沼地は生と死の狭間にある|Ydegirlが二元論をテーマにした新曲「Zodiac」のMVを公開

北欧バロックとモダンR&B

 

 

photos by Clement Mogensen

 

コペンハーゲンを拠点に活動するシンガー&プロデューサーAndrea NovelのプロジェクトYdegirlが、SmerzやIceageを輩出したレーベル〈Escho〉より新曲「Zodiac」のMVを公開。

 

Thinh Petrus Nguyenが監督を務めた今作「Zodiac」は、二元論をテーマにしており、デンマークでは広く知られている女性のみで構成されたマーチングバンドが登場している。Ydegirlは映像について「当時、私は『Theory of the Young-Girl』を読んでいて、ジェンダーにとらわれない若い女の子の概念は、頭の中でユニフォームを着たマーチングバンドのイメージと一緒に浸透していきました。」と語っている。

 

 

1897年にオランダのイデ村で、2000年前の少女の遺体が地元の沼地で発見されましたが、泥炭に含まれる酸の影響で驚くほど良好な保存状態だった。発見された時、彼女の頭は一部が剃られ、胸と骨盤はほとんど溶けていた。このイメージがAndrea Novelの心に残り、Ydegirlという名義だけでなく、ミューズ、マスコット、彼女の心に残るチェンバーポップで綱渡りをするような緊張感を表現するアバターとしても機能している。

 

「沼地は生と死の狭間にあり、イデは宙ぶらりんの状態にあるという神話にとても惹かれました。すぐに、イデが囚われている虚無状態が何層にもわたっていることに気づきました。私にとっては、この古代のティーンエイジャーが死んでいるわけでも生きているわけでもなく、何らかの状態で存在していて、誰も見ていないところで何千年もかけて変容していくという考えには、優しさを感じます。」

 

Andrea Novelにとって、生と死、現実と想像の間の曖昧なイメージが音楽の創造を駆り立てており、クラリネット、ギター、バイオリンなどのクラシック楽器と、シンセサイザーや電子ドラムのパターンを用いて、北欧バロックに現代のR&Bやポップスの要素を取り入れて楽曲を制作している。

 

 

 

Ydegirl – Zodiac

Label : Escho

Release date : 2 July 2021

Stream : https://ydegirl.lnk.to/zodiac

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