Massive AttackがSpotifyから全楽曲を削除へ

文化的ボイコット「No Music for Genocide」への参加も表明

 

 

SpotifyのCEOであるダニエル・エクが、6月にドイツの防衛AIソフトウエア企業Helsingに資金を投資したことに抗議して、この数ヶ月の間でHotline TNT、King Gizzard & The Lizard Wizard、Xiu Xiu、Deerhoof、Godspeed You! Black Emperorといったアーティストたちが、Spotifyから自分たちの音楽を削除することを発表し、Spotifyをボイコットする動きを表明してきた。今回新たに、Massive Attackが自身の全カタログをSpotifyから削除することを発表した。

 

バンドは声明の中で、「No Music for Genocide」という文化的ボイコット運動への参加も表明。この運動は、アーティストやレーベル、権利保有者に対し、イスラエル国内のストリーミングプラットフォームから地域的ブロックを通じて、楽曲を削除するよう呼びかけており、ガザに対する継続的な攻撃に抗議するものである。

 

以下、InstagramでのMassive Attackの声明

 

 

「No Music For Genocide」イニシアチブを支持し、Massive Attackは所属レーベル(ユニバーサル・ミュージック・グループ)に対して、イスラエル国内におけるすべてのDSPストリーミングサービスから自分たちの音楽を削除するよう正式に要請しました。

 

このイニシアチブとは別に、CEOが軍需用ドローンや戦闘機に統合されるAI技術を製造する企業に多額の投資を行ったと報じられている件を受けて、Massive Attackは所属レーベルに対し、自分たちの音楽をSpotifyの全地域から削除するよう改めて要請しました。

 

私たちの見解では、かつての南アフリカのアパルトヘイト時代における効果的なアーティストの行動、そして現在イスラエル国家によって行われているアパルトヘイト、戦争犯罪、ジェノサイドといった事実を踏まえると、「No Music For Genocide」キャンペーンは極めて重要です。

 

Spotifyに関しては、長らくアーティストに経済的負担を強いてきた構造が存在するだけでなく、いまや倫理的・道義的な負担も加わっています。すなわち、ファンが苦労して稼いだお金やミュージシャンの創作活動が、最終的に致命的でディストピア的な技術に資金を供給してしまうという現実です。

 

もう十分すぎるほど十分です。

 

別の道は必ずあります。

 

1991年、南アフリカにおけるアパルトヘイトの暴力は、公的なボイコットや抗議活動、そしてアーティスト、ミュージシャン、俳優による活動停止の動きに後押しされ、遠くからの支援もあり終焉を迎えました。その国家への加担は到底受け入れられないものとされていたのです。

 

2025年の今、同じことがジェノサイド国家イスラエルにも当てはまります。本日から、ミュージシャン版の@filmworkers4palestine(4,500人の映画制作者、俳優、業界関係者、団体が署名)のキャンペーンが立ち上がりました。それが@nomusicforgenocide であり、拡大を続ける@bds.movement のより要求全体を支持しています。

 

私たちはすべてのミュージシャンに呼びかけます。パレスチナの人々に刻一刻と押し付けられている言語に絶する地獄を終わらせるために、その悲しみや怒り、そして芸術的な表現を、一貫性のある、理性的で、かつ不可欠な行動へと転換してください。

 

Massive Attack IG : https://www.instagram.com/massiveattackofficial/

 

 

そして、Helsing社は本日以下の声明を発表している

 

現在、Helsingの技術がウクライナ以外の戦争地域で使用されているという誤情報が広まっています。これは事実ではありません。私たちの技術は、ヨーロッパ諸国において抑止力として、そしてウクライナに対するロシアの侵略に対抗する防衛のためにのみ配備されています。

 

https://helsing.ai/newsroom/statement

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