2025/05/05
先行シングルとして「sustain」公開
ミズーリ州セントルイス出身のアメリカ人SSW/プロデューサー・mari parkが、デビューEP『closeness』を〈ZOOM LENS〉より8月1日にリリース。先行シングルとして「sustain」が公開。
韓国とチリにルーツを持つmari parkは、現在オーバリン音楽院でクラシックギターの演奏とTIMARA(音楽と関連芸術におけるテクノロジー)を学んでいる。デビュー作の『closeness』には、クラシックと現代的な要素の間で対比的な時間軸を持つmari parkの、さまざまな矛盾の探求が表れている。
先行シングルの「sustain」は、ASMRのようなボーカルとデジタルのアーティファクトを結びつけたトラック。収録曲のすべてがジャンルだけでなく「存在感」そのものにおいて、従来の音楽リスナーの体験をぼかすことを意図している、とのこと。
mari parkは、以下のように述べている。
「私は“模擬的な親密さ”という考えを探求したくて、とても“近い”音、つまり小さなアーティファクトや、衣擦れの音や、チャリンという音など、一見ミスのように聞こえる音をあえて取り入れました。それはリスナーであるあなたに、私がこの曲を作っている部屋の中にいるかのように感じてもらうためなんです。」
この「closeness(近さ/親密さ)」というテーマをさらに掘り下げる形で、parkの音楽は、同世代に対する洞察であり、ある種のラディカルな癒しのプロセスでもあり、政治的ジレンマの外在化でもある作品に仕上げられている。
「私たちの世代は混乱し、迷い、周囲の世界で目にする抑圧に屈しやすく、希望を失ってしまうこともある。そういった抑圧の力にとって都合が良いのは、私たちが人間らしさややわらかさを手放し、世界から心を閉ざすことです。私の音楽の目標は、“共感”を抱きしめること。私の音楽は、“繊細すぎる”とラベルを貼られた人々、薬で感情を鈍らされ病理化された人々、そして同時に無防備で見えなくなっていると感じる人々のためのものです。」
そんな”closeness”の精神は、EPの冒頭を飾る「closing」に最もよく表れている(のかもしれない)。EPの始まりでありながら終わりも示し、物語に新たな可能性を開く楽曲。最後のリリックはグリッチしてループし、歪みに変わって爆発し、すぐに小さな声へと戻りゆく。
その声は、絶望ではなく、痛みを反転させた強さとして現れる――find me when you’re still lonely(まだ孤独なときに、私を見つけて)
e.e.カミングスの詩「somewhere i have never travelled, gladly beyond」では、恋人の繊細な指によって花が開かれ、雪に包まれるというイメージが描かれている。この「親密さと孤立」の呼び起こしの中で、「close(近さ/閉じる)」という言葉に二重の意味が生まれる。
このことが、mari parkのデビューEP『closeness』における、近さと繊細なバランスをめぐる物語の全体的なテーマを形作っている、とのこと。
mari park – sustain
Label : ZOOM LENS
Release Date : May 5th 2025
https://zoomlens.bandcamp.com/album/sustain-single
–
mari park – closeness
Label : ZOOM LENS
Release Date: August 1st, 2025
Tracklist
1. closing
2. sustain
3. birthday
4. fleet
5. system
6. ditch lily
7. bloom
category:NEWS
tags:mari park
2024/10/24
過去/現在/未来の自分との関係 NYを拠点に活動するプロデューサー&コンポーザーのWill August Parkがデビューアルバム『Doff』を〈UNO NYC〉から12月6日にリリースする。リードシングル「Doff」と、Alec Moeller監督、Jacob McCarthy主演のビデオを公開。 Will August Parkは、印象派のピアノミュージックを作り、NYから世界各地に放つ。昨年は、J. Albertとの共同リリース『Flat Earth』で、エレクトロニック・アンダーグラウンドに静謐な波紋を投げかけた。様々なインディペンデント映画や短編映画の音楽を担当した後、Will August Parkは自身の技術をレベルアップさせ続け、ソロ・デビュー・アルバムを完成させた。『Doff』の音世界は、90年代後半のエレクトロニカとドラムンベースの戯れ、Bill Evansのモーダル・ジャズ、Laurel Haloのような実験主義者の忍び寄るオーラル・ヒプノティックと交差する。 リードシングルでありタイトルトラックについて、Will August Parkはこう説明している:「”Doff” は人生のさまざまな時期において、自分自身の感覚を貫く線を見つけようとすることについて歌っている。自分の精神について変えられるものと決して変わらないものを見極めること。自分が自分をどう見ているか、世界が自分をどう見ているか。良くも悪くも。私にとってこのビデオは、私たちは本当に自分を変えることができるのか、という問いかけです。」 監督のAlec Moellerは、このビデオについてこう語る:「”Doff” では、解離と脱人格化の感覚を伝えたかった。これは、過去、現在、未来の自分自身との関係についての瞑想です。」 曖昧な夢の状態と吃音、合唱的な楽観主義が脳裏に混在する『Doff』は、好奇心をくすぐる曲がりくねったウサギの穴のよう。Will August Parkはタバコの煙と店先のLEDライトがぶつかり合う儚い横丁にフィットするサウンドトラックを提供する。これらはジャズクラブのスタンダードでもなければ、生々しい至福のアナログ・エレクトロニクスでもない。螺旋階段のようなトラックリストは、『Doff』のスモーキーなサックスの独白をベース・リード、ドリル調のサウンドに重ね合わせ、『ELDEN RING』とVangelisが出会うような明るい音の平面に空けていく。 Will August Parkは、個人的な故障でカリフォルニア州ベンチュラに戻った後、このレコードの構想を練った。ヤマハのスポンサーのおかげで、日本でのツアー中に『Doff』の後半を書き上げ、東京の街と対話した。アルバムの驚異的なシークエンスは、内向的な旅行者の独白を紡いでおり、欧米とは異なり「アンダーグラウンド・ミュージックはクラシック音楽のように真剣に評価されるべき」と主張している。自己実現、揺れ動く信頼、断絶したジャンルのコラージュを通しての映画のような旅は、『Doff』を繰り返し聴かせる。共同プロデュース、ミキシング&マスタリングにPaul Corleyを起用している。 Will August Park – Doff Label : UNO NYC Release date : December 6th 2024 https://symphony.to/will-august-park/doff-album Tracklist 1. Doff 2. Nocturnal 3. Two Pains 4. Bird Language 5. Daly 6. Annuum 7. Sea People 8. Denial, Creation 9. Last Life 10. Bad Year
2021/07/07
新曲「Let’s Sing Let’s Dance」公開 韓国出身、メルボルンとロンドンでの暮らしを経て、現在はLAを拠点にラッパー/シンガー/DJ/プロデューサーとして活動する박혜진 Park Hye Jin(パク・へジン)。 2018年にデビューEP『If U Want It』をリリースした後にプリマベーラ・サウンドへの出演やJamie XXとの共演を実現するなど、瞬く間に活躍の場を世界へ広げていき、昨年〈NINJA TUNE〉よりリリースしたEP『How can I』は発売されるや否や完売となり、Billboard、The Guardian、NYLON他、様々なメディアの年間ベストに選出された。その後もBlood OrangeやNosaj Thingとのコラボレーションを行い、NMEの「Essential emerging artists for 2021」にも選ばれたPark Hye Jinが、デビュー・アルバム『Before I Die』を9月10日にリリースすることを発表、同時に新曲「Let’s Sing Let’s Dance」を解禁した。 박혜진 Park Hye Jin – Let’s Sing Let’s Dance Stream : https://phj.lnk.to/bid アルバムのオープニングを飾る本楽曲は「悲しい日に私は歌う」というフレーズからスタートする。エモーショナルなピアノのサウンドと同時に鳴り響くベースに加えPark Hye Jinの歌声が乗った、感情的なダンストラックとなっている。アルバム全体としてはエレクトロニック、ヒップホップ、ドリル・ミュージック、ダウンテンポ…様々な音楽的要素が取り入れられ、今まで以上にクロスオーバーな作品が完成している。 デビューアルバム『Before I Die』は〈Ninja Tune〉より9月10日にCD、LP、カセット、デジタルと各種フォーマットでリリース。国内盤CDにはボーナストラックが2曲収録され、歌詞対訳と解説が封入。また、LPは通常のブルー・ヴァイナルに加え、マーブル・ピンク・ヴァイナルの限定盤と、7インチが付属したホット・ピンク・ヴァイナルの限定デラックス盤も発売される。カセット・テープはディスクユニオン限定で発売され、ファン垂唾のアイテムとなる限定デラックス盤に付属する7インチは単体ではBEATINK.COMのみで発売予定となっている。 また、振替となったPark Hye Jin来日公演の前売チケット再販売が決定。数量限定につき売り切れ必至。 박혜진 Park Hye Jin – Before I
2022/01/26
深夜の静かな絶望のためのデザイン 不眠症には光沢がある、不義理な夜中、孤独の生々しさ。2020年の春、ベルリンで最初のロックダウンが行われたとき、Courtesyは慢性的な不安の発作で朝の4時に起き、シンセサイザーでコードを弾いて頭をすっきりさせていた。そして、睡眠を誘うためにメロディーを作り、音楽理論の勉強を深めていった。この作品は、Lee Krasnerが夫のJackson Pollockを亡くした後に描いた一連の作品にちなんで名づけられた。「彼女は眠れず、夜中にこれらの抽象画を描きました。」とCourtesyは語る。 Courtesyのデビュー作であるアンビエント・トランスEP『Night Journeys』は、彼女が2018年に設立した、音楽と現代アートの世界を横断するレコード、書籍、プログラミングをプロデュースするレコードレーベル/アートプラットフォーム、〈Kulør〉から3月25日にリリースされる。 10年以上にわたってDJとしてのキャリアを積んできた彼女は、「ようやく言いたいことができた。」という地点に到達した。「そこまで到達しないと、制作に飛び込む意味がない。その過程では、果てしない掘り下げとリサーチが必要だった。DJセットでは、テクノのトラックにパッドを重ねて、自分が思うムードを作り出していました。」そして、彼女は90年代のトランスに惹かれていく。 EPの中には、Sash!の「Stay」のエアリーなボーカルや、L.S.Gの「Hearts」など、90年代の痕跡がある。「Night Journeys」を通して、Otto Vik Mathisenが奏でるモジュラー・アルペジオに高音パッドが重ねられている。「Night Journeys II」ではSophie Joeのヴォーカルが布を膨らませるように響く。「Night Journeys III」では、Luka Aronが奏でる、幻覚のように鮮明で遠いギターが現れる。また、5月5日のBerghainのメインルームを皮切りに、Courtesyのデビューライブツアーが行われるとのこと。『Night Journeys』は、Courtesyの深夜の静かな絶望のためにデザインされたナハトムジークを象徴している。 Courtesy – Night Journeys Label : Kulør Release date : 25 March 2022 Bandcamp : https://kulorco.bandcamp.com/album/night-journeys-kul-r-011 Tracklist 1. Night Journeys I 2. Night Journeys II 3. Night Journeys III 4. Night Journeys IIII
PC Musicの10周年記念イベントでの録音
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