2020/01/27
2月7日リリース
ロンドンを拠点にするサイケデリック / ノイズ / カオティックバンドBo Ningenのフロントマンであり、食品まつり a.k.a foodmanとのユニットKISEKIとしても活動するTaigen KawabeがIll JaponiaとしてデビューEP『Ill』を発表。
本作『Ill』は、同じくロンドンを拠点にするアジアの音楽にフォーカスしたコミュニティ〈Eastern Margins〉のレーベル第一弾リリース。〈Eastern Margins〉はTohjiをロンドンに招聘したことをきっかけに昨年10月にはWWWβにて〈Mall Boyz〉とのコラボレーションパーティー「6 pac」も開催している。
英語と日本語を織り交ぜ、Taigen Kawabeとしてのアイデンティティーが詰め込まれた本作をレーベルはミュータント・シューゲイズ・ラップと称している。Roller Girlが参加した「箱庭」や、盟友である食品まつりのようにサウナと水風呂にフォーカスした「Sauna Mizuburo」を含む全5曲。タイポグラフィーはbod [包家巷]が手がけているようだ。
Ill Japonia – “Ill”
1. Sauna Mizuburo
2. Social Alien Riot
3. 箱庭 (feat. Roller Girl)
4. MIZEL
5. Lounge Muzak
Pre-Order : https://easternmargins.bandcamp.com/album/ill
category:NEWS
tags:Eastern Margins / Ill Japonia
2020/03/31
新しいペルソナ、心の箱庭、ロンドンの現状、変革期の先の進化に向かって ロンドンを拠点にするバンドBo NingenのフロントマンTaigen Kawabeが、ソロプロジェクトIll JaponiaとしてデビューEP『Ill』を先月リリース。『Ill』は、同じくロンドンを拠点にするアジアの音楽にフォーカスしたコミュニティ〈Eastern Margins〉のレーベル第一弾リリースとなった。今回はバンド活動10年を超えて、新たなスタートを切ったTaigen KawabeことIll Japoniaにメールインタビューを行なった。 – Bo Ningenとしての活動もある中で、Ill Japoniaをなぜ、どのようにして始めたのでしょうか? Ill Japonia – 元々バンドを始める前から一人で音楽は作ってはいたのですが、いつもセオリーがない作り方をして毎曲違うジャンルになったり、ライブも即興を基本にしていたのもあってバンドやRemix work以外での作品を中々リリース出来ずにいました。そんな時に釈迦坊主やYamie ZImmerなどの日本の革新的なTrapアーティスト達を聴いてガチ喰らったと同時に、Trapを接着剤にしたらまとまった作品が作れるのではないかと。自分が作っても一般的なTrapにならない確信はあったので、それなら別名義で自分の新しいペルソナを作ってみようかと思ったの始まりです。 – バンドで10年以上活動する中で、初めてのソロデビュー作品となりましたがどのような作品になったでしょうか? Ill Japonia – 自分の脳内、心の箱庭を形にしたような作品になったかと思います。 ビート組みもラップ録音も全てロンドンの自室で行ったので、必然的にIntimateな、自分と向き合う音/歌詞になりました。 – 共同作業が多いバンドとは異なり、しかも音楽性も違うソロ作品ですが 制作する中でバンドとは違う発見や苦労などはあったでしょうか? Ill Japonia – 若いTrapアーティストのインタビューなどを読んだり彼らと現場で話していると、良い意味でインスタントというか、Bo Ningenで僕達がやっているプロセスとまるで180度違うなと。右脳と左脳じゃないですけど、バンドで使った事がない神経/エンジンをかなり使いましたし、それをバンドにも還元したいなというのもこのプロジェクトを始めた理由でもありますね。あとは基本的に一人の製作=ジャッジが自分一人になるので、楽曲の構成から曲全体ぼイメージ、ボーカル/ラップのテイクまで自分だけで判断しなくてはいけないのはとても新鮮でした。一人で手探りでまとめていくのは大変でしたが、逆に降りてきたものを全部録音できる強みもあったり、とても新鮮でしたね。 – よろしければ、各曲のリリックについて解説してもらえますか?ほとんどはご自身に向けている内容が多いのでしょうか? Ill Japonia – たまにBo Ningenの歌詞も説教くさいと言われるのですが、Ill Japoniaとしても自分に向けて歌っている曲が多いです。ただ自分一人の世界とも違くて、聴いてくれている、観てくれている人に繋がる意識は常に持っています。ライブ中に目を瞑らないで絶対客全員の目と心の中を見るぞと、それは一人で部屋でラップを録音している時も同じですね。 [Sauna Mizuburo] 普通何かをテーマに曲を書いたりすると、あまり上手くいかない事が多いのですが、サウナだけは別でした。押し付けがましくなく、スッと自分の一部になるような。サウナについては下のサウナの解答で詳しく書きますが、シラフのサイケ、自己浄化、自分をみつめ直すという意味ではライブしてる時もサウナもまったく変わらないなと。自分はサウナをこう使ってるけどそれが決して正しい答えではないので、とにかく皆サウナに行って、各々感じてみて欲しいなと。 [Social Alien Riot] 完全に日本語、英語の縛りをなくして自分語でしか作れないflowを追求して、歌詞も降りてくるものを何も考えずに録りまくったので、自分で歌詞を書き起こした時も空耳アワーみたいな感じでした。その歌詞をまとめていくと、社会の中のエイリアンが起こすRiot、ロンドンでの生活や音楽業界でアイデンティティを探し続ける自分。というテーマが浮かび上がってきました。作った時に直感でつけた曲名だったんですけど、EPを出すタイミングになって妙に意味が出て来たなと。バースによってマイクリレーをするかのように録音していったので、flowもですが歌詞も不条理というか、僕が一番好きな「ナンセンスなのにMake Sense」(尊敬するヌンチャク、あべともなりのような) 世界観が作れていたら嬉しいです。 [箱庭] 自分の思い出、特に小さい頃住んでいた渋谷区東の情景を、脳内で箱庭を作って再現しました。元々は歌詞の中に闘魂ショップ、オウムのサティアン、本屋など実際に近所にあった場所の名前が多かったのですが、Roller Girlとのデュエットを前提に歌詞を変えていったのもあって段々と外に開けて言ったなと。一人っ子で学校も家から遠かったので小さな時、一人で遊ぶ機会も多くて。そういう時、自分にしか分からないけど大切な、箱庭みたいなものがあったなと。そう考えてたら今、一人で音楽を作るのもそれと同じだなと。大人になって友達が増えたり、恋人ができても、自分のその感覚を大事にしたいし、相手の感覚も尊重したい。そういう意味ではラブソングかもしれないです。この前ロックダウン中に自室からインスタライブで歌った時に、「いつもが変わるのは、いつも突然」とか「何が大事でいらないか決める旅に出る」って、なんか今の世界情勢を自分に言い聞かせてるみたいで、歌いながらドキっとしてしまいました。 [MIZEL] ソロとしての新しい出発の決意の曲です。自分のオートチューン処女喪失の曲でもあるのですが、歌詞にもある通り33歳の自分が若作りしてTrap作ったらこうなった、でも今だからこそ気づいた事、言いたい事。この歳だからたどり着いた今のアンサーを、これまた人生はじめて使用したであろう”エモエンジン”を爆発させて作りました。数日前、釈迦坊主と歌詞の話をした際に ”聴いている相手は勿論だけど、歌う自分が魂が入る歌詞かどうかが大事だよね”という話になり、その点でいうと「何歳からでもやり直せる、いまの俺だから言える事さ」というラインはこのEPで僕が一番魂を込めれる歌詞かもしれません。 [Lounge Muzak] 他の曲はビートができて直ぐにラップも録っていたのですが、この曲は歌詞やテーマを決めないうちからライブで即興で演奏しすぎて録音する時にどんなテーマ、歌詞にするかで悩み、もの凄く時間がかかりました。結果的に出て来た歌詞は、他の4曲でのテーマを紡いで今回のEPのテーマそのものになりました。過去と今と未来を線で繋ぐと共に、Trapを始めるきっかけになった釈迦坊主、後に共演して刺激を貰ったTohjiや若いTrapのラッパー達、そして聴いてくれているリスナーへの感謝を込めて。 – Bo Ningenとは音楽性は異なりますが、ご自身の中で活動の棲み分けはどのような感じですか?食品さんとのKISEKIの活動もありますよね。 Ill Japonia – Bo NingenのTaigen Kawabe、Ill Japonia、ステージを降りた時の川辺 大元、全て自分です。決して活動の際にキャラクターを使い分けるとかではなく、Bo Ningenの中でしか出せない感情や表現があるのと同じで、Ill JaponiaでしかOutput出来ないものを今回のEPにはたくさん詰めました。又それらはお互いに干渉しあって、両方の活動、さらには人として生きてく上でも良い効果を産むと信じています。他にmp食品さんとのKISEKI、河端さん(Acid Mothers Temple)とのMainliner、本名名義の即興ベース弾き語りなど音楽性、そして現場のジャンルやコミュニティーが全く違うところに関われるのは本当に幸せなことですし、現にIll Japonia名義でのライブを始めてからさらに人、音楽との出会いが広がりました。自分はコミュ症ながら、基本的に色々なところに顔を出したい人間で、Bo Ningenを初めたばかりの時、出るイベント全てがアウェーだった感覚が今この歳になっても再び味わえるのは、大変でもありますが非常にありがたい事だなと。最近ではIll
2024/07/24
東アジア・東南アジア文化の認識再定義 2018年に立ち上げられて以来、Eastern Marginsは東アジアと東南アジアの文化が英国内外で称賛される場を創出するために活動してきた。グラストンベリーのステージから、その他のイベントまで、東アジア・東南アジアのコミュニティが共有し、協力し、ネットワークを築き、共に創造するためのコミュニティを構築するのに不可欠な存在となってきている。 そしてEastern Marginは、2024年9月28日にEARTH HACKNEYで開催される初のフェスティバル「MARGINS UNITED」の開催を発表。音楽、ビジュアル・アート、フード、インスタレーション、ワークショップ、トークなどをフィーチャーするイベントは、東アジア・東南アジア文化がイギリスでどのように理解され、認識されているかを再定義する。 Eastern Marginsの理念である「左傾的でアンダーグラウンドなもの全てを支持する」に沿って、MARGINS UNITEDのクリエイターとミュージシャンの精密にキュレーションされたラインナップは、Eastern Marginsファミリーを包含する音とシーンの坩堝を再現する。ゴシック・グリッチ・プリンセスyeuleがEastern Marginsにカムバック。ショーディッチの廃墟のような地下室で開催されたEastern Marginsの最初のショーに出演したyeuleは、7年後に一度限りのDJセットで出演。ファッション・マーヴェリックからシンガーに転身したSoo Jooは、Hudson MohawkeとのコラボレーションからUKデビューを果たす。DJ Loveも初めて母国フィリピン以外でパフォーマンスを披露する。DJ Loveは、フィリピンのエレクトロニック・サブジャンル、Budotsの創始者であり、このジャンルにおける20年にわたる革新と組織化によってその名を知られるようになった。さらにOnra、gyrofield、Shelhiel、LVRA、Soda Plains、No Rome、LIA LIAなどが出演。 そのコンセプトは、ワークショップ、インスタレーション、トークショー、カンファレンス、フードなど、昼と夜で構成されるプログラムにある。目的は、東アジア・東南アジア文化の様々な側面を一つ屋根の下で統合することであり、それは音楽だけにとどまらない。Baesianzによるデザイン・ワークショップ、Lawrence Lekによるカスタム・インスタレーション、ESEA Musicによるトーク、Ginn KhaoとEat Drink Huiによる実験的なフード提供などが行われる。 オルタナティヴ・アジアン・カルチャーを紹介することを意図して、約7年前にDavid Zhouによって設立されたEastern Marginsは、アーティスト、クリエーター、英国内外の東アジア・東南アジアのディアスポラ・メンバーのための重要な力、コミュニティ、スペースに成長した。パーティー、イベント、コミュニティなど幅広い活動を通して、アート、音楽、クリエイティヴ・サークルの中で、アジア文化が英国にどのような影響を与え、成長してきたかを真摯に理解している。 詳細:https://dice.fm/partner/promoter/event/eooray-margins-united-by-eastern-margins-28th-sep-earth-london-tickets
2024/09/04
PAS TASTAによる収録曲がプレミア公開 2018年に立ち上げられて以来、Eastern Marginsは東アジアと東南アジアの文化が英国内外で称賛される場を創出するために活動してきた。グラストンベリーのステージから、その他のイベントまで、東アジア・東南アジアのコミュニティが共有し、協力し、ネットワークを築き、共に創造するためのコミュニティを構築するのに不可欠な存在となってきている。 2024年9月28日にEARTH HACKNEYで開催されるEastern Marginsによる初のフェスティバル「MARGINS UNITED」の開催に合わせて、コンピレーションアルバム『Redline Impact』のリリースを発表。PAS TASTAによる収録曲「BULLDOZER」がAVYSSのSoundCloudにてプレミア公開。 2021年にEastern MarginsはインドネシアのFunkot、ベトナムのVinahouse、フィリピンのBudots、マレーシアとシンガポールのManyaoを祝う最初のコンピレーション『Redline Legends』をリリースしている。それはジャンルのコレクションだった。今回の『Redline Impact』は、その土台を進化させたもので、ヒップホップ、ポップ、エレクトロニック、アンビエント、ダンス、ハイパーポップ、オルタナティブ・ロックの境界を押し広げ、生々しい音の変異を内包するEastern Marginsのユニークなのレッドライン・サウンドをさらに洗練させた。 VA – Redline Impact Label : Eastern Margins Release date : 16th October 2024 PAS TASTA – BULLDOZER Stream : https://lnk.to/bulldozer Billionhappy (London/Shanghai), G3GE (London/Shanghai), CLAIR (Melbourne) with dj g2g (Cophengen), D V D (Melbourne), LVRA (London), 1300 (Sydney), toxicdev! (Jakarta) And TOMOYU (Tokyo), DJ Love (Philippines), Reikko (Jakarta),
出会いからEP『Soul Kiss』に至るまで
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