2020/08/31
9月27日リリース
デビューアルバム『怪談』がPitchfork2018年度の「ベスト・エクスペリメンタル・アルバム」に選出、そして翌年2019年発表の2ndアルバム『小町』も国内外で高い評価を獲得するなど、日本の古い文化をモチーフにした唯一無比のオリジナリティーで一躍世界のエレクトロニック~アンビエントシーンに躍り出た広島在住のアーティスト冥丁(Meitei)が、待望の3rd アルバムをシンガポールKITCHEN. LABEL よりリリースする。
前二作『怪談』『小町』に続き、本作『古風』でも再び日本の古い文化に焦点を当て、” 日本の古い美学への風刺” をテーマに「LOST JAPANESE MOOD」(失われた日本のムード)を描き出す3部作を完結。ピアノや和楽器の音色、フィールドレコーディング、わらべ歌や民謡の破片を、遊び心を伴った冥丁の稀有な感性で組み合わせ、想像上の過去と現在を繋いだノスタルジックかつ幻想的な音の情景が描き出されている。連作となる「花魁 I」(M-3)と「花魁 II」(M-8)では、古いドラムや金属の音を加工した疾走感のあるヒップホップのリズムで、これまでにない緊張感揺らめくサウンドを構築。さらに、意味がわからないまで解体された声のサンプル使いは、宮崎駿氏の「世の中にはロジックで物事を考えるべきではない瞬間もある」という概念に共感し、言葉を超えた別の何かを生み出している。また、家父長的な日本社会で長年苦しんできた労働者階級の女性たちに捧げた「女房」(M-6)や、梅毒が蔓延する過酷な労働環境で働く遊女たちを描いた「花魁」(M-3, 8)など、昔の日本社会において自由がなかった女性たちを取り上げ、溝口健二監督のようなアプローチで彼女たちの想像を絶する痛みを優しさをもって形にしている。
本作をもって冥丁は日本の忘れ去られた過去の文化への探求に別れを告げるが、『古風』は世界から完全に切り離された歴史の一部を日本のみならず海外のリスナーにも語り継いでいくことができる作品である。
冥丁 – “古風”
Label : KITHCEN. LABEL
Release date : September 27 2020
国内流通盤:http://www.inpartmaint.com/site/30396/
TRACKLIST
1. 金継ぎ
2. 万葉
3. 花魁 I
4. 貞奴
5. 縁日
6. 女房
7. うらめしや
8. 花魁 II
9. 音二郎
10. 少年
11. 郷愁
12. 幻影
13. 数寄
category:NEWS
tags:冥丁
2019/02/07
3月15日リリース 広島在住の作曲家Meitei / 冥丁のデビューアルバム『Komachi』がMétron Recordsより3/15にリリースされる。Meiteiは「the lost Japanese mood」がコンセプトであり、怪談をサンプリングするなど、そのテクスチャーは今日本がアジアや欧米に向けて紹介すべきサウンド。 昨年、Evening Chantsからリリースされた『Kwaidan』がアメリカの媒体Pitchforkの2018年度<The Best Experimental Albums>に入るなど、すでに海外での注目度は大きいが、日本ではどうだろう。昨年10月にKenji T.が主宰するSIMで、Mixと共にすでに取り上げられており、そこで語られていることが全てかもしれない。(※ブログは閉鎖) 3/15にリリースの『Komachi』、プレオーダーはこちらから。
2020/08/06
The Sweetest Taboo 7インチレコードの形をしたお皿プロジェクト「PEOPLEAP」は、お皿の裏面に印字されたQRコードより音楽などのコンテンツにアクセス可能となる。本来お皿に必要されないコンテンツを持っていることで、キッチンや食卓で新たなコミュニケーションが生まれたりするという独自のアプローチを提案するプロダクト。 「PEOPLEAP」は今回の『THE SWEETEST TABOO』シリーズで、プレイリストレーベルもスタートさせる。様々なジャンルで活躍する”音楽好き(=プレイリスター)”が選曲したプレイリストをレコード皿という媒体でリリース。プレイリストからインスピレーションを受けたグラフィックデザイナーがレコード皿の盤面をデザインし、裏面に印字されたQRコードより、プレイリストのストリーミングが可能となる。 共通テーマは『THE SWEETEST TABOO(禁断の甘さ)』。SNSや情報に疲れがちな今だからこそ、親密性溢れる、まるで好きな人に贈る為に作られたミックステープのような生々しいプレイリスト。プロダクトとしては波佐見焼「藍染窯(あいぜんがま)」製のレコード皿と「岩㟢紙器(いわさきしき)」製オリジナルボックスのセットで、ギフトにも最適。1ヶ月に4種類のレコード皿を1年間連続でリリース予定。全48種類/枚数限定。 8〜10月のプレイリスター Seiho / 陳暁夏代 / 平山潤 / 鳥羽周作 / meitei / Keita Kawakami / saskiatokyo / 二宮ちえ / 川良謙太(VOU) / 万美 / NTsKi / 丹羽洋己 (KAKUOZAN LARDER) 8〜10月のデザイナー(盤面デザイン) Asami Sato / 三重野龍 / killdiscoの3名が4枚づつデザインを手がける。デザイナーごとに4枚セット販売もあり。
2018/12/05
Hyperdubよりリリースされるアルバム3部作の第1弾『In A Paraventral Scale』がアナウンス。 自身が主宰するレーベルUIQのリリースも連発中のLee Gambleが昨年の『Mnestic Pressure』以来のアルバムをアナウンス。今回Hyperdubからリリースされるアルバムは3部作となり、まずは第1弾となる『In A Paraventral Scale』が来年2/1にリリースされる。 先行で収録曲『Many Gods Many Angels』がリリース。まだ反映されていないサブスクもあるが、ビデオが公開中。 Lee Gamble『In A Paraventral Scale』 Tracklist: 01. ‘Fata Morgana’ 02. ‘Folding’ 03. ‘Moscow’ 04. ‘BMW Shuanghuan X5’ 05. ‘Chant’ 06. ‘In The Wreck Room’ 07. ‘Many Gods, Many Angels’
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