2020/04/25
2010年〜2020年
〈Tri Angle〉がTwitterで昨日閉鎖を発表。レーベル10年の歴史に幕を閉じた。
2010年、インディブログ隆盛の時代に最も信頼のおけるブログの一つだった20jazzfunkgreatsのライターだったRobin Carolanによってスタートした〈Tri Angle〉は海外音楽メディアをはじめ、Björkもその功績を讃えるほどに音楽史に残した爪痕は大きかった。初期はBalam Acab、oOoOO、How To Dress Well、Holy Otherなどを輩出。”ウィッチハウス”をメインストリームに響かせるほどに拡張させたのはこのレーベルである。その後もクラウドラップを代表する存在Clams Casinoや、寡作のカリスマEvian Christ、『ミッドサマー』の音楽も担当したThe Haxan Cloak、レーベル最高の異形カルトSd Laika、さらにAlunaGeorge、Forest Swords、Fis、Vessel、Rabit、serpentwithfeet、Loticなど。彼ら彼女らの辿った道を見ると、このレーベルの偉大さがよくわかる。
〈Tri Angle〉は最後に10年の歴史を総括したプレイリストをSpotifyで公開している。
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2018/07/04
耳に聴こえている美しさを視覚的なものに変換する Gloxhid Christmix 10th Anniversary Edition, TechMas 2017CD-R, 100 copiesCollab with James Roemer Collin Fletcherはアリゾナ州のテンピを拠点にしているグラフィックデザイナー。エレクトロニックミュージックが好きな人なら、彼の名前を知らなくても彼の手がけてきた作品を一度は見たことがある or 持っているのではないだろうか。Ascetic Houseの初期からデザイン面を支えつつも、Tri Angle、Halcyon Veilといったレーベルのアートワークも多く手がけている。2018年、彼の名前はエレクトロニックのシーンを超えて一気に世界的な広がりを見せている。Drakeがリリースした今年の大ヒットシングル『God’s Plan』が収録された『Scary Hours』のジャケットはCollinが2015年に手がけたRabitのツアーポスターのデザインを流用したものではないかという騒動が起こった。真相は明らかになっていないが、アメリカのメインストリームはアンダーグラウンドに常に注目しているということは言えるかもしれない。さらにアルバム『beerbongs & bentleys』のヒットが世界的な大ブレイクになったアメリカのラッパーPost MaloneのマーチャンダイズもBryan Rivera、Travis Brothers、Dario Alvaらと共に手がけている。メインストリームの仕事をどれだけこなそうとも、常にアンダーグラウンドを自分のホームとするスタンスは多くの人が見習うべきところであろう。今回はCollin Fletcherのインタビューと共に彼の手がけてきた作品の一部を振り返っていく。 – デザインの仕事をどのように始めたんですか? Collin Fletcher(以下、Collin) – 僕は子供の頃からずっとデザインに興味を持っていたんだ、だから大学ではグラフィックデザインを専攻することにした。大学2年生になってから、色んなライブのフライヤーをデザインしたり、地元でライブするような友人たちのためにデザインやアートワークを提供するようになったんだ。ほとんどがAscetic Houseの関連しているものだったね。僕は自分の作った作品を全部Tumblrに投稿してたんだ。そしたら割とすぐにパンクのアーティスト、エレクトロニックのアーティスト、あとはレーベルにも注目されるようになったんだよ。 Jock Club – Untitled MixtapeHand stamped, 20copies Kali Malone – “Organ Dirges 2016-2017”AH2018 – インスピレーションになるものはなんでしょう? Collin – インスピレーションになるものは仕事によって、それぞれ異なるね。僕はほとんどの場合、ミュージシャンたちと一緒に仕事をしているから、彼らの音楽観を通した高度な共同作業になるんだ。彼らの耳に聴こえている美しさを自分なりに解釈し、視覚的なものに置き換えていくことが、僕にとっての挑戦なんだよ。そのショーが多様なラインナップだったとしてもね。1つのまとまりとしただけではなく、こういったアーティストたちの個性を、どうすれば視覚的に表現できるだろうか? 見かけはクールかもしれないけど、ショーで演奏しているアーティスト達のファンの心には訴えかけられるだろうか?デザインやアートに生じた問題を解決しようとして、素晴らしいインスピレーションが生まれることも少なくはないんだ。それに僕は、デザインにおいて、バウハウスやニューウェイヴ・スイス・ポストモダニズムみいなプロセスベースのムーブメントに、強い影響を受けてきたんだよ。Wolfgang Weingart、Josef Müller-Brockmannとかのね。こういった初期のモダニスト、ポストモダニストのムーブメントは機能的、かつ有益なデザインにとって、美しく抽象的な解決策となることが、わかったからね。それらには関連性こそないけれど、熟考した上での視覚的実験や、その結果があるからね。 5/25 – Official Movement Opening Party with
2020/03/24
享年61歳 1970年代後半に活動をスタートしたDAF(Deutsch Amerikanische Freundschaft)は、ボーカルのガビ・デルガド=ロペスとエレクトロニクスのロベルト・ゲアルを中心にしたジャーマン・ニューウェーブ(ノイエ・ドイチェ・ヴェレ)を代表するバンドの一つであり、EBM、テクノ、幅広いジャンルに多大な影響を与えたパイオニア的存在。 そのDAFのボーカル、ガビ・デルガド=ロペスが3月22日に61歳の若さで逝去したことを、メンバーのロベルト・ゲアルが自身のFacebookページで発表した。先日のGenesis P-Orridgeに続き、音楽の歴史を築き上げてきたレジェンドの訃報が続いている。
2020/02/14
3月20日リリース YPYやgoatでの活動、またVirginal VariationsやGEISTといったプロジェクトを手がけ、海外の実験音楽シーンでも絶大な信頼を得る音楽家、日野浩志郎が運営するD.I.Y.レーベル〈Birdfriend〉が初のレーベル・コンピレーション『Bird Cage: Birdfriend Archives』を発表。 名前ではなく「音」で選ぶ徹底した作家基準で、エレクトロニクスや自作改造楽器クリエイター達のD.I.Y.音楽をリリースし続けてきた本レーベルから少部数リリースされた12アーティスト計18曲を2枚組アルバムに編集。各アーティストのプロフィールを日本語・英語掲載、ディスコグラフィーとアーティスト写真も併載。 このBirdfriendの仲間達を主催である日野の職権乱用で一ヶ所に収める<実験>を試みたのが、〈Birdfriend〉初のレーベル・コンピとなる本作『Bird Cage(鳥かご)』。今こそ得体の知れないバードフレンド達の偉業(異形)を高らかに世に問う。これを聞けば貴方はなんだかよく分からない気持ち(感動?)に包まれ、そしてたぶん無性に創造したくなる。 「実験的、挑戦的すぎてリリースするのが難しいがそれでも素晴らしいものはたくさんある」(日野浩志郎談) Various Artists – “Bird Cage: Birdfriend Archives” 発売日:3月20日 フォーマット:CD2枚組、LP2枚組 仕様:日本語・英語解説、写真、ディスコグラフィ掲載 制作発売元:エム・レコード (EM Records) http://emrecords.net/ Disc 1 A1. Sofheso – “M.N.L” A2. 湿った犬 – “Bird Peck at Dead Dog” A3. NEW MANUKE – “Fastest Motor” A4. YPY – “BFMIX B-3” A5. JMT Synth Pinosaku – “Tansun” B1. 湿った犬 – “Dog is Surrounded by Birds” B2. UNBE – “Vector Milk” B3. YPY – “The Damo UFO” B4.
リアル、バーチャル、ARが重なり合う more
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生活と感情、白昼夢のような虚構
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