2022/04/15
私を取り囲む全てのものから救われたい
PK Shellboy率いるオンライングループFax Gangが、2ndアルバム『Dataprism』を5月27日にリリースする。2021年の『Aethernet』に続く新作アルバムから、リードシングルとなる「Reprieve」がリリース。Pat Kay LaudenciaとHix Murakami手掛けたビデオは〈No Agreements〉のYouTubeチャンネルにて日本時間4月16日 9AMにプレミア公開される。
昨年はAVYSSの3周年記念イベントのアフターパーティーに映像出演したFax Gang。フィリピン、イギリス、アメリカ、各地域に分散したメンバーがDiscordを通して煌びやかヴィジョンを共有する。リードシングル「Reprieve」のプロダクションはmaknaeslayerが手掛け、ボーカルとミックスはPK Shellboyが担当。後悔と赦し、猶予と解放、救済の必要性、Hexとビットクラッシュの未来を想う。
Fax GangはPK Shellboy、maknaeslayer、GLACIERbabyに加え、今回から新たにkimjがメンバーに加わった。アルバムにはMokshadripp、Rat Jesu、Mx.PurpleHaze、Parannoulが参加している。
Fax Gang – Reprieve
Label : No Agreements
Release date : 15 April 2022
Stream : https://hypeddit.com/y3qjk8
category:NEWS
tags:Fax Gang
2021/01/05
新興ジャンル”HexD”とは PK Shellboy、Blacklight、maknaeslayer、NAIOKI、GLACIERbabyの5名によるグループ Fax Gang が、2曲のシングルを含む9曲入りのデビューアルバム『Aethernet』をインターネットアートコレクティブ〈No Agreements〉より2021年1月1日にリリースした。 主にボーカル、リリック、ミックス、マスタリングを担当しているPK Shellboyに加えて4名のプロデューサーで構成されるFax Gangは、5つの国に各メンバーが分散しているが、その創造性はDiscordで繋がり、ヴィジョンを共有し、強靭な美学が形成されている。 Fax Gangの音楽スタイルの軸になっているのは2010年代後半にSoundcloudの深淵から登場したビットクラッシャーサウンドが特徴的な新たな音楽スタイル「HexD」(またはHex)である。トラップやクラウドラップなどを下地にして、ナイトコアやトランスも取り込むサウンドの中心には、シューゲイズのように楽曲全編を覆い尽くすビットクラッシュの広大な海が象徴的に存在している。また、本人達はHexDから派生した「Surge」とも掛け合わせて、自身のサウンドを「HexD crushed surge」とも称している。アルバム『Aethernet』はカセットとCDでも購入可能。リリースに合わせてヴィジュアライザーも公開された。 「HexD」や、その後の「Surge」が一つのカテゴリーやシーンとして広がるきっかけとなったのは、Hexcastcrewのメンバーであるtomoe_✧theundying (cargoboym)が、Reptilian Club Boyzのトラックを使用して制作した『Rare RCB hexD.mp3』というミックス作品であるとのこと。この作品をきっかけにナイトコア、EDM、Florida Fast Musicなどの要素も取り入れた独特なスタイルが派生し、時にピッチアップされたボーカルや、歪んだプロダクションなどの特徴を持つスタイルはインターネット上で広がっていった。 シーンは黎明期の為、まだまだ情報は少ないが『Rare RCB hexD.mp3』をきっかけに一つの指標となるであろうコンピレーション作品が2020年4月にリリースされている。それは、このシーンのハブになっているレーベル/YouTubeチャンネル〈Dismiss Yourself〉のコンピレーション『Surge Compilation Vol. 1』である。Fax Gangはもちろん、tomoe_✧theundying、YABUJINなどが参加し、82曲収録されたこのコンピには「HexD」シーンのアーティストが多く参加しているため、今回のFax Gangのアルバムと合わせてチェックしてみてはどうだろうか。 Fax Gang – Aethernet Label : No Agreements Release date 1 January 2021 Cassette / CD : https://noagreements.bandcamp.com/album/aethernet Stream : https://distrokid.com/hyperfollow/faxgang/aethernet-2 Tracklist 1. Anything to Gain/Nothing to Lose 2. Reality/Dreams (feat. ALIEN DAYS) 3. Itsumo 4. Mirror 5. Fallen 6.
2022/07/21
Discord・Rate Your Music発、ビットクラッシュ経由、そして未踏の地へ至る道筋 PK Shellboy率いるHexDコレクティブ・Fax Gangが、待望の2ndアルバム『Dataprism』を発表した。全11曲から成る大作に仕上がった新作には、バーチャルな連帯感のもと同シーンで親交を深めるRat Jesu、Mokshadrippといった面々に加え、日本のとあるSSWの変名・Mx.PurpleHazeと韓国のワンマン・シューゲイズアーティストParannoulが参加し、HexDのさらなる可能性が垣間見える仕上がりとなった。 絶えず流動的に変容を続けるWebミュージックシーンの最前線に立つFax Gangクルーは、今何を見据えているのだろうか?作品の中核から外殻まで、重なり合うレイヤーを紐解くため取材を敢行した。 Text : NordOst – ビットクラッシュとリバーブのハーモニー、単なる歪みではない繊細な音像、そして作品全体に流れる美しいメロディーと流れがとても新鮮でした。これまでの作品と制作スタイルはどのように変わりましたか? PK Shellboy(以下、PK):『Dataprism』では、前作『Aethernet』に比べて、意図的にもう少し親しみやすいポップなサウンドを目指しました。EP『FxG3000』のパレットに近いものでありながら、『Aethernet』で培った経験も活かされている。ビットクラッシュサウンドで表現できることの限界に挑戦したかったので、爆撃的な『Aethernet』のよりも歓迎されやすいプロジェクトにしようと思い、作りました。 – バンドのニューカマーkimjがプロデュースした「Spiral (Piece)」と「Space Requiem」は、HexD的な過剰な音楽ではなく、引き算の美学で構築されたアンビエント感が印象的な楽曲ですね。kimjについて教えてください。 PK:kimjは、実は意外なところからバンドに加わったんです。彼から私たちとの活動に興味を示す文面が届いたのですが、彼が「オーディション」のために送ってきた素材をとても気に入ったので、そのまま参加してもらいました。送ってくれたインストゥルメンタルのうち2曲は、トラックリストの”隙間”を埋めるのに最適だと思いました。それが「Spiral (Pierce)」と「Space Requiem」です。「Spiral」はすぐに完成して、「Space Requiem」に関してはkimjと僕らとの間でもう少しやりとりがありました。『Dataprism』での彼の曲は、よりミニマルなアプローチで、マキシマムなmaknaeslayerのビート、ヘビーでドライヴ感のあるGLACIERbabyのビート、それらのブレイカーとしてうまく機能していて、とても感謝しています。 – 「No Evil」はミドルテンポのディープな快楽と美しいフロウ、そしてビットクラッシュの要素が溶け合って新たな可能性を生み出していますね。この曲が生まれた背景やインスピレーションについてお聞かせください。 PK:「No Evil」は、主に人生における自分の居場所に不満があり、前に進めないということについて描かれています。GLACIERbabyがアルバム制作のかなり早い段階でビートをくれたのですが、それにとても感銘を受けてから、適切なアプローチ方法を思いつくのに数ヶ月かかりました。このインストゥルメンタルの重みを自分一人で担えるとは思えなかったので、Mx.PurpleHazeにヴァースとブリッジを手伝ってもらいました。私は彼女の音楽の信者なので、彼女と一緒に仕事ができることにとてもエキサイトしてますよ。 – アルバム『Dataprism』の制作中、音楽以外の創作物からインスピレーションを受けたものはありますか?例えば、アニメ、映画、SNSの投稿、ミーム、漫画、ドラマ、アート、トレーディングカード、おいしい食べ物などなど。なんでもいいです。 PK:アルバムのビジュアル・アイデンティティは、人工的な創造物と自然とのクラッシュ、そして捨てられた美学に大きくインスパイアされています。『Chain』(2004年)は、アルバムの仕上げの段階で、GLACIERbabyに勧められて観た映画です。建築の廃墟と人生の漂流体験の描き方は、アルバムのラストに作ったパーツにとても影響を与えてくれました。もうひとつ面白い話をすると、映画『Ruby Sparks』を観た後にインスピレーションを得て、15分で「Sparks」を書いたんです。 – 例えば、tricot、betcover!、ホロライブ、星街すいせい、など日本のポップカルチャーに親しみがある印象です。普段、海外の文化はどのように吸収しているのでしょうか? my favorite albums of 2021, roughly orderedplease give some of em a listen! pic.twitter.com/fgucelAclf — pk shellboy | FxG (@pkshellboy) December 27, 2021 PK:フィリピン人として、日本のポップカルチャーは非常に多く輸入されてきているのを実感しています。アニメや漫画にハマったのは10代の頃で、Lampやフィッシュマンズや椎名林檎などのアーティストは、私が音楽を始めた頃にとても重要な位置を占めていました。私はどのようなメディアであれ、日本人がメインストリームではないアーティストを積極的にサポートしていることに感心しているんです。フィリピン人として、日本、韓国、アメリカ、その他どこであろうと、常に文化の輸入を受けているので、言語を理解できないアートに対しても常にオープンでありたいと思っています。翻訳というのはとても重要な仕事で、海外メディアを通して文化の違いや共通項を見るのも好きですね。様々な海外メディアを見ながら、視野を広げることが大切だと思います。 – 1stアルバム『Aethernet』のリリース以降、Acetantina / Kaizo SlumberやGnb Chillなどの静的なブレイクコアから、bliss3threeなどのアンビエント的なHexD、Material GirlなどのアブストラクトHipHopまで色濃い作品をリリースする〈No Agreements〉と良い関係性を築いている印象があります。レーベルの多彩なリリースには、どのような影響があるのでしょうか? PK:No Agreementsは僕らにとって素晴らしい存在でしかありません。City Light Mosaicはとても役に立ったし、No
2022/09/30
PK Shellboy出演のMV公開 Discord / Rate Your Music発、ビットクラッシュ経由、PK Shellboy、maknaeslayer、GLACIERbaby、kimjによるHexDコレクティブFax Gangが新曲「Rabbit in a Hat」をリリース。 親交の深いRat JesuやMokshadrippに加えて、日本人アーティスト変名Mx.PurpleHaze、韓国のワンマン・シューゲイズParannoulをゲストに迎え、HexDのさらなる可能性を探求した2ndアルバム『Dataprism』から約4ヶ月。ネオFax Gangは、伝家の宝刀ビットクラッシュを封印し、そのポップネスを明確に出現させた。Fax GangのブレインであるPK Shellboyが出演するミュージックビデオも合わせて公開。 Fax Gang – Rabbit in a Hat Release date : 30 September 2022 Stream : https://distrokid.com/hyperfollow/faxgang/rabbit-in-a-hat
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