映画『あのこは貴族』のサウンドトラックを手がけた渡邊琢磨が新作アルバムを発表

アニメーションビデオも公開

 

 

映画『あのこは貴族』など、話題作のサウンドトラックを数多く手がける音楽家・ 渡邊琢磨が、新作アルバム『ラストアフターヌーン』をイギリスのレーベル〈Constructive〉よりリリースする。

 

本作は、渡邊が近年注力している弦楽とエレクトロニクスによるアンサンブル作品集で、須原杏、波多野敦子 (バイオリン)、徳澤 青弦 (チェロ)、千葉広樹、鈴木正人 (ベース)始め、国内トップクラスの弦楽器奏者が演奏を担当し、スティーヴ・ライヒやジョン・ケージらとの仕事で知られる米国現代音楽シーンの声楽家、ジョアン・ラ・バーバラと、ビョーク、デヴィッド・シルヴィアンとのコラボレーターとしても知られる音楽家/ソフト開発者、アキラ・ラブレーがゲスト参加。マスタリングは、ジム・オルークが担当している。

 

 

近年、渡邊琢磨は映像、映画音楽の仕事を基調に実験と試行錯誤を断続的に行い、その際に得たイメージと音の相互作用を自身の作品に還元することで、作曲書法や表現形態を推し進めてきた。15年に国内の弦楽奏者に声がけして結成された「変則的な弦楽四重奏団」と共に、スコアの演奏とコンピュータープログラミングが不可分に併存し、演奏行為とプログラミング、プロセッサーが相互に干渉、影響しあう作品を多数制作してきている。

 

渡邊は本リリースに付帯したアニメーションビデオの制作も行うなど、独自の世界観をオーディオ / ビジュアル両面から模索している。また、本作にゲスト参加した、アキラ・ラブレーも自身が開発したオーディオビジュアルソフトウェア ’Argeïphontes Lyre’ を使って渡邊の弦楽曲を変異、歪曲させ (註トラック #5 ’Siesta’) アルバムコンセプトに共振している。

 

 

“ その昔、渡邊琢磨は私の音の扉を開いた人だった。そして今、「ラストアフターヌーン」と出会い、彼が生まれるずっと前から、このアルバムが完成する事は約束されていたのだと確信した。 永遠の昼下がり、扉の向こうに降る小雨に、ぎゅっと胸が締めつけられた。” – 内田也哉子

 

“ 夢想と現実が見事に溶け合い、聴覚が覚醒しました。” – 五木田智央 (画家) 

 

” 渡邊琢磨は雑駁な、いや最早デタラメと言ってもいい位のチョイスで世の表現物を喰らってきた。 映画で言えば至高の傑作から観たところで人生に於てさしたる必要のない様な作品にまで食指を伸ばさずにはいられない。やまれず惹きつけられガツガツと咀嚼し、ピノキオのクジラみたく腹に溜め込んだそれらを己の血肉に変え世界に吐き出す。我々はただ成れの果ての音たちを愉しめばいいのだ。” – 川瀬陽太 (俳優) 

 

伴盤楽器を演奏する琢磨さんを見かけなくなって暫く経ちましたが、そんな琢磨さんが最新技術と弦楽によるソロ作品を密かに完成させてました。最新技術を駆使してるのにどこか懐かしい感じこれぞ渡邊琢磨ですね!” – 山本達久 (ドラマー・音楽家) 

 

 

Takuma Watanabe – “Last Afternoon”

Label : Constructive

Release date : 7 May 2021 – Digital / 14 May 2021 – CD, LP

 

Tracklist

1. Tactile 

2. Wavelength 

3. Last Afternoon 

4. Text

5. Siesta 

6. Looming 

7. Clouds Fall 

8. Bruges

 

 

渡邊琢磨 / Takuma Watanabe

 

1975年宮城県仙台市出身。高校卒業後、米バークリー音楽大学へ留学。帰国後、国内外のアーティストと多岐に渡り活動。07年、デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアー、28公演にバンドメンバーとして参加。自身の活動と並行して映画音楽を手がける。

 

近年では、冨永昌敬監督『ローリング』(15)、吉田大八監督『美しい星』(17)、染谷将太監督『ブランク』(18)、ヤングポール監督『ゴーストマスター』(19)、岨手由貴子監督『あのこは貴族』(21)、横浜聡子監督『いとみち』(21年、6月公開予定)、堀江貴大監督『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(21年、9月公開予定)、ほか。

 

https://www.takumawatanabe.com/

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