影の自分自身と戦う、その価値|Julek ploskiがアルバム『Give Up Channel』を発表

抑圧的な闇の中の光点

 

 

Julek ploskiのアルバム『Give up Channel』がmappaから。ポーランドを拠点に活動するFLスタジオの鬼が2023年にOrange Milkからリリースした『Hotel *****』に続く作品。Martyna Basta,、Patrick Shiroishi、Yikii、Zuzanna Bartoszek参加。

 

このアルバムは、影の自分と戦う作品。望まない記憶や罪悪感、鋸刃のような思考の嵐から身を守ることをテーマにしている。希望にしがみつき、拳を張り、歯を食いしばる。

 

オープニングの「Naysayer」の断片的なドリフトは、不安な白昼夢のように流れ、パッドとピアノの小刻みな音がトラパホリックのドロップとワラチャ・ドラムの破裂音に支えられている。「Truth」の荒涼とした雰囲気は、銃弾の飛沫、そして突如ジェスターのように吹き荒れる動揺した分裂気紛れなメロディーによって中断される。明確な勝者のいない内戦。

 

羞恥心が、やせ細った体を貫く毒のように、この音楽を蛇行させる。暗いベッドルームのブルーのスクリーンライト、脈打つこめかみ、ロックジョー。「Titanic」は、愛のために造られたものが、灼熱の復讐心と闘うことを余儀なくされ、その抵抗に打ちのめされるような衝撃を与える。この曲の抽象化されたレイヴ・シンセは、歪んだ声と螺旋状の錯乱に道を譲る。「Hollywood」は傷だらけの戦場であり、きつく巻かれたハードスタイルのストンプの武骨な打撃が、繊細なピアノとストリングスのアレンジを吹き飛ばしズタズタにする。

 

この音楽は、深い孤独、煮えたぎるような憎悪の瞑想について歌っている。しかし、最終的には勝利がテーマとなる。否定的な感情を煽るのではなく、それに対して憤り、ねじれ、悶える。抑圧的な闇の中の光点。混沌と汚物に対抗する明瞭さと目的。それは戦う価値がある。

 

 

Julek ploski – Give Up Channel

Release date : Feb 20 2025

https://mappa.bandcamp.com/album/give-up-channel

 

Tracklist

1. Naysayer

2. Truth (feat—Martyna Basta & Patrick Shiroishi)

3. Crippled

4. 1H Of Shame -Loop ,

5. J Maxwell’s Interlude Pt 1 (feat—Yikii)

6. Titanic

7. Espresso

8. I Was #AllAlone【 Movements V – VIII 】

9. Economy【 Movements I – IV 】

10. J Maxwell’s Interlude Pt 2 (feat—Zuzanna Bartoszek)

11. Hollywood

12. Give up Theme

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