東アジアのレイヴカルチャーをローカライズ|Dirty Kが『Myogi 妙義』を発表

日本ユーロダンス、台湾EDM、韓国ボッコダンス

 

 

妙義山は、群馬県甘楽郡下仁田町・富岡市・安中市の境界に位置する日本三大奇景(奇勝)の一つとされる山。

 

Dirty Kは、東アジア固有のエレクトロニック・ミュージックの突然変異から生まれた、ターボチャージされたレイヴ・ミュージック・マニフェストを提示する。今作は、Dirty Kが東アジアのレイヴ・ソニックを探求し、再生させた最新章。『東京ルネッサンス/Kazumi』に続き、Dirty Kは日本のハイパーテクノ、台湾のEDMダンスホール、韓国のボッコダンスから、東アジアのレイヴ・カルチャーをローカライズした独自視点で表現。

 

東アジアには、世界的な影響力を持つ土着文化の豊かなタペストリーがある。今日、世界中の外国文化を消費する重要な市場であるにもかかわらず、東アジアのレイヴ・カルチャーのユニークなサウンドは見過ごされる。Dirty Kの前作『東京ルネッサンス/Kazumi』で紹介された90年代のJ-Raveカルチャーやパラパラなど、東アジアの音楽ジャンルやそれにまつわる文化現象は、かつて世界的に大きな波紋を呼んだ。しかし、その影響はしばしば世界的なエレクトロニック・ミュージックの言説では見過ごされ、ハイパーポップなどの不定形な概念に信用されずに包摂されてきた。

 

『Myogi 妙義』では、日本のユーロダンス&ハイパーテクノから台湾の90年代EDMダンスホール・カルチャーまで、この豊かな文化のタペストリーにDirty Kが飛び込む。DJ Jerry (罗百吉) のようなアーティストは、90年代に西洋のエレクトロニック・ミュージックを台湾に移植した。「Taipei Prince」のようなトラックは、このサウンドを体現しており、シュールなサイレンのようなシンセサイザーと、わかっていながら不愉快なボーカルリフレインが特徴。

 

『Myogi 妙義』の中で、Dirty Kは東アジア内および国際的な異文化受粉にも焦点を当てている。「Intro (Live my Life)」と「Taipei Prince」には、韓国のボッコダンスからヴォーカル・サンプルが使われている。日本のパラパラに影響を受けたボッコダンスとは、振り付けを多用したダンスで、4×4の電子音楽に合わせて2人以上のグループが協調して踊るのが特徴。これと並行して、Dirty Kがイギリスに住んでいた頃に浸透していたアマピアノやドリルといった、世界的なエレクトロニック・ミュージックのサブカルチャーからインスピレーションも得ている。

 

この異文化交流に欠かせないのが、東アジアのアンダーグラウンドで活躍するT5UMUT5UMU、WRACK、pìccolo、Sonia Calicoの参加。アートワークではJACKSON kakiと再会し、日本の90年代のクラシックなレイヴ・スリーヴの夢を明晰に表現している。DJ Jerry (罗百吉)がDirty Kに与えた影響から、現代の台湾エレクトロニック・シーンのリーダーによるトラックの再解釈まで、音の受粉の輪が完成した。

 

 

Dirty K – Myogi 妙義

Label : Eastern Margins

Release date : Feb 21 2024

https://lnk.to/dirtyk-myogi

 

Tracklist

1. Intro (Live my Life)

2. Taipei Prince

3. Myogi 妙義 feat. T5UMUT5UMU

4. Hello Hurray

5. Tokyo Sturdy

6. Taipei Prince (WRACK Remix)

7. Hello Hurray (pìccolo Remix)

8. Taipei Prince (Sonia Calico Remix)

 

Mixed & Mastered by Tsui Honagi

Artwork by JACKSON Kaki 

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