2025/02/13
抑圧的な闇の中の光点
Julek ploskiのアルバム『Give up Channel』がmappaから。ポーランドを拠点に活動するFLスタジオの鬼が2023年にOrange Milkからリリースした『Hotel *****』に続く作品。Martyna Basta,、Patrick Shiroishi、Yikii、Zuzanna Bartoszek参加。
このアルバムは、影の自分と戦う作品。望まない記憶や罪悪感、鋸刃のような思考の嵐から身を守ることをテーマにしている。希望にしがみつき、拳を張り、歯を食いしばる。
オープニングの「Naysayer」の断片的なドリフトは、不安な白昼夢のように流れ、パッドとピアノの小刻みな音がトラパホリックのドロップとワラチャ・ドラムの破裂音に支えられている。「Truth」の荒涼とした雰囲気は、銃弾の飛沫、そして突如ジェスターのように吹き荒れる動揺した分裂気紛れなメロディーによって中断される。明確な勝者のいない内戦。
羞恥心が、やせ細った体を貫く毒のように、この音楽を蛇行させる。暗いベッドルームのブルーのスクリーンライト、脈打つこめかみ、ロックジョー。「Titanic」は、愛のために造られたものが、灼熱の復讐心と闘うことを余儀なくされ、その抵抗に打ちのめされるような衝撃を与える。この曲の抽象化されたレイヴ・シンセは、歪んだ声と螺旋状の錯乱に道を譲る。「Hollywood」は傷だらけの戦場であり、きつく巻かれたハードスタイルのストンプの武骨な打撃が、繊細なピアノとストリングスのアレンジを吹き飛ばしズタズタにする。
この音楽は、深い孤独、煮えたぎるような憎悪の瞑想について歌っている。しかし、最終的には勝利がテーマとなる。否定的な感情を煽るのではなく、それに対して憤り、ねじれ、悶える。抑圧的な闇の中の光点。混沌と汚物に対抗する明瞭さと目的。それは戦う価値がある。
Julek ploski – Give Up Channel
Release date : Feb 20 2025
https://mappa.bandcamp.com/album/give-up-channel
Tracklist
1. Naysayer
2. Truth (feat—Martyna Basta & Patrick Shiroishi)
3. Crippled
4. 1H Of Shame -Loop ,
5. J Maxwell’s Interlude Pt 1 (feat—Yikii)
6. Titanic
7. Espresso
8. I Was #AllAlone【 Movements V – VIII 】
9. Economy【 Movements I – IV 】
10. J Maxwell’s Interlude Pt 2 (feat—Zuzanna Bartoszek)
11. Hollywood
12. Give up Theme
category:NEWS
tags:julek ploski
2020/11/26
ポーランドの新星 ポーランド・ワルシャワにて実験的なサウンドをカセットテープやVHSでリリースするインディペンデントレーベル〈Pointless Geometry〉からjulek ploskiの新作EP『Human Sapiens』がリリース。 すでにUNSOUNDにも出演し、ポーランドのエクスペリメンタル界隈をザワザワさせている22歳のプロデューサーによる今作は木琴を効果的に使用し、ガバ、フットワークを融合させた脱構築ハイパークラブオペラ。人間であること、自己治療についての物語を描き、速くて、カラフルで、精神世界を覗き見る内容になっているとのこと。強烈な印象を残す「My Music」の映像も公開。 julek ploski – Human Sapiens Label : Pointless Geometry Release date : 23 November 2020 Bandcamp : https://pointless-geometry.bandcamp.com/album/julek-ploski-human-sapiens-ep Tracklist 1. Intro pt. “Życie Świata” 2. Human From Nowhere 3. My Music 4. Kocham Cię Koniu 5. My True Life 6. Pamiętam o Wszystkim! 7. Outro pt. “Smutna Zagadka Świata” Recorded in 2017-2020 Warszawa, Olsztyn Mastering by Nagy Roland Artwork and design by julek ploski Guitar in
2021/03/12
NFTの売上はロシアのDV被害者へ寄付 「TOXIC feat. Dorian Electra」「SEXIST feat. Hofmannita」に続く、Pussy Riotの新曲「Panic Attacck」がリリース。Asad J. Malikが手掛けた拡張現実MVも同時公開された。 Nadya Tolokonnikovaは今作についてこのように語っている。「私は2年間の服役の後もいまだに精神的な問題に悩まされています。トラウマ、恐怖、不安が完全に消えることはなく、うつ病や深い不安を引き起こしています。この曲はパンデミックの最中、24時間壁を見つめ続け、100%の無力感を感じた結果として生まれました。人々が困難な状況を乗り越えることができるように、元気づけられる曲を書こうとしたけど失敗ばかりだった。でも、不思議なことに自分が経験した絶望を正直に書いたら、30分ほどでこの曲が完成したのです。うつ病は21世紀の疫病であり、私たちがお互いの接し方に何か問題があることを教えてくれます。「PANIC ATTACK」のビデオは、人間の客観化、孤独、環境との断絶を反映していて、私たちを惨めにしています。そしてそれを引き起こしたのは私たち自身なのです。だから最後に自分のクローンと戦っています。」 https://foundation.app/pussyriot Pussy Riotは一連の作品をNFTでも3月13日に公開することも発表。デジタル・プロテスト・アートとも言うべき作品のNFTでの売上は、ロシアのDV被害者に寄付されるとのこと。 先日のCharli XCXらのコラボ作品や、Linkin ParkのMike Shinoda、OPNとNate Boyce、Grimesなど世界中のアーティストが皆参加し、今音楽業界でも急速に盛り上がりを見せるNFTとはブロックチェーン技術使用した「世界に1つだけのデータ」の価値を生み出せる代替不可能なトークン。デジタル資産、”所有権”の売買である。 Pussy Riot – Panic Attack Release date : 11 March 2021 Stream : https://pussyriot.hearnow.com/panic-attack
2023/02/16
およそこの10年の間に書かれた Dean Bluntとのコラボレーションでもお馴染みのミュージシャン、画家、詩人のJoanne Robertson。彼女はロンドンを後にし、2018年にグラスゴーに移住した。 彼女の絵画と音楽は、いずれも即興表現の瞬間から形成される。『Blue Car』は彼女の未発表のソロレコーディングのアーカイブから集められている。『Painting Stupid Girls』と同様に、その瞬間、彼女がその日の感情をどこに置いたか、それらは日記のような記録。いつ書いたかは不明だが、およそこの10年の間に書かれたもの。 Joanne Robertson – Blue Car Label : AD 93 Release Date – 10th March 2023 Format : LP / Digital Pre-order : https://ad93.lnk.to/BlueCar Tracklist A1 – Blue Car A2 – Band Sit Together A3 – Take Me In A4 – Jeans A5 – If It Feels A6 – Crossroads B1 – Street Empty B2 – River Shock B3 – Bay B4 – Little Talkin Do
JAPANESE OTAKU ROOM (FULL SET)
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