2022/10/17
12/10 Circus Tokyo
マックス・エルンストが1940年から2年の歳月をかけた大作『Europe after the Rain II』は、当時の災厄(戦争、台頭するナチス)に対する悲観を踏まえて描いたものだという。その絵は、破壊され、荒廃したシティスケイプにも、生命の混沌とした活力を控えるランドスケイプにも見て取れる。直接的な関係はないかもしれないが、時代とエリアは異なれど、同名の公演が東京・渋谷 CIRCUS Tokyoにて催される。
ライヴ・アクトは6組。グラインドコアを特定のサブカテゴリに縛ることなくベース・ミュージックからニューエイジにまで及ぶ拡大解釈を採用しながらも、トータルでハードコア・パンクをディフェンドする特異な存在BLACK GANIONと、ノイズ(ミュージック)が持つ非対象性を楽曲単位の構造性 / ナラティヴに配置することでエクスパンダビリティと普遍性の異常な融合を実現したENDONは、共に解散の道を選んでも不思議ではないほどの困難を潜り抜けた新体制でのステージ。『TEXHNOLYZE』のエンディング等に象徴されるレイト90s以降のアニメ / ゲームにおけるトラウマ・シーンをコトリバコの要領で熟成したかの如き、鮮烈なまでのエモーションを撒き散らすmoreruは、東京都内のライヴハウス各所を悶えさせて止まないアクションを投入。ダブ・バンドという一見ルーディ or 洒脱な表現形態を採りながらも、その実大胆なエクスペリメンタリズムと思慮深い情熱を内包するpreparationsetは、1stフル・アルバム『perception』(2020)発表以降の潜伏期間を経た上でのパフォーマンス。名古屋JPN / デトロイトUSAを拠点にダブステップの実験的かつ凶暴な側面を拡張する阿知波卓哉 aka Karnageと、各々ソロでの活動も名高い面々が集い、エレクトロニック・ミュージックがグリッドの外にも存在することを実感させるインプロヴァイゼイションを展開するテクノウルフは、真骨頂であるライヴセットでの出演となる。
DJは、ハイファッションのランウェイからKLONNS率いる東京最深部パーティ「Discipline」までをフラットに横断するEBMオリエンテッドなプロデューサーGolpe Mortal、ライヴ・パフォーマンスのみならずアートブック、DJ、ネットラジオ、VJといった様々なフォーマットの特性を利用 / 誤用することでオタク、ノイズ、レイヴ、レフトフィールドを独自配合するHAIZAI AUDIO、ベース・ミュージック、アフロ・エクスペリメンタル、トライバル・インダストリアルを含むネオ土着を創出するかの如きスタイルで注目を浴びるsuiminの3名。言及するまでもないが、Live / DJの線引きは情報共有の容易さを最大化するための便宜であって、いずれもが各来場者のレゾナンス如何で当日のハイライトとなり得るだろう。
加えて、現代思想インスパイアのアイテム展開で知られ、本公演のヴィジュアルも手がけるアパレル・ブランド「SLAVEARTS®︎」によるポップアップも予定されている。
ラインナップの列挙から一貫性を見出すもよし、非線形性の事象と捉えるもよし。どちらもナチュラル / ニュートラルな視点として受容できるのが本公演の醍醐味であろう。生存の最前線として発せられる波形に身を投じることが万物理論となる。雨は降り続けるかもしれないが、雲の切れ間に草花が芽吹き、虫々が湧き、動物たちが水場へ集うように。
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2022.12.10(sat) at CIRCUS TOKYO
AFTER THE RAIN
[B1F]
BLACK GANION
テクノウルフ
preparationset (333 / IP)
moreru
ENDON (TOKYODIONYSOS)
[1F]
suimin
HAIZAI AUDIO (HAIZAI RECORD)
Karnage (Vomitspit)
Golpe Mortal (Discipline /NAN+NA / ROIRO)
[SHOP]
SLAVEARTS
OPEN 17:00 / START 17:30
前売¥2,500 / 当日¥3,000(ドリンク代別)
[TICKET (10/17(月) 12:00PM~発売開始) Limited 200枚]
category:NEWS
tags:BLACK GANION / ENDON
2019/04/15
5月5日(日)、名古屋Club Magoで開催。 PANのPan Daijing、L.I.E.S.などからリリースするTzusing、SVBKVLTのOsheyackなどに加え、日本のノイズレジェンドMerzbow、Ryo Murakami、JiggaなどをリリースするUAEベースのレーベル〈Bedouin Records〉からリリースされたEartakerのアルバム『Harmonics』、今年に入りGranule、FRIENDSHIPなどをリリースしている名門〈Daymare Recordings〉からリリースされたBLACK GANIONのニューアルバム『THIRD』、2つのアルバムを記念し、イベント「RAZOR SHARP」でリリースパーティーが行われる。EartakerのメンバーでもあるGOTH-TRADのDJセットや、アルバムを『sabo』リリースしたばかりのRAMZAも参加。5月5日(日)、名古屋のClub Magoで開催。 by BALCAM 5/5 sun/holiday fluid-Nagoya presents 「RAZOR SHARP」 Eartaker “Harmonics” BLACK GANION ”THIRD” RELEASE PARTY VENUE Club Mago OPEN / START 18:00 ADV: 2,500 yen / DOOR: 3,000 yen -MAIN FLOOR- Eartaker (GOTH-TRAD + Diesuck + Masayuki Imanishi) -LIVE- BLACK GANION -LIVE- GOTH-TRAD (DEEP MEDi MUSIK / Back To Chill)-DJ SET- RAMZA -LIVE- Koja (IF…) shintaro (PLAQZA / OmnivoreZ) 将軍 (fluid-Nagoya) -SHOP- 大大大 -More info & Ticket info- RAZOR
2019/07/29
8月31日開催。 〈Daymare Recordings〉からリリースされたデビューアルバム『Pain, Ritual & Life』が、UAEのレーベル〈Bedouin Records〉からLPリリースされることが決定したGranuleと、盟友KLONNSを中心に形成されてきた新しいコミュニティ。彼らが毎月発信するパーティー「Discipline」の8月の詳細が公開された。 今回はホームヴェニュー小岩BUSHBASHの10周年期間の中で開催される。ENDON、Karavi Roushi、lIlI、speedy lee genesis、suimin、CVLTSL4VE、LSTNGT、KLONNSなどフロアとラウンジを分けて多数の出演者がラインナップされている。 Discipline #12 DATE August 31 VENUE 小岩BUSHBASH OPEN 16:30 ADV / DOOR TBA floor: ENDON Karavi Roushi lIlI speedy lee genesis suimin CVLTSL4VE LSTNGT KLONNS lounge: BLACKOUT Minoru Kakinuma moshimoshi PLASTICMAI SHV UG KAWANAMI and more…
2019/08/07
9月7日、8日開催。 「音楽」「アート」「社会」をひとつに繋ぐカルチャーのショッピングモール「THE M/ALL」が、今年も開催される。「THE M/ALL 2019」のテーマは「SURVIVE 」。多様なカルチャーを通して「これからの時代を生き抜く力」を学び、発信する。 「MAKE ALL(すべてをつくる)」のマインドで、この社会をいまより少しでもマシなものにするために。THE M/ALLは本年も昨年に引き続き無料開催を目指し、「100 VOTE T-Shirts PROJECT」にて引き続き開催資金を集めている。 「WWW」「WWWβ」「WWW X」「GALLERY X BY PARCO」 以上全4スペースで計二日間によって開催。各スペースで音楽ライブ、DJはもちろん、社会問題にスポットを当てた数々のトークセッションなども同時開催。この国の「いま」と「これから」を生き抜くための、「力と学び」をチャージする多彩なアクトが並ぶ。 <WWW / WWW X / WWWβ> 2019年9月7日(土) OPEN 15:00 / START 16:00 <GALLERY X BY PARCO> 2019年9月7日(土) OPEN 14:30 / START 15:00 2019年9月8日(日) OPEN 10:00 / START 10:30 第一弾 出演アーティスト <WWW / WWW X / WWWβ> GEZAN GOTCH なみちえ NTsKi Mars89 suimin あっこゴリラ ermhoi Mari Sakurai machìna Miru Shinoda 行松陽介 ENDON
第1弾収録アーティスト発表 more
レーベル第一弾作品は後日発表
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受け手の自由に寄り添う作品
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