2020/07/29
9月18日発売
EM Recordsが80年代の奇盤とも言える自主制作盤を現代に復活させる。岩本清顕、この名前を聞いて一体どれぐらいの人がピンとくるだろうか。彼の人生の断片と密接にも感じるこの音楽を、このストーリーを読み込むと奇妙な魅力と不安が同時に押し寄せてくる。自らの過去を葬り姿を消した岩本清顕とは。
今作は、極限までミニマルに削ぎ落とされたオリジナル曲とECDをも驚愕させたジョイ・ディヴィジョンの《超訳》カヴァーを入れた岩本清顕の唯一のソロ作『SOUGI』(1983)に、千紗子と純太の時を超えたコラボレーションリワークも収録した。単純なリイシューではないことはよくわかる。この苛立ちや絶望、喪失が渦巻き過剰なまでにザラついた歌に何か感じる人も多いのではないだろうか。
岩本はポスト東京ロッカーズ期の関東パンク~ニューウェーブ・シーンに姿を現し、ポストパンク・バンド<美れい>としてあの『都市通信』に参加。美れいの後、工藤冬里とガイズンドールを結成し工藤と連名で『Hard Rock Album』(1984)を発表。その数、消息を絶つ。
本作は岩本がコジマ録音で自主制作した唯一のソロ作『SOUGI』(1983)に、千紗子と純太による「Love Will Tear Us Apart」のリワーク、工藤冬里・礼子のNOISE『天皇』を思わせる美れいの未発表曲をプラスしたもの。美れい時代の曲「悲しい町で」を含めた彼のオリジナル4曲は、リズムボックスが冷徹にビートを刻み、ギターとベースで数個のコードが演奏され、切り詰めたような短い詩が放たれる。苛立つ感情を自己にぶつけるのは日本のパンク~ニューウェーブの特徴だが、岩本のふてぶてしいヴォーカルはいっそう苛立ちを増幅させ自壊に導くかのようで、ジョイ・ディヴィジョンの《超訳》にニヒルなクライマックスが訪れる。「俺の不幸を愛してくれ おまえの物だと思ってくれ」というオリジナル歌詞と一切関係ないパンチラインを勝手に作ってぶち込み、その一行で全て押し切るミニマルかつ攻撃的な姿勢に本作の神髄がある。『SOUGI』とは「争議」それとも「葬儀」だったのか。角谷美知夫なら一体なんと応えただろうか。
元々ミニマルな構成の曲に、淡々と鳴り続けるリズムボックスと極限まで削ぎ落とされた歌詞が相まって、ぐるぐると脳内をリピート、遂には「俺の不幸を愛してくれ」と口ずさんでしまう始末。危険なまでに中毒性の高い音楽。取扱注意。ー moppy (Soi48)
愛は惜しみなく奪う、そしてまた愛は俺らを引き裂く……かつてポストパンクの彼方へと打ち上げられたあらゆる喪失の結晶が今再びギラつきを取り戻す!故岩本清顕による幻の音源集、約40年の時を経て遂に解禁!!! ー 持田保(工場労働者兼リアル・インダストリアル・ライター)
岩本清顕 – SOUGI+
レーベル : EM Records
フォーマット:CD / Vinyl 10″ / Digital
2020年9月18日(金)CD、LP、ダウンロード版同時発売
Bandcamp:https://emrecords.bandcamp.com/album/sougi
Tracklist
01. 生理
02. 地獄が見えても
03. 悲しい町で
04. あまり遠くへ行かないで
05. Love Will Tear Us Apart
リマスタリング/マスタリング:Takuto Kuratani
VINYL用追加マスタリング&カッティング:D&B, Berlin
解説:江村幸紀
英訳:Matthew Lane
category:NEWS
tags:岩本清顕
2018/10/03
チェコのインダストリアルジュークLightning GloveのメンバーDizzcockのソロ作品がBaba Vangaからリリース。 Tesla TapesのヴァイナルラインOno Teslaからリリースしているチェコはプラハのインダストリアルダブ/ジュークバンドLightning Glove。日本でもBig LoveやMedetationsにレコードが入荷していて一時期話題になっていたが覚えているだろうか。 そのLightning GloveのメンバーでジャーナリストでもあるOndřej Běliček(全然読めない)、彼のソロ名義Dizzcockのアルバム『Unreal』がチェコのレーベルBaba Vangaからリリースされる。これがインフォにもあるようにジューク、トラップ、グライムを軸に、Lightning Gloveからインダストリアルを抜いたかのような作品になっている。上に敷かれてたシンセの音も薄っぺらくて良い。『Uzz Not Them』のトラップの声ネタもすごくわかりやすいのが一発入ってくるのが最高だ。 こちらからオーダーができる。 Eco Futurism CorpのHERBARIUMのリミックスしていたりと、そのあたりも繋がっているようだ。
2020/12/09
『blue blue』より 東京を中心に活動するアーティストTYOSiNの最新ep『blue blue』からリード曲である「misery」のMVが公式YouTubeチャンネルにて公開される。 前作『dive』から本作『blue blue』に続く一つの物語の集大成といえる本映像作品は、TYOSiNというアーティストが、過去を受け入れ今、生まれ変わる瞬間を切り取った作品となっている。明日12月10日19時に公開。 過去から立ち直らなくても、時間は進みます。 そんなとき、過去に執着せず、足を止めずに進みたい。 自分が惨めでも、泣いてしまっても、決して進むことを止めないで。 自分の人生の変化を、チームと共有して こうして形になったビデオです。 ずっと待っててくれたみんな、楽しんでね。 – TYOSiN TYOSiN – “blue blue” Release date : September 11 2020 Stream / Download : https://linkco.re/YxzH7Pum Tracklist 1 misery (with demxntia) 2 Secret,2020 3 Lights 4 Lotus 5 STARS 6 bird cage 7 HYPE
2021/07/17
山口市の土地が持つスピリチュアルな力を反映 チリ出身で、メキシコシティ在住の音楽家/映像作家のDomingæ。彼女のソロデビューアルバム『Æ』が〈Sacred Bones〉からリリースされる。収録曲「Æva」と「Dæmon」を収めた映像作品「Æ Part I」が公開された。 アンデスの古代音楽に影響を受けたサイケデリック・クラウトロック・バンドFöllakzoidの中心人物としても知られている彼女は2019年のアルバム『I』をリリース後、DJ Nobuとのコラボレーションに合わせて日本を訪れた。彼女は山口市の民家に滞在しながら、ソロ作品の基礎部分を録音。現地の土地から響いてくるスピリチュアルな力が作品に影響を及ぼしているという。 コロナウィルス感染症によるパンデミックをきっかけにDomingæはメキシコに移住することを決断し、それ以来メキシコでレコーディングを続けていた。様々な土地で作曲、録音された『Æ』は、彼女がバンドのために考案したシステムに、内面的探求の深度と音楽的技術との共生関係を加えている。その結果、Föllakzoidのヒプノティックなサウンドにダークなエレクトロニック・テクスチャーが加算されたとのこと。 「個人が宇宙の一部であり、全体から切り離された特異な存在であるという概念は、固体物質などと同様に時代遅れです。私たちは、現実として現れている多元的な宇宙の一部であり、全体である多個体に解体され、溶解しているのです。」 – Domingæ また、Domingæの「ニューヨーク移住と安全な住居を確保」の為の寄付も募っている。 https://www.gofundme.com/f/domingaes-transition-and-survival-fund Domingæ – Æ Label : Sacred Bones Release date :10 September 2021 Pre-order : https://geni.us/Domingae Tracklist 1. Æva 2. Dæmon 3. Archeans 4. Ænnihilator 5. Asǽse
第1弾収録アーティスト発表 more
レーベル第一弾作品は後日発表
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受け手の自由に寄り添う作品
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