
2025/12/10
12/20「渡體TOTEI × GLOWBALL」に出演

台北を拠点に活動するプロデューサー/DJ、そしてレーベル Over My Body の主宰者でもあるB E N Nが、新作プロジェクト『Chaos and Order』をリリースする。サウンド、哲学、抽 象性──そ れらが交差しながら解体され、また別の形へと変質していく、彼の現在地を刻む作品。『Chaos and Order』は、破裂と共鳴のあいだに浮かぶ“音の裂け目”を辿る試みである。現代的な音響断片化が作り出す荒涼とした地形の上で、B E N N は道家の宇宙観を参照点としながら、断片化するリズム、崩落する構造、デジタルが粒子化していく過程を重ね合わせる。陰と陽、秩序とエントロピー──相反するはずのそれらが、絶え間ない揺らぎとして同時に存在し続ける。
ここではリズムは推進力ではなく“儀式”へと置換され、フォルムは分解と再生のあいだを振動する。 グリッチはバグではなく、むしろ不完全性を肯定し、変容そのものを肯定するための美学として作 用している。親密さと概念性、物語と非線形性が同居し、ポストクラブ以降のサウンドは抽象的な探求へと静かに浸透していく。これまで B E N Nは『Entheos』(Early Reflex, 2021)、『Dehumanized』(USI KUVO, 2023)、『Hypocrite』(Infinito Audio Network, 2024)をリリースし、Sea Cucumber、Club Late Music、 Unizone、Jupiter4、katharsis、Trekkie Trax、CTM といった先鋭的なレーベルへも楽曲を提供してきた。本作はその延長線上にありながら、より深い内的領域へと沈降していく。アルバムは「Doors to Abyss」から始まる。幽玄な音色がゆっくりと密度を増し、断片がほどけては再構築され、聴き手を“深淵の敷居”へと導いていく。没入と違和の境界を撫でるようなエントリー。タイトル曲「Chaos and Order」では、女性声のスペクトルのような囁きが水面下を漂い、粒子的なノイズと精密なレイヤーが、陰陽の揺らぎを静かに描き出す。光を帯びた秩序と崩落の衝突か ら、作品全体を貫く緊張が浮かび上がる。「Entropy’s Lullaby」「Embers of the Void」「Collapse Hexagram」は、直線的な下降ではなく、非線形に捻じれていく“ディストピア的トリプティク”を形な成している。ダンスミュージックは推進ではく「崩壊のための器」として機能し、リズムよりもテクスチャが優勢になり、形はエントロピーへと傾斜する。そこにあるのは旅ではなく、物質と非物質のあいだで反復する“内側の変異”。「Qiankun」では、Yingの囁く声が再び影のように現れる。乾(天/陽)と坤(地/陰)の原理が示すように、未解決のハーモニーと不安定なレイヤーが、対称性ではなく“緊張から生まれる均衡”を提示する。調和ではなく摩擦──その生成の瞬間に耳を澄ませるような楽曲。
B E N Nの直近の日本公演は、12月20日に新宿・王城ビルで開催される「渡體TOTEI × GLOWBALL」のDENKAIフロアに出演する。

B E N N – Chaos and Order
Release date : December 12, 2025
https://preciousmetalsx.bandcamp.com/album/chaos-and-order
Tracklist
1. 深淵之眼 Doors to abyss
2. 混沌秩序 Chaos and Order feat. Ying
3. 熵搖籃曲 Entropy’s Lullaby
4. 殘燼 Embers of the Void
5. 天地玄黃 Qiankun feat. ying
6. 六爻崩裂 Collapse Hexagram
7. 虫裂 Swarm of Collapse

渡體TOTEI×GLOWBALL FESTIVAL
渡體 TOTEI 1st Anniversary Party
DAY:20th Dec. 2025
TIME : 22:00 OPEN 05:00 CLOSE8
VENUE : OHJO BLDG
TICKET :
ADV. 3500 JPY
DOOR. 4000 JPY
ZAIKO : https://iflyer.zaiko.io/item/377164
RA : https://ja.ra.co/events/2306624
LINE UP:
2F – 渡體TOTEI×GLOWBALL FESTIVAL
TAIPEI DJs:
Sonia Calico
Public Property Princess
jondu
WAY
TOKYO DJs:
Fellsius
WRACK
BLUEMEW
VJ:
Kim Laughton
Yo Oyama
JACKSON kaki
XTRUX (TW)
nyu
1F – DENKAI
B E N N
SPIRIA
h!ko
fadedhandkerchief
wagahai is neko
春麗
芥川
category:NEWS
2025/11/21
生と死、そして転生(進化あるいは継承) 日本のアンダーグラウンド・シーンで長年活動を続けてきたDJ、KEIHINが、自身のレーベル〈Prowler〉より初のオリジナル・フルアルバム『Chaos and Order』を2026年1月21日にリリースする。 KEIHINはこれまで、DJ NOBUが主催するFuture Terrorや、RAWLIFE、FLOWER OF LIFEなど国内でも特にコアなパーティーへ出演し、HARDかつDOPEなプレイスタイルで支持を集めてきた。この度リリースされる最新作は、テクノ、ノイズ・アヴァンギャルド、ベースミュージック、ブレイクビーツ、アンビエント、ダブといった多様なサウンドを横断しながら、全体を通して一つの物語が貫かれるコンセプチュアルな作品となっている。 アルバムのテーマは「生と死、そして転生(進化あるいは継承)」。タイトルが示す“混沌と秩序”は、複雑系としての生命を象徴すると同時に、ノイズとシーケンスという相反する要素の融合体としてのエレクトロニック・ミュージックを暗喩している。 本アルバムの前日譚となるアンビエントMIXを自身のSoundCloudにて公開中。 KEIHIN – Chaos and Order Label : Prowler Format : CD Release Date : January 21, 2026 https://ultravybe.lnk.to/chaosandorder Tracklist 1. Wormhole 2. Gate 3. Room 4. Ayahuasca 5. Overload 6. Cogitation 7. Resist 8. Singularity 9. Transition 10. Sign
2025/11/18
1Fは芥川が率いる「DENKAI」がキュレーション 渡體TOTEI は、東京を拠点とするアーティストJACKSON kakiと、台北拠点のアートコレクティブXTRUXによって共同設立されたAudio Visualのプロジェクト。“渡體 TOTEI” という名前には、身体・音・意識状態を横断し、流動し続ける存在でありたいという意味が込められている。TOTEI は、都市や文化、メディアの境界を超えるプラットフォームの構築を目指している。東京と台北の両方に根ざしつつ、世界中の新進気鋭のクリエイターを集め、サウンドアート、リアルタイムビジュアル、エレクトロニックミュージック、実験的インスタレーションを通して、現代東アジアに固有の新しい創造言語を育てている。各パフォーマンスや集いは、単なるプレゼンテーションではなく、エネルギーの収束であり、意識・テクノロジー・境界の溶解を探る“儀式的な場”として位置づけられる。 昨年12月、渡體TOTEI は新宿 SPACE にて初のパーティを開催。2025年には台湾のレイヴコレクティブ TEMPLE MELTDOWN とコラボレーションし、700名以上を動員した。さらに7月にはベトナム・ホーチミン拠点のアーティストコレクティブ dismal と共催し、アジア各地のアーティストとの協働をさらに拡張している。 今回、1周年を記念し、渡體TOTEIは台北で開催する芸術祭「GLOWBALL FESTIVAL」と共同で、王城ビル/OHJO BLDG にてスペシャルパーティーを開催。東京と台北、国境を越えて、互いのビジュアルやサウンドを通じて、お互いの感覚や、インターネットのイメージを通じて構築される新しい言語の集積と進化を、王城の一夜で表現する。 王城の1Fフロアでは、今年の台湾の渡體TOTEIにも参加したDJの芥川が率いるコレクティブ「DENKAI」がキュレーションする。渡體TOTEIの準レギュラーDJもある台北のB E N Nをフロアに迎えて、ローカルのDJたちとともにシナジーを生み出す。 – 渡體TOTEI×GLOWBALL FESTIVAL 渡體 TOTEI 1st Anniversary Party DAY:20th Dec. 2025 TIME : 22:00 OPEN 05:00 CLOSE8 VENUE : OHJO BLDG TICKET : ADV. 3500 JPY DOOR. 4000 JPY ZAIKO : https://iflyer.zaiko.io/item/377164 RA : https://ja.ra.co/events/2306624 LINE UP: 2F – 渡體TOTEI×GLOWBALL FESTIVAL TAIPEI DJs: Sonia Calico Public Property Princess jondu WAY TOKYO DJs: Fellsius WRACK BLUEMEW VJ: Kim Laughton Yo Oyama JACKSON
2025/01/21
2/16 FORESTLIMIT 2月16日、幡ヶ谷FORESTLIMITにてイベント<Reminiscence/Epigraph>が開催。主催はNi、フライヤーはui mikuruが作成した。 Reminincenceは回想、回顧といった意味をもつ。第2回目開催にあたっては副題を「Epigraph」とし、仄暗さやもう戻れないこと、生を享受することや死を迎えること、神秘性、外側への希求などに注目していく。 DJでは死没と夏至によるユニット、死夏、Navi FlashBackAtmosphere、? meytél、Yurushite Nyan、nano odorine、asagi nelunaが出演。pppppfffffuuuuuiiiiiはLIVE、hqは映像での出演となる。VJはNiと奇怪電波倶楽部によるユニット、光毒によって行われる。 VJでは手法の一環として文学的修辞法である銘句や寸鉄詩(Epigraph)を取り入れる試みが行われる。書画カメラを使用し、リアルタイムで文字を写すことにより音に新たな意味をもたせつつ、「VJという行為」自体を空間演出に作用させ、PCとプロジェクターのみの関係から脱することを目指す。 – <Reminiscence/Epigraph> 2025/2/16(日) 16:00~22:00 会場:幡ヶ谷FORESTLIMIT 料金:U-18 ¥2000/ADV ¥2500/DOOR ¥3000 all+1D 予約フォーム: https://docs.google.com/forms/d/1lGPNIN2ReXkRgPbAeYeZojNcPpMY1Hj0PjQoXHABfbE/edit 出演: DJ 死夏(死没×夏至) Navi FlashBackAtmosphere ? meytél Yurushite Nyan nano odorine asagi neluna LIVE pppppfffffuuuuuiiiii 映像出演 hq VJ 光毒(Ni ×奇怪電波倶楽部) Flyer ui mikuru Press release asagi neluna ー ぼくたちは透明な膜につつまれてひねられて、きょうも生きている。膜をひねったさきにひかりがみえたり、かくれたりしている。 手をのばしたゆびさきをひかりが掠めていった。暗やみにつつまれた液体のなかを、ひかりがはしっていく。 いまみえたひかりは、さっき触れたひかりとおなじものなのだろうか。 いまはだにふれている液体は、さっきとおなじもの? いま感じている、ひかり、おと、におい、あじ、つめたさはすべて刹那的なものかもしれない。 あしをうごかす。呼応するようにすべてが変化する。 ふりかえったさきにはなにもみえなかったけれど。 ぼくがぼくとして存在していたことを、たしかめたい。
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