2022/04/21
TAV GALLERYが西麻布に移転
昨年6月に杉並区阿佐ヶ谷での営業を終え、移転の準備を進めてきた TAV GALLERY は、港区西麻布にて再開する。TAV GALLERY が新たに居を構えるのは、青山霊園に臨む場所であり、中沢新一の『アースダイバー』に拠れば、まさに「死霊に見守られている」と言える。そこは「洪積層」と「沖積層」のせめぎ合うところであり、いわゆる「山の手」にあたる表参道の台地から、ハイブランドのブティックが居並ぶフロムファースト通りを抜け、根津美術館脇の坂を下っていくにつれて、たしかに空気が陰湿なものに変わっていくのを感じるかもしれない。しかし、水の流れていく向きは、時の流れていく向きでもある。低く、そして新しいこの土地は、次の時代を見越すのに適した場所とも考えられる。
人の流れが抑制されている今、TAV GALLERY は「旅」を志向している。出かけることが困難な状況において──アームチェア・トラベラーではないが──あるいは自宅にいながら、遠く離れた場所を望むことも少なくない。そのとき私たちには、時を遡るように地層に「潜る」のではない、都市や土地に対する別のまなざしが求められているように思われる。TAV GALLERY の杮落としとして紹介するのは、3人の作家たちによる、新しい「旅」のありかたを象徴する作品である。
山形一生は、3DCG を用いた作品によって、現実を参照するものとしてでも、はたまた虚構としてでもなく、それ自体として経験されるイメージの流通について問うている。現在、人や物の移動が制限されるのに対し、海にも喩えられるインターネットでは──「潜る」というより、表面をなぞるように──「サーフィン」するというしかたで「世界中」をめぐることができる。「旅」をモチーフに採った《Fasten your seat belt》では、そうした「遠隔地」のバーチャルなありかたを提示した。
水木塁は、かつてスケートボーダーでもあり、道路という都市の皮膚に視線を落としつづけてきたアーティストである。写真集『HOME BREWER』において、コロナ禍による自粛のなかで “自家醸造” した新しい都市観の表現を試みるなど、近作においては、地面に圧着された雑草などの植物に注目し、都市というシステムにおける自然と人為の関係を追究している。
山縣瑠衣は、今日における地図に着目し、人工衛星からの俯瞰的な視点がもたらす「地面」という幻想的な経験について考察している。Google Map で見られる、なにかが動いた痕跡のような模様を「地表の掻き傷」と称して収集することを通じ、地平線のない、遠近法の解体された、新しい「風景画」を模索したり、主客が二重化する視線のありかたに関する制作を行っている。
3人の作品は、深層ではなく表層を志向する点や、俯瞰の視点、遠出することが難しい状況を反映した点などにおいて交叉している。TAV GALLERY は、不安定な時代においてアーティストたちが示す展望を共有し、新たな拠点を公共的な未来へのヴァンテージ・ポイントとする。
飯盛 希
名称:Vantage Point
会期:2022年5月4日(水・祝)- 5月21日(土)
会場:TAV GALLERY(東京都港区西麻布2-7-5 ハウス西麻布4F)[080-1231-1112]
時間:13:00 – 20:00
休廊:日曜、月曜
出展作家:水木塁、山形一生、山縣瑠衣
企画:飯盛 希
レセプションパーティ:2022年5月4日(水・祝)18:00 – 21:00
category:NEWS
tags:TAV GALLERY
2020/08/25
8月29日〜 9月13日 中目黒のコンセプトショップ M.I.U. にてCOMME des GARCONSでデザインと生産に携わった経験をもつ異色の陶芸家Satomi Nireによる個展 “Self defence” を8月29日(土) ~ 9月13日(日)まで開催。 日々の生活の中にある身近な植物の観察や発見から生まれる、茎や種子・実をモチーフとした作品は他にはない独自の世界観を創り上げており、本展では、植物の持つ自己防衛手段の一つである「棘」を表現した花器をベースに、棘=防衛から派生したメリケンサックや手榴弾などの武器シリーズなどM.I.U.限定となる新作を含む約40点がラインナップされている。 プロフィール Satomi Nire 楡さとみ 陶芸家 滋賀県出身 文化服装学院ファッションデザイン科卒業後、世界的デザインブランドでデザインの仕事をしていた頃、趣味で始めた陶芸に没頭する。何回もやり直しのきく土という素材に自然の持つ大らかさと開放感を感じ、最初から最後まで一人で作り上げられる陶芸という世界に自由さと心地よさを感じる。現在toky(オリジナル鉢専門店)に卸し、日々植物と器との関係を模索中。以前より植物の宇宙と一体化した営みや不思議な形状、パワーに興味があり、作品の多くは植物からのデザインソースが多い。 インスタグラム : @satomi_nire ホームページ兼オンラインストア : https://satomi-nire.com 会期 8月29日(土) ~ 9月13日(日) 開催場所 お客様問い合わせ M.I.U. 東京都目黒区青葉台3-18-10 1F 03-5457-2166 インスタグラム : @m.i.u.insta オンラインストア : https://miu-tokyo.jp/ 価格¥13,000~¥36,000(税抜き)
2022/05/02
5月14日 heavysick ZERO 中野流の祭り爆誕。「祭り」をテーマにした「VIVID FAIR」が5月14日にheavysick ZEROにて開催。 「祭り」のような興奮と感動を体験できるというイベントでは、VIVID SIDEとFAIR SIDEの2フロアに分かれており、個性豊かな出演者が奏でる多様なサウンドが交錯する。「ワクワクとお小遣いをポッケに入れて来て欲しい」とのこと。 – VIVID FAIR 2022/05/14 SAT 22:00 at heavysick ZERO DOOR ¥2,000+1d /TILL 24:00¥1,500+1d 【VIVID SIDE】 LIVE 呂布カルマ JAVLNI Kaine Dot Co Karavi Roushi PICNIC YOU DJ Phonehead Soya Ito speedy lee genesis 宇宙チンチラ 【FAIR SIDE】 LIVE MUSHINO SHIRASE 拳 DJ HAYATO DELAROSSA Dunga Dunga Doo fumiki sizi MopparaHot MMZK PU$$Y好好 reo artwork:ピリンザラザ
2022/04/22
5月14日 – 渋谷7th Floor Southboundは「南行き」のという意味。 ラテンの薄暗さからインスパイアを受けました。 現実には、現実の重さが存在し、それはまさに拳銃のよう。 そこで流されるのは現実の血であり、そして現実の重さはいつも想像を軽く凌駕してしまう….. そんな本当の暗闇の中の生活や歴史から立ち上がる静かな足音だったりリズムが、例外的状況を日常として生きるものたちにとって真の糧になりうるような、そんな多元的で何かが生まれるイベントにしたいと思っています。 Southbound DATE 5月14日 START 20:00 VENUE 渋谷7th Floor 〒150-0044 渋谷区円山町2-3 O-WESTビル7F http://7th-floor.net/access/ 前売り1500円 / 当日2000円 DJ Tori Lapistar 1-DRINK 歪み真珠 Bby kiki Taga Bash 霊二 Live 1017 Muney Hegira Moya 天泣 松永拓馬 uxyagkcolbgof Pop up PARO Photo exhibition Bby kiki Flyer USERLANDS 予約フォーム https://docs.google.com/forms/d/1Ag6FSpdWx9s2qHkKh7sCy14yqfLziVERgGVnY-NUSUA/edit
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