魔法の国、YouTube、iMessageの通知|Mark Leckeyの幻覚旅行記がヴァイナルリリース

収益はArts Emergencyに寄付

 

 

ターナー賞も受賞するUK現代アートシーン代表格、映像作家/音楽家Mark Leckeyの2020年7月にカセットテープでリリースされたアートコラージュ作品『In This Lingering Twilight Sparkle』が先月ヴァイナルで改めてリリースされている。

 

70年代後半〜90年代初頭のUKアンダーグラウンド・ダンス・カルチャーのVHSテープを基にコラージュした1999年作のビデオ・インスタレーション『Fiorucci Made Me Hardcore』、この作品を〈The Death Of Rave〉が2012年にヴァイナル化。同レーベルのカタログ第一弾となり、世界的に大きな反響を呼んだ。

 

『Fiorucci Made Me Hardcore』の恐ろしいほどの狂気を再び今作『In This Lingering Twilight Sparkle』でも体験できる。妖精の民話や幼い娘と観ていたテレビに映る魔法の国に登場するユニコーン、人魚、トロール。それらを様々なデバイスで瞬時に観れる現象に、消費者主義的な現代の魔法を見たという。幻覚剤のようなこのミックステープは、拾い集めた音、話し言葉、解体された曲で構成されたファンタジーの旅行記を綴ったもので、YouTubeのセッション、おとぎ話のようなフォークミュージック、iMessageの通知、そしてゴシックホラーも融合した真の狂気コラージュ作品。

 

映像はKLEINの公演で公開されたラフ・バージョン。尚、カセットテープリリースと同様に、収益はすべて「Arts Emergency」に寄付される。

 

 

 

Mark Leckey – In This Lingering Twilight Sparkle (Vinyl Edition)

Label : Boomkat Editions | Documenting Sound

Release date : 17 December 2020

Boomkat : https://boomkat.com/products/in-this-lingering-twilight-sparkle-vinyl-edition

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