スラングは回転する|RHRがEP『GÍRIA』をリリース

PANより

 

 

RHRのEP『GÍRIA』というタイトルは言葉以上の意味を持つ。それは、身体、歴史、そして本来その中に収まりきるはずのなかった音によって、言語そのものが歪み、変形していく様を指している。アフリカ系、先住民、クィア、ストリート、祖先的文化――そうした複数の言語や文化が擦れ合う場所から生まれた「GÍRIA」(ブラジル・ポルトガル語で“スラング”)とは、人々が自らをこの世界に翻訳し、存在させるための方法。

 

GÍRIAは、言語を転覆させる手段でもある。意味を隠し、読み取れる者同士のあいだで共有されるコードを作り出すこと。コミュニティと経験から生まれた暗号のようなものであり、集合的な知識によってのみ読み解かれる記号の体系でもある。GÍRIAで語るということは、意味に対する主導権を取り戻し、言葉を別のリズムで踊らせることを意味する。それはループし、変異し、そしてどこか同じ姿を保ったまま再び戻ってくる。カポエイラの輪や、スピリチュアルな「ジラ(gira)」のように、それは集団的な運動となる。

 

「この名前を選んだのは、GÍRIAが本質的に“意味を生み出すこと”に関わっているからです。言葉を作り替え、新しい意味を与えること。それは、私たちが人生の中で意味を探し求め、象徴や何度も立ち返る経験の中に意味を見出そうとすることと同じなのです」 – RHR

 

さらにGÍRIAという言葉は、ブラジル・ポルトガル語の「girar(回転する)」という言葉とも響き合う。作品全体のコンセプトは「運動」にある。円環的な動き、螺旋状のエネルギー、そして同じ地点へと戻りながらも変化していくという感覚。

 

「私の音楽は、カポエイラやブラジルの打楽器文化から常に影響を受けています。そこには身体的でリズミカルな回転、絶え間ない流れの感覚があるのです。」- RHR

 

このアイデアは、CAVALO-CAVALOによって制作されたビジュアル・アイデンティティにも拡張されている。アートワークカバーのためにアーティストのWaldomiro Mugreliseと共に制作された象徴的なアルファベットは、秘密の言語のように機能し、解読されて初めて理解されるもの。そこから「マンダラ」と「時間の螺旋」という概念が中心となり、反復と変容が視覚的素材へと翻訳されている。

 

マンダラの内部に配置されたそれぞれのシンボルは、文字であると同時に動く身体でもある。カポエイラのプレイヤーたちの特徴的な動きをもとに構成された、ジェスチャーのアルファベットなのだ。これらの「corpos-letras(身体=文字)」は、音楽を駆動させるロジックと同じものを体現している。回転する身体、変化する言語、リズムの中に折り重なる記憶。完成したマンダラは、ベルリンバウ(berimbau)の伝統的なコイン「dobrões」の制作を専門とするカポエイラ・アーティスト、Jefferson Dobrõesによって金属に刻印され、その後撮影されてジャケット・ビジュアルとして仕上げられた。

 

前作EP『En-Giro』のリリースに続く形で、『GÍRIA』は自然な流れで生まれた作品と言える。

 

「すべてのものは、何かの周りを回っている。人、サイクル、状況、リズム。そしてGÍRIAとはまさにそれなんです。動きについて、そして物事に名前を与え、意味を与える私たちの力についてのEP。世界を生み出す言葉であり、進む道を作り替える回転なのです。」

 

「私たちが生み出すすべてのものは、他者だけでなく自分自身にも何かを語りかけていると思います。内側を見つめることは、とても力強い行為です。それは進化の過程の一部であり、存在するとはどういうことか、ここに立ち続け、学び続けるとはどういうことかを理解していくプロセスです。私の作品が誰かに何らかの反応を引き起こすなら――どんな反応であれ――それはすでに私にとって成長です。何かが触れられ、見過ごされなかったということだからです。今の私の作品を定義しているのは、リズム、テクスチャー、そして音響的な哲学を融合させる方法です。私は世界中の音に対して好奇心を持ち、多くの地域のサウンドを探求しますが、常に敬意と自覚を持って向き合っています。グローバルサウス出身のアーティストとして、そしてブラジルの黒人として、文化的盗用がさまざまな形で起こりうることも理解しています。だからこそ、自分のものではない文化の“代表アーティスト”として振る舞うことはありません。私は、耳を傾け、学び、自分自身の視点を通して翻訳する者として立ち位置を定めています。そして技術的な面では、強烈なサウンドデザインに強く惹かれています。アグレッシブなミックス、力強いエンジニアリング、そしてその音色の中に土地の感覚を宿すテクスチャー。楽曲の中に場所が立ち現れる瞬間、音楽がその生々しさや衝撃、そして音色に刻まれた歴史によってあなたをどこかへ運んでいく――そんな瞬間が大好きなのです。」 – RHR

 

 

RHR – GÍRIA

Label : PAN

Release date : March 6, 2026

https://pan.lnk.to/GIRIA

 

Tracklist

1. RHR feat. Logan_olm – CICLONADA

2. RHR feat. BIGMAMMAZUKI – INNA COMBINATION

3. PULSAÇÃO

4. SÓ ENVOLVIDO

5. RHR & Skrillex feat. Me Jesmay, Lucas Swatch – SYRINX

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