2022/10/19
10年を経て更新されたポップネス
おかえりなさい。ミネアポリスを拠点に2009年から2012年まで活動していたElite Gymnasticsは昨年9年ぶりに復活し、ライブパフォーマンスを敢行。そして、10年の時を経てデビューアルバム『snow flakes 2022』がBandcampにて正式にリリースされた。ビジュアルや映像を手掛けていたJosh Clancyが脱退し、現在Default Gendersとしても活動するJaime Brooksを中心に、Viri Charが参加したデュオ編成になっている。
mp3ファイル違法コピーのワイルドウエスト時代、10sインディブログ時代、Tumblrをベースに、Elite Gymnasticsは多数のEPをフリーダウンロードでリリース。ジャングル、シューゲイズ、ゲーム、様々な音楽のサンプルを融合させたElite Gymnasticsの音楽は10年代にしか存在しないものだった。フェイ・ウォンが歌う『ファイナルファンタジーVIII』の主題歌「Eyes On Me」をサンプリングした「Is This On Me?」がインターネット上で大きな話題を集め、2011年にはSALEMやPure Xの作品を世に送り出してきたレジェンド・レーベル〈Acéphale〉からフリーダウンロードで発表した2作品をパッケージした『RUIN』をフィジカルリリース、Pitchforkなど多数の音楽メディアで高い評価を得た。
反復と改革と更新、壁と向き合い続けたJaime Brooksが昨年約束したように、本作『snow flakes 2022』はElite Gymnasticsの過去曲を作り直したものが中心となっている。「Minneapolis Belongs To You」は 「it’s yours」へ、「So Close To Paradise」は 「How could you do it?」へ、「Omamori」は「omamori piano fantasy」へ。著作権キラーカットアップは抑えられ、そのポップネスはむしろこの時代に適合し更新された。20年代を生きるハイパーなシン・Elite Gymnasticsが誕生。
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Elite Gymnastics – snow flakes 2022
Release date : 18 October 2022
Bandcamp : https://magicalpessimism.bandcamp.com/album/snow-flakes-2022
Tracklist
1. (i always cry at) regenerations [ft. conrad tao]
2. it’s yours!
3. how could you do it?
4. tutti in bagno
5. the little things
6. indistinguishable (interlude)
7. bomb emoji xo
8. here, in heaven [ft. conrad tao]
9. snow flakes
10. life trap
11. omamori piano fantasy [ft. conrad tao]
12. chloe 4-ever [ft. chloe hotline]
category:NEWS
tags:Elite Gymnastics
2021/05/31
『RUIN』は違法コピーの時代にしか存在しない ミネアポリスを拠点に2009年から2012年まで活動していたElite Gymnasticsが9年ぶりに復活し、ライブを行うことを発表。ビジュアルや映像を手掛けていたJosh Clancyが脱退し、現在Default Gendersとしても活動するJaime BrooksのソロプロジェクトとなったElite Gymnasticsは、今後デビューアルバムのリリースも控えているとのこと。 当時、Tumblrをベースに、Elite Gymnasticsは多数のEPをフリーダウンロードでリリース。フェイ・ウォンが歌う『ファイナルファンタジーVIII』の主題歌「Eyes On Me」を大胆にサンプリングした「Is This On Me?」がインターネット上で大きな話題を集めた。2011年には、SALEMやPure Xの作品を世に送り出してきた伝説的レーベル〈Acéphale〉からフリーダウンロードでリリース済みの2作品をパッケージした『RUIN』をフィジカルリリース、Pitchforkなど多数の大手音楽メディアで高い評価を得ている。 2010年前後に世界に多数存在したインディブログは、MediaFireやMEGAUPLOADのようなファイル転送サービスと共にMP3ファイル共有カルチャーとして一つの音楽シーンを形成していく。しかし、状況は変わり始め、アメリカ司法省とFBIによってMEGAUPLOADは閉鎖に追い込まれ、YouTubeやSoundCloudに導入された著作権で保護された音楽の拡散を防ぐシステムContent IDの影響もあり、シーンは少しづつ形を変えていったという。 アニマル・コレクティヴ、M.I.A.、カニエ・ウェスト、ダフト・パンクなど、サンプリングが大きな要になっている音楽に影響を受けて創作活動を行ってきたElite GymnasticsのJaime Brooksは、その当時の様子を次のように語っている。「この時代のインターネットアーティストの多くは、音楽を仕事として成功させるために、明らかに姿を変え始めていました。ラップトップで作ったサンプルベースの曲で注目を集めていたアーティストは、プレス写真にヴィンテージのハードウェアを持ってポーズを取り、ラップトップをライブバンドやレコーディングスタジオと変換するようになりました。著作権で保護された音楽を含むDJミックスやマッシュアップをフリー配布することは難しくなり、影響力のあるブログは閉鎖するか、何らかの形で従来の音楽業界に吸収されていった。かつては、業界との繋がりのない変人たちの奇妙な曲を紹介していたフィードは、レーベルやパブリシストを持ったアーティストが中心になっていきました。フェスのラインナップには、ステージ制作にはお金をかけられるが、ファンの熱気やメディアでの話題性には乏しいメジャーレーベルの新規契約者が占めるようになっていった。」 また、Jaime Brooksは、傑作『RUIN』とリリース予定のデビューアルバムについては、次のように語っている。「あの作品は、MP3の違法コピーの時代にしか存在しないもの。音楽業界が著作権で保護された音楽をオンラインで存在させる方法を、これほど積極的に取り締まるようになるとは想像していませんでした。私たちが(ストリーミングサービスの)アルバム削除を選択しなかったら、誰かが強制的に削除させたことでしょう。もし、あの作品をもう一度聞きたいのであれば、私たちが元々意図していた方法である、インターネットからMP3ファイルをダウンロードするしかありません。公式なElite Gymnasticsのストリーミングや、購入可能な場所はないのです。昔の曲をSpotifyやBandcampに載せることは、サンプルがあるので、今はできません。時代が違います。あの作品は、今はもう存在しない過去のバージョンのインターネットで成功するために作られたものです。2021年のインターネットに対応するようには作られていないのです。」 「現在は、Elite Gymnasticsのファーストアルバムを制作中です。私の作品を追いかけていた人は、2015年から2018年にかけて私がSoundCloudにデモを投稿していたことに気づいているかもしれませんが、それらはすべて最終的にアルバム『MAIN POP GIRL 2019』として作り直しました。アルバムは未発表のものも含めて、昔のElite Gymnasticsの曲をすべてそのようなアプローチで作っています。いくつかの曲ではコラボレーションしていますが、正直なところ、最高にエキサイティングな音楽ができたと感じています。これは思い切った改革ですが、反復と改革は常に私の仕事の大きな部分を占めています。これまでのすべての出来事の集大成のようなものを作りたい。今のところ、それは成功していると思います。」 https://elitegymnastics.tumblr.com/
2020/10/17
10月30日リリース ミシガン州のトラバースシティ出身のSALEM、当時はJohn Holland、Heather Marlatt、Jack Donoghue、この3人によるプロジェクトだった(現在、Heather Marlattは脱退) Robert Disaro主宰の初期ウィッチハウス総本山〈Disaro〉からのCDR音源のリリースを経て、2008年には伝説的なレーベル〈Merok Records〉や〈Acéphale〉などから7インチシングルをリリースし、ウィッチハウスのパイオニアとしてシーンを先導していたが、2011年のEP『Im Still In The Night』をリリース後に活動停止状態となった。 しかし、NTS Radioに提供したMix『STAY DOWN』を経て、先月突如として9年ぶりの新曲「Starfall」をリリース。さらに今回、1stアルバム『King Night』以来となる10年ぶりのニューアルバム『Fires in Heaven』のリリースを発表。Shlohmoを共同プロデューサーとして迎えた今作から収録曲「Red River」を先行リリースした。尚、発表から一時間も経たないうちにレコード版はソールドアウトとなっている。 Salem – “Fires in Heaven” Release date : October 30 2020 Vinyl : https://thehyv.shop/collections/salem Tracklist 01 Capulets 02 Fires In Heaven 03 Crisis 04 Sears Tower 05 Starfall 06 Wings 07 Red River 08 Old Gods 09 Braids 10 DieWithMe 11 Not Much Of A Life
2018/09/21
長いキャリアで初のアルバムをリリース。Regis、Prurient、King Dude、Orphx、Cindytalkも参加。 現在はMichael Wollenhauptのソロプロジェクトになっているインダストリアルミニマルテクノを奏でるAncient Methodsが、10年以上のキャリアを通して初のアルバム『The Jericho Records』をリリースする。 今回のアルバムは自身の名義と同名のレーベルからリリースとなり、レーベルとしては2013年以来のリリース作品になる。Regis、Prurient、King Dude、Orphx、Cindytalkと、その筋のトップのアーティストも参加。全14曲これでもかと地響きがするキックに天と地が逆さまになりそうな感覚を得ることができる。 尚、フィジカルリリースでは3LPになるとのこと。 Tracklist 01. Walls 02. Twelve Stones To Divide Jordan’s Sand 03. The City Awakes 04. Treason Creeps In 05. The House Of Rahab 06. Array The Troops feat. Regis 07. The Seven Shofars feat. Orphx 08. Crack And Collapse In The Storm Of Lights 09. Swordplay 10. Omen’s Duty 11. I Am Your New King feat. King Dude 12. Moonset feat.
第1弾収録アーティスト発表 more
レーベル第一弾作品は後日発表
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受け手の自由に寄り添う作品
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