2025/05/09
沈黙と余白のうちに宿る祈りのような、小さな祝福の記録
音楽レーベル〈Siren for Charlotte〉より、神奈川県出身の作家Asami TonoによるEP『Paints』がリリース。ポスト・クラシカルやエレクトロニカの余韻をまとい、還る場所と始まりの気配を音に託した作品。声は語らず、ただ気配として、聴く者の記憶と風景にそっと触れていく。沈黙と余白のうちに宿る祈りのような、小さな祝福の記録。
以下、Asami Tonoコメント
普段、ピアノと歌の弾き語りなどを多く制作しているため、Siren for Charlotteさんが掲げている「遠泳音楽」、ポストシューゲイズをつくることはわたしにとって大きな挑戦でした。はじめにイメージしたのは空、海、森など色彩の濃いモチーフだったため、まっさらなカンバスに絵の具を塗っていくように音を重ねていけたらと考えました。澄んだ青、霧のように漂う紫、みずみずしい緑など、色の中を泳ぐような心持ちで音を探し重ねていった楽曲たちです。
──Asami Tono
以下、Siren for Charlotteコメント
ピアノと言葉が静かに寄り添い、夢の縁で音楽を紡ぐ気鋭作家。
神奈川の、名もなき朝の湿度のような気配のなかから、Asami Tonoの小品がひとひらの影のように立ち現れる。
それは音のかたちをした余白。
どこかで途切れた記憶の縁をなぞるように、ポスト・クラシカルやエレクトロニカ、ミニマリズムの残響を仄かに連れながら、名指しえぬ領分へと音は溶けていく。
海、空、森。
ひとはそれらに還り、また始まりを迎える。
その気配を綴るように、この作品は色と色のあわいに生まれる揺らぎを、何かに定めることなく描いていくのである。境界はおぼつかず、輪郭は呼吸のたびに失われ、やがて聴く者のなかに、それぞれの静かな風景として息づいている。
声は語るものではなく、気配としてそこに在る。
まなざしのように、あるいは遠い記憶の層に沈んだ微光のように。
望郷の影、呼びかけを失った祈り、ひそやかな別れの手つき。それらは音として名を持たず、森の奥深く、ふたたび芽吹く命の傍らに、ささやかな祝福として静かに置かれている。
沈黙のうちに響くものだけが、ほんとうに届くのかもしれない。
–
Asami Tono – Paints
Label : Siren for Charlotte
Release date : May 9th 2025
https://eneiongaku.bandcamp.com/album/paints
Tracklist
1. Azure
2. Navy
3. Iris
4. Viridian
5. Rainbow
6. Beige
category:NEWS
tags:Asami Tono
2024/04/27
2024年に問うBreakgaze kinoue64のEP『半永久機関』が〈Siren for Charlotte〉よりリリース。 『半永久機関』はシューゲイズと初音ミク、ブレイクコアの蜜月としての新しい音楽、”Breakgaze”であり、遠景を夢想した果てにある、“何もない永遠の世界”における二者の美と悲しみの頌歌である。これまで数々のMikgazerと言うべき作品をリリースしてきたkinoue64という作家が、2024年という時代に問う、シューゲイズの新しい形。 ─作品コンセプト─ 辿り着く場所、何もない永遠。──kinoue64 ─レーベルによるコメント─ Siren for Charlotteからkinoue64『半永久機関』をリリースします。シューゲイザーが様々な感情や想いを飲み込む底のない器であるなら、この作品は恋い焦がれた遠景の先が”なにもない永遠の世界”である事を知った”君”と”僕”の、kinoue64の美しく顕れた激情を飲み込み、大きく育った鮮やかな花だ。シューゲイザーとブレイクコアの蜜月である。そして、この速度は永遠を超えて、感情を統べるエーテルの海にたどり着くだろう。kinoue64さんの高い達成をお聴き下さい。 ──Siren for Charlotte kinoue64 – 半永久機関 Label : Siren for Charlotte Release date : April 27 2024 https://eneiongaku.bandcamp.com/album/–4 Tracklist 1. 半永久機関 2. 辿り着く場所 3. 遠い世界 4. 物語 5. 記憶の欠片
2024/04/27
現在や未来よりずっと美しい過去 callasoiledのEP『GLASS』が〈Siren for Charlotte〉よりリリース。 『GLASS』は”現在や未来よりずっと美しい過去”に耽溺する青年の、倒錯と屈折、美への憧憬とノスタルジア、憂いと愛の遍歴を収めた、トランス・ミュージックも、エレクトロニカも、広範なクラブ・ ミュージックも飲み込む結晶。 ─作品コンセプト─ かつては生きていた猫の夢を見た。 鳴き声、匂い、感触が戻ってきたのに、それが消えかけているように感じた。 目覚めた時にはもう何も覚えてない。偽の体温だけを残して。 前を見るべきだ。進むべきだ。 そう思いながらいつだって後ろを向いている。 いつも過去が美しい。 今よりも、未来よりも、ずっと過去が美しい。 そんな風に人間を作った、見えざるものが憎い。 そんな憎悪と共に、性懲りもなく過去に思いを馳せて、馬鹿のように酔っている。 それで良い時もある。 それは今でもいいはずだ。 記憶は自分と共にしかないのだから、美しいのも仕方がない。 ── callasoiled ─レーベルによるコメント─ Siren for Charlotteからcallasoiled『GLASS』をリリースします。未来より現在より過去である、私はそれに恋い焦がれている。存在しない者への愛情、倒錯、感傷、恋慕。そして、その鮮やかな激情が美しさに転化し、トランス・ミュージックもエレクトロニカも歌も他のダンスミュージックも飲み込んで、ヴィヴィッドな伽藍として成立すること。青年の倒錯は、ひとつの結晶と化した。美しい、だが決定的に倒錯していて、崩れている。でもここにしかない、固有の感情がある。これは人間の実存である。callasoiledによる優れた達成をお聴き下さい。 ──Siren for Charlotte callasoiled – GLASS Label : Siren for Charlotte Release date : April 27 2024 https://eneiongaku.bandcamp.com/album/glass Tracklist 1. nothing or 2. The warmth of glass 3. 感じますか 4. 夢と孤独と白い色 5. Recollection 6. 共に
2023/07/20
リリースパーティ開催 櫻井翔のうちわを撒き散らすハイパースカム先祖返り集団。東京を中心に活動する4人組ユニット、DRUGPAPAがEP『泳ぐ前』をリリース。 本作はストリーミングと〈OMOIDE LABEL〉からのリリースと、それぞれ収録曲が異なっている。配信開始同日の20時にMVを公開予定のリード曲「泳ぐ前」はノスタルジックなダウンテンポから、爽快かつアシッドなミドルテンポへと駆け上がる。ストリーミングではマッチャポテトサラダによるカットアップをAudiostokerが再構築させた「泳ぐ前 (泳いだ後書類送検 remix)」など3曲、〈OMOIDE LABEL〉からは4つ打ちにすることでハイパー的音像を先祖返り?させた「springbaptism」など6曲をそれぞれ収録させている。 8月5日には吉祥寺NEPOにて初主催イベント、 『DRUGPAPA presents “泳ぐ前ep” release party「フルスイングな八月/正々堂々、2回死亡」』が開催。 DRUGPAPA – 泳ぐ前 Release date : July 20 2023 Stream : https://ffm.to/oyogumae Tracklist 1 泳ぐ前 2 RUMBLE! 3 泳ぐ前(背泳ぎremix) DRUGPAPA – 泳ぐ前 Label : OMOIDE LABEL Release date : July 20 2023 Tracklist 1 Love Introduction 2 泳ぐ前 3 RUMBLE! 4 springbapism 5 Everybody needs reason to dance 6 転校 – DRUGPAPA “泳ぐ前ep” Release Party「フルスイングな八月/正々堂々、2回死亡」 Venue : NEPO吉祥寺 Date : 2023/08/05 SAT Open Start 17:30 ADV ¥2,300 DOOR ¥2,800 TEEN ¥2,000 Stream
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