2022/10/20
自分の外側にいる自分を認める
シンガーソングライター、プロデューサー、マルチ奏者であるLucinda Chua。アイデンティティとレプリゼンテーション*について歌い、自らプロデュースを手がけた楽曲「Golden」を、Tash Tung監督との共同制作によるショートフィルムと共に公開。
*レプリゼンテーションは直訳すると「表現」や「代表」という意味がある。近年使われている意味は、さまざまなシーンにおいて多様性が適切に表現されているかということを意味する。
若き日の自分の視点から書かれた「Golden」は、お手本となる存在がいない状況下での、自らのアイデンティティについて深く考察する、親密かつ心温まる1曲となっている。「あなたに似ていないとき、私は誰に頼ればいいの?」Lucinda Chuaは静かに、不確かな声で宇宙に向かってそっと囁く。「陽の光にさらされた私は金色に輝くの。」美しいコーラスが加わり、彼らの声が重なり合うと、曲は光り輝くアンセムへと昇華し、若き日のチュアに呼びかける。「初めてであること、初めてであること」歌い、Lucinda Chuaが奏でる高揚感あふれるストリングスのアレンジが全体をより一層引き立てる。
映画監督、コラボレーター、そして親友のTash Tung監督(2019年『Semitones』)と組み、2人はこの楽曲のための切ないショートフィルムを共同制作した。美しい映画のような物語性のあるショートフィルムは、Lucinda Chuaと、9歳の子役俳優Coco Bridgerが、幼いLucinda Chua役の「Yian Yian」として共演している。制作にあたっては、イギリスを代表する東アジア・東南アジアのクリエイター達がチームを組み、エグゼクティブ・クリエイティブ・プロデューサーのTiger Hagino Reid、プロデューサーのCheruto Wang、セット・デザイナーのErin Tse、ムーブメント・ディレクターのDuane Nasis、写真家のMilo Van Giapが名を連ねている。
「Tash Tungや、東アジア・東南アジアの人材が大半を占めるキャストやクルーと一緒に仕事をしたことは、私のプロとしての人生で初めて、自分がマイノリティでなくなった瞬間でした」。 Lucinda Chuaはこう続ける。「レプリゼンテーションとは、ダイバーシティー(多様性)だけでなく、自分の外側にいる自分を認めることであり、自分の夢や欲望を応援することでもあります。この作品を発表することで、若き日の自分が誇りに思ってくれることを願っています。」
Lucinda Chua – Golden
Label : 4AD
Release date : 19 October 2022
Stream : https://lucindachua.ffm.to/golden
category:NEWS
2021/04/21
4ADより photo: Nhu Xuan Hua サウスロンドンを拠点にするシンガーでチェリストのLucinda Chuaが〈4AD〉と契約し、2nd EP『Antidotes 2』のリリースを発表。 『Antidotes 2』は、2019年に自身のレーベル〈秀燕〉よりリリースした『Antidotes 1』の姉妹作品であり、続編にあたる。自身のサウンド・ボキャブラリーを拡大させ、意識と潜在意識の間を刺激するようなテクスチャーは、お互いに混ざり合ってから消えていく。『Antidotes 1』が、Lucinda Chuaが自分の音楽のために景色を作り上げたものだとしたら、『Antidotes 2』はその中で彼女が生きているものだという。 今回、発表に合わせてEPの冒頭の楽曲「Until I Fall」の映像作品が公開。William Kennedyが映像を手掛けている楽曲は「再生と、立ち上がるための内なる強さを見つけること」をテーマにしている。 ノッティンガムの大学でフォトグラフィーを専攻していたLucinda Chuaは、音楽制作の選択科目を受講し、実験的なトラックを制作してオンラインにアップロードしたところ、アメリカのレーベル〈Kranky〉に発見された。やがて彼女は、チェリストとストリングス・アレンジャーとしてStars of the Lidのツアーに参加し、最初のバンドFelixでは2枚のアルバムをリリース。Felix解散後、ロンドンで数年間過ごし、チェロの実験的創作をスタートさせた。それらの実験は、2019年のデビューEP『Antidotes 1』に反映されており、静かなソングライティングと広大なテクスチャーのサウンドスケープが特徴的を持っている。リリース後には、FKA twigsの『Magdalene』ツアーのライブバンドにもメンバーとして参加している。 4ADのサイトでは『Antidotes』の1と2、両方の楽曲を収録したスペシャル・ヴァイナル・エディションの予約スタート。こちらは8月13日に発売される。 Lucinda Chua – Antidotes 2 Label : 4AD Release date : 7 May 2021 Pre-order/Pre-save : https://lucindachua.ffm.to/antidotes2 Tracklist 01 Until I Fall 02 An Avalanche 03 Torch Song 04 Before
2023/01/25
イギリス、マレーシア、中国の文化の狭間で生きる 滋味豊かで深い癒しを与えてくれる歌声とチェロを駆使した深淵なアンビエント~ドローン・サウンドでFKA twigsからザ・シネマティック・オーケストラまで魅了する孤高の才能Lucinda Chuaが名門〈4AD〉より待望の1stアルバム『YIAN』を3/24にリリース。同作より新曲「Echo」が日本語歌詞字幕付きのMVとともに公開された。 Lucinda Chuaが自身でプロデュースとエンジニアリングを手がけた今回のシングルは、センシュアルな反響のハーモニーと繊細なソウル調のピアノが印象的で、彼女独特の親密さと異世界のようなサウンドが堪能できる一曲。2022年にリリースした、若き日の自分の視点で書かれた「Golden」が、『YIAN』という世界への瞑想的な前奏曲だとすれば、「Echo」はその第一章へと我々をしっかりと導いてくれるものだろう。また、今回のビデオは彼女が中国舞踊を徹底的に学んだ後、映画監督のジェイド・アン・ジャックマンと、ムーブメント・ディレクターのチャンテル・フーと協力して制作され、中国の扇子の舞や中国武道への感動的で革新的なオマージュであり、感情が季節のように移り変わる様子を描く、内省的な旅路となっている。 アルバム・タイトルの『YIAN』は中国語でツバメ(燕)を意味し、彼女の両親が、中国人としてのつながりを保つためにChuaにつけた名前「Siew Yian」の一部でもある。ツバメという渡り鳥が場所を移動するように、彼女もまた、自身のバックグラウンドであるイギリス、マレーシア、中国の文化の狭間で生きている。母国語である中国語が話せない彼女にとって、音楽は、言葉では言い表せない自分の一面を表現する方法となり、『YIAN』は癒しの手段として浮上したのだった。 ほぼ全曲のプロデュースとエンジニアを自ら手がけ、クリエイティブな表現を完全なまでに具現化した作品である『YIAN』は、アルバムというよりも世界観であり、Lucinda Chuaが生涯をかけて、自身の経歴やアイデンティティと和解する中で磨きあげられた、自己の存在を学び、明らかにするための姿勢であるといえるだろう。 3/24(金)に世界同時リリースとなる本作の国内流通仕様盤CDには解説および歌詞対訳を封入。輸入盤LPはクリア・ヴァイナルでのリリースとなる。本日より各店にて随時予約受付中。 Lucinda Chua – YIAN Label: 4AD / Beat Records release: 2023.3.24(Fri) 国内流通仕様盤CD ¥2,200+税 解説+歌詞対訳冊子 輸入盤LP (クリア) https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=13240 Tracklist 01.Golden 02.Meditations On A Place 03.I Promise 04.You 05.An Ocean 06.Autumn Leaves Don’t Come 07.Echo 08.Do You Know You Know 09.Grief Piece 10.Something Other Than Years
2021/02/03
偽物のクールにうんざり 地球規模のパンデミックな状況の中、外の世界と最も安全に接続できるのはソーシャルメディアである。常に新しい情報や嘘か本当かわからない情報で溢れかえった広大な海の中、私たちは爆速で情報を整理しながら、自分を見失う。 前作「I’ll Just Dance」が投稿サイトRedditを中心に大きな話題を呼び、バイラルヒットしたソウルのベッドルームポップ・アーティストSu Leeが新曲「All The Noise」をMVと共にリリースした。 今作はパンデミックが始まるずっと前から存在していたソーシャルメディアの依存の問題に向き合っている。Su Leeのソフトで繊細なボーカルと、滑らかで適材適所に配置されたインストゥルメンタルは、新鮮な響きを持ってSNSフラストレーションからの解放を与えてくれる。 Su Lee – All The Noise Release date : 29 January 2021 Stream : https://sulee.ffm.to/allthenoise
受け手の自由に寄り添う作品
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東京・大阪を回るジャパンツアー開催
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