だった。 この連載を始める理由も、そんな調整の一環だ。文章を書くことで、自分の内側を少しずつ外側に流し出し、その過程で自分自身も変化する。だから僕は、この連載を『アマルガム論』と名付けた。 俺と星 – 0109/2025 by Gaku Kokue といった具合のコラムを毎月連載することになりました。よろしくお願いします。 Saren
2020/03/19
『HOXXXYA』より 上海ALLを中心に広がりを見せる〈SVBKVLT〉から去年リリースしたアルバム『HOXXXYA』が世界的に注目を浴びたプロデューサーKasimynとパフォーマー/ボーカルIcan HaremによるインドネシアンレイヴデュオGabber Modus Operandi。 昨年のWWW年越しイベントで待望の(一度延期になっているから余計に)初来日を果たし、強烈なパフォーマンスを我々に見せてくれた彼らのアルバムから冒頭曲「Genderuwo」のMVが公開。吊るされた鶏の足、少年の目の上のSDカード、投げつけられる卵など奇妙な儀式の映像に乗る、デスメタル、ハードガムラン、Dangdut Koplo(インドネシアのダンス歌謡曲)、Asian Dope Boysが手がけたカバーのような混沌とした風景を我々はただ頭の奥で受け止めるしかない。 またAsian Dope Boysの新作パフォーマンス「TRANCE」にも参加しており、近日中にGMOバージョンの「TRANCE」トレイラーが公開される予定。 Gabber Modus Operandi – “HOXXXYA” Label : SVBKVLT bandcamp : https://svbkvlt.bandcamp.com/album/hoxxxya Tracklist 1. Genderuwo 2. Semeton 3. Kon 4. Tekyan 5. Trance Adiluhunxxx 6. Calon Arang 7. Padang Galaxxx 8. Sangkakala III
2024/02/15
3/20 SPREAD SPREADが拠点のイベント、”uncircle”のvol.5が2024年3月20日(水祝)に開催。ライブならではの”衝撃”に焦点を当て、この日限りの瞬間的なエネルギーの衝突・化学反応を目指す。 -主催より- 目の前で音が生まれるリアルイベントには、稀に理屈で語ることのできない感動が生まれることがあります。曲が好き、演奏がうまい、ビジュアルが好ましいなど、感動の起因となるような要素が一切感じられなくても、なぜか心を動かされるパフォーマンスに何度も出会ってきました。それこそがイベントの強みであり、このような営みが続いてきた原因でもあります。今回は自分が実際にライブを見て、そのような感動を覚えたアーティストを5組お誘いしています。過剰な現場主義をかざすのではなく、少しでも音楽の魅力の再確認・再発見が広がるとうれしいです。一緒に暴れましょう。SPREADで待っています! – 【uncircle vol.5】 2024年3月20日(水祝) at 下北沢SPREAD -live- CD BOYS ผ้าอ้อม99999 honninman Paris death Hilton バスクのスポーツ open 18:30 start 19:00 Adv ¥2,500+1D(¥600) Door \2,800+1D(¥600) student ¥1,000+1D(¥600) Flyer : ishibashi
5月24日 MORI.MICHI.DISCO.STAGE (遊園地エリア) more
JAPANESE OTAKU ROOM (FULL SET)
more
i.e web / 特設サイト公開
more