「とても静かだけど、あなたの声は聞こえる It’s very quiet, but I can hear you」開催

黒田零、片山佑香、渡邉早貴、参加

 

 

3名のアーティストが参加するグループショー「とても静かだけど、あなたの声は聞こえる It’s very quiet, but I can hear you」が新宿のWHITEHOUSEで開催。脱中心性に基づいた主従の解体を通して、小さく広がる結びつきへの組み替えを試みる企画展。出展作家は黒田零、片山佑香、渡邉早貴の3名。

 

黒田零、片山佑香、渡邉早貴の3名による本展は、社会の中心へと寄せられる構造によって客体に置かれてしまう存在のささやきに耳を傾け、脱中心性に基づく主従の解体を通した小さく広がる結びつきへの組み替えを試みる。

 

SNSが身近に発達した時代を過ごす3名は共に、大きなプラットフォームによって個人の身体性をオープンに晒す態度が過剰に要求され、匿名的な存在としてミーム化することが価値としてみなされる環境に違和感を抱く。断絶した社会から持ち帰った事象を再生し小さなコミュニティを形成することを「ネズミの小部屋」と形容し、ひそひそとした小さな声の主体が放つ潜在的な意志の強さを主張する。

 

作家の主体や意図と組織的・構造的に紐づかれる関係が剥離した環境の構想から、鑑賞者自身の身体や記憶との対話を促すことで理性や合理性に囚われない内的世界の問い直しが図られる。

 

自己をオープンにできないことを肯定し、身体性によって担保されてしまう通俗的な価値から自己の意志や表現を掬う本展の実践は、大きな関係性の輪から離れることで結ばれる小さなコミュニティのあり方を共に考える機会を育む。

 

 

展示タイトル:

とても静かだけど、あなたの声は聞こえる It’s very quiet, but I can hear you

会期:

2024年4月28日(日)〜5月19日(日)

時間:

平日15:00~20:00

土日祝13:00~20:00

※初日は18:00から開催

開廊日:火金土日祝

会場:WHITEHOUSE(新宿)

住所:〒169-0073 東京都新宿区百人町1丁目1−8

入場料:無料

出展作家:黒田零、片山佑香、渡邉早貴

出展作家(英語表記):Rei Kuroda, Yuka Katayama, Saki Watanabe

キュレーター:原ちけい

インストーラー:石毛健太、涌井智仁

デザイナー: Justin、片山佑香

協力:WHITEHOUSE

主催:零

助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[スタートアップ助成]

 

 

黒田零 / Rei Kuroda

1997年生まれ。写真家、映像作家。東京都出身。東京藝術大学修士課程修了。University of Applied Arts Vienna留学。Nikon Photo contest 2021 Grand prize (video)受賞。クマ財団6期生。「循環」「脱(非)人間中心主義」をテーマにマジックリアリズム的物語を生み出しながら表現を追求する。写真、映像を中心に音のパフォーマンスも行う。

 

片山佑香 / Yuka Katayama

1998年生まれ。立教大学社会学部卒業。絵描き。専門的な美術教育を受けずに独学で油絵を始める。大学にて宗教社会学を学んでいた経験から、時間と記憶、都市と自然、境界などをテーマに制作。また、アウトサイダーという観点からの芸術活動を行うということに制作のアイデンティティを置き、探究を続けている。

 

渡邉早貴 / Saki Watanabe

1997年生まれ。絵描き。目に見えない自然の力からの誘導、言葉への不信感、家族、記憶の痕跡などから着想を得て作品作りをしている。大学時代にイラストレーションコースに在籍していた経験から、個性(作者の識別可能性)とはなにかについて考えながら制作している。近年の展示に「ジャンクス・ポーツ」 (ANOMALY・東京)2023、「モツレテホドケル」(oil by 美術手帖ギャラリー・東京)2023など。

 

WHITEHOUSE

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