
2026/02/20
日本のアニミズムとギリシャ神話の交差

Raphael LerayとHonami Higuchiによるオーディオビジュアルユニット・MIRA新伝統が、メキシコの〈Infinite Machine〉より1月26日に発表した最新アルバム『Mythoplaxy』の収録曲「The Riddle of Pendeli」のミュージック・ビデオを公開。アテネを拠点とするアーティスト・Alexandra Koumantakiが監督・撮影を担当し、衣装はrunurunuが提供。本情報はAVYSSによる独占プレミアとなる。
「The Riddle of Pendeli」のMVは、『Mythoplaxy』およびMIRA新伝統の現時点でのムードに通底するコンセプトをサイトスペシフィックなダンス作品として映像化したもの。山火事の痕跡が残るアテネ近郊の丘陵地帯と廃車置き場を行き交う身体を追いかけ、開けた地形と洞窟のような陰影のあいだを移動する一方、顔のない人物が夜の中をランタンを掲げて進み、移動する灯台のように画面に現れていく内容。


本作は、ペンテリ山にまつわる牧神パンとニンフのローカルな神話を参照しながら、現在進行中のパフォーマンスおよびアルバム『Mythoplaxy』の一部として制作されたもの。土地に刻まれた神話的記憶を参照しつつ、現在の身体と言語を通して再構成する試みとなっている。
『Mythoplaxy』において、MIRA新伝統は、ディストピア的なクラブ・アクセラレーションの定型や、ギャラリー文脈に縛られたパフォーマンスの慣習からの脱却を提示する。ステージとスタジオの両方を行き来し、神道由来の儀式と大衆演劇や神話物語の共同体的な遍歴的伝統を融合させたパフォーマンス言語を育み、ポストテクノ資本の崩壊という幽霊のような地形を背景に、古代のサテュロス劇から中世のサイクルまでを想起させる。
『Mythoplaxy』はエレクトロニック・バラードから神話的な断片まで、象徴的な建築の原型として構想された11の音の物語で構成されている。本作には、神話を「事実や現実を超えるものと共に生きるための自己反省的な語りの形式」として捉えるイタリアの哲学者フェデリコ・カンパーニャの思想も参照されており、私たちが作り出し、この世からあの世へと持ち帰るであろう神話や遺跡を想像するようリスナーを誘う。
Credits:
Direction & Cinematography: Alexandra Koumantaki
Editor, colorist: Thanos Tryfonidis
Camera assistant: Evelina Kehagia
Lighting assistant: Natalie Mariko
Costumes: runurunu
Release: Infinite Machine
Mixed and Mastered by Fausto Mercier
Production / Music: MIRA新伝統

MIRA新伝統 – Mythoplaxy
Label : Infinite Machine
Release Date : January 16, 2026
Buy / Stream : https://infinitemachine.bandcamp.com/album/mythoplaxy
Tracklist :
1. Ignore The Signs
2. The Riddle of Pendeli
3. Cordyceps
4. The Fall of Metatron
5. Terraformers
6. Magic Variables
7. Thesmophoria
8. Circus In Town
9. Riding The Cycles
10. Luna
11. Ego Absconditus
category:NEWS
tags:MIRA新伝統
2025/10/30
映像作品「The Fall of Metatron」公開 『Mythoplaxy』において、MIRA新伝統は、ディストピア的なクラブ・アクセラレーションの定型や、ギャラリー文脈に縛られたパフォーマンスの慣習からの脱却を提示する。ステージとスタジオの両領域を横断しながら、 彼らは神道に由来する儀礼性と、民衆劇や神話的語りの遊行的・共同体的伝統を融合させた表現言語を育んできた。それは、古代ギリシャのサテュロス劇から中世の宗教劇サイクルにまで連なる形態を反響させながら、ポスト・テクノ資本の崩壊後に広がる幽幻の地形の上で展開される。 本作は、エレクトロニック・バラードから神話生成的な断片まで──11の音響的寓話(ソニック・テイル)によって構成されている。それぞれの楽曲は、象徴的建築の原基として構想され、私たちがこの世界から次の世界へと持ち運ぶべき神話と廃墟を想像するよう聴き手を誘う。その理念は、イタリアの哲学者フェデリコ・カンパーニャの提起と共鳴している。 リリースに合わせて公開される映像作品《The Fall of Metatron》では、二人によって考案された文字体系「Lambdochian(ラムドキアン)」が初めて登場する。このスクリプトは、ラムダ計算の図式とロジバン音韻から導き出された詩的な装置であり、日常的な筆記のための文字ではなく、エジプト象形文字のように神話・儀礼・伝達のための聖なる媒体として機能する。 《The Fall of Metatron》は、「神の書記」と呼ばれる大天使メタトロンの堕落を描いている。彼はグノーシス派やユダヤ=イスラームの伝統に由来し、しばしばエノク本人と同一視される存在である。この映像では、メタトロンの堕落が神話そのものの断裂として演出され、大天使は文化が崩壊へと傾く過渡期において、詩を守るために刻まれた超実体的な書の中へと投げ落とされる。その姿は、神聖な言葉と世界の終焉のあいだに立つ存在として描かれている。 MIRA新伝統 – Mythoplaxy Label : Infinite Machine Album cover photo : Costumes by runurunu Mixed and Mastered by Fausto Mercier Release date : January 16, 2026 https://infinitemachine.bandcamp.com/album/mythoplaxy Tracklist 1. Ignore The Signs 2. The Riddle of Pendeli 3. Cordyceps 4. The Fall of Metatron 5. Terraformers 6. Magic Variables 7. Thesmophoria 8. Circus In Town 9. Riding The Cycles 10. Luna 11.
2025/06/26
断片化されたシネマティック・バラード 2018年に東京で結成、現在はアテネに拠点を移し活動するRaphael LerayとHonami Higuchiによるエクスペリメンタル・プロジェクト、MIRA新伝統が新曲「Stalemate, Altered」を6月26日にリリース。 「Stalemate, Altered」はテクスチャー的で断片化されたシネマティック・バラードとして構成されており、現代の政治的不安を背景に、ロアコア(lorecore)、SNS疲れ、アルゴリズム疲弊といったテーマを描いているとのこと。lorecore=伝承を意味するロア(lore)のコア(core)化とは、個人が自らをキャラクター化し、自身の生活を物語化する欲求に駆られる、もしくは必要性に駆られるという、SNS以降の現代社会の歪みを表したもの。 なお、MIRA新伝統は2025年秋に最新アルバム『Mythoplaxy』を、ポスト・クラブ的な作品を主とするメキシコの〈Infinite Machine〉よりリリース予定とのこと。詳細については追って発表される。 MIRA新伝統 – Stalemate, Altered Release Date : June 26, 2025 Stream : https://li.sten.to/b5fqhdao Bandcamp : https://mirashindento.bandcamp.com/track/stalemate-altered
2022/08/26
FACTのYouTubeチャンネルにて公開 MIRA新伝統が〈Subtext Recordings〉よりリリースしたEP『Noumenal Eggs』より、タイトル曲の映像作品がFACT MAGAZINEのYouTubeチャンネルにて公開。3D/プロット/コンセプトをMIRA新伝統自身が手掛けている本映像には、Sharar Lazimaが出演し、カメラをReiが担当している。 “Noumenal Eggs”とは何なのか? “Noumenal Eggs”は短編の理論的フィクション作品である。渋谷のクラブ街の汚れた路地裏、浮遊する黒い卵。すると突然、未来の可能性が孵化する。これが“Noumenal Eggs” の正体だ。~私たちの知覚の外に眠る未開発の可能性~ しかし稀に、破裂し、それが抱えていた別の現実が偶然にも現象界に拡散され、目撃されることがある。それらは余白に生きる人々や、意識の変容を起こしやすい人々に目撃されることが多い。卵から明かされるのは、灼熱とエントロピーの世界。つまりプラスティグロメレートと粘液の世界のように見える。もしこの未来が本当の未来ではなく、別の場所と時間に私たちを移そうとしているとしたら?新自由主義社会が何十年もかけて温めた卵が、今ようやく孵化し始めたとしたら?私たちの潜在的な未来をすべてキャンセルして、ここにふさわしくない未来とすり替えるになんて、まるでカッコウの卵のよう?私たちが何世代にもわたって暮らしてきたシステムは、巨大なハイパーパラサイトが人類の無意識的な辺獄に働く欲望駆動回路をハッキングし、世界に物理的な場を提供するために、持続不可能で自己利益に反する生産を私たちに押し付けていたのだろうか。入れ替わった卵を探す旅に出よう。今こそ心の奥底に差し込まれた寄生虫の樹状突起から自身を解放し、アップグレードする時ではないだろうか? MIRA新伝統 – Noumenal Eggs Label : Subtext Recordings Release date : 17 June 2022 https://mirashindento.bandcamp.com/album/noumenal-eggs Tracklist 1. Hosting of an Inorganic Demon 2. Disembodiment 3. Noumenal Eggs 4. Chronosis 5. Howling Machines 6. Disembodiment (Ziúr Remix)
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