理科 棚が場所性の概念を表現する新作『晴天』をリリース

中古屋で発見した得体の知れない作品のインパクト

 

 

個人の感情とは無関係に存在している景色、青い空、白い雲、目にうつるオブジェ、それらを目にして内面に生成される、蟠る音、リズム、不協和なノイズ、懐かしい感覚。〈OMOIDE LABEL〉からEP2作をリリースし、インストゥルメンタルながらにわかりやすいメロディと歌モノらしいキャッチ―さを併せ持つ作品発表を行ってきた理科 棚の最新作『晴天』が〈KAOMOZI〉よりリリース。

 

テーマとしては景観用語にある「場所性」の概念を表現し、土地や場所そのものが持つ普遍性や唯物性をトラックに乗せて表現しようと試みた一枚で、ブレイクビーツ、ドラムンベース、テクノなどクラブミュージックのビートを多用しながら、グルーヴだけにとどまらない広がりや旅の冒険のような空気感を表現している。「ちょっとこれは長すぎたかな、と思っていますが、長い曲は長い曲でワクワクする面もあると思います。中古屋でディグしている時に8分超えの曲がズラリと並んだ得体の知れないアルバムを見つけた時は、インパクトがあってワクワクします。わたしは、その部分で勝負したいと考えています。」と理科 棚が語る本作は、エレクトロニカ的なシンセ、アシッドベース、ブレイクビーツなど色とりどりな音を多用しながら特徴的なリフレインを以て進行していく。終盤には過去作『寄り道 EP』の人気曲「地下」に大幅なリアレンジを加えた10分超えの意欲作「地下 Dub remix」が続く。所々インターネット黎明期のアンダーグラウンド感が溢れる本作は、長尺の作品が多いがその実爽快感ですんなりと聞けてしまう口当たりの良い1枚に仕上がっている。

 

アートワークは〈KAOMOZI〉オーナーの駒澤零が担当。『晴天』の名の通り実際に撮影した空の画像を何度も画像生成AIを通して再出力して作られている。

 


 

 

理科 棚 – 晴天

Label : KAOMOZI

Releas date : August 4 2023

Stream : https://fanlink.to/seiten

 

Tracklist

1.遠くを見る

2.レゾナンス

3.モーメント

4.晴天

5.地下 Dub remix

category:NEWS

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