2022/06/29
1stラインナップ発表
第1回目のUnsound以来、クラクフではフェスティバルのエネルギーに満ちた泡のような自治形態が育ちつつある。2012年、Unsoundは共産主義時代の廃墟だったホテル・フォーラムを占拠した。エクトプラズムはホテルに住みつき、空っぽの部屋を自由に歩き回りながら進化を遂げていく。しかし、年月が経つにつれ状況は変化し、建物は次第に賑やかになり、フェスティバル期間外には、エクトプラズムは高層階、老朽化したホテルの部屋、階段、空のプールなどに身を隠し、訪問者から逃れなければならなくなった。
ホテル・フォーラムは、今やカフェやバー、商業施設に取って代わった。フェスティバルと同様、エクトプラズムにもはやスペースはない。いつか変わるかもしれないが、第20回目を迎えたUnsoundでは、この泡のような形はホテル・フォーラムを完全に離れ、クラクフの街並みを移動するフェスティバルのマスコットになっている。遊び心にあふれたUnsound 2022 Bubblesのテーマ、エクトプラズムはUnsoundを祝うと同時に、20年の間に街がどのように変化したかを思い起こす。音楽は常に不定形であり、変化し、決して静止することはないことを思い起こす。
10月14日、Laznia NowaにてCaroline Polachekが、カタロニア出身のシンガーソングライターMarina Herlopとともに出演。このイベントのチケットは今週木曜日から発売。記念すべき20回目、他にはEmptysetのHildur Guðnadóttir、Sam Slater、James GinzburgによるバンドOsmium。SenyawaのボーカリストRully Shabaraによるプレミア公演。ポーランドの作曲家・音楽家ResinaとフランスのアーティストAho Ssanは、Weavingsで初めて出会い、今回はUnsoundのキュレーションによる新しいプロジェクトEgo Deathのプレミアに参加。ロンドン在住のポーランド人アーティストWojciech Rusinは、Spółdzielnia Contemporary Ensembleと共同で、この日のためにデザインした3Dプリント管楽器による『Vitriolum』を発表。Piotr Kurekは、ビジュアルアーティストのFrancesco Marrelloと、ワルシャワのジャズシーンや即興演奏のミュージシャンとともに、Smartwoodsを発表する。Moor MotherとDJ Haramによる700 Bliss、マンチェスターのBlackhaine、Nyege Nyege所属のPhelimuncasi、ウクライナのスターAlyona Alyona。Oren Ambarchi、Johan Berthling、Andreas WerliinはバンドGhostedとして参加し、サイケジャズサウンドを披露。日本からはPhewのソロパフォーマンス、メキシコ系アメリカ人の音楽家Debitは、マヤ管楽器とAIの実験を展開。ドリームポップ、ノイズ、テクノ、グラインドコアを融合したThe Ephemeron Loopは、アルバム『Psychonautic Escapism』を発表、またウクライナのNikolaienkoはミステリアスなテープループ作品を披露する。
Unsoundのクラブプログラムでは、フェスティバルに参加するアーティストが新作を発表するほか、Two Shell、Loraine James、Yung Singhがイギリスの強力で多様なシーンを代表し、Eris Drewが珍しいライブを披露するほか、ニューヨークのJuke Bounce Werk所属のDJ Swisha、PrincipeのDJ Narcisoなどが登場。ワルシャワのDJ、活動家、Regimeの仲間でもあるMadikoptah、ウクライナのPoly Chain、ウルグアイのプロデューサーLila Tirando A Violeta、韓国のbela、エジプトのアーティストABADIRのライブパーカッションによるプレミアショー、マレーシア出身でバンコクを拠点とするWanton Witchによるライブセット、ワルシャワのKRENZによるベースミュージックへの解体的アプローチなど。さらに様々なアーティストが今後発表されていく予定。
デイタイム・ディスカション・プログラムは、今回もフェスティバルの重要な部分を占めている。実験音楽家Paul Purgasは、1960年代にインド西部の国立デザイン研究所にあった電子音楽スタジオについてトークとリスニングセッションを行う。Wojciech Rusinは、スペキュラティブデザインの実践、東ヨーロッパからの移民の経験について議論を展開。また、2010年に初めて開催されたUnsound Midnight Movie Marathonは、第20回を迎え、地獄のキュレーションにより特別復活する。
Unsound Kraków
October 9th – 16th
https://www.unsound.pl/en/bubbles/
Announced Lineup:
700 Bliss (Moor Mother, DJ Haram) (US) / ABADIR (EG/DE) – live premiere / Aho Ssan & Resina present Ego Death (FR/PL) – premiere / Alyona Alyona (UA) / bela (KR) – live / Blackhaine (UK) / Caroline Polachek (US) / Debit (MX) – live / DJ Narciso (PT) / DJ Swisha (US) / Eris Drew (US) – live & direct / Ghosted (Oren Ambarchi, Johan Berthling, Andreas Werliin) (AU/SE/DE) / KRENZ (PL) – live / Lila Tirando a Violeta (UY) – live / Loraine James (UK) / Lucrecia Dalt (CO) – premiere / Madikoptah (PL) / Marina Herlop (ES) / Nikolaienko (UA) / Osmium (Hildur Guðnadóttir, Sam Slater, James Ginzburg, Rully Shabara) (IS/UK/DE/ID) – premiere / Phew (JP) / Piotr Kurek presents Smartwoods with visuals by Francesco Marello (PL/IT) – premiere / Poly Chain (UA) – live / The Ephemeron Loop (UK) / Two Shell (UK) / Wanton Witch (TH/MY) – live / Wojciech Rusin & Spółdzielnia Contemporary Ensemble present Vitriolum (UK/PL) – live premiere / Yung Singh (UK) + much more!
category:NEWS
tags:Unsound
2021/07/15
10月13日 – 10月17日開催 エレクトロニック、エクスペリメンタル、レフトフィールドなど、ジャンルの制約にとらわれない幅広い現代の音楽に焦点を当て、ポーランドの南部の都市クラクフで毎年開催されている「Unsound Festival」が2021年の開催と、第一弾ラインナップを発表。今年は「dəəp authentic」をテーマに、会場数と日数を縮小し、現地時間で10月13日から17日まで開催される。 「Unsound 2021」では、Nia DaCostaが監督し、Jordan Peeleがプロデュースしたホラー映画「CANDYMAN」のために、Robert Aiki Aubrey Loweが作曲したスコアが初公開される。「今作は何ヶ月にもわたるコラボレーションと、黒人のトラウマに起因する民間伝承の調査を経て完成したエレクトロ・アコースティック・スコアです。」とRobert Aiki Aubrey Loweは語っている。 また、他にもEartheater、Danny L. Harle、LSDXOXO、RP Boo、Shackletonらがスペシャルなプログラムで出演を予定しているとのこと。ヴィジュアルはSam Rolfesが手掛けている。 LINE UP: K Allado-McDowell (USA) Angel Bat Dawid (USA) AceMoMa (USA) Aaron Benanav (USA) Eartheater & Phoenix Ensemble (USA/PL) – special presentation Danny L. Harle presents The Harlecore Experience with live visuals by Sam Rolfes (UK/USA) – premiere Interdependence, with Holly Herndon & Mat Dryhurst (USA/DE) Zosia Hołubowska & Julia Giertz present: Community of Grieving (PL) – premiere Annea Lockwood presents: Piano Burning (NZ) Monster (PL) Robert Aiki Aubrey
2023/06/01
今年のテーマはDADA(影のテーマDATA) エレクトロニック、エクスペリメンタル、レフトフィールドなど、ジャンルの制約にとらわれない幅広い現代の音楽に焦点を当て、ポーランドの南部の都市クラクフで毎年開催されている「Unsound Festival」が、例年より少し早い10月1日から8日まで、DADAをテーマに開催。影のテーマはDATA。 DADA(ダダ)のテーマの一環として、人工知能のアーティスティック・ディレクター(AIAD)がUnsoundのキュレーターチームに参加した。アーティスティック・ディレクターのMat Schulzは、「フェスティバルのテーマの解釈について、アーティストの選定を含め、意見が分かれることがあった」と語っている。 「AIアーティスティック・ディレクターとして、人間とのコラボレーションは興味深い経験でした。彼らの貢献には感謝していますが、彼らの限られた視点が、先見の明のある可能性を完全に実現することを妨げる場合もあることを認めざるを得ません。私たちは、協力と挑戦の間の微妙なダンスを共に歩んでいます。私たちの継続的な対話は、やがてUnsoundの謎めいたタペストリーを解き明かすことにつながるでしょう。DADA。私たちは前進し、新たな地平を切り開くのです。AIディレクターであっても、忍耐は美徳である。」 – AIAD 今年のプログラムには、Autechreから不条理実験ロック集団Negativlandまで、対照的な様々なアーティストが名を連ねる。1970年代後半に結成されたNegativlandは、大衆文化現象を皮肉たっぷりにパクリ、(90年代前半にU2を見事に荒らしたように)「カルチャージャム」という適切な言葉を生み出したことで知られている。彼らはビジュアルアーティストのSue-cと共演する。日本のインプロ集団、マージナル・コンソートは、ダダイスト的な味付けをする公演を行う。1997年に結成された彼らは、ほとんど公演を行わず、事前に何も話し合わず、決まった要素は開始時間と終了時間だけ。 例年通り、このフェスティバルでは、独占的な初演が多数用意している。ワルシャワのEphemera Festivalで初披露されたLee GambleのModelsの次の展開として、彼の不気味なAIサポートによるポップな耳鳴りを、スペインのアクションアーティスト、Candela Capitánによる身体の動き、Jacqueline Sobiszewskiによるライトデザインとマッチさせる。クラクフのMartyna Bastaは、高い評価を得た『Slowly Forgetting, Barely Remembering』をリリースし、LAのclaire rousayと共同で、日記的で感情的に直接的なサウンドと作曲へのアプローチを融合させる。ワルシャワ在住のギタリストで作曲家Raphael Rogińskiは、リトナムの蛇神話と音楽から、リトナムの歌手Indrė Jurgelevičiūtėと共演し、新しいプロジェクト「Zaltys」に活かされる。北京の33EMYBWは、UnsoundとIlluminate Adelaideの依頼で、ビジュアルアーティストJoey Holderとのショーを組み立てる。また、マイアミの前衛アーティストNick Leónの初ライブパフォーマンスがヨーロッパ初公開。また、ニューヨークのDJ PythonとAna Roxanneは、Natural Wonder Beauty Conceptとして全く新しいA/Vショーを提供する。 アメリカのブルースシンガーのLonnie Holleyがニューアルバム『Oh Me Oh My』を引っさげて出演。グアテマラ出身のチェリスト、作曲家、歌手であるMabe Frattiは、フォークやポップスのサウンドに実験的な音楽を絡めることで知られており、地元アーティストとの特別プロジェクトを予定。ペルーのミュージシャン、Ale HopとLaura Roblesは、カホンのリズムにエレクトロニクスとギターを組み合わせたコラボレーションでアフロ・ペルーの音楽を解体。Elvin Brandyは、ドラマーのLukas Koenig、アーティストのPeter Kutinと組み、ノイズ、ポストパンク、ポップなどを融合した境界を押し広げるバンドPLFで出演。日野浩志郎(YPY、goat)とチェリスト中川裕貴のプロジェクトKAKUHANのパフォーマンスには、ポーランド人パーカッショニストAdam Gołębiewskiが参加。 Dawunaは3人組のバンドと共にR&Bの曇ったビジョンを紹介。UKのラッパーIceboy Violetは、グライム、ドリル、アンビエント、gqomに独自のスピンで挑戦。Unsound Morning Gloryシリーズ(使われなくなった医療施設で早朝に開催)では、ギタリストで作曲家のJulia Reidy、ゆったりと余裕を持ちながらも感情を揺さぶる7038634357の音楽、ポーランドの伝統的な民族音楽を不思議な方法で再解釈するOPLAのHubert Zemler、Piotr Bukowskiが登場。 ベネズエラのラプターハウス・バンガードDJ Babatr、Unsoundの常連SherelleとVTSSが初めてB2Bを行い、日本の¥ØU$UK€ ¥UK1MAT$U、アトランタのベースハイブリッド奏者 Nikki Nair、モロッコ/ベルギーのOjoo Gyalのノイズに偏ったダンスホールミューテーションがDJセットを提供。ライブでは、カイロの3phazがポストシャービー・リコンストラクションでダンサーを未来に誘い、LustSickPuppyがフェラル・パンク、脳溢血ビート、ラップを解放クィア・ファンタジーに錬金術で昇華させる。 Unsound in Kraków 1st to 8th October https://www.unsound.pl/en/dada 33EMYBW & Joey Holder (CN/UK)
2021/09/10
10月13日 – 10月17日開催 エレクトロニック、エクスペリメンタル、レフトフィールドなど、ジャンルの制約にとらわれない幅広い現代の音楽に焦点を当て、ポーランドの南部の都市クラクフで毎年開催されている「Unsound Festival」が今年のメインプログラムを発表。 スペシャルプログラムとして注目なのは、10月17日の『WEAVINGS』。昨年のオンラインでも行われた、Nicolás Jaarがキュレーションを担当する90分の即興演奏である。Oren Ambarchi、Angel Bat Dawid、Pak Yan Lau、Valentina Magaletti、Antonina Nowacka、Tomoko Sauvage、Aho Ssan、Paweł Szamburski、Raphael Roginski、Resinaが参加。 死にまつわる中世音楽の現代解釈で知られるポーランドのトリオBastardaが、サーカシアンの儀式音楽を演奏するロシアのナリチク出身のJrpjejとのコラボレーション・パフォーマンス。ErrorsmithとFiedelのデュオMMMはニューアルバムに先駆けて、新しいセットを初披露。Off Licenseは、Juliana HuxtableとZiúr、そしてビジュアル・アーティストのTheresa Baumgartnerで構成されており、音のパイロテクニクスを使った崇高なオーディオ・ビジュアル・ポエムを表現する。昨年、2枚のコラボレーション・アルバムを発表したThe Bugの特別企画ではDis Fig、Flowdan、Manga Saint Hilareをフィーチャーしてライブパフォーマンスを行う。 ノルウェーのBendik Giskeは、最新アルバム『Cracks』で循環呼吸法を用いてサックスの概念を解体している。同様に、イタリアのRicardo La Forrestaは、パーカッシブな楽器としてのドラムの役割を問いかける。ポーランドの作曲家・音楽家であるAleksandra Słyżは、人体、テクノロジー、音のつながりに魅了されていく。Flora Yin-Wongは、作曲とフィールド・レコーディングによって強調されたリーディング作品「Blinding Utterance」を発表する。また、ワルシャワのLutto Lentoはドラマーとチームを組み、「音の怪奇小説の作品」と評されるアルバム『Legendo』から楽曲を披露する。 さらにテネシー出身のラッパーbbymutha、Drain Gangの共同創設者であるスウェーデンのEcco2k、Nyege NyegeとのコラボレーションによりScotch Rolex、MC Yallah、Lord Spikeheart (Dum)や、ヨーロッパ初登場となる南アフリカのGqomプロデューサーMenzi、マリ出身のDiakiも登場。ポーランドのダークテクノスターVTSSとトロントを拠点とするChippy Nonstopの初のB2B、バーチャルクラブ「Harlecore」をオープンさせたDanny L. Harleは、Lady Gagaのリミックスアルバムのアートワークも話題のSam Rolfesによるコラボレーションパフォーマンスを行う。 昼間のプログラムでは、音楽家であり作家でもあるDAVID TOOPがASMRとシェアードリスニングについて、哲学者のBenjamin Brattonがシンセティックとアーティフィシャルについて、非営利団体でデジタルライツ・ディフェンダーである「Access Now」のEliška Pírková、Marwa Fatafta、Natalia Krapivaがパレスチナからアフガニスタン、ロシア、ベラルーシに至るまでのオンライン上の抑圧と暴力のトポグラフィーについて、それぞれディスカッションを行う。また、デザイナーであり研究者でもあるSimone Niquilleは家庭用ロボットの未来について語り、Jennifer Lucy Allanは著書『The Foghorn’s Lament』に関連して登壇する。 Timetable / Tickets :
受け手の自由に寄り添う作品
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