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MAKA & SATORU interview

足利の最強コンビがアンダーグラウンドから矢を放つ

 

 

栃木県足利市から生んだ、ラッパー・SATORUとレゲエDeejay・MAKA強烈なリリックとMVにより注目を集めた楽曲「MAKA」で、一気に名を知らしめたSATORU。その後、話題を呼んだEP『金と女と注射器』や、豪華客演を加えたアルバム『SATORU69』をリリース。多くの著名アーティストからも注目を集めているノリに乗った次世代注目アーティスト。

 

SATORUの楽曲タイトルにもなっているMAKAは、レゲエのフロウを生かしたフリースタイルを得意とし、数々のMCバトルで戦績を残している。多数のライブ出演や司会も行い、現在は3ビートボックス・6MCのミュージック集団UDG JAMROCK crewに所属し、活動の幅を広げている。4月には自身のアルバムをリリース予定。

 

同郷ではあるが、そのスタイルは真逆とも言える2人。そんな2人がいまだ明かされていない秘話を語る、初対談インタビュー。

 

 

-真夜中。インタビュー直前。某マンションの一室-

SATORU:(2Lコーラを持って)コップないんすか?

MAKA:ないよ。ラッパ。

SATORU:回し飲みっすか?まあ気にしないっすもんね俺ら。

MAKA:うん。

SATORU:当たり前のこと聞いてすいません。俺、飛んでました。

MAKA:え?

SATORU:(コーラを飲んで)…あ〜これだ。

MAKA:…え?

 

 

Text & Photo by Umi

Twitter:@mellow_umi
Instagram:@melwmood

 

 

 – 今日はよろしくお願い致します。さっそくですが、お二人は同郷ということで、SATORUさんの楽曲「MAKA」でも “俺らのヒーローMAKA” と歌っていますが、関係性としては先輩後輩ですか?

 

 

MAKA:いや、兄弟。

 

SATORU:うん。

 

MAKA:だって、超覚えてるけど、SATORUが「ラップ教えてくれ」って言ってきた時、俺は「教えることないから一緒にやろうぜ」って感じだった。SATORUがくらって話しかけてきてくれた時に、俺もまだ毛が生えてないくらいのレベルだった。だからゼロに近い状態でくらってくれた(笑)

 

SATORU:そうだね。そう考えるとやばくないですか?だって俺今、結構自分でプロデュースできて曲もバシバシかっこいいけど、たぶん1人くらいは、くらわない奴絶対いるじゃないですか。でも俺はそこでくらった。

 

 

 – ラップを始めたきっかけでもある、そのMAKAさんのライブにくらったのはどこでですか?

 

MAKA:足利のPICOってライブハウスで。これ結構裏設定があって、俺、バンドマンの中にラッパー1人みたいな枠で呼んでもらって。前日にノルマ16人って言われたんですよ。ひとり1500円で。

 

SATORU:そうだそうだ。

 

MAKA:「まじクソだろ。前日だぞ」ってなって。もう片っ端から連絡してて、たぶんSATORUもそれで声がかかって来てくれたんですけど。それで俺、1日で60人くらい呼んだんですよ。お客さん100人のうち、60人俺で。普段バンドのお客さんが見ないような格好の奴らが埋め尽くす、みたいな感じ。でもその中に真っ赤な奴らがいて(笑)

 

 – その真っ赤な中にSATORUさんがいたと。その時はおいくつですか?

 

SATORU16くらい。

 

MAKA:俺が19歳くらいだからまだ十代。だってもう、超いきなりですよ。赤ギャンの奴らがウイスキーを瓶で持ち出して。俺その後、店側から出禁くらったんですよ(笑)で、バンドマンのツイッターに「DQNは河原で歌ってろ」みたいな書かれて。

 

SATORU:ボロクソ言われてたっすよね。

 

MAKA:そう。ボロクソ言われてムカついて、そいつの家まで車で行ったんですよ。ピンポン押して「あれ何?」って。そうしたら「そういうんじゃなくて」って。

 

SATORU:やば。さぐ!カチこみに行ったんですか?

 

MAKA1人でワゴンR乗ってかっ飛ばしたさ!120km!ホームベースみたいな顔面の奴。

 

SATORU:(歌い出す)♫かちこめ~。2.3箇所~。家の前~。あのツイートなんなんだ~。俺のことならやるぞ~。お前の家の前にいる~。巻き込んじまうぞ家族も~。家にいるの分かってる~。2階の電気はついたまんま~。左手に持つバール~。ドアを開け~さぁいくぞ~。どう?(爆笑)

 

MAKA:(爆笑)なんの話してたっけ

 

 – ライブにきた話からですね(笑)そこからSATORUさんは、どのタイミングでリリックを書き始めましたか?

 

SATORU:そのライブの時。言っちゃえば、ビートの探し方とかも分からなかったから。

 

MAKA:覚えてる?次会った日に「ここまで書きました」って言って、アカペラで歌ってきたんだよ。「俺はあの日食らったレゲエ馬鹿」みたいなのを4小節くらい。で、俺らたぶんノーコメントだった(笑)

 

SATORU:それこそまじでラップできなくて、フリースタイルでバトルとかやるんだけど、「ようMAKA。お前馬鹿。」とか言って(笑)

 

 – SATORUさんの人生の分岐点とも言えますね。2人は同じ”フッドバイラス”というクルーを組んでいたと聞きましたが、レゲエとヒップホップのクルーでしょうか?

 

MAKA:そう。でもあまりジャンルは意識したことがなかった。人としてって感じだから。俺らの最初の目標「BADHOPと張り合う」だったし。

 

SATORU:まじですか?(笑)

 

MAKASIGがずっと言ってたじゃん。「俺らはよ!足利って街からBADHOPを越えるんだよ!」って。「でもその為には!イケメンが足りねえ!イケメンが足りねえし、悪くねえ。みんなそこそこ悪くねえ。」ってもんじゃ焼き屋で(笑)

 

 – そのSIGっていうのは同じクルーだった方?今は何をしているんですか?

 

MAKA:そう。いまティックトッカー。今日ピクミンの曲歌ってたよ。

 

SATORU:ね、歌ってた(笑)いい歌だった。まじいい曲。俺はMAKAさんとファイヤー鈴木(元フッドバイラスメンバー・レゲエDeejay)で一緒に曲作ってほしいな。最強。

 

MAKA:ね、つくるよ。

 

 

 – クルーが無くなっても皆さん幅広く活動しているんですね。MAKAさんは『MAKA』という曲が出た時、どう感じましたか?

 

MAKASATORUが出所してから、久々に出す曲が俺の歌って知った時に、超嬉しかったんですよ。で「今日はMV撮ってくるか」ってツイッターで呟いてて「あ、今日か」と。インスタのストーリーに撮影風景も載ってて、今日撮るって言ってたからこれだろうなって見たら、赤い奴ばっかりだったんですよ。

 

 – どういう曲なのかは聞いていなかったんですか?

 

MAKA:聞いてなくて、結構泣かせにくるのかなって思ってた。でも、泣かせるのに赤ギャン必要か?って(笑)で、「MAKA」発表当日、ルンルンで聴くじゃないですか。「フックしか(MAKAの要素が)使われてねえ!」って(笑)

 

 – 曲名がもう「MAKA」ですからね。

 

MAKA:そう、曲名が「MAKA」じゃないですか。「俺の曲なのにバースは俺じゃない」ってSATORUに言ったら「分かってないっすね」ってきて。「この街すべてを包み込んだのがあんただから、MAKAなんですよ」って。「お前好きだわ」ってなりました。

 

SATORU:それでバズったんですよね。

 

MAKA:バズった。俺もバズると思ってなくて、逐一「MAKA」の動向を気にするMAKAになってたんですけど、最初、孫GONGさんから炎のマーク1個ポンってきたんですよ。でSATORUに「孫GONGさんから返信きてるよ」って連絡して。Zeebraさんも引用リツイートで『テカシ(6ix9ine)みたいな感じだけど、MAKAをリスペクトしてる』みたいな。「ジブさんもリツイートしてるぞ」って言って、SATORUは「予想外っすね」って。

 

SATORU:それ(ツイッターの)フォロワー700人の時。

 

 – その流れからの拡散で、目に止まって聴いた人がかなり多いと思います。特にこうなるイメージはしていなかったんでしょうか?

 

MAKA:ある程度、SATORUの中で振り向かせるリストはあったと思います。SATORUのマーケティングが超うまいなって思ったのは、たぶん「MAKA」って曲は、俺が関わったことのある音楽関係者からしたらギャップを産む。Zeebraさんも、フリースタイルダンジョンとかで(MAKAの)名前は知っていてくれたから。SATORUを知らない人たちは「このスタイルでMAKAをリスペクトしてる」っていう感じになるじゃないですか。で、大物の関係者を振り向かせた後に「アナル舐めろmotherfucker」と「丸まったポンプぶっ刺したlady」みたいな。

 

SATORU:あーなるほどね。

 

MAKA:そこはもうなんて言うか、いきなり「MAKA」から全開外れモードで。「MAKA」で振り向いた人達がちょっと見た先で「なんだこのスタイル」みたいな。

 

 

 – なるほど。SATORUさんはクルーで活動しているわけではなく、完全にひとりで?

 

SATORU:うん。完全にインディペンデント!

 

MAKA:逆にそれがすげーよかったんじゃないかって思う。あれを最初から音楽のスパン空けずにやってたらやっぱり廃れるというかさ。田舎の人がどう感じようが、Zeebraさんが感じれば勝ち、みたいなところまで届かなかったと思うんだよ。足利のクラブのグルーブというか、味に漬け込まれずに空けてた期間があるから、あの曲も出たと思うし。

 

SATORU:確かに確かに。世に染まらなかったですよね。

 

MAKA:そうそう。情で戻らなかったわけじゃん。だから出てきてスパッと「俺はラップスタア誕生、受からなかったんでもう辞めますわ」って言って。まあ、基本去るもの追わずだったし。「いつでも戻ってこいよ」って言って、でも戻ってきたら売れちゃったー!(笑)

 

 – あの曲で正直、MAKAさんは”そっち側”だというような印象もついたと思うのですが、風評被害みたいなものもありましたか?

 

MAKA:そうですね、あったっす。俺はもう『DOTAMAさん大麻撲滅事件』とSATORUの「MAKA」にかなり左右されましたね(笑)現場で「見たぞ後輩のMV!お前、めっちゃ悪かったんだろうな~。あれを従えてたんだろ?」って言われて「いやいや、悪くないし従えてないっす!」っていう(笑)会う人会う人に言われて、謙遜して否定するたびに、やっぱこいつやべえ!って逆効果みたいな。

 

SATORU:それおもろいっすね(笑)

 

MAKA:でもおかげで、今まで俺をノーマークにしてたレゲエの上の人とか、話すきっかけになったりとかね。

 

 – MAKAさんを知っている人はSATORUさんを知っている率が高いし、逆も然りですね。”SATORUの曲からMAKAを知る。MAKAが出ればSATORUに行き着く。” 永遠ループのような感じで、リスナーも比例している気がします。

 

SATORU:うんうん。

 

MAKA:いやまじで、自分上げながら俺も持ち上げてくれるから、Drakeかと思った。フィーチャリングしないバージョンみたいな。1518歳くらいまでの生活環境が違っただけなんですよ。同じ街で同じような空気吸ってるんで、似てる奴現れるんです。

 

 – 2人をきっかけに、その栃木県足利市が、知られるきっかけになっているんじゃないでしょうか。

 

SATORU:確かに。俺まじで『足利のSATORU』みたいな知名度出していって、てんちむを抱きたくて。小中同じでジモッティーなんで。

 

MAKA:俺、先輩に言われて、甜歌さんに誕生日花渡す係だったっす。ばく竹(地元のラーメン屋)に飾ってあるサインも、俺とてんちむ。

 

SATORU:いえーい!(ハイタッチ)付き合いたい。付き合うっていうか結婚したい。

 

 – MAKAさんが栃木ってことは知っていたけど、足利っていうところまでは知られていなかった感じがします。SATORUさんをSNSを通して見るようになってから、足利って街を知ったというイメージが強かったのですが。

 

MAKA:足利の素が出たって感じだよね。俺が出せなかった味みたいな。いろんな奴が多いけどやっぱり、SATORUとかの揉まれてきた環境がそのまま反映されたから。

 

SATORU:てか言っちゃえば、今の俺とか、りょうすけのアルファード燃やした曲とか、なんか訳分かんない、わちゃわちゃしてるけど俺ら。その上の世代にそれがいたかって言ったら、いないですもんね。

 

MAKA:いないね。

 

SATORU:だから上も、今までそのスタイルがなかったから、なんだこいつらみたいな感じになってた。

 

 

 – イメージで言ったら、どこの街にも不良やりながら音楽やってるっていう人はいるけど、それが足利にはあまりいなかったって感じですか?

 

SATORU:それはそうだね。異色すぎる。

 

MAKA:そこまでヤンキーじゃない奴が音楽やってたところに、ド不良が入ってきた(笑)

 

SATORU:それをMAKAが産んじゃったみたいな(笑)

 

MAKA:なんかほんとポケモンでした。

 

 – 不良で音楽をやる一期生ってところでしょうか。

 

MAKA:そうですね。俺なんて、原付乗ってるところを見られたら、暴走族に入るかその場でシメられるかみたいな。どっちかだったから、原付乗れなかったんですよ。だから俺は暴走族に入りたくなくて、チャリでクラブに行ってた。

 

SATORU:しかもMAKAくん、ちゃんと暴走族に仲良い友達いるんですよね。それでもチャリに乗ってた(笑)

 

MAKA1回だけ後ろ乗ったんだよ。警察に追われてめっちゃ怖かった。でもそうですね、足利しがらみだらけですね。

 

SATORU:で、そこから俺が出てきて全国かっさらうわけ。SATORUマジックだから。

 

 – 足利は不良が多い街ですか?

 

MAKA:(笑)足利ってヤンキーレベルが高いんですよ。けっこう高いよね?

 

SATORU:高い高い(笑)俺らの赤ギャンのボスがさ、フラビオって奴。そいつ双子の兄弟で、兄ちゃんがフラビオ、弟がNo.2のジェルソンなんだけど。そのフラビオが喧嘩する時に言うのが、「お前ぶっとばしてあげるよ」って。黒人のリーゼントが、睨まれただけで震え上がる目をして言うんすよ(笑)そいつ、最後の殺しのパンチラインは「顔にぼこぼこしてあげるよ」。16歳で190cmはある黒人が「顔にぼこぼこしてあげるよ」(笑)それが俺らのボスだった。

 

MAKA:(爆笑)

 

SATORU:でもそんなフラビオが1。俺とNo.2が、原付にガソリンを入れに行って帰ってきたら、みんなヤクザにバッチバチにしばかれてて。向かったら「俺ら〇〇っつうんだけど」って言われて、え、どういう状況?って。で、その時フラビオは座ってた。そのフラビオの首を、和彫入ってるヤーコーが、バコーンって物干し竿でフルスイングして。でもフラビオは「(振り返って)ん?」ってだけ(爆笑)

 

MAKA:セルじゃん(爆笑)(ドラゴンボールの敵キャラクター)

 

SATORU:でもジェルソンはその時ボッコボコにやられてて、双子だけど喧嘩は全然できない。たぶんギャングの中でいっちばん弱い。でも双子だからNo.2。頭は切れるんだよ。

 

 – 頭脳派なんですね(笑)

 

MAKA:武装戦線(漫画クローズ&WORST)みたいな組み立て方してる(笑)

 

SATORU:で、これも漫画みたいな感じなんだけど、フラビオがバコーンってやられて「ん?」ってなった瞬間、パトカーが来たんだよ。そのヤーコーは多分ポン中だから逃げて、俺ら全員警察署に持っていかれた。あ、MAKAくん、村ちゃんって知ってます?

 

MAKA:超聞いたことある

 

SATORU:分からないかなあ。”誰にも止められねえ赤のモンスター”って呼ばれてるんだけど。”村ちゃん a.k.a 誰にも止められねえ赤のモンスター”(笑)

 

MAKA:二中の奴じゃなくて?え、雑魚じゃない?

 

SATORU:二中の奴。雑魚だけど(笑)でもガタイがめっちゃいい!

 

MAKA:今その勢いで言うから、俺が知らない村ちゃんかなと思ったら。二中の村ちゃんは雑魚!(笑)

 

 村ちゃんどんな人なんでしょう(笑)

 

MAKA:村ちゃんの特徴はクレヨンしんちゃんみたいな輪郭してて、横に3本のラインが入ってるソフモヒです(笑)

 

SATORU:その村ちゃんも一緒に連行されたんだけど、隣の取調室で、警察が馬鹿にしてる声が聞こえるんだよ。「こんな時代にギャングとかだっさ」みたいな。で、村ちゃんが椅子をパコーン!って蹴る音が聞こえて。「俺ら赤ギャンだからよー!舐めたら殺すぞ!」って(笑)村ちゃんがブチ切れてるその隣で、フラビオが「俺が赤ギャンのボスだけど?」って言ってキレてて、警察には「赤ギャン解散しろ!」って言われてた(爆笑)これ全部記事にしよう。20話くらいある連作にしようよ。チュパメロギャングの。

 

MAKA:これ毎日配信すればいいんじゃない?1分刻みで。

 

SATORU:それがいいっすね!

 

 – チュパメロギャングとは?

 

SATORU:”チュパメロポーヤ”って、スペイン語で『チ〇コ舐めろ』って意味で、赤ギャンの挨拶みたいな。

 

MAKA:「チ〇コ舐めろ」って言い合うの?!(笑)

 

SATORU:まあ一周回ってるけどね。だから普通に街歩いてて、ギャルとか見つけたら「お~いチュパメロポーヤ!」って言って。日本人は意味が分からないまま「チュパメロポーヤ!」って返すから。チュパメロギャングは、そういうことするんですよ。

 

 – それは何歳ごろの話ですか?高校には行ってなかった?

 

SATORU:高校は行ってたけど退学。ぶっ飛ばしたっす。

 

MAKA:彼はボクシング部だったんです。俺SATORUがやめた時、「そういえばサトルって奴、退学になったらしいよ」みたいな聞いた。やっぱりすぐ回るからね。

 

SATORU:そう、田舎はすぐ回るから。みんな何でも知ってる。

 

 

 – 地元・足利の似た環境で育った2人ですが、リスナーにも多種多様な環境の人がいると思います。そこに伝えたいことはありますか?

 

MAKA:でも、なんだろうな。いろいろ複雑な環境の人がいると思うけど、出るところってみんな一緒だと思うんだよね。小学校とか中学校とかは、みんなほぼ一緒だと思うし。

 

SATORU:でも一緒じゃない子もいる。児童施設とか養護施設とか、俺最近めっちゃそういう話聞くけど、「こんな世界あるんだ」みたいな。

 

MAKA:たぶんSATORUがそういう世界を知ってるじゃん。みんなが見える角度とか視野って絶対違うし、経験することも違う。でも施設とか学校とかクラブとか、結局、みんなが集まる場所で出会いってあるじゃん。それが俺らはたまたまPICOってバンドハウスだったけど、その日にSATORUが俺のライブを見ていなかったら、(音楽を)始めるのが遅かったか、始めてなかったかも。SATORUがさ、まあ言い方変だけど、家庭環境に恵まれてるかっていったら違うし、俺の家も片親だし。まあ家庭がどうであれ、自分が行く場所での出会いが、すげー大事だと思うんだよね。家族って生まれた時から決まってるけど、友達とか外でできる兄弟って、数も人も決まってないから。

 

SATORU:間違いない。選べますね。

 

MAKA:そう。選べるから、だからどんなに家庭環境が悪くても、外で起きる出会いを大事にしたほうがいい。

 

 – なるほど、行く場所も付き合う人も自分次第ですね。児童虐待など、ニュースでも見かけることが多いですが。

 

SATORU:一番許せないな俺、児童虐待が。あと動物虐待か?女も良くないね、手出すのは。俺の中で『三大良くないこと』だと思ってる。俺も散々泣かせるようなことやってきたけど、その3つはダメ。逆にそれを守れば、他は何してもいいと思ってるから、そこしっかりしてればいいと思う。どれだけ悪いことをしていても、子供を愛して、動物を愛して。俺は自分の子供いないけど、子供は汚れた心を洗浄してくれるんだよね。電車乗ってても、すれ違っても。子供に癒される。その子供を見て癒される心をみんな持って欲しい。分かる?

 

MAKA:うん、分かるよ。

 

SATORU:それが出来ないから、幼児虐待に走るわけじゃん。そうすると人間おかしくなっちゃうんだよね、やっぱ。俺は洗浄してるから!

 

MAKA…OKじゃないよ、今までの悪事が(笑)洗浄してるからってOKじゃないよ!

 

SATORU:(笑)まあ女も良くない。女は絶対男に勝てないから。それは理に適ってる。

 

 – 悪事は消えないようですが(笑)それは一番基本で重要な見方だと思います。子供は欲しいと思いますか?

 

SATORU:子供は欲しいね。欲しいからこそ今作ってない。欲しくないと思ってたら、もう出来てると思う。バンバン中出しして。

 

MAKASATORU節だね。そんな発想になるのSATORUくらいでしょ(笑)言ってる意味はもちろん分かるけど、これがポンって出てくるのがすごい。

 

 – SATORUさんは曲中でも、そのSATORU節のようなリリックが多いが、MAKAさんが覚えている印象的なSATORU節はありますか?

 

MAKA:俺は結構長い間ずっと見てるから、俺が徐々に太っていくのが分からないくらい見慣れていて。あ、でも出所してから初めて会った時に「MAKAくん久しぶりっす!」ってきて「おーはやく音楽戻ってこいよ」って言ったんですよ。そうしたら「あ、すいません、サトルコーポレーションやります」って。俺、SATORUが出てくるって聞いた半年前から出たライブ全部、最後にSATORUの曲で、SATORUのことを紹介して歌ってたんだけど

 

SATORU:曲温めてたんですよね(笑)そうだそうだ。

 

MAKA:あれはね、俺の中で「あ、そういう方向に刑務所の中で走ったんだね」って(笑)

 

 – サトルコーポレーションでは何をやったのですか?

 

SATORU:建設現場に派遣だよね。なんでも全般的にやってて。15人くらいいたんだけど、上は67歳、下は15歳までいたかな。中国人もいたし、ホームレスもいたし、その辺のヤンキーもいたし。

 

MAKA:サトルコーポレーションはあんまり知らなかったけど、周りの奴が連れてくるんだよ。「こいつ今SATORUの下で働いてて~、けいすけくん可愛がってあげてよ」みたいな。片っ端から雇ってるんだろうなみたいな奴が出てくる。なんか本当に銀行強盗の下っ端みたいな奴めっちゃ囲ってて(笑)だからSATORU、職なき者に職を与えてるんだなって。

 

SATORU:言っちゃえばキリストでしたよね。足利のキリスト。だって行い、良すぎじゃないですか?(爆笑)

 

MAKA:いや

 

SATORU:だって、職なき者に職を与えて、刑務所でめっちゃ更生してるじゃん!キリストじゃん俺、完全に!(爆笑)

 

MAKA:うんいやそうだね(笑)

 

 – これから下が出てきて、足利のラップ人口が増える可能性も出てくると思います。そういう人たちには、どういう構成の仕方や接し方をしていこうと思いますか?

 

SATORU:最近結構、俺も見る目が変わってきた。伝説作りたいから本当に。俺1人でバチーンっていくのは、やってる奴いっぱいいるし、なんか普通だなと思って。別に3番、4番煎じじゃん。だから周りもヤバい奴ら作っちゃおうかなと思って。足利で、俺のロボットを下に作っちゃおうかなって。

 

MAKA:りょうすけも上がり出したじゃないですか。俺が端から見てて、沖縄勢が騒がれ出した時にちょっと似てるんですよね。色々なアーティスト名がバーンと挙がった感じ。だから、栃木にスポットライトが当たるというか。足利って地区名で名指しされて上がることって、足利じゃなかったとしても難しい。

 

 – ここからもっと盛り上がっていきそうな気がしますね。地元でしっかりイベントもあるみたいですが、自身で何かイベントをやる予定はありますか

 

SATORU:今考えてます。やっぱり全国行って、みんな自分のフッド持ってて。超おもしろい地方とか体感するといいなと思うから、足利も招き入れる土台作ろうと思って。今のペラペラの状態で、俺の好きなラッパーとか好きな仲間とか、その上の先輩を連れてこられる状況じゃないから。1回俺が全部作っちゃおうと思って。

 

MAKA:うんうん。

 

SATORU:もう下も上も全部巻き込んで、俺主体で足利つくって、もう本当300人とか400人毎回呼んで。足利じゃそんなのありえないんだけど。でもそれをどうにかして、スタッフ囲って、DJとかダンサーとかも。

 

 – 結託した時に一気にバーンと上がりそうですし、2人を筆頭にシーンが確率していきそうですよね。

 

MAKA:自分がたぶん今までスーパー仲介役でしたね。上と下の両方に通じて、混ぜられるのまじ俺しかいない!みたいなので、たぶん最初ができて。

 

SATORU:ジョイントだったよね。

 

MAKA:しかもね、口喧嘩だったら俺がMCバトルに出て、本当の喧嘩になったらすぐSATORU出て。

 

SATORU:無敵じゃん!(笑)

 

MAKA:口と素手!(笑)俺ら、イシシとノシシ(児童書:かいけつゾロリ)だで!

 

 

 

【MAKA & SATORU information】

3/15(sat) at 仙台 club SQUALL

 

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