2021/08/20
8月22日開催
仙台を拠点に活動するサウンドアーティストNami Satoが、最新アルバム『World Sketch Monologue』のリリース記念無観客ライブパフォーマンスを配信する。
会場は、2011年の東日本大震災の津波の影響で人の居住が許可されない災害危険区域となった荒浜に震災後すぐにオープンしたスケートボードパーク「CDP」。オーナーである貴田慎二が津波で流された自宅跡地の住宅基礎を利用し、自らやローカルの仲間たちの手によって作られたDIYパーク。
2016年の夏からは「CDPの夏祭り」がスタートし、地域における「Park = 公園」としての役割も果たしてきたが、コロナウイルス感染拡大の影響により2020年は夏祭りの開催を断念。フィジカルに人が集うことに未だ懸念のある状況下で、今夏はNami Satoのオンラインリリースパーティとして、夏祭りを継承する。
オンラインライブに先立ち、2018年にRed Bull Japanによって制作され、Red Bull Music Academyの終了に伴い視聴ができなくなっていたNami SatoのドキュメンタリーショートムービーがYouTubeにて英字幕つきで再公開。映像には2018年の「CDPの夏祭り」でのライブの様子が収められており、Nami Satoのアーティストストーリーと共に4年前の荒浜、そしてCDPの姿が窺える。
ライブペイントのゲストアーティストとして招かれるのは、同じく仙台出身、今年からは活動の場を東京にも広げるイラストレーター 亀井桃。震災から10年が経った海辺の町、荒浜で、夏の夕暮れの風景と共に行われるスペシャルチルセッション。
Nami Sato World Sketch Monologue online release party in CDP
8月22日(日)18:00- リアルタイム配信
※荒天により延期の可能性あり
https://www.twitch.tv/o0nami0o
会場 : CDP Skatepark & Playground(荒浜, 仙台)
〒984-0033 宮城県仙台市若林区荒浜西35
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イベントステートメント by Nami Sato
2016年の夏、スケートパークCDPの当時のスタッフの「夏の夕方のCDPで、なみちゃんのライブが見たい」という一声で『CDPの夏祭り』がスタートしました。
仙台市若林区荒浜集落は、2011年の東日本大震災で人が半永久的に住めなくなった土地です。当時の荒浜には今よりずっと何もありませんでした。厳密に言うと、ここにはもう何もないと捉える人がほとんどでした。
そんな土地にCDPは在りました。そして今日も在ります。オーナーの貴田さんが津波で流された自宅跡地の基礎を利用し、大きな資本に頼らず、スケーターの仲間たちや自らの手によってつくられたのがCDPです。世界中どこを見渡しても、こんなスケートパークはどこにもありません。
CDP、ひいてはその土地で新たなコミュニティ、場、作品をつくろうとする全ての行為は「何もないところから何かをみつけだす、何かをつくりだす」営みであり、それは資本主義が世界を覆うずっとずっと前から続いてきた、人間と風土との対話です。
都心から一歩外に出る時、あるいは自分がどこかの土地に対して作品をつくったりパフォーマンスをするとき、わたしにはある考えが浮かびます。それは、その土地に人が住んだときからはじまり、今この瞬間まで続く、人間と風土とが対話によって結んだある種の「契約」のようなものについてです。
盆の入り、かつての荒浜集落の古い家々には、地域の木材を利用した「高灯籠」という柱がそれぞれの家の庭につくられました。その柱には木の葉の飾りがつけられ、風と共に亡くなった人が帰ってくると考えられていました。
この世界からいなくなった人たちがその土地の風土の一部になると考えるとき、高灯籠や灯篭流し、そして夏祭りといった盆の風習は、契約によって、その時とその場を超えた先にある大きなコミュニティの姿を浮かび上がらせることを可能にするように感じられます。
2021年の夏、震災後にはじまった夏祭りから6回目の夏。現実に人が集う夏祭りを催すのが難しいコロナ禍の中で、わたしたちはわたしたちに今ある能力で、わたしたちができることをしようと決めました。かつて、祭りを始めた人たちがそうであったように。
人の在る場所、人の無い場所、オンライン、形や名前は変わっても、ここから先の未来でも、契約が実行され続けることを祈って。
category:NEWS
tags:Nami Sato
2020/11/02
MVも公開 仙台を拠点に活動するサウンドアーティストNami Satoのニューシングル「TEN」が、ロンドンを拠点とするレーベル〈THE AMBIENT ZONE〉より配信リリース。 モスクワのアーティストKate NVの最新作『Room for the Moon』に収録の「Lu Na」ではスポークン・ワードを披露し、ソニー・ミュージックレーベルズ「Tokyo LosT Tracks -サクラチル-」への参加を経て、約1年半ぶりとなる今作は、2021年3月にリリース予定のフルアルバムからの先行公開となる。 深いリバーブを伴ったアナログシンセサイザー、サンプリング音を基調としたアンビエントに、Nami Sato自身の柔らかな声がデジタルクワイアと共に融合し広がりのある世界観をつくりあげている。東北の自然観や遠野物語、黒澤明監督作品「夢」など、土着への畏怖と調和、そしてロマンチシズムに着想を得てつくられた。公開されたMVも、自身のルーツである岩手県紫波町と遠野市に写真家、佐々木里菜と赴き撮影。前作「Our Map Here」が英BBC RadioやClash Magazineで取り上げられ、今年から活動拠点をヨーロッパに移す予定だったというNami Satoだが、新型コロナウイルスの影響で渡航は延期に。東北に留まることによって完成された今作は、夏の定禅寺通りのフィールドレコーディング音から制作されたカップリングトラックの「6th August」と共に、東北の今を切り取った作品となっているとのこと。 Nami Sato – “TEN” Label : THE AMBIENT ZONE Release date : 30 October 2020 Stream : https://snd.click/ten Tracklist 1. TEN 2. 6th August
2021/03/11
混沌とした世界へ響く癒しのアンビエント 仙台拠点のサウンドアーティストNami Satoが、ニューアルバム『World Sketch Monologue』をUKのレーベル〈THE AMBIENT ZONE〉よりリリースする。発表に合わせて先行シングル「Blue Drizzling」がMVと共にリリース。 2019年に20年に及ぶ歴史に幕を閉じた、若く才能溢れるアーティストたちを支援する世界的な音楽学校「Red Bull Music Academy (以下RBMA)」。Nami Satoは、2018年にベルリンで開かれたRBMAへ参加した日本代表。そこでの経験は彼女にとってその後長く続くこととなるクリエイティブジャーニーに影響を与えた。その後も、MMOTHSことJack Colleranや、モスクワのアーティストKate NVとのコラボレーションは記憶に新しい。 2019年、東日本大震災で被害のあった集落でフィールドレコーディングした音源から制作したアルバム『Our Map Here』に続く今作は、自身が「もっともピュアな楽曲を作ることができた」と振り返る、「世界」「音楽」「モノローグ」に対する彼女のピュアな気持ちが表現された原点回帰のアルバムであるとのこと。全体を包むのは、壮大で流麗なアンビエント空間に流れる、美しく幻想的でシネマティックな世界観。友人でもあるイスラエルの写真家 Parnian Ghorbaniによるアルバムジャケットがそれらを捉えており、Nami Satoの極私的で感情に満ちた、新しい世界の旅を感じることができる。 Nami Sato – World Sketch Monologue Label : THE AMBIENT ZONE Release date : 31 March 2021 Stream / Order : https://snd.click/worldsketchmonologue Tracklist 1.SWIM 2.YOURS 3.HER 4.Lily Yeats 5.THEY 6.SEADBED 7.EDGE 8.Blue Drizzling 9.EAST 10.TEN
2020/10/08
最新作『Room for the Moon』から ロシアはモスクワをベースに活動する折衷的エクスペリメンタル・ポップ・アーティスト、Kate Shilonosovaによるソロ・プロジェクト、Kate NVの最新作『Room for the Moon』からRed Bull Music Academyで親交の深い仙台拠点のサウンド・アーティスト、Nami Satoの日本語のスポークン・ワードをフィーチャーした 「Lu Na」のMVが公開。 テレビのショーのような演出がされているMVを手かげたのはGina Onegina。サミュエル・ベケットのパフォーマンス「Quad」からインスピレーションを得て、ケイトの遊び心あふれるイマジネーションが発揮された。この反復のダンサーたちは、無邪気な猫たちのようにファジーな色調で、ノスタルジアとサイケデリアの境界線を曖昧にしている。 「ルナは元々、猫が1つずつ正方形を歩く単純なパターンである1つの繰り返しループで構成されるダンスクリップとして計画されていました。このパターンは非常にインスピレーションを得ており、私が大好きなベケットの作品「クワッド」に基づいています。もともと私は、猫が歩いている間、ゆっくりと太陽が後ろに現れるようにしたかったのです。すべてのダンサーは素晴らしかったです、彼らはそれらの猫のキャラクターにとても多くの生命をもたらしました!」 – Kate NV Kate NV – “Room for the Moon” Label : RVNG Intl. / PLANCHA Format: Digital / CD ※解説・歌詞・対訳付き予定 ※ボーナス・トラック1曲収録 Release Date : 2020.06.12 Price(CD) : 2,000 yen + 税(予定) Bandcamp : https://katenv.bandcamp.com/album/room-for-the-moon Tracklist 01. Not Not Not 02. Du Na 03. Sayonara (Full Moon Version) 04. Ça Commence Par 05. Marafon
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