神も超越する美しさへ|Arcaのニューアルバム『KiCk i』の詳細が発表

最新シングル「Time」のMVが公開

 

 

“自分の周りにつねに感じていた壁を蹴って破壊することができた”

– Arca

 

新しい姿のArcaがここに誕生した。

 

2017年にリリースした前作『Arca』でベネズエラのフォーク・ミュージックを再訪し、その異形のエレクトロニック・ミュージックに“歌”を大々的に導入したArcaだが、62分を超える時間のなかで激しく音像を変えていく衝撃的なシングル「@@@@@」を経て、様々な音楽要素がダイナミックにクラッシュするように強力な“ポップ・アルバム”を生み出した。多くの華やかなヴォーカル・トラックが詰まった本作のタイトルは『KiCk i』、これまで誰も聴いたことのないエクスペリメンタル・ポップ・ミュージックがここにある。

 

ノンバイナリーのトランスジェンダー女性であると自認するArcaは、『KiCk i』を「Nonbinary」の堂々たる宣言で始めつつ、複数のエゴ/アイデンティティが共存する作品に仕立てた。インダストリアルな音色によるランダムなビート、ときにアグレッシヴな、ときに抽象的なニュアンスを醸すシンセ・サウンド、エモーショナルな歌といった多数の要素が次々と出現し、衝突していく。Arcaは『KiCk i』のテーマを「ディーヴァが流動的ジェンダーのサイバーパンク・レゲトンを未来的にアップデートしたらどういうサウンドになるか」と説明しているが、ラテンの伝統的なダンス・ミュージックを、彼女のアイデンティティの思索とともに大胆に更新した作品であることは間違いない。

 

前作同様Arca自身が声を聴かせる“歌”の作品でもあるが、『KiCk i』には個性的なゲストが参加している。その筆頭はBjörkで、以前からArcaとめざましいコラボレーションを重ねてきた彼女は「Afterwords」で圧倒的な歌を聴かせてくれる。また、〈NUXXE〉所属のシンガーShygirlは「Watch」でまさにサイバーパンク的に機械的なスタイリッシュさを、ネオ・フラメンコアイコンRosalíaは「KLK」でラテンの刺激的な風を持ちこんでいる。実験主義とポップを大胆に交錯させているという点では、「La Chiqui」でフィーチャーされているSOPHIEは本作に打ってつけの人選だと言えるだろう。それぞれの楽曲ではゲストの音楽性が引き出されており、Arcaが本作で多様なアイデンティティを志したことが伝わってくる。

 

6月26日にダウンロード/ストリーミングで配信開始され、7月17日に国内盤CD/輸入盤CD&LPが発売。詳細の発表と同時に収録曲「Time」のMVが公開。

 

 

 

ARCA – “KiCK i”

Label : XL Recordings / Beat Records

Release date : 2020.06.26 (Stream) / 2020.07.17 (Vinyl & CD)

Pre-Order : https://xlrecordings.com/buy/arca-kicki

Pre-Order : https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11126

 

TRACKLISTING

01. Nonbinary

02. Time

03. Mequetrefe

04. Riquiquí

05. Calor

06. Afterwards ft. Björk

07. Watch ft. Shygirl

08. KLK ft. ROSALÍA

09. Rip The Slit

10. La Chíqui ft. SOPHIE

11. Machote

12. No Queda Nada

13. Mirrors *Bonus Track for Japan

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