2021/03/12
悲劇的な死と再生の物語
Saphy Vongはタイの難民キャンプで生まれた。アルバムジャケットに写っているのはクメール・ルージュから逃れてきたSaphyの両親と姉である。
今作『2562 Neon flames』は、Saphy Vongの新たな名義Neo Geodesiaの1stアルバムであり、2019年に亡くなった彼の母親Chun Lengに捧げられている。カンボジアのもとになった、かつて存在したクメールという王国。そのクメールの新年を祝う神聖なお祭りと母親の突然の死と喪失感を共存させた、死と再生の物語。
2019年4月11日、プノンペンの病院に入院している母親に会うためにSaphyはロンドンからカンボジアに向かっていた。数ヶ月前から計画されていた家族旅行の一週間前に母親が突然体調を崩して入院、生存率が低い手術を受けることに。しかし、中国での乗り継ぎで便が遅れてしまい、プノンペンに降り立った時にはすでに母親は亡くなっていたという。
このアルバムはいくつかのセクションに分かれており、絶望のような悲しみと恐ろしいほどの美しさが共存し、あらゆる感情が分裂した物語を形成している。彼はカンボジアの路上で祝祭を見つめながら、生と死、家族について想う。
Saphy Vongは、グラインドコアやポストハードコアバンドでのプレイを経て、Lafidki名義で〈Orange Milk〉から作品をリリースし、現在はレーベル〈Chinabot〉のファウンダーでもある。NEO GEODESIA名義の今作はカンボジアの伝統的な祝祭サウンドを軸に、EDM、クメール・カラオケ・ラブソング、メタル、トランス、アンビエントを融合させたユニークで感動的な作品に仕上がった。4月11日に〈Chinabot〉よりレコードやカセットでもリリースされるとのこと。
NEO GEODESIA – 2562 Neon Flames
Label : Chinabot
Format : Digital / Tape / LP
Release Date : 11th April 2021
Stream / Order : https://chinabot.fanlink.to/Neogeodesia
Tracklist
1. Avant-goût de Kralan
2. Fanta Rouge
3. Sceptic Shock Airlines
4. Wat Ang Ta Minh វត្តអង្គតាមិញ
5. Decarcassed By 2562 Neon Flames
6. Peritonitis Miasma Roses
7. 37 Tung Krapeu
8. Tungsa TV
9. Venomesis
10. Zero Vs Year Of The Pig Dress Code
11. Typhoon Ω Moni Mekhala
12. Seven Seas Sanctuary
Master: John Hannon
Artwork: Saphy Vong
Photos: Saphy Vong
category:NEWS
tags:Neo Geodesia
2020/09/02
10月23日リリース 昨年、再びレッチリのギタリストに復活したJohn Frusciante(ジョン・フルシアンテ)が本名名義のニューアルバム『Maya』を発表。 今作はジョン自身が飼っていた亡き愛猫Mayaに捧げられており、91年から96年頃のUKブレイクビート・ハードコア/ジャングルにインスパイアされた作品となっている。以前から電子音楽プロジェクトTrickfingerとして作品を発表していたが、今作はあまりにもパーソナルなテーマとなる為に本名名義でのリリースとなった。「以前のように歌ったり、歌詞を書いたりすることに興味がないんだ」と語るように、本名名義としては初のボーカル一切無しのインストアルバム、さらに今作はUKの〈Planet Mu〉傘下にあるVenetian Snares主宰レーベル〈Timesig〉からのリリース。 そういえば、今年4月にバーチャルアバターチャットゲームIMVUで開催されたフェス「nu:cenosis」にもVenetian Snaresとのユニットで出演し、Kamixlo、SWAN MEAT、QUALIATIK、Himera、Ize、Dasyikii (Dasychira + Yikii)、99jakes、Fire-Toolz、bod [包家巷]などと共演していたことを思い出した。 John Frusciante – “Maya” Label : Planet Mu / Timesig Release date : October 23 2020 Pre-order : https://planetmu.bleepstores.com/release/200467-john-frusciante-maya Tracklist 01 Brand E 02 Usbrup Pensul 03 Flying 04 Pleasure Explanation 05 Blind Aim 06 Reach Out 07 Amethblowl 08 Zillion 09 Anja Motherless
2020/09/22
10月30日リリース アフリカンダンスミュージックをリードする〈Nyege Nyege Tapes〉の姉妹レーベルである〈Hakuna Kulala〉からレーベル初のアフリカ以外のアーティストのアルバムがリリースされる。ロシアのアーティストWULFFLUW XCIV(aka WULFFLUW94)のデビューアルバム『Ngoma Injection』である。 昨年のNyege Nyege Festivalの後、彼がカンパラに滞在している間に制作は始まった。ダンスフロアにいる人々の脳と身体に刺激を与えるようにデザインされた今作はレーベルによると、インダストリアル、EBM、デンボウ、クドゥロ、Gqomを取り入れ、どのトラックも豊かなテクスチャーを持っているとのこと。容赦なく降り注がれるパーカッション、爆発的なサウンドのリフレイン、心を揺さぶるボーカル、サイバーパンクをイメージさせるアンビエンス。 WULFFLUW XCIV – “Ngoma Injection” Label : Hakuna Kulala Release date : October 30 2020 Bandcamp : https://hakunakulala.bandcamp.com/album/ngoma-injection Tracklist 1. Kuama 2. Ash Bay 3. ii 4. One54 5. Turberarossa 6. Bara 7. Nyege Digital Immersion 8. Durilla 9. Transmitted Quartal 10. Endelea
2021/01/21
MVも公開 S亜TOHのkyazmと共にエレクトロユニット「phai」としても活動するトラックメイカーXamdが、2月3日に〈Ajam guild Z〉よりリリースするソロアルバム『青狗』から先行で「青狗 Wolf」「疾駆 Speed」「制圧 Control」「統語 Syntax」の4曲を配信。 アルバム『青狗』は古代中華王朝風近未来ディストピア社会を生きる一人の人間の半生というフィクションがテーマとなっているとのこと。さらに収録曲から〈SPEED〉で映像を手がけるVideographer/DJのMt.Choriが監督を務めた「制圧」、玉名ラーメンの映像やヴィジュアル全て手掛けるHana Watanabeが監督を務めた「揺籠」、2本のMVが公開されている。 今作は『Gohst of Tsushima』など、自由度の高い世界を舞台とするゲームデザイン「オープンワールドゲーム」からインスピレーションを得て制作されているとのこと。ベースミュージック方法論を用いながら、トランスの多幸感、恐怖にも近いIDM的緊張感、そして壮大なアンビエントのサウンドスケープが複雑に交錯している作品に仕上がった。 Xamd – 青狗 Label : Ajam guild Z Release : 2021.02.03 Format : Digital “青狗 Pre.” Stream : https://friendship.lnk.to/AoinuPre “青狗” Stream : https://friendship.lnk.to/Aoinu Tracklist 1. 青狗 Wolf 2.疾駆 Speed 3.制圧 Control 4.統語 Syntax 5.高原 Plateau 6.揺籠 Cradle 7.激突 Face 8.星屑 Stardust 9.歴史 History
リアル、バーチャル、ARが重なり合う more
最新アルバム『Believer』でコテージコア、テクノラスト、2000年代のラップを融合 more
生活と感情、白昼夢のような虚構
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