2022/12/15
ベスト・カッツ 1995-2000
日本のハードコア・ジャングルの開拓者、ダンスフロアの哲学者、サンプリング・ダンスミュージックの扇動者。激動の90年代関西アンダーグラウンドに出現した化け物、サイケアウツの正統性を証明する永劫保存コンピレーションアルバム『逆襲のサイケアウツ:ベスト・カッツ 1995-2000』が登場。
80年代関西ノイズ/インダストリアル・シーンを出自とする大橋アキラが、UKのゲトーミュージック新種、ジャングルに同じ匂いを嗅ぎ付け、それを呑み込んで変態した伝説のユニット、それがサイケアウツ。本作には、天才的かつ大胆なサンプリングとアーメン・ブレイクを駆使した、ナードコアやJ-Coreの先駆にもなるジャングルの突然変異体から、インダストリアル・ミュージックの質量感を伴ったブレイクビーツ、2ステップやブレイクスを独自解釈した未来のベース・トラックなど、多様なクラシック・チューンを息つく暇もなく収録。雑多な音楽ソースとサブカルチャーを傍若無人にちゃんぽんし、内外アーティストにショックを与えたサイケアウツの美学は(当時、小西康陽や久保憲司をも興奮させたように)21世紀音楽の先取りであり、現在、世界各国で盛り上がるモダン・ジャングルにも共鳴しフリークどもを狂わせる。
本コンピレーションの選曲と監修はMurder Channelの梅ヶ谷雄太と、『イアンのナードコア大百科』著者、Ian Willett-Jacobという二人のエキスパートが担当。12曲がファン待望の初VINYL化、大半が初プレスCD化となり、彼らの代表曲、レア曲、ライブ音源を網羅してビギナーからマニアにまで対応する内容となっている。マスタリングとカッティングは独Dubplate & Mastering。梅ヶ谷によるマル秘解説も必読。
ARTIST NAME: サイケアウツ Cycheouts
TITLE: 逆襲のサイケアウツ:ベスト・カッツ 1995-2000
Cycheouts’ Counterattack: Best Cuts 1995-2000
解説:梅ヶ谷雄太(Murder Channel)
解説英訳:Ian Willett-Jacob
=CD version=
CATALOGUE #: EM1203CD
FORMAT: CD
RELEASE DATE: Jan. 27, 2023 (in Japan)
BAR CODE: 456028321203
定価:2500円(税込2750円)
+ Standard jewel case, insert, obi
=Vinyl version=
CATALOGUE #: EM1203DLP
FORMAT: Double 12-inch LP set
RELEASE DATE: Jan. 27, 2023 (in Japan)
BAR CODE: 4560283215318
定価:3600円(税込3960円)
A1. Swampy Murder
A2. 無人 O.B. Mujin O.B.
A3. 東風 Tong poo
B1. ラムちゃん完全版 Lum’n’Bass
B2. ヘルボロ (ファンキーヘル Mix) Hellboro (Funky Hell Mix)
B3. 赤いスイセイ (光る宇宙mix) Red Comet (Shining Cosmos Mix)
B4. LPU Vs. サイケアウツ (DJ Horn Mix) LPU vs. Cycheouts (DJ Horn Mix)
C1. I.G.T.F.
C2. 0083 Mantras (God-outs Mix)
C3. God Eater
C4. Beast 666 Step (熊沢天皇 Mix) Beast 666 Step (Emperor Kumazawa Mix)
D1. Hit Man (Jungle Assassin Mix)
D2. ダブキラー91 (ミニーハウス Mix) Dub Killer 91 (Minnie House Mix)
D3. ソロモンの2-step (ガトー Mix) Solomon’s 2-step (Gato Mix)
D4. Cycheouts Live at Lubnology
CD、2LPともに同曲順。CD版にはシークレットボーナスを1曲追加。
category:NEWS
tags:サイケアウツ
2023/01/12
2/12 SPACE 2023年最初のSoi48パーティーは昨年、大阪、堺魚市場でのDJが記憶に新しい日本におけるドラムンベース/ジャングルの先駆的存在であり、90年代から大阪アンダーグラウンドから世界に影響を与えているサンプリングとビート・メイキングの異能、サイケアウツGを招聘。世界中で熱狂的なマニアが存在し、近年の90Sリバイバル、レイブ再解釈のトレンドからも絶対に見逃せない日本のレジェンド。 レイヴでの体験の数々とゼロ年代オタク文化を通過したトラウマを縫合すべく、DJ活動をするNordOst、アジアの現場に潜入し現地のDJ達とリンクを深めたSoi48、MMM、RICH & BUSY、AOKI LUCASによる最先端ADMセットも見逃せない。さらにウーハーを追加したMonaural mini plugの新サウンドシステムMMP220を投入。エム・レコードから発売される『逆襲のサイケアウツ』のリリースを爆音で祝おう。 SOI48 VOL.50 逆襲のサイケアウツ RELEASE PARTY 2022年2月12日(日) OPEN : 18:00-23:30 space.tokyo : http://space-tokyo.jp/schedule/index.html 2,800YEN ※ご来場のお客様はお店にドリンクオーダーください。 ※再入場可。出入り自由。 ■SPECIAL DJ サイケアウツG ■LIVE Monaural mini plug ■DJ Young-G (stillichimiya) MMM (stillichimiya) 俚謡山脈 NordOst KOICHI TSUTAKI KUNIO TERAMOTO aka MOPPY AOKI LUCAS RICH & BUSY Soi48 ■SOUND SYSTEM MMP220 ARTIST NAME: サイケアウツ Cycheouts TITLE: 逆襲のサイケアウツ:ベスト・カッツ 1995-2000 Cycheouts’ Counterattack: Best Cuts 1995-2000 解説:梅ヶ谷雄太(Murder Channel) 解説英訳:Ian Willett-Jacob =CD version= CATALOGUE #: EM1203CD FORMAT: CD RELEASE DATE: Jan. 27, 2023 (in Japan) BAR CODE: 456028321203 定価:2500円(税込2750円) + Standard jewel case, insert, obi =Vinyl
2023/02/06
WE HATE ALL text: NordOst 90年代に「ヴァーチャコア」を提唱し、Jungle~DnB~実験音楽など潤沢な音楽的バックボーンを膨大なサンプリング・ソースでコーティングし一体化させる独自のスタイルを確立した伝説的存在・サイケアウツ。彼らが残した足跡を新たな視座からアーカイブした編集盤『逆襲のサイケアウツ(Cycheouts’ Counterattack: Best Cuts 1995-2000)』がエム・レコードよりリリースされた。 収録内容は1995-2000年までにリリースされた名曲の数々から〈MURDER CHANNEL〉主宰・梅ヶ谷雄太氏と「イアンのナードコア大百科」著者のIan Willett-Jacob氏が15曲を選定(CD盤にボーナストラック付属)。アナログ盤を意識したA~D面4分割の構成を取りつつ、アンセムから過去の編集盤には収録されたことのないレア・トラックまでを網羅し、これ1枚でサイケアウツの妙味の一端に触れることが可能だ。 「現代のための入門盤」とも呼べる選曲の隙の無さは、「CDやレコードを買う」という行為にコレクターズ・アイテム以外の価値を見出すこと、つまり中身の音そのものを求めてフィジカル盤に手を伸ばすことの意味を改めて問うものでもあるだろう。 そう、本作は決してマニア向けのファングッズでは無い。『逆襲のサイケアウツ』は、移り変わる時代の中で常に挑戦的な態度を取りながらも関西アンダーグラウンドの頂点に数えられたユニットの凄まじさ、その革新性と正統性を証明する一枚である。 サイケアウツの足跡 90年代当時、「WE HATE ALL」というステートメントと共に出現したサイケアウツは8人編成のユニットとして活動していた(例外的にフルメンバーではない編成を”サイケ1/2”とするなど、変名での活動機会も非常に多かったとされる)。今なおコンポーザーとして独自のサウンドを構築しているMr.ディラックこと大橋アキラ氏の元にMC/DJ/VJ/セキュリティを担うメンバーが集い、ある種の「酒場ノリ」とも呼べる荒々しい表現を突き通す。そんな純日本産のデジタル・ハードコアユニットとして、アンダーグラウンドシーンからフジロックフェスティバルへの出演に至るまで、自由かつ精力的な活動を繰り広げた。 2000年代初頭に差し掛かりしばらく沈黙を保ちつつ、ほどなくして2004年には現在のサイケアウツGへトランスフォーム。〈ROMZ RECORDS〉より1stアルバム『Vikalpa (分別)』をリリースし、同時期に大きな発展を遂げたGrime~Dubstep~2stepなどUKガラージ派生のベースミュージックを通過した新たなスタイルを打ち立てていき、ベースハウス~テクノなど四つ打ちの普遍性をも手中に収めていく。 ”無印”時代のサイケアウツのライブを収めた音源集は数多くリリースされており、またこれらのほとんどはイアン氏主宰の〈STEREO RECORDS〉よりデジタル再発がなされているが、映像でのアーカイブはごくわずかに留まる。 以下は2003年、サイケアウツがGhost化する直前にフルメンバーで行われたライブを収めた作品「MISSION OF DEAD SOUL」の貴重な記録である。90年代よりブラッシュアップを続けながらたどり着いた、ユーモアとシリアルが同居した熱量溢れるアクトに目を通せば、スタイルは変われど今もなお一貫して表現される彼らの美学に、よりダイレクトに触れることができるだろう。 https://stereorecords.bandcamp.com/album/mission-of-dead-soul サイケアウツのアティチュード ― 四半世紀を越えて尚輝く普遍性 以上は、あくまでもサイケアウツが辿ってきた複雑怪奇な道筋を便宜的に交通整理したものにすぎない。クラブシーンを主戦場としながら安直にその暖簾をくぐることを良しとせず、サンプリングという手法を介してあらゆるジャンルと等距離を取りながら、点在するあらゆる文化のエッセンスを愛とともに吸収し尽くした活動のなかには、拾いきれないほどの多面性がある。 そんなサイケアウツが一貫して掲げていた「WE HATE ALL」の精神性や、根底に根ざす「著作権解放戦線」のイシューなどは、四半世紀以上が計画した現代において賛否あれど再び咲き乱れている。 90年代後期~ゼロ年代初期、サイケアウツ躍進からほどなくして生まれたナードコアにはじまり、派生して同人音楽シーンの土壌にも波及した非公式リミックス文化やSoundCloud上で日夜生まれるブートレグの数々とも通ずる、「愛」つまりはリスペクトを前提とした過激なサンプリング表現はそのひとつであろう。 もっとも、現代にはコンテンツが内包する文脈性を一切破棄した上でかけ合わせの化学反応を狙う作品群も数多く存在しており、一枚岩ではない。時代は変われど音楽とは玉石混交のなか、個々の価値観にフィットするパーツを拾い集めるように聴くものであり、何を愛聴するかに貴賤は一切存在しない。しかし完成度や美しさ、凄味といった概念で形成される高低のベクトルはおそらく存在する。在野のサンプリング・ミュージックとはその音像・思想を異にし、ピュア・ダンスミュージックとしてもファンメイドなジョークとしても咀嚼出来得る多面性もまた、サイケアウツの特別さを証明する一要素だろう。 また、サウンドの面でもインターネットを介して全く異なる形で復権したJungle~Rave解釈や、その流れを含む世界的な趣向が周期的にリバイバルを遂げた現在、硬質で荒々しい中にユーモアや可愛さが織り込まれているサイケアウツの楽曲の数々は、時代性を伴わず新鮮なものとして各所で受容されている。 YouTubeやDiscord、Rate Your Musicなどに広がる国外の音楽コミュニティの数々において、サイケアウツは活動当時距離の近かったナードコア/J-COREシーンと共に再発見され、新世代のDJやプロデューサー、リスナーにも再帰的影響を及ぼしている。同人シーンや自主制作ベースでのミクロな活動圏のなかでVaporwaveの誕生以降当然のものとなった”slowed + reverb” ”sped up” ”nightcore” “hexd”などの「原音に忠実なまま、原音を否定するスタイル」を摂取して生きる現代のリスナーにも響くこの普遍性は、本作『逆襲のサイケアウツ』を一聴すれば伝わるだろう。 サイケアウツは単純な雑食趣味でなく文化の美食家でもあった。その美的感覚が、正道を外れアンダーグラウンドシーンで衝動的なエネルギーとともに活動を拡げながらも、比類なき普遍性を身に着けていった異端のキャリアを下支えしていたのだろう。 サンプルの参照元が持つメッセージ性や魅力などの複雑なコンテキストを丁重に扱いつつ、全く異なるコンテンツ同士をかけ合わせることで生まれる化学反応的なエネルギーを、時代のなかで先陣を切り発揮していったのがサイケアウツであり、歴史のなかで生まれた数々のオリジネーターの一員に数えられるに足る存在なのだ。音楽評論家・久保憲司氏がサイケアウツのフジロック出演時に寄せたテキストをここに引用する。 ”アタリが何者じゃいパブリック・エネミー?甘いわ、俺たちにはサイケアウツがいる。” 意図せずもダンスミュージックを歴史ごと継承し、凄まじいサイクルで変容と発明を続けたサイケアウツは、伝説的存在でありながら今もなおその進化を止めない。だから、本作『逆襲のサイケアウツ』は最もエネルギッシュで荒々しく、それでいて品格ある絶対的存在だった第一期の姿を記録する標本模型として、あなたの手元で永久に輝くに違いない。 1977年に打ち上げられた無人惑星探査機ボイジャーの積荷には、地球上の様々な音楽や言語を記録した金のレコードがあったという。2023年の今、もし同じように夢を託せる立場であれば、サンプリングという発明と音楽文化におけるひとつの正統進化の形として、私はこの作品を宇宙の果てに打ち上げてしまいたい。 ARTIST NAME: サイケアウツ Cycheouts TITLE: 逆襲のサイケアウツ:ベスト・カッツ 1995-2000 Cycheouts’ Counterattack: Best Cuts 1995-2000 解説:梅ヶ谷雄太(Murder Channel) 解説英訳:Ian Willett-Jacob =CD version= CATALOGUE #: EM1203CD FORMAT: CD RELEASE DATE: Jan. 27, 2023 (in Japan) BAR CODE: 456028321203 定価:2500円(税込2750円) https://emrecords.shop-pro.jp/?pid=171916775 + Standard jewel
2023/06/02
完全受注生産限定セット発売 「真の欲望に気づきましょう。今作のガイドラインの一つとして音と音の関係が、はじめカオス状態でそのうち秩序化していくところを聴いて貰えれば。己を含めた自己組織化。」 – 大橋アキラ(サイケアウツG) 今年1月にEM Recordsから発表されたサイケアウツ時代の音源をまとめた2枚組ベスト盤LP『逆襲のサイケアウツ: ベスト・カッツ 1995-2000』が即完売し、新旧世代から再び大きな注目を集めているサイケアウツGが待望の新作を発表。 今作はインダストリアル〜ハウス〜ジャングルを中心的な音の器として、多種多様な文化の破片をその中に組み込んで吐き出されたサイケアウツG印の呪術的な曲がまとめられている。ダンスフロアの欲望を満たす機能的なサイケアウツGの曲は、一瞬の隙も見せない圧倒的な完成度を誇っており、その音を聴いた人の耳と心にある種の呪いをかける。 不穏なサンプルと切り裂かれるような鋭利なノイズにえぐるようなベースを用いた「Whitehouse (Acid Mix)」、ハウスとジャングルを深い地点で繋ぎ合わせた文脈的に奥行きのある「Ultimate vs Supreme (Jackin Bass Mix)」などが収録。 ジャケットのイラストにはMountain Graphicsが描き下ろしイラストを提供し、Ketchupartsがデザインを担当。CD-R版にはライブの為にアレンジされた「業務用」トラックを3曲追加し、サイケアウツG本人の手書きサインが入れられる。 6月1日から完全受注生産限定セットの受付をMurder Channelの直販店MxCx online storeにて開始。限定セットにはCD-Rに加えて、大橋アキラによるガイドラインや持田保によるライナーノーツなどを収録したEPの解説書となる小冊子、Tシャツとショルダーバック、さらに2月に新宿SPACEで行われたSoi48でのサイケアウツGのライブ音源を収録したDLコードが付いてくる。 MxCx online store https://mxcxshop.cart.fc2.com/ サイケアウツG – Do what thou wilt shall be the whole of the dharma Label : Murder Channel Release date : July 14 2023 Tracklist 1. Whitehouse (Acid Mix) 2. Ultimate vs Supreme (Jackin Bass Mix) 3. LM1 (Ver.faktoria) 4. Rabbit Horse (Jackin Drum Mix) 5.
受け手の自由に寄り添う作品
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