Örlygur Steinar Arnaldsによる作品集『Eleven Fragments for Self Repair』がリリース

イタリアの〈Self Repair〉より

 

 

Örlygur Steinar Arnaldsによるフィールド・レコーディング作品集『Eleven Fragments for Self Repair』が、イタリアを拠点とするレーベル〈Self Repair〉における初のオンライン・リリースとして12月18日に発表。

 

アイスランドの首都・レイキャビクに生まれ育ったÖrlygur Steinar Arnaldsは、音楽を通じて移動し続け、エレクトロニック・アコースティック・サウンドから粗野なパンク、さらにはフリー・インプロヴィゼーションやクラブ・ミュージックまで、幅広い表現を実験的に横断してきた。

 

これまでに中国/UKの〈SVBKVLT〉やイタリアの〈Superpang〉、アイスランドの〈Mengi Records〉といった各国の先鋭的なレーベルから作品を発表しており、また〈Primavera Sound〉や〈Unsound〉〈Norberg Festival〉などの大規模フェスティバルにも出演している。

 

Örlygur Steinar Arnaldsは『Eleven Fragments for Self Repair』において、「自身を通じて生成された世界の存在を証明するかのような音の記録」を提示している。本作は、彼が育ったレイキャビクの時に過酷な気象環境によって生じるサウンドスケープを、Max/MSPによる音響と重ね合わせ、数百にも及ぶオブジェクトやパッチ・ネットワークを通じて緊密に絡み合わせたとのこと。

 

 

彼のすべてのプロジェクトに一貫して存在するのは、音の物理性とその生成過程や作用、そしてそれに対する身体的反応に対する継続的な探究である。常に遊戯性とプロセス重視の手法を受け入れ、構造よりもインタラクションを優先し、音が物理的に生成される過程そのものが形式を形作ることを許容している。

 

本作『Eleven Fragments for Self Repair』において、音は単なる構成要素にとどまらず、新たに生成された現実そのものを維持する主要な担い手として機能している。耳にしているのは川のせせらぎなのか、無数の周波数帯が不規則に移動することによって生じた音なのか、録音時の強風による歪みなのか、それともこの世界の中で生きている音そのものが、あるリミッターの閾値を超えようとして損傷した結果なのか?

 

 

Örlygur Steinar Arnalds – Eleven Fragments for Self Repair

Release date:December 18, 2025

Label:Self Repair

Artwork:Yanyan W.

Buy / Stream : https://selfrepair.bandcamp.com/album/eleven-fragments-for-self-repair

Tracklist :

1. Rec-24.12.26–14h34m4s

2. Rec-23.05.12–14h37m31s

3. Rec-24.12.25–16h27m34s

4. Rec-24.10.26–23h59m51s

5. Rec-24.11.14–19h42m40s

6. Rec-26.20.23–05h12m23s

7. Rec-23.08.17–21h07m29s

8. Rec-23.04.27–10h35m36s

9. Rec-23.10.17–17h12m30s

10. Rec-24.04.02–23h01m29s

11. Rec-25.07.14–22h22m10s

category:NEWS

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