2025/01/11
顕在的/潜在的な二つの側面を持つ
シンガーソングライターのMilkyがシングル「myth」をリリース。アートワークはnyu が担当。有機的な形態と無機質な要素が交差するアートワークは、楽曲だけでなくMilkyの持つコンセプトや美学をより鮮明に表現する。
メイントラックである「myth」は、リリックとトラック共に脱構築的にアプローチされる。根源的な生命や自然を彷彿とさせるアンビエントやドリルの持つ硬質なリズムとグルーヴ、deconstructed club特有のエレクトロニックな音の断片化や再配置を融合させた独自のサウンドデザインで展開され、ヒップホップに根ざしたリリックがこれらの音像に絡み、強烈なコントラストを生み出している。
生と死の欲動、根源的な生命のモチーフ。音楽や集合的無意識を通じて、現代社会の構造に対し再定義される文化と自己。Milkyはこれらの繋がりを詩的な言語で解体しながら再構築し、歌詞が描く現実的で切迫した感情や、現代社会における個と集団との関係性をさらに強調する。
一方、同楽曲の”=deconstructed hyperreality ver.”では、その緊張を深い虚無感へと溶解させる。witchhouseの重厚かつ幽玄な音像、陰鬱でダークなサウンドスケープは、コンセプトに潜む仮想的で神秘的な側面を引き出す役割を果たしている。言葉が消えた空間に残された音の層が純粋に響き、聴く者自身の解釈を誘発する余白がある。
トラックメイカーでもあるMilkyならではの言葉や音像を通して顕在的/潜在的な二つの側面を持ったこのシングルは、カルチャーやジャンルの持つ可能性を大胆に再定義し、枠組みを越えたサウンドデザインが、リスナーに新しい文化的ビジョンを提示する。
–
Milky – myth
Release date : Jan 11 2025
Stream : https://linkco.re/Hvq4c9ht
Tracklist
1. myth
2. myth – =deconstructed hyperreality ver.
category:NEWS
tags:Milky
2025/07/07
ダンスミュージック解体、主体/客体の枠組みを問う シンガーソングライターのMilkyがシングル「render us unreal」をリリース。 本作は、プロデュースからマスタリング、アートワークまですべてをMilky自身が手がけ、ダンス・ミュージックの構造そのものを解体しながら、主体/客体という分化の枠組みを問い直す実験的ポップ・トラックとなっている。 破片のように浮遊するビートと、透明なマテリアルをなぞるようなボーカルが交差するなかで、リリックは集合的無意識における元型との遭遇や衝突、そこで揺らぐ「自己像の不安定さ」を描き出す。音楽という表象を介して、“わたし”と“あなた”の境界は揺らぎ、集合的無意識の中枢で交錯する。そこに現れるのは、自己を媒介とした元型の模倣=再現であり、あるいは模倣を通じた自己統合の旅路でもある。 タイトル“render us unreal”は、非現実であるという状態に変換される創造と投影のプロセスにおいて、現代的な「自我の輪郭」がいかに構築されているかを示唆するもの。ここで“render”は単なる出力ではなく、意識/無意識・主観/客観を接続し再構成する“描写の行為”として機能している。 Milkyはこの楽曲を通じて、ポップで身体的な音楽の中に、デジタル・メディア時代の新たな実存のかたち、そして“模倣から始まる自己の創造”を提案する、とのこと。 Milky – render us unreal Release date : July 7 2025 Stream : https://linkco.re/CcTvbePE
2024/08/30
アートワークはフリンマッハが担当 πとMilkyが共作シングル「transcendent scales」をリリース。アートワークは2023年にπのカバー曲のイラストを手がけたフリンマッハが担当。 「transcendent scales」は物理的なものや触れることのできるものを超越し、より高次の何かを求める旅を描いた。精神的・感情的なスケールが私たちを持ち上げ、奥深くに在る感情が日常を超越した周波数で共鳴する世界を垣間見るようなストーリーを追求している。壮大なメロディと深遠なリリック、儚くも芯のあるπとMilkyの歌声により表現される本楽曲は、言わば”崇高で無限の世界への賛歌” である。 π & Milky – transcendent scales Release date : August 30 2024 Stream : https://linkco.re/3Yd9myMH Vocal/Lyric:Milky, π Music/Mix/Mastering:Milky Illust:フリンマッハ
2024/11/11
夢と現実の狭間でのアイデンティティと自己の探求 夢と現実の狭間でのアイデンティティと自己の探求。新曲「Alternative I/O IDOL」が解禁。サウンドプロデュースから歌詞、ミックス、マスタリング、そしてアートワークに至るまでMilkyが手がける。 理想と現実の狭間で揺れるアイデンティティ、孤独や自己探求、愛や痛みへの渇望、楽曲全体に散りばめられた言葉と共に夢幻的なポップサウンドとウィスパーボイスが溶け込む。まるで夢の中のように移り変わるサウンドは、1曲の中でローファイの淡いノイズ、ハードテクノの刹那、エモの情感をまとい、自身の複雑な感情、美学によりいくつものテーマに分かれたコンセプトが多層的に展開されている。 Milky自らが制作したアートワークでは異なる色彩とテクスチャが混ざり合い、音楽の世界観が鮮やかに具現化されており聴覚だけでなく視覚的にも「Alternative I/O IDOL」の持つ多次元的な物語が描かれている。 前作「so empty,so sad」からの流れから、Milky自身の音楽スタイルをさらに進化させサウンドと歌詞の両方で脱構築やハイパーリアリティを扱い、音楽を通じた自己受容やアイデンティティの追求を一層色濃く反映させている。今後はアーティストとのコラボレーションも視野に入れ、新たなインスピレーションを加えながら楽曲を通じて「自己受容」と「アイデンティティ」を音楽として探究し、より深く、より鋭く、世界観に没入できるようなプロジェクトが展開される予定。 text by alien.melissa Milky – Alternative I/O IDOL Release date : November 11 2024 Stream : https://linkco.re/97BXRTYg
雨と私の夢とファイアファイア more
iVy コンテンポラリー・パーク・オーケストラ♪としての演奏も披露
more
1stアルバム『混乱するアパタイト』CD版発売決定 more