感情が言語を凌駕する|Glareがデビューアルバム『Sunset Funeral』を発表

悲しみの記録集

 

 

「”Guts” は、全てを飲み込む愛について歌っています。刺激的で新しく、不安にさせるもの。永遠に続くような愛。」

 

このような音楽を聴いたとき、荒々しく、ゆるく、美しい、あなたの心にはどのような風景が広がるだろうか。忘れてしまいそうなほど広い景色。時の始まりまで続く砂漠。ピンクのボケに溶け込む無限の地平線。テキサス?

 

2017年にテキサスのリオ・グランデ・バレーで結成されたGlareは、ジャンルの伝統主義者というよりも、広い領域と強烈なムードを描くペインター。バンドは、ソールドアウトのライヴで評判が伝染し、インターネット上でも、すでに多くの聴衆を集めている。

 

デビューアルバム『Sunset Funeral』は、感情が言語を凌駕する夢のような悲しみの霧。ギタリストのToni Ordazが言うように、「自分の気持ちをどう話していいかわからない人のための音楽 」、何年もかけて制作されたアルバム『Sunset Funeral』は、言いようのない悲しみの記録であり、喪に服す過程と、それが私たちの潜在意識と夢をどのように旅するのかを描いている。

 

シューゲイズ・リヴァイヴァリスト(これは彼らのBandcampに書かれている言葉です)の中でも、Glareは機知に富み、DIY的な視点でキャンバスに臨んでいる。Glareの音楽は、あまりにも崇高で、あまりにも巨大で、小さなアンプ・ボックスであろうとなかろうと、人工的な楽器から生まれたようには聴こえない。砂漠の砂のように広大な作品。しかし、よく目を凝らせば、重く砕けたテクスチャー、宝物のようなサウンドの数々を発見できる。「Guts」は、甘美なギター・ラインが至福と絶望の境界を溶かす。「2 Soon 2 Tell」は、このアルバムで最もゴージャスでロマンティックな曲のひとつで、緊張感と超越感を併せ持つ。クランチーで軽快な「Nü Burn」は、バンドのルーツであるハードコアへの回帰を思わせる。しかし、ハードに攻めるときでさえ、Glareのサウンドはこれまでのどの作品よりもソフトになり、より伝統的なポップ・ソングに傾倒しようとしているのがわかる。音楽が天に向かって漂っているのは確かだが、それでも安定した土台に縛られている。美しい。湿度が高い。錯乱している。これは、言葉よりも気持ちがものを言う人々によって作られた音楽。

 

 

 

Glare – Sunset Funeral

Label : Deathwish Inc. / Sunday Drive Records

Release date : April 4 2025

Pre-order : https://dthw.sh/glare

 

Tracklist

1. Mourning Haze

2. Kiss The Sun

3. Saudade

4. 2 Soon 2 Tell

5. Chlorinehouse

6. Felt

7. Nü Burn

8. Turquoise Dream

9. Guts

10. Sungrave

11. Different Hue

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