2025/02/28
3/30 新大久保EARTHDOM
アブストラクト・ポストパンク、Pot-pourriが、過去一ポップで、様々なジャンルのテイストを織り込んだ3rdアルバム『Eraser, Pencil』のリリースパーティーを開催。
以前より交流があり、2023年にはPot-pourri [SNR]として共演し、アルバムにも参加している北海道在住のSSW・滝沢朋恵が、東京では約1年振りとなるソロ・パフォーマンスで出演。新大久保のEARTHDOMを舞台に、作り込まれたアルバムの収録曲たちが生演奏でさらに躍動する、スペシャルな一夜。Pot-pourriとは深い縁のある、批評家/ライターの伏見瞬からの『Eraser, Pencil』への推薦コメントも公開。
イベントタイトル: Pot-pourri 3rd Album 『Eraser, Pencil』 Release Party
日時会場: 2025年3月30日(日) @ EARTHDOM (新大久保)
ACT: Pot-pourri、滝沢朋恵
Open / Start: 17:30 / 18:00
Adv / Door: ¥2,500 / ¥2,800 (ともに+1d)
予約開始: 2025年2月28日(金)12:00
予約ページ(TIGET): https://tiget.net/events/378233
<コメント>
ポプリよ、オンガクの消しゴム&エンピツになれ!
ニッポンのヤワなミュージックヒストリーをゴシゴシ消してガシガシ書き直せ!
(佐々木敦)
<推薦テキスト>
Sawawo君と出会ったのは2011年ごろ。彼は高校生だった。最初はTwitterの相互フォロワーだった。
当時はSpotifyもApple Musicも日本にはなくて、音楽好きは音楽を聴くのに今よりお金をかけていた。その分、みんな熱量が高かった。我先に新しいCDやレコードを買う人や、今はもうないレンタルショップで山ほど借りている人が何人もいた。そういう人の中にSawawo君はいた。当時は、彼をTwitterのアカウント名で呼んでいた(というか今もプライベートではそちらの名前で呼んでいる)。
高校生であるにもかかわらず、Sawawo君はものすごく音楽に詳しかった。一体どこでそんなに知識を得て、どこでそんなに音楽を聴いてきたのか。実際に会った彼は物静かでシャイで戸惑いがちな少年だったけど、情熱ははち切れんばかりだった。加えて、彼は僕と近い趣味を共有していた。あらゆるアンダーグラウンドの音楽に興味を示しつつ、スピッツやL’Arc〜en〜Cielへの愛も示していた。
2014年から2016年にかけて、僕らは一緒にバンドをやっていた。いろいろなアイデアを試し、曲を作り、何度かライヴもした。今聞いてもカッコいいと思う曲も作ったけど、持続していくためのイメージがわかず、活動を止めてしまった。
その後、僕は書き手としての活動をはじめ、Sawawo君はPot-pourriを本格始動した。2017年4月に、大宮のはずれの小さなライヴハウスで、はじめてPot-pourriのライヴを観た。声に加工を加えたりしたりと、色々新しいことを試しているけど、まだうまくいっていないのかなと思った。
今のメンバーのPot-pourriのライヴを観たとき、率直に驚いた。演奏技術の高さと、音楽的アイデアの鋭さ。声とアコースティックギターをリアルタイムでエフェクトさせながら、ベースとドラムが複雑なリズムを確実に刻む。ヘッドホンで繊細な電子音楽(例えばBasic ChannelやFennesz)を聴くときの歓びを、ライヴハウスの空間に転送するような音楽だった。
Pot-pourriはライヴの繊細さとダイナミズムを、少しずつ音源に取りこめるようになったと思う。特に本作『Eraser, Pencil』には、音が目の前で変態していく感覚が、たしかに宿っている。さらに、本作には流れがある。「Paradis」の直角的な8ビートの爽快感は4曲目でなければ表れないし、「Y (Le Printemps encore Mix)」と「Over (and Over)」は連続しなければいけない。この曲順でなければならないという必然がある。
そして、Sawawo君の歌詞が変わった。実直かつエモーショナルになった。自らの恥ずかしさを、露悪的ではない方法で、あらわにするようになった。世界への戸惑いと情熱を、直接感じさせる音と言葉が、そこにはあった。
『Eraser, Pencil』を聴いていたら、思わず僕らの過去と現在のことを考えてしまった。それはきっと、このアルバムが「なんで過去と現在はこの世界に存在しているんだろう?」と首を傾げる、少年のような作品だからだ。話し相手のいない少年は、白い空に向けて問いを繰り返し繰り返す。消しゴムと鉛筆で、消しては書いて。書いては消して。
(伏見瞬)
Pot-pourri – Eraser, Pencil
Label : UNKNOWNMIX / HEADZ
Release date : Feb 5 2025
Format : CD / Digital
Price : 2,200JPY + tax
http://faderbyheadz.com/release/headz266.html
Tracklist
1. Eraser, Pencil: Eraser
2. Dressed in Black (Maximum Mix)
3. X
4. Paradis
5. Mimei No Uta
6. Suidream
7. Setting Sun
8. Eraser, Pencil: Pencil
9. Y (Le Printemps encore Mix)
10. Over (and Over)
category:NEWS
tags:Pot-pourri
2025/01/09
アルバム試聴会+ミニライブも開催 自らをアブストラクト・ポストパンクと評し、普通のロック・バンドの編成とは異なるアンサンブルにてオリジナル・サウンドを追求してきたPot-pourri(ポプリ)が、2022年の2ndアルバム『Diary』以来となる、3rdアルバム『Eraser, Pencil』(イレイザー、ペンシル)をリリースする。 『Eraser, Pencil』は前作『Diary』からさらに開けて、様々な離別を切なくも軽やかに歌う、インディ・ポップからプログレッシヴ・パンク、マシン・ファンクからギター・アンビエントに至るヴァラエティ溢れる楽曲を収録したPot-pourri流ポップ・アルバム。前作以来精力的に展開してきたライヴの成果がつぎ込まれた、バンドらしい空気が多くの曲に存在している。 また以前より交流があり去年(2024年)新曲「あなたがここに来るまでに用は済みそう」「風俗」をリリースしたLanesの田村悠二、一昨年(2023年)にSawawoと液晶がPot-pourri [SNR]として共演した滝沢朋恵、去年(2024年)に共演したCatastrophe Balletのギタリストを務め背前逆族・天使乃聲(Pot-pourriのシバサキも参加するJ・A・シーザーのカヴァーバンド)・ILL BONE等でも活躍する浮乃、去年アルバム『Second Communication』をリリースし企画に携わった即興コンピ『JET STREAM OF PSYCHIC YOUTH』も話題を呼んでいるオルタナティブ・ロック・バンドPSP Socialといった、現在のインディ・シーンの熱気を伝える多様なゲストが参加している。 多様な曲が収められているものの、全体的にはSawawoが影響を受けてきたmid ’80s的なUKニュー・ウェーヴから、StereolabやTortoiseといったJohn McEntireワークスのポスト・ロックに受け継がれたような、実験的ながら親しみやすい空気感の作品となり、UKニュー・ウェーヴに連なるバンドとしてのL’Arc〜en〜Cielやスピッツ、ART-SCHOOL、For Tracy Hydeとも通じるポップ感や、The Sea and CakeやLCD SoundsystemにあるDavid Bowie的要素のような、インディ・ロック的に表れたグラマラスなセンスも根底に存在している、とのこと。 前作に続いて全曲を担当するRyo Nagaiのミックスはさらにドラスティックに各曲を生かすようなものになった。FenneszやRafael Toralとも通じるようなギターのエディットによる表現だったり、彼の幼少期からのルーツであるThe Orbのようなアンビエント・テクノを引き継ぐテクスチャー作り、ダビーなローエンドの処理といった音響表現は、多種多様な収録曲それぞれの個性を伸ばしている。マスタリングも前作に続いてROVOの益子樹が担当しており、微に入り細を穿ったアレンジ・ミックスによる空気感を前作以上に高めている。アートワークとデザインも前作『Diary』に引き続き、建築漫画家として活躍する芦藻彬が担当し、Pot-pourriの音楽を立体物のCD装丁を含めたヴィジュアルで表現している。 アルバムのリリースに先立って、『Eraser, Pencil』の試聴会も2025年2月2日(日)に開催決定。会場はPot-pourriと以前より縁が深く、昨年(2024年)8月にバンドのワンマンも行われた落合のsoupで、試聴会のあとにはバンドによるミニ・ライヴも実施。入場者数に限りがあるとのこと。 Pot-pourri – Eraser, Pencil Label : HEADZ Release date : Feb 5 2025 Format : CD / Digital Price : 2,200JPY + tax Tracklist 1. Eraser, Pencil: Eraser 2. Dressed in Black (Maximum Mix) 3. X 4. Paradis 5. Mimei No
2025/01/22
2lcdのRyo Nagaiが全曲ミックスを手掛けた 「アブストラクト・ポストパンク」を標榜し、普通のロック・バンドの編成とは異なるアンサンブルにて、メロディアスながらもカッティング・エッジなオリジナル・サウンドを追求してきたPot-pourri(ポプリ)が、2月5日にリリース予定のアルバム『Eraser, Pencil』より先行シングルとして、アルバム収録曲中、最もポップな曲(ともいえる)「Paradis」をリリース。 「Paradis」はRyo Nagaiによるシンセ・アレンジが全面に施されている8ビートのポップ・ソング。全編にわたるツイン・ヴォーカルと間奏の細かいヴォイシングが聴きどころとなっている。The Cure『The Head on the Door』やNew Orderから、Stereolab『Emperor Tomato Ketchup』やThe Sea and Cake『One Bedroom』、はたまた第2期以降のART-SCHOOLやWild Nothing『Gemini』、For Tracy Hyde「Frozen Beach」「Subway Station Revelation」に通じるような、シャープなビート感を持ちつつメロディアスなインディ・ロックの様々なエッセンスが結晶化したような、ポップ・アルバムとしての『Eraser, Pencil』を代表している曲。 「Paradis」が収録される『Eraser, Pencil』は前作『Diary』からさらに開けて、様々な離別を切なくも軽やかに歌う、インディ・ポップからプログレッシヴ・パンク、マシン・ファンクからギター・アンビエントに至るヴァラエティ溢れる楽曲を収録したPot-pourri流ポップ・アルバムとなっている。前作以来精力的に展開してきたライヴの成果がつぎ込まれた、バンドらしい空気が多くの曲に存在している。 そして、以前より交流があり去年(2024年)新曲「あなたがここに来るまでに用は済みそう」「風俗」をリリースしたLanesの田村悠二、一昨年(2023年)にSawawoとRyo NagaiがPot-pourri [SNR]として共演した滝沢朋恵、去年(2024年)に共演したCatastrophe Balletのギタリストを務め背前逆族・天使乃聲(Pot-pourriのシバサキも参加するJ・A・シーザーのカヴァーバンド)・ILL BONE等でも活躍する浮乃、去年アルバム『Second Communication』をリリースし企画に携わった即興コンピ『JET STREAM OF PSYCHIC YOUTH』も話題を呼んでいるオルタナティブ・ロック・バンドPSP Socialといった、現在のインディ・シーンの熱気を伝える多様なゲストが参加している。 多様な曲が収められているものの、全体的にはSawawoが影響を受けてきたmid ’80s的なUKニュー・ウェーヴから、StereolabやTortoiseといったJohn McEntireワークスのポスト・ロックに受け継がれたような、実験的ながら親しみやすい空気感の作品となっている。 UKニュー・ウェーヴに連なるバンドとしてのL’Arc~en~Cielやスピッツ、ART-SCHOOL、For Tracy Hydeとも通じるポップ感や、The Sea and CakeやLCD SoundsystemにあるDavid Bowie的要素のような、インディ・ロック的に表れたグラマラスなセンスも根底に存在している。 前作に続いて全曲を担当するRyo Nagaiのミックスはさらにドラスティックに各曲を生かすようなものになった。FenneszやRafael Toralとも通じるようなギターのエディットによる表現だったり、彼の幼少期からのルーツであるThe Orbのようなアンビエント・テクノを引き継ぐテクスチャー作り、ダビーなローエンドの処理といった音響表現は、多種多様な収録曲それぞれの個性を伸ばしている。 マスタリングも前作に続いてROVOの益子樹が担当しており、微に入り細を穿ったアレンジ・ミックスによる空気感を前作以上に高めている。 アートワークとデザインも前作『Diary』に引き続き、建築漫画家として活躍する芦藻彬が担当し、Pot-pourriの音楽を立体物のCD装丁を含めたヴィジュアルで表現している。 また、『Eraser, Pencil』のCDの購入者特典が決定。以下の未発表音源を収録したCD-Rとなっている。 ディスクユニオン(オリジナル特典):Dressed in Black (Instrumental) 多売店特典(特典が付く、具体的な店舗名に関しては、近日中に発表):Over (and Over) (Instrumental) アルバムのリリースに先立って、『Eraser, Pencil』の試聴会が2月2日(日)に開催される。会場はPot-pourriと以前より縁が深く、昨年(2024年)8月にバンドのワンマンも行われた落合のsoupで、試聴会のあとにはバンドによるミニ・ライヴも実施。入場者数に限りがあるので、早めの予約を推奨。 Pot-pourri –
2024/12/25
2025年にアルバム『Eraser, Pencil』をリリース 「アブストラクト・ポストパンク」を標榜し、普通のロック・バンドの編成とは異なるアンサンブルにて、メロディアスながらもカッティング・エッジなオリジナル・サウンドを追求してきたPot-pourri(ポプリ)による2024年5月リリースのシングル「Y」以来7か月振りの新曲「Dressed in Black」が配信開始。 「Dressed in Black」はミドル・テンポの前作「Y」とは打って変わって、トライバルなリズムと不条理な展開に導かれるプログレッシヴ・パンク・チューン。激しいブレイクとシャウトの応酬が、緻密かつ過剰な音響のなかで繰り広げられる。 メンバーのSawawoはYoung Fathers『Heavy Heavy』を聴いて受けた衝撃のまま曲を作り始めた。The Cure「The Blood」やZAZEN BOYSのようなリズミカルなリフが楽曲を先導し、一筋縄にはいかない進行はCardiacs「R.E.S.」やPrince「Play in the Sunshine」などと通じるものがある。 楽曲全体を印象付けるコーラスは、今年アルバム『Second Communication』をリリースし、企画の中心バンドの1つとして即興コンピ『JET STREAM OF PSYCHIC YOUTH』リリースに携わったオルタナティブ・ロック・バンドPSP Socialの3名(田村陽玖、勢子雄大、アバラ)によるもので、コーラス・パートの録音は彼らの他の作品同様、元例のKのヤミニが担当している。 「Y」に続いて、今年Stones Throw StudiosのエンジニアCollin Davisとの共同プロデュースの 新曲「あなたがここに来るまでに用は済みそう」とそれに続く新曲「風俗」をリリースしたLanesの田村悠二がレコーディング・エンジニアとして参加している。 マスタリングも「Y」と同じく、Pot-pourriと縁が深いインディペンデント・スペースsoupの運営に携わり、インディペンデント・レーベル/イベント・シリーズ「0奏 (Edition Zeroso)」のコ・ファウンダーを務め、ENDONの『FALL OF SPRING』等のマスタリングも手掛けたエレクトロニック・ミュージックのプロデューサーNobuki Nishiyamaが担当している。また、今作もbandcamp版とは別の配信用のマスタリングが施されている。 シングルのアートワークも「Y」同様、メンバーのRyo Nagaiが手掛けている。 また、Pot-pourriは新作アルバム『Eraser, Pencil』を来年2025年2月リリース予定。前作のシングル「Y」そして今作「Dressed in Black」はアルバム・ミックスで収録される。 Pot-pourri – Dressed in Black Release date : December 25 2024 Stream : https://linkco.re/EVSq7QHN Bandcamp : https://pot-pourri-jpn.bandcamp.com/album/dressed-in-black
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