2023/09/27
SVBKVLTより
『Holes of Sinian』は、上海を拠点に活動するアーティスト33EMYBWの4枚目のスタジオ・アルバム。Marina Herlop、Batu、Forrest Gander、oxi pengとのコラボレーションが収録されている。
生命の神秘と偶発性は、石に空いた穴のようなもので、時間に密に覆われ、地球の進化の歴史にフラクタルな道筋とジャンプする手がかりを残している。最古のエディアカラン生物相の亡霊たちが、その中をさまよっている。彼らは死ぬ代わりに、岩の割れ目から別の次元へ、穴から穴へと漂い、非線形の時間の中に取り憑いて、別の到着を計画し直す。
33EMYBW – Holes of Sinian
Label : SVBKVLT
Photography : Hqeivy
Design : Luke Griffiths
Mastering : Raphael Valensi
Release Date : 8th November 2023
Format : Double LP + Digital
Tracklist
1. Fieldia
2. Holes of Time feat. oxi peng
3. Drifting Nama
4. Blood Child
5. Discrepant Microbial Mats feat. Forrest Gander
6. Ediacaran Ghost feat. Marina Herlop
7. Fractal1 1
8. Inside-out
9. Fractal2
10. Conjuring
11. Predator Chorus feat. Batu
12. Arrival
Upcoming tour dates:
06/10 – Unsound, Krakow, Poland *
13/10 – Asymmetry Rituals, London, UK *
14/10 – Night of Surprise, Stadtgarten, Cologne, Germany
03/11 – 3hd Festival, Berghain, Berlin, Germany
04/11 – Ekko Festival, Bergen, Norway
09/11 – ZDB, Lisbon, Portugal
10/11 – Mira Festival, Barcelona, Spain
18/11 – System, Shanghai, China
24/11 – OIL, Shenzhen, China
25/11 – DADA, Kunming, China
01/12 – DADA, Beijing, China
08/12 – Knot, Shanghai, China
09/12 – System Festival, Guangzhou, China
16/12 – Loopy, Hangzhou, China
22/12 – AXIS, Chengdu, China
* Live A/V with Joey Holder
category:NEWS
tags:33EMYBW
2023/11/24
人間以外の視点から生と死の進化 上海の気鋭レーベル〈SVBKVLT〉所属のアーティスト、33EMYBWのニューアルバムが先日リリースされた。Marina Herlop、Batu、Forrest Gander、oxi pengとのコラボレーション作も収録されている本作は、生命の神秘と偶発性から着想を得つつ中国をはじめとした様々な伝統音楽、民族音楽のエッセンスが越境しあう混然一体としたサウンドとなっている。創造性を搔き立てる特徴的なリズム感、妖異な生命体のモチーフなど先覚的なモチーフを携えながら制作やパフォーマンスを行い、HyperdubのIkonikaやHakuna KulalaのDon Zillaらの参加で話題を呼んだ過去作『Arthropods』(2019)以降も進化し続ける彼女が、メールインタビューで最新作についての不可思議な道筋を語った。 Text : yukinoise ー AVYSSに自己紹介をお願いします。 33EMYBW:33EMYBWという名前はSan-San-E-M-Y-B-Wと発音し、友人からはSan-Sanと呼ばれています。 ー いつから音楽に興味を持ちはじめましたか?これまでに聴いた作品、学んだ文化、影響を受けた音楽について教えてください。 33EMYBW:かつてベーシストだった当時は主にロックや日本のV系、メタルを聴いていました。日本のノイズや実験的な音楽も好きで、その後はさまざまな民族音楽や伝統音楽から電子音楽を聴くようになって、音楽制作を始めました。 ー 作曲やアートワークなどのインスピレーションやアイデアは、普段どのような出来事から得ていますか? 33EMYBW:読書、音楽、芸術、節足動物、植物、石、時間、夢、喜び、静寂。 ー ニューアルバム『Holes of Sinian』のコンセプト、制作中のエピソードや印象的な出来事があれば教えてください。また本作ではoxi peng、Forrest Gander、Marina Herlop、Batuとコラボしていますが、彼らとの制作はいかがでしたか? 33EMYBW:パンデミックと閉鎖を経験した後、人間以外の視点から生と死の進化を理解しようと試みたんです。『Holes of Sinian』のインスピレーションは、非直線的な時間の次元にいる絶滅した生物のグループから得ました。彼らの生息地である「シニアンの穴」と、非線形の時間次元における彼らのもつれを創造してます。これらの生物は「エディアカラ生物群」として知られ、カンブリア紀以前の先カンブリア時代の最後の時代であるエディアカラン紀(約6億3500万年前~5億4100万年前)に起源を持っており、エディアカラ生物群は、捕食の必要なく海底から栄養分を吸収して生存していました。しかし、栄養豊富な微生物マットの枯渇やその他の要因により、突然絶滅し、歯を持つ形態に進化したのはごく一部。これらの種のほとんどは、現代の生物との正確なつながりを確立するのが難しいことが判明しています。カンブリア紀はエディアカラン紀に近い地質時代で、中国の五台山や泰山などが含まれてます。アルバムに登場する「シニアン・ストーン」は、不規則な空洞に覆われた架空の岩石で、宇宙と生命の偶発性に似ているこれらの空洞は相互に連結できるんです。このコンセプトでは、進化の失敗は決定的なものではなく、生物相は非直線的な時間の中でさまざまな形で存在することができるのではにかと。おそらく、これも魂の複製なのだと思います。創作過程では、中国の四川、甘孜、チベット、雲南、タンザニア、ブルガリア、タイなど、様々な地域の伝統音楽や民族音楽からのボーカル・サンプルをより多く使用しました。サウンドデザインとコラージュ、そして言語とその境界の曖昧さを通して、これらの素材は、原始性と不確かさの痕跡を持つ新たなテクスチャーへと進化し、持続可能な “生態系 “を形成します。また、よりシンプルで高密度なリズムの実験も行い、私が好きな変拍子の音楽を残しつつも、以前と比べ、いくつかのトラックにはより多くの空間を残し、この「生態系」のモデルをシミュレートすることを試みました。コラボレーション下彼らとの共同作業やコミュニケーションでも、わたしに多くの新しい経験をもたらしてくれました。 ー 音楽制作はリスニング、クラブ、ライブ、展示会など多岐にわたりますが、そういった中での多様な活動軸は何ですか? 33EMYBW:わたしが音楽を作るときに最も気にかけていることはふたつ。 ①音楽とは、さまざまなものをつなぐトンネルのネットワークだと思う。 ②世界にはすでに素晴らしい音楽がたくさんある。 ー 中国だけでなく、ヨーロッパやアフリカでも制作やパフォーマンス活動をされています。国境を越えてパフォーマンスする中で気づいたことは何ですか?その中であなたにとって重要なアイデンティティはどういったものですか? 参考リンク:https://avyss-magazine.com/2022/03/02/34128/ 33EMYBW:どこでパフォーマンスをしても、みんながいろいろな踊り方をしているのを見るのが好きなんです。大切なのは音楽を楽しむこと。 ー 今後の展望として、どのような制作やパフォーマンスをしたいですか? 33EMYBW:クラブミュージックやエレクトロニック・ミュージックに限らず、さまざまなクリエイションやコラボレーションに挑戦していきたいですね。 ー First, introduce yourself for AVYSS. 33EMYBW:33EMYBW pronounced San-San-E-M-Y-B-W, or San-San to my friends. ー When did you first become interested in music? Tell us about the works you have listened to, the culture you have studied
2019/09/30
10月11日リリース WWWの2019年ニューイヤーパーティーにもOsheyackと共に来日した上海〈SVBKVLT〉クルーのプロデューサーの1人、33EMYBWのニューアルバム『Arthropods』が発表。 昨年セルフリリースされたアルバム『Golem』に続くニューアルバムは節足動物を意味する単語”Arthropods”、3曲収録されているリミックスには〈Hyperdub〉のIkonika、ウルグアイのプロデューサーLechugo Zafiro、〈Hakuna Kulala〉のDon Zillaが参加。アートワークのディレクションは33EMYBW自身が担当。 Pre-Orderはこちら。10月11日リリース。 33EMYBW – “Arthropods” 01. Symmetry 02. Tentacle Centre 03. Adam Bank 04. Arthropods Continent feat. Li Jianhong 05. Drum3 06. Seeds of the future 07. Induce 08. Arthropods Continent feat. Li Jianhong (Ikonika Remix) 09. Adam Bank (Lechuga Zafiro Remix) 10. Drum3 (Don Zilla Remix)
2022/03/02
Weirdcoreの個展「Orient Flux」OST 感染症の世界的な流行とロックダウンの中、Aphex Twinのコラボレーターでロンドンを拠点に活動するヴィジュアルアーティストWeirdcoreは、北京のSKP-Sで個展「Orient Flux」を開催した。SKP-Sは、100年後の火星移住をテーマにした未来のショッピングモール。 遠隔で制作されたこの展覧会は、7つのオーディオビジュアルインスタレーションが相互に連結し、「未来からの駅」を形成しており、サウンドデザインは〈SVBKVLT〉のメンバー33EMYBWとGoooooseが担当した。今回の33EMYBWとGoooooseによる作品『Trans-Aeon Express』は、このプロジェクトの続編で、展覧会のサウンドデザイン、そしてインスタレーションの要素をサンプリングした新しい楽曲を含むサウンドトラックアルバムである。限定版LPとデジタルでリリースされるアルバムは、Weirdcoreによるアートワーク、オリジナルの「Orient Flux」のアップデートと進化、そしてLuke Griffithsによるグラフィックデザインとレイアウトを特徴としている。 33EMYBW & Gooooose – Trans-Aeon Express Label : SVBKVLT Artwork : Weirdcore Design : Luke Griffiths Mastering : Raphael Valensi Release Date: 25th March 2022 Bandcamp : https://svbkvlt.bandcamp.com/album/trans-aeon-express Tracklist 1. Gooooose – Selector 2. 33EMYBW – Microcosmic 3. Gooooose – From Stellar Maze to Infinity 4. 33EMYBW – Macrocosmic 5. Gooooose – TAE (album version) 6. 33EMYBW – Dimensional Horizon 7. Gooooose –
受け手の自由に寄り添う作品
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