
2024/09/25
「BLOOM」のMV公開

ポップミュージックの文脈で聴かされる3拍子というものは、往々にして4拍子というメインディシュの端に置かれた「付け合わせ」の野菜である。幼少からの食事習慣により、3拍子とは”バラード”であり、”ブルース”であり、”リラックス”であり、何よりも”ワルツ”であるという認識が植え付けられる。それは「決まり切った定番料理」であり、もっと味の濃い料理を望む人ほど「変拍子」というエスニックに手を伸ばす。よって3拍子の可能性を信じたり、その拡張性にかけてみようなどと考える者は、これまでも一部の変わり者*を除いて存在しなかった。
佐藤あんこが初の音源集となる本作で試みるのは、こうした3拍子に対する認識のアップデートであり、ゲームチェンジ。もともと4拍子だった楽曲を、強引に3拍子にコンバートする手法で制作された本作は、『4から3へ』というアルバム・タイトルのとおり、われわれを3拍子の新たな地平へいざなう。
もっとも、南米ベネズエラの「踊れる3拍子」音楽であるガイタ(Gaita Zuliana)との偶然の出会いがなければ、本作は生まれなかったと佐藤は言う。ガイタのエッセンスを吸収しつつも、単なる「文化の盗用」ではない独自の音楽を生み出すことは容易ではなく、本作の制作には中断期間を含め4年を費やした。しかしながら、1991年生まれの佐藤にとって、「33歳」となる2024年に本作がリリースされることは、きっと偶然以上の意味を持つに違いない。アルバムのラストを飾る楽曲「光陰計器」には、佐藤が以前楽曲提供した縁から、姫乃たまがゲスト歌唱で参加している。
本日夜20時にはリードトラック「BLOOM」のMVが、KAOMOZI公式YouTubeから公開。監督はこれまでに八十八ヶ所巡礼、クリープハイプ、cinema staffなどの作品を手掛けた丸山太郎が担当。ポップで軽快な楽曲に合わせてカメラやCGが縦横無尽に動き回り、ニューウェイブとJ-POPを横断するような映像となる。
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以下、佐藤あんこ コメント
四角い部屋に住み、四角い電車に乗り、四角い端末を操作して、四角いベッドで眠る。
我々の日常は「4」で成り立っている。
4という数字の持つ無意識性は、決して無意味なものではない。
しかしながら、この日常には4が溢れすぎていないか?
もっと「3」があっても良いのではないか?
3という数字が持つ意識性もまた、決して無意味なものではない。
本作は3拍子ポップスのアルバムである。
それは、ポップスにおける3拍子というリズムの可能性を追求したという面において。
そして、詩・メロディ・リズムという「三拍子」が揃ったという面において。
本作は3拍子ポップスのアルバムである。

佐藤あんこ – 4から3へ
Label : KAOMOZI
Release date : September 11 2024
Tracklist
1. BLOOM
2. ブランダン
3. 花火
4. あの国
5. ガーデンロケット・ワードサラダ・ランチ
6. unhappy together
7. 叡智ttp://wisdom×3
8. 光陰計器(feat.姫乃たま)
category:NEWS
tags:佐藤あんこ
2024/09/11
ガイタのエッセンスとJ-POP 佐藤あんこ、9月25日に〈KAOMOZI〉よりリリースされる1stアルバム『4から3へ』から収録曲「ガーデンロケット・ワードサラダ・ランチ」をリリース。 本日20時には、YouTubeで駒澤零が制作した同曲のリリックビデオが公開される予定。佐藤あんこ初の音源集となる『4から3へ』では「全曲3拍子ポップス」というテーマのもとに、南米ベネズエラの「踊れる3拍子」音楽であるガイタ(Gaita Zuliana)のエッセンスとJ-POPを融合させ、世の中の3拍子に対する認識のアップデートを試みている。 佐藤あんこ – 4から3へ Label : KAOMOZI Release date : September 11 2024 https://ultravybe.lnk.to/4to3 Tracklist 1. BLOOM 2. ブランダン 3. 花火 4. あの国 5. ガーデンロケット・ワードサラダ・ランチ 6. unhappy together 7. 叡智ttp://wisdom×3 8. 光陰計器(feat.姫乃たま)
2021/02/25
伝統とモダンと実験 バーレーンを拠点に活動するエクスペリメンタル・ミュージシャンSarah Harasがニューアルバム『Mirage』のリリースを発表。 Sarah Harasはアラブ女性としての経験を音楽を通して表現している。バーレーンの風景や文化からインスピレーションを基にしながら、モダンなエレクトロニックミュージックのエッセンスを取り入れた今作『Mirage』は、Sarah Harasにとって3作目のアルバム。 今作の軸の一つは、ペルシャ湾岸諸国の伝統的な音楽/民族舞踏「ハリージ」の要素である。音楽としては、時代や地域ごとにイメージは変わるものの、パーカッシヴな変拍子ポップスといったもの。踊りとしては、頭を勢いよく回し、髪を振り回すような特徴を持つ。そのハリージに加えて、スリリングでヘヴィーなドラム、グリッチ、ポスト・インダストリアル、ダンスホールなどをブレンド、伝統とモダンなエレクトロニック・ミュージックを実験的に融合し、生々しくアバンギャルドな作品に仕上がっている。 Sarah Haras – Mirage Label : CHINABOT Format : Digital / Tape Release date : 5 March 2021 Artwork : Sarah Haras Master : John Hannon Order : https://chinabot.bandcamp.com/album/mirage Tracklist 1. Mobile 2. Sahra 3. Mirage 4. Mta Bnroo7 5. Karisma 6. Euphoria 7. Wish That I 8. Mutated Samri 9. Flood 10. Smallest Child
2025/03/27
トラウマとの対峙、カタルシスも解決もない jinninの音楽は、コントロールの殻を破り、その下の生々しい神経を露出させる。彼女のサウンドはトラウマとの対峙であり、埋もれた記憶、被害の連鎖、吸収され、目撃され、暴力の執拗な発掘。ここにはカタルシスの幻想も解決もない。ただ、破壊と再生の可能性の間の緊張があるだけ。 彼女の前作となるEP『Sleet Comes Down』では、癒されていない傷を美学化し、歪んだレンズを通して記憶を再構築しようとした。シングル「Goner」では、喪失や痛み、死、それらの変容のプロセスを裸にする。アウトロの歌詞にある「足がなくなって、代わりに義肢をつけた」は比喩以上のマニフェスト。かつてあったものに戻ることはなく、ただ残骸から新しいものを創造する。 それでもjinninは自己破壊を見世物にすることに警戒心を抱いている。彼女は音楽を単なる苦しみの器としてではなく、変容が根付く空間として捉える。痛みは美学ではなく、降伏を要求するのではなく、再生の可能性を示唆する敷居。音楽的には、jinninの世界は両極端に存在する。洞窟から聴こえてくる歪んだシンセとベースとノイズの壁が、もろくも結晶のようなメロディーへと崩壊していく。反復と崩壊が一つに溶け合い、自己消去と再構築の絶え間ないサイクル。彼女は罪悪感から逃れようとするのではなく、罪悪の中に存在し、意味を書き換えることのできる空間を切り開こうとしている。 jinnin – Goner Label : Perpetual Care Release date: March 27, 2025 Bandcamp : https://jinnin.bandcamp.com/album/goner-single Tracklist 1. Goner 2. Rip B All tracks written, recorded, produced by: jinnin Additional Production by: Water Clear Mixed by: Joel Eel Mastered by: Gustav Brunn @ GG All In Audio Art Direction by: jinnin Artwork Illustration by: Mitchel Peters
2月14日(土) 渋谷センター街の路地をジャック
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