2025/01/30
悲しみの記録集
「”Guts” は、全てを飲み込む愛について歌っています。刺激的で新しく、不安にさせるもの。永遠に続くような愛。」
このような音楽を聴いたとき、荒々しく、ゆるく、美しい、あなたの心にはどのような風景が広がるだろうか。忘れてしまいそうなほど広い景色。時の始まりまで続く砂漠。ピンクのボケに溶け込む無限の地平線。テキサス?
2017年にテキサスのリオ・グランデ・バレーで結成されたGlareは、ジャンルの伝統主義者というよりも、広い領域と強烈なムードを描くペインター。バンドは、ソールドアウトのライヴで評判が伝染し、インターネット上でも、すでに多くの聴衆を集めている。
デビューアルバム『Sunset Funeral』は、感情が言語を凌駕する夢のような悲しみの霧。ギタリストのToni Ordazが言うように、「自分の気持ちをどう話していいかわからない人のための音楽 」、何年もかけて制作されたアルバム『Sunset Funeral』は、言いようのない悲しみの記録であり、喪に服す過程と、それが私たちの潜在意識と夢をどのように旅するのかを描いている。
シューゲイズ・リヴァイヴァリスト(これは彼らのBandcampに書かれている言葉です)の中でも、Glareは機知に富み、DIY的な視点でキャンバスに臨んでいる。Glareの音楽は、あまりにも崇高で、あまりにも巨大で、小さなアンプ・ボックスであろうとなかろうと、人工的な楽器から生まれたようには聴こえない。砂漠の砂のように広大な作品。しかし、よく目を凝らせば、重く砕けたテクスチャー、宝物のようなサウンドの数々を発見できる。「Guts」は、甘美なギター・ラインが至福と絶望の境界を溶かす。「2 Soon 2 Tell」は、このアルバムで最もゴージャスでロマンティックな曲のひとつで、緊張感と超越感を併せ持つ。クランチーで軽快な「Nü Burn」は、バンドのルーツであるハードコアへの回帰を思わせる。しかし、ハードに攻めるときでさえ、Glareのサウンドはこれまでのどの作品よりもソフトになり、より伝統的なポップ・ソングに傾倒しようとしているのがわかる。音楽が天に向かって漂っているのは確かだが、それでも安定した土台に縛られている。美しい。湿度が高い。錯乱している。これは、言葉よりも気持ちがものを言う人々によって作られた音楽。
Glare – Sunset Funeral
Label : Deathwish Inc. / Sunday Drive Records
Release date : April 4 2025
Pre-order : https://dthw.sh/glare
Tracklist
1. Mourning Haze
2. Kiss The Sun
3. Saudade
4. 2 Soon 2 Tell
5. Chlorinehouse
6. Felt
7. Nü Burn
8. Turquoise Dream
9. Guts
10. Sungrave
11. Different Hue
category:NEWS
tags:Glare
2023/03/13
凍ったエメラルド色の海に四方を囲まれて ロンドン拠点のサイバーフォークデュオ。Keloraがデビューアルバム『Gloomerald』のフィジカル版をリリースする。本作は『ソラリス』などのSF映画にインスピレーションを得て制作された。 『Gloomerald』は、スコットランドの周縁部との日記的出会いであり、デジタルな崇高さへの賛歌。このアルバムは、廃墟となった石油プラットフォームで閉じ込められ、ゆっくりと点滅するサーバーのように、凍ったエメラルド色の海に四方を囲まれている。 「このアルバムの制作とレコーディングの思い出は、世界が崩壊しつつあるという強い感覚と、海辺の生活が幻想的であるのに対し、私たちが消費するニュースやソーシャルメディアは現実世界で起こっていることだという矛盾の奇妙な感覚です。」 「毎日、思考、白昼夢、希望、不安、悪夢が、巨大な呼吸するサファイアのような生きた海の中で再編成されています。」 物悲しいメロディー、温かみのある生楽器、サイバネティックノイズとセロトニンスパイキンググリッチの超飽和スプラッシュの間で、Keloraは周囲の湿ったレンガに感情の軌跡を描き、同時に彼らのオンラインの足跡の急速な流れで通りを溢れさせ、現実と想像の場所と感情であるGloomeraldから流れ、そして戻ってくる。 Kelora – Gloomerald Label : Crystal Rain Release date : Feb 23 2023 Stream : https://kelora.ffm.to/gloomerald Bandcamp : https://kelorakelora.bandcamp.com/album/gloomerald Tracklist 1. To Nowhere 2. Fake Future 3. Ultramarine 4. Summer 5. Emerald 6. Forget Me Not / Song From Earth 7. Lost Forever 8. I Don’t Ask Why 9. I Live By The Setting Sun 10. 11pm Sunset
2020/08/13
9月8日リリース スペイン出身のプロデューサーZora Jonesがデビューアルバム『Ten Billion Angels』を発表。 今作は、先日IMAXにインスパイアされた仮想ナイトクラブ/コンピレーション『Virtua』を発表したばかりのZora Jones自身とSinjin Hawkeが運営するオーディオ/ヴィジュアルレーベル〈Fractal Fantasy〉より9月8日にリリースされる。4年間の歳月をかけてヘッドフォンとラップトップだけを使用し、制作された。 「音楽を作ることは、ソーシャルメディア依存、権力の追いかけっこ、お互いを利用する人たちに支配されているこの業界、それらのストレスを発散するのに役立っています。」「健康、友人、愛、自然、ファンには感謝しなければなりません。」と、Zora Jonesは語っている。 Zora Jones – Ten Billion Angels Label : Fractal Fantasy Release date : September 8 2020 Tracklist Tracklist 01. Shadows To The Light 02. Paranoid 03. Sister’s Blade 04. Cease Fire 05. Low Orbit Ion Cannon 06. Revenge Of The Bitch 07. Melancholy Princess 08. I Wanna Lose You 09. Hongfire 10. Waiting For You 11. Come Home
2021/02/25
父親の死と、トッド・マクファーレン作品 〈PTP〉〈Hyperdub〉から作品をリリース、そして解散した〈Bala Club〉の共同ファウンダーだったロンドンのプロデューサーEndgameが、自身が立ち上げた新興レーベル〈Precious Metals〉からデビューアルバム『Surrender』のリリースを発表。 今作において「死」は大きなテーマとなっており、喪失感と絶望の中に自分にとっての意味を見出すことについての個人の記録。父親の最期の瞬間を回想し、その悲しみを利用して現実を曖昧にすることでトッド・マクファーレンの作品(例えば『スポーン』)のような朽ち果てた世界観を作り出しているという。また、今作はEndgameのボーカリストとしてのデビュー作品でもある。他にもOrgan Tapes、Yayoyanohが客演で参加しており、ジャケットのイラストはVXXII、写真は〈PC Music〉のHannah Diamondが担当している。 先行公開された「Faithless」や、カオティック・ハードコアバンドConvergeのアルバムタイトルから由来する「No Heros」など、嘆きと悲しみの全11曲。薄暗いクラブの煙の中にいる浮かび上がるゴーストと陰鬱で美しい世界。 Endgame – Surrender Label : Precious Metals Format : LP (digital & vinyl) Release date : 9 April 2021 Pre-order : https://endgamexo.bandcamp.com/album/surrender Tracklist 1. Faithless 2. Barbed Heart ft. Yayoyanoh 3. The Shadow of Death 4. No Heroes 5. Requiem 6. Bodies 7. Exhumed ft. Organ Tapes 8. Sacrifice 9. Abyss 10. Lacerate 11. Tunnels Illustration : VXXII Photography : Hannah Diamond Design : Venom–s Studios Mastering : John
photo by Elsa Kostic more
2/23 渋谷STUDIO FREEDOM more
トランス電波姫爆誕 more