2020/05/22
Yegorkaから
Lorenzo Senni主宰の〈Presto!?〉や〈Staycore〉からのリリースで注目が集まるプロデューサーMechatokがPCゲーム『Defective Holiday』のサウンドトラックを手がけ、Why Be (Tobias Lee)と〈Janus〉主宰のDan DeNorchによって運営される〈Yegorka〉からリリース。
Steamで公開されたPCゲーム『Defective Holiday』は、Mechatokとオーディオ・ヴィジュアル・プロジェクトTAR Loopとしても活動するヴィジュアルアーティストKim Laughtonが制作している。音楽、アート、ファッションが並列に絡み合い時代のオルタナティヴとして際立つ上海ALLのヴィジュアル面を支えるKim Laughtonは、〈Fade To Mind〉や日本のファッションブランド〈PHIRE WIRE〉など、数々のヴィジュアルを手掛ける重要人物。本サントラのカバーアートもKim Laughtonが手がけている。
Defective Holiday : https://store.steampowered.com/app/1281890/Defective_Holiday/
Mechatok – Defective Holiday OST
Label : Yegorka
Stream : https://fanlink.to/Mechatok-YGK009
Cover art by Kim Laughton
Photo by Nadine Fraczkowski
Mastering by Soda Plains
category:NEWS
tags:Mechatok
2025/02/03
ロゴはスケートシングが手掛けた これまでにCharli XCX、Evian Christ、Yung Lean、Bladee、Oklou、TohjiなどとコラボレーションしてきたMechatokがThe xxやTwo Shellを擁するレーベル〈Young〉と契約し、シングル「Addiction」をミュージックビデオと共にリリース。MVに登場するロゴは、ファッション・ブランド、C.Eのデザイナーとしても知られる日本のグラフィックデザイナー、スケートシングが担当した。 今年の初め、東京ドームで開催された新日本プロレスによる1年で最大規模の大会、レッスルキングダムのメイン・イベントを飾り、見事防衛を果たした現IWGP世界ヘビー級チャンピオン、ザック・セイバーJr.の入場曲に使われたことも話題になったMechatokこと、ティムール・トクデミル。10代をドイツはミュンヘンでクラシック・ギターを学び、ベルリンを旅行した際にクラブ・カルチャーを探求し始め、最終的に別の道を歩むことになった。ベルリンに拠点を移した彼は、1st EP『See Thru』をリリースし、国際的なエレクトロニック・ミュージック・シーンの注目を集めるようになった。当時まだ21歳だったMechatokは、アメリカ、アジア、南米、ヨーロッパをツアーし、2018年にLorenzo Senniが主宰するレーベル〈Presto?!〉からリリースされた『All My Time』でそのユニークなスタイルを具現化し、幅広い賞賛を得た。その後も、BaldeeやEcco2Kとのキャッチーなコラボレーションや、2020年にリリースしたビデオゲーム『Defective Holiday』のサウンドトラックやミックスなどを発表し、ポップとエレクトロニカの新たな角度を探求し続けた。 Mechatok – Addiction Label : Young / Beat Records Release date : Jan 30 2025 Stream : https://mechatok.y-r.co/addiction
2022/06/08
25th June at Colour Factory Bladee、Toxe、Tohjiらとのコラボレーションでも知られるベルリン拠点のプロデューサーMechatokが主催するイベント「Natural Mind #2」がロンドンで開催。 コロナ以前2019年にはK/A/T/O MASSACREに出演している〈Drain Gang〉のメンバーEcco2K。ホンジュラス出身のアーティストIsabella Lovestory。レーベル〈Yegorka〉を主催する1人、Why Be。以前はBala Clubの活動でも知られるKamixlo。MechatokとのプロジェクトEmirandaでも活動し、AVYSSの1周年記念にも出演しているToxe。日本からミックステープ『t-mix』をリリースしたばかりのTohjiが参加。 6月18日には、Tohjiの多くの楽曲のデザインを手掛けてきた盟友eternalusaによるDJパーティーもロンドンで開催される。こちらのパーティーではTohjiによるDJセットのほか、E.O.U、『broken ep』を全曲プロデュースをしたThrilliam Angelsに加え、昨年〈YEAR0001〉からデビューアルバム『Eternity』をリリースしたDark0や、Palmistryなどが参加する。 Mechatok & Colour Factory present Natural Mind 2 25th June 2022 Colour Factory https://ra.co/events/1532016 -Lineup Ecco2K Tohji Isabella Lovestory Exit333 Why Be Another Star Mowalola Kamixlo TOXE Mechatok – Star:Eternal 18th June 2022 Venue MOT https://ra.co/events/1532016 -Lineup Tohji Dark0 Palmistry E.O.U ib03y Thrilliam Angels iRubi DOWN2EARTH eternalusa
2025/10/02
AVYSSからMechatokへ12の質問 きらびやかなステージから自宅に帰ると、待ち受けるのは終わりのないリール動画のスクロールやSNSのタイムライン確認。オフの時間にもデバイスから洪水のような情報が押し寄せてきて、無意識のままでは心休まる時間を確保するのは難しい。絶え間ない情報の刺激に当てられるのは苦痛ではあれど快楽的でもあり、そこには「空虚な心地よさ」という相反する感覚が存在する。 ドイツのプロデューサー・Mechatokが10年超のキャリアのなかではじめてリリースした1stアルバム『Wild Awake』は、そういった生活のコントラストを巧みに切り取り作品として昇華したような一枚だった。クラブ・ミュージック的でありながらその本質はベッドルーム・ポップに近く、ハレの日よりもケの日々にフィットするような作品であり、一見するとCharli XCX『brat』的に見えるがその実はOklou『choke enough』のようなアルバムに近いフィーリングだ。 今回、AVYSSからMechatokへ12の質問を共有。「無人の駅で、壊れたiPhoneでK-POPを聴こうとするような作品」と語る最新作『Wild Awake』にまつわる話題を中心に対話を試みた。 Wide Awake Mechatok Question / Text : NordOst / 松島広人 Q1:エレクトロニック・ミュージックへ興味を抱くようになったきっかけや、今の音楽観に結びついているような原体験を教えてください。 Mechatok「いちばん最初にエレクトロ・ミュージックに触れたのは、父さんの車の後部座席でDaft Punkの“One More Time”を聴いた時だね。あの曲がきっかけで、エレクトロ・ミュージックにハマったと思う。今の音楽観にも結びついているよ」 Q2:幼少期から楽器に触れ、音楽制作に向き合っていたそうですが、今のキャリアに至るまでにどのような心境の変化がありましたか? Mechatok「曲作りやプロデュースの仕方をガラッと変えたことはないね。プラグインもそんなに使わないし、高い機材も持っていないんだ(笑)。むしろこの数年は、ソングライティングや作詞のワードセンスを磨くことに集中してきた。その方がもっと繊細なニュアンスのある音楽を作れるようになる、と思ったからね」 Q3:これまで〈Year0001〉、 〈STAYCORE〉、 〈Presto!?〉、〈Yegorka〉という幅広いレーベルと関わってきて、今回は〈Young〉から新作を発表しました。これらのレーベルについての印象などをお聞かせください。 Mechatok「〈Presto!?〉と〈Yegorka〉は、自分が参加しているコレクティブという感じで捉えているよ。このレーベルのアーティストたちとは、音の作り方や考え方の部分ですごく共通するものがあると思ってる。一方で〈Young〉は、もっと大きくて幅広いプラットフォームという感じ。僕の音楽が、今はより幅広いリスナーに届いていると実感しているよ」 Q4:長いキャリアの中でさまざまなアプローチを取っているあなたが、なぜ今のタイミングでデビュー・アルバムの発表に至ったのか、エピソードを教えてください。 Mechatok「アルバムの曲を書き始める前に、アーティストとしての活動の幅を広げようとしてたんだ。アート・インスタレーションをやったり、サウンドトラックを作ったり、「Natural Mind」というイベントのシリーズを始めたりね。そういうプロジェクトは、ある意味このアルバムのためのリサーチのような感じだった。あれこれと手を広げたあとで、「そろそろ集中してこの新しい経験やアイデアをアルバムに注ぎ込む時が来たかも」と思ったんだ」 Q5:新作『Wide Awake』はエレクトロ/エレクトロクラッシュを新しい視点で見つめ直しつつ、さまざまなジャンルの要素が散りばめられたような内容に感じました。今のスタイルを形成するに至った理由や影響源を教えてください。 Mechatok「これまでの作品では、あえて自分に制限を設けて、すごくクリアで1本筋の通った表現を心掛けてきたんだ。でも、今回のアルバムでは、色々な影響をそのまま音楽に反映させることにした。具体的にすべて挙げるのは難しいけれど、強いて言えばDr. DreやDaft Punk、それにロンドンでの生活。この3つが大きいと思う」 Q6:待望の1stアルバムとなった『Wide Awake』に込めた思いや制作背景、リファレンスとなったモチーフなどについて教えてください。 Mechatok「このアルバムの核になっているのは、平凡でちょっと退屈な日常の体験と、オンライン・コンテンツやエンタメ製品とのキラキラした世界とのコントラストなんだ。たとえば、無人の駅で、壊れたiPhoneでK-POPを聴こうとする……そんなイメージに近いものを表現したかったんだよね」 Q7:『Wide Awake』にはさまざまなアーティストを客演として招いています。これらの人々に声をかけた理由や背景、エピソードを教えてください。 Mechatok「実はアルバムに参加してくれているアーティストのほとんどは、僕の友人なんだ。曲はそれぞれとのセッションから生まれたもので、彼らのアルバム用にやったものもあれば、ただ一緒になんとなくジャム・セッションをやったりしているうちに形になったものもあるよ」 Q8:『Wide Awake』収録曲の中で、個人的なフェイバリットは挙げられますか? Mechatok「最近よく聴いているのは“House of Glass”かな」 Q9:Drain Gangのメンバーと深い親交を結んでいるように思います。彼らと接することでどのようなインスピレーションを受けていますか? Mechatok「Ecco2kからは、アルバムを視覚と音によるアート作品(オーディオ・ヴィジュアル・アート)として捉える方法を学んだよ。Bladeeからは、力を抜いて自由にアイデアを生み出すやり方を教わったね」 Q10:Tohjiとの共作「200」など、本作では日本のアーティストもフィーチャーしていますが、日本の音楽シーンや文化についてどのような印象を持っていますか? Mechatok「日本はとても素晴らしいと思う。Tohjiには、すごく大切な存在だという印象を抱いているよ。いつも新しくてクレイジーな音を追求していて、本当にリスペクトしているんだ。それに、彼のパーティ〈u-ha〉は、自分が東京でプレイした中でも最高のショーのひとつだったね」 Q11:『Wide Awake』はアルゴリズムやデジタル過剰刺激によって形作られた現代における、「アイデンティティ」「本物らしさ」「表現」といったテーマを探求するための作品であることが明かされています。際限なく加速する消費サイクルなど、現代の病理ともいえるこの流れについてどう考えていますか? Mechatok「まあ、そういうものだろうね。これが病気なのか、それともただ今の現実の在り方なのかはよく分からない。でも、その中に何か詩的なものや、美しさを見つけようとはしているよ」 Q12:パンデミックを挟み、2020年代という時代は過去との大きな分岐を感じさせるように思います。今、そしてこれから求められるのはどのようなサウンドだと思いますか? Mechatok「生のままのストレートで、短くてフィルターのかかっていないものを好んでいる気がするね。でも、ちょっと反射的になり過ぎている感じもする。自分としては、やっぱりじっくりと考えられていて、繊細な音楽を作っていきたいんだ」 Mechatok – Wide Awake Label : Young / Beat Records Release date : Aug 8 2025 (Digital & Stream) / Sep 5 2025(CD & LP) Stream : https://mechatok.y-r.co/wideawake Buy : https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15143 Tracklist 01.
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