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「Hot 10 artists from Russia and Ukraine」

ロシア・ウクライナ新世代10組を紹介

 

 

2005年にYouTubeが設立され、10年後の2015年にはサブスクリプションの音楽ストリーミングサービスが開始し、2019年の今では、誰もが指先ひとつで世界中の新しい音楽にいつでも触れられる時代になりました。同時に日々新しい作品がインターネット上に登場するようにもなり、世界中でアンセムやトレンドは猛スピードで更新されていきます。そんな中、世界でも勢いを増しているロシア・ウクライナの最新若手アーティストをAVYSSよりお届け。ロックバンドからレイヴユニットまで多種多様なジャンルのアーティスト厳選10組を紹介します。

 

Text by yukinoise

 

 

ПОШЛАЯ МОЛЛИ

弱冠22歳のフロントマン、Kirill Bledny率いるウクライナ・キエフのポップパンクバンド。2017年頃から活動を開始し、約2年後の今ではキエフの若者が大熱狂するほどのバンドに急成長しました。2000年代のUSロックバンドを彷彿させる軽快かつ疾走感溢れるサウンドに、AK-47を片手に暴走するMVが絶妙にマッチしています。USのMindless Self Indulgenceに大きな影響を受けギターを持ち始めたと現地メディアのインタビューでも話しており、これからのバンドシーンを担っていくスターとしても注目度が高まっています。自身がロシア周辺の音楽に興味を持つきっかけにもなったバンドなので、ロシア・ウクライナのサウンドシーン入門編としてもぴったりのアーティストです。

 

 

НЕРВЫ

こちらもウクライナ・キエフを中心に幅広く活動するオルタナティヴロックバンド、НЕРВЫ。少年心をギターで突き刺してくるような骨太な王道ロックサウンドで、最近のキッズからかつて同じようにグランジキッズだった大人まで魅了する彼らは、メンバーの激しい入れ替わりを経て、めでたく2020年に活動10周年を迎えます。近隣のモスクワやサンクトペテルブルクでも積極的にツアーを敢行するなど、彼らの勢いは留まることを知りません。最近リリースされた新曲『ΩЗАЖИГАЛКИ』のMVには先ほど紹介したПОШЛАЯ МОЛЛИのKirilも出演中。

 

 

кис-кис

кис-кисはサンクトペテルブルク出身の2人組ガールズロックユニット。2018年頃から活動を始め、キュートかつ力強い作品を多くリリースし、瞬く間に人気を博しました。ピンクと赤毛の組み合わせやファッション、MVの世界観までとすべてがおしゃれなふたり。ファッショナブルなルックスとは対照的に、ダウナーでナイーブなティーンの心情を映し出したリリックを叫ぶ姿はガールズロックの枠を飛び越えるほど魅力的。激しい性差別や同性愛に厳しいロシアで活動する中、彼女たちはアーティストとして性差別の解消・LGBTを支持し、現地メディアのインタビューでこう答えています。「Поедем по Невскому на огромной розовой вагине. Или даже на розовом танке! – 大きなピンク色のアソコでネフスキー大通りをドライブしよう。 またはピンク色の戦車でも!」

 

 

ФРЕНДЗОНА

メンバーを架空のキャラクターに見立てた世界観で活動するФРЕНДЗОНАは、ロシアのポップパンクグループ。鮮やかなブルーヘアーとアニメキャラのようなルックスを持つボーカル・МЭЙБИ БЭЙБИ 、ワニの衣装がトレードマークのラッパー・Кроки Бойなど個性豊かなメンバーが揃っています。トラップやパンクをポップに混ぜ込んだサウンド、刺激的なリリックでティーンエイジャーからの人気を博し、ロシアのソーシャルメディア『VK.com』でのフォロワーはすでに45万人を突破。その一方、 モスクワ当局は彼らの作品は子どもに悪影響を及ぼす可能性があると指摘。ライブ作品の内容を一部変更することによりツアーのキャンセルを免れましたが、この事態を受けた彼らのマネージャーは「ロシアにはティーンの現実を反映しているだけのパンクグループより深刻な問題がある」と語っています。

 

 

Ploho

ロシア・ノヴォシビルスク発のニューウェイブ・ポストパンクバンド、Pholo。2013年頃から活動を開始し、今年2019年には通算4枚目となるアルバム『Пыль』をリリース。渋くてセクシーな歌声に、物憂げな雰囲気が漂うサウンドの組み合わせが最高に気持ちいい。ゴシックかつローファイなのにこんなに踊りやすくていいんでしょうか。いいんです!そんな彼らは2017年にリトアニアの映画監督・ユルギス・マトゥリャビカスが描くサスペンスドラマ作品『Isaac』に出演するなど幅広く活動しています。

 

 

Shortparis

なんとメンバー全員坊主頭!という目を惹くルックスと、英語・ロシア語・フランス語の三ヵ国語を交えた楽曲が特徴的なインディーロックバンドです。ロシア・サンクトペテルブルク出身ですが、ロシアだけに限らずヨーロッパでも高い評価を得ており、今年2019年にはイギリスのフェス・The Great Escape Festivalにも出演。ロシアの歴史的背景、文化についての現代的な解釈やメッセージ性に富んでいる彼らの作品からは、ダークでありながらも力強い意志が感じられます。ヨーロッパとアジア、どちらにも国境を面するロシアならではの世界観がこちらのMVにぎゅっと詰まっています。

 

 

СБПЧ

СамоеБольшоеПростоеЧислоことСБПЧは、ジャーナリストのKirill Ivanovを中心としたロシア・サンクトペテルブルクを拠点に活動するグループ。ヒップホップ、アンビエント、エレクトロニカからIDMまでジャンルという枠を飛び越えたサウンドが特徴的。2007年頃に活動を開始してから、独創性溢れるサウンドとユニークな世界観でロシア中の賞賛を獲得しました。今年2019年にはモスクワで開催されたRed Bull Music Festivalにておよそ24時間にもわたるプレイを披露したとか。今後も目が離せないアーティストです。

 

 

Russian Village Boys

なんてド直球すぎるタイトルなんでしょう。こちらの作品をリリースした彼らは、ロシア・サンクトペテルブルク出身の3人組レイヴユニット・Russian Village Boys。どの作品でもとにかく踊りまくる、暴れる、踊りまくるとわんぱくなグループです。ガバやレイヴ文化に強い影響を受けており、2018年には『LOVE NETHERLANDS』というまたもド直球なシングルをリリースするほど。その1年後である今年2019年には、念願叶ってオランダ・アムステルダムで初ライブを敢行し、大盛況だったそう。

 

 

ДЕТИ RAVE

ロシア語で子どもを意味するДЕТИことIlya Burkovは、ロシア・モスクワ出身のニュー・ロシアン・レイヴアーティスト。ロシアン・アンダーグラウンドシーンの中で1番スピード感溢れるIlyaは1994年生まれの現在25歳。2018年より活動を開始し、約1年ですでに3枚のアルバムをリリース。軽快で駆け抜けるような仕上がりとなっているこちらのMVの楽曲は最新アルバム『ФАЯ』に収録されています。その他にも日本のアニメネタをサンプリングしたタイトルと同名の楽曲『ФАЯ』などキャッチーでハードに踊れる一作となっています。

 

 

GSPD

最後を飾るのは、ハードベース生まれの地であるロシアが産んだハードベース×ヒップホップアーティストのGSPD。アルコールを片手に、全身adidasでハードベースを踊る姿はまさにGopnik(主に25歳以下を指すロシアのステレオタイプなヤンキー、サブカル的若者)そのもの。Gopnikのあいだでミームとして大流行したハードベースは未だに人気のようです。クレイジーでウォッカのように強く、エネルギッシュなサウンドが魅力的な彼ですが、最近ではドラッグを風刺した楽曲が公共機関の要請によりロシアのYouTubeから消されてしまう事態になったとか。

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2005年にYouTubeが設立され、10年後の2015年にはサブスクリプションの音楽ストリーミングサービスが開始し、2019年の今では、誰もが指先ひとつで世界中の新しい音楽にいつでも触れられる時代になりました。同時に日々新しい作品がインターネット上に登場するようにもなり、世界中でアンセムやトレンドは猛スピードで更新されていきます。そんな中、世界でも勢いを増しているロシア・ウクライナの最新若手アーティストをAVYSSよりお届け。ロックバンドからレイヴユニットまで多種多様なジャンルのアーティスト厳選10組を紹介します。

 

Text by yukinoise

 

 

ПОШЛАЯ МОЛЛИ

弱冠22歳のフロントマン、Kirill Bledny率いるウクライナ・キエフのポップパンクバンド。2017年頃から活動を開始し、約2年後の今ではキエフの若者が大熱狂するほどのバンドに急成長しました。2000年代のUSロックバンドを彷彿させる軽快かつ疾走感溢れるサウンドに、AK-47を片手に暴走するMVが絶妙にマッチしています。USのMindless Self Indulgenceに大きな影響を受けギターを持ち始めたと現地メディアのインタビューでも話しており、これからのバンドシーンを担っていくスターとしても注目度が高まっています。自身がロシア周辺の音楽に興味を持つきっかけにもなったバンドなので、ロシア・ウクライナのサウンドシーン入門編としてもぴったりのアーティストです。

 

 

НЕРВЫ

こちらもウクライナ・キエフを中心に幅広く活動するオルタナティヴロックバンド、НЕРВЫ。少年心をギターで突き刺してくるような骨太な王道ロックサウンドで、最近のキッズからかつて同じようにグランジキッズだった大人まで魅了する彼らは、メンバーの激しい入れ替わりを経て、めでたく2020年に活動10周年を迎えます。近隣のモスクワやサンクトペテルブルクでも積極的にツアーを敢行するなど、彼らの勢いは留まることを知りません。最近リリースされた新曲『ΩЗАЖИГАЛКИ』のMVには先ほど紹介したПОШЛАЯ МОЛЛИのKirilも出演中。

 

 

кис-кис

кис-кисはサンクトペテルブルク出身の2人組ガールズロックユニット。2018年頃から活動を始め、キュートかつ力強い作品を多くリリースし、瞬く間に人気を博しました。ピンクと赤毛の組み合わせやファッション、MVの世界観までとすべてがおしゃれなふたり。ファッショナブルなルックスとは対照的に、ダウナーでナイーブなティーンの心情を映し出したリリックを叫ぶ姿はガールズロックの枠を飛び越えるほど魅力的。激しい性差別や同性愛に厳しいロシアで活動する中、彼女たちはアーティストとして性差別の解消・LGBTを支持し、現地メディアのインタビューでこう答えています。「Поедем по Невскому на огромной розовой вагине. Или даже на розовом танке! – 大きなピンク色のアソコでネフスキー大通りをドライブしよう。 またはピンク色の戦車でも!」

 

 

ФРЕНДЗОНА

メンバーを架空のキャラクターに見立てた世界観で活動するФРЕНДЗОНАは、ロシアのポップパンクグループ。鮮やかなブルーヘアーとアニメキャラのようなルックスを持つボーカル・МЭЙБИ БЭЙБИ 、ワニの衣装がトレードマークのラッパー・Кроки Бойなど個性豊かなメンバーが揃っています。トラップやパンクをポップに混ぜ込んだサウンド、刺激的なリリックでティーンエイジャーからの人気を博し、ロシアのソーシャルメディア『VK.com』でのフォロワーはすでに45万人を突破。その一方、 モスクワ当局は彼らの作品は子どもに悪影響を及ぼす可能性があると指摘。ライブ作品の内容を一部変更することによりツアーのキャンセルを免れましたが、この事態を受けた彼らのマネージャーは「ロシアにはティーンの現実を反映しているだけのパンクグループより深刻な問題がある」と語っています。

 

 

Ploho

ロシア・ノヴォシビルスク発のニューウェイブ・ポストパンクバンド、Pholo。2013年頃から活動を開始し、今年2019年には通算4枚目となるアルバム『Пыль』をリリース。渋くてセクシーな歌声に、物憂げな雰囲気が漂うサウンドの組み合わせが最高に気持ちいい。ゴシックかつローファイなのにこんなに踊りやすくていいんでしょうか。いいんです!そんな彼らは2017年にリトアニアの映画監督・ユルギス・マトゥリャビカスが描くサスペンスドラマ作品『Isaac』に出演するなど幅広く活動しています。

 

 

Shortparis

なんとメンバー全員坊主頭!という目を惹くルックスと、英語・ロシア語・フランス語の三ヵ国語を交えた楽曲が特徴的なインディーロックバンドです。ロシア・サンクトペテルブルク出身ですが、ロシアだけに限らずヨーロッパでも高い評価を得ており、今年2019年にはイギリスのフェス・The Great Escape Festivalにも出演。ロシアの歴史的背景、文化についての現代的な解釈やメッセージ性に富んでいる彼らの作品からは、ダークでありながらも力強い意志が感じられます。ヨーロッパとアジア、どちらにも国境を面するロシアならではの世界観がこちらのMVにぎゅっと詰まっています。

 

 

СБПЧ

СамоеБольшоеПростоеЧислоことСБПЧは、ジャーナリストのKirill Ivanovを中心としたロシア・サンクトペテルブルクを拠点に活動するグループ。ヒップホップ、アンビエント、エレクトロニカからIDMまでジャンルという枠を飛び越えたサウンドが特徴的。2007年頃に活動を開始してから、独創性溢れるサウンドとユニークな世界観でロシア中の賞賛を獲得しました。今年2019年にはモスクワで開催されたRed Bull Music Festivalにておよそ24時間にもわたるプレイを披露したとか。今後も目が離せないアーティストです。

 

 

Russian Village Boys

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GSPD

最後を飾るのは、ハードベース生まれの地であるロシアが産んだハードベース×ヒップホップアーティストのGSPD。アルコールを片手に、全身adidasでハードベースを踊る姿はまさにGopnik(主に25歳以下を指すロシアのステレオタイプなヤンキー、サブカル的若者)そのもの。Gopnikのあいだでミームとして大流行したハードベースは未だに人気のようです。クレイジーでウォッカのように強く、エネルギッシュなサウンドが魅力的な彼ですが、最近ではドラッグを風刺した楽曲が公共機関の要請によりロシアのYouTubeから消されてしまう事態になったとか。