
2025/12/16
日常の奥に潜伏する像を再編集する

jvnpeyによる初個展「Final Shuffle」がスタジオ〈後光〉で12月19日〜28日の会期で開催。
jvnpeyはこれまでにミュージシャン Peterparker69 & Tennyson の楽曲「skyskysky」の公式アートワークの制作や、GEZAN with Million Wish Collective「i ai e.p.」では12インチレコードのジャケットアートワークを担当。電子音楽家 Kazumichi Komatsu と協働したイベント ACTIONS in Ambient Kyoto(京都新聞ビル地下)に参加し、Teebs(Brainfeeder)および Yuma Kishi と共演したライブパフォーマンス E.O.U + jvnpey(WWW X)にも出演するなど、音楽と視覚が交差する現場で存在感を示してきた。
近年、2020年代のインターネット以降のリアルなセンスを批評的に表現し、注目されてきた jvnpeyの作品はインターネット的な無文脈さや雑多さを背景に、日常の風景や身近なマテリアルを素材として扱い、現実と夢が自然に重なり合うようなイメージを立ち上げてきた。
彼のノスタルジアと未来感が漂うアートワークは、*ノードエディター的な感覚と特徴づけられる。スマートフォンで写真の明るさや色味をわずかに調整するだけで、同じ景色がまったく別の印象になることがあるが、ノードエディターは、その仕組みをより細かく、像の奥にある構造レベルから扱う方法です。3Dソフト上で、オブジェクトの光・影・色・質感といった見え方を構成する部品(ノード)を細かく分解し、それらを線でつなぎ直して視覚効果を組み立てる。つまり、見え方を決めるパラメータ(Parameter)に直接触れ、“世界のほうを組み替える行為”として理解すると最も近い。
jvnpey は風景や物体を一度、見え方の部品として分解し、光の落ち方、影の輪郭、素材の反射、視点の位置を微細に組み替えることで、日常に潜伏していた “もうひとつの現実” を静かに浮上させる。見慣れた景色の奥に突然、別の空間が開けるような──ポータルのような感覚が作品の随所に潜んでいる。
2023年に設立された後光(Gokou)は、ギャラリーでありながら住所は非公開とされ、展覧会へのアクセスはInstagramのDMを通じてのみ行われ、一方でアートフェアEASTEAST2025への参加や、Waku FukuiとTaito Itateyamaによる二人展「瞬き(MABATAKI)」をTHE PLUGにて開催するなど、作家の発表の場所を広げている。
本展「Final Shuffle」では、断片が離れ、漂い、再び結びついていく過程を追うことで、イメージが更新されていく瞬間そのものを、鑑賞者が身体的に体験できる展示。それぞれの断片は単独では完結せず、次の像へとつながっていく “小さなポータル” として開かれ続け、静けさと速度が交差しながら立ち上がる。
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jvnpey 個展「Final Shuffle」
日時 : 2025年12月19日(金)– 12月28日(日)12:00-19:00
場所 : Gokou(住所非公開 / Instagramでの住所問い合わせ)
category:NEWS
tags:jvnpey
2024/06/10
撮影協力 : eijin ビジュアルアーティストとしてPeterparker69やE.O.Uなどのビジュアルディレクションを務め、多方向へ活動するjvnpeyの新作オーディオビジュアル「LQQK」が、jvnpey個人のYouTuneチャンネルにて公開。 本作はハギーワギーのぬいぐるみを用いた暗闇の中での物語、2018年以前のインターネットのような一過性なコラージュが彷徨う中、物語の断片が重なり合い、現象と共に終幕を迎える。果たしてそれは終幕なのか。繰り返される恐怖と希望の狭間を描いたシュチュエーションムービー。 https://youtu.be/ZtDpft-YOes?si=IYHUq4Q8j-L_V-Li
2025/02/15
2034年のトランス状態へ先走る様子 マルチで活動する東京在住のアーティストjvnpeyが映像作品『self faded』を公開。 遊び尽くしたようにコラージュされたコンポジションの中には音と共に時間や速度を左右させる『モノ』と全て逆転、そして未来を切り開いていく。2034年のトランス状態へ先走る様子。
2025/09/08
記憶の輪郭といくつもの繋ぎ目、偽装なのか ビジュアルディレクターやアーティストとして活動するjvnpeyが2024年から製作を開始したショートフィルム『STUCK FI LALA』を代官山シアターギルドで上映、合わせてオープニングパーティを開催。 TICKET : https://theaterguild.co/movie/detail/jvnpey/ STUCK FI LALA(2024-25) 2025.9.28 Sun-10.3 Fri Daily Screenings at TheaterGuild,Daikanyama Director ・jvnpey Starring ・Naomi Cinematographer ・eijin Sound design ・Kazumichi Komatsu ・mochi pop ・Sup Wwywk ・vq Prop design ・SUI Opening event 2025.9.27 Sat at TheaterGuild,Daikanyama Start 18:00 Door 2,500yen+Drink charge DJ eijin iichiro taya seaketa LIVE RUOH woopheadclrms & Film Screening – jvnpey short interview ──この作品を一言でいうと何ですか? j : 「偶発」です。色々ありました。 ──この作品を制作しようと思ったきっかけを教えてください。 j : 当時の自分は大きなプロジェクトに取り組みたいという気持ちが強くありました。その中で今、本当にやりたいことは何かと考えた時に、実写映像作品の制作が最も自然な選択肢として浮かびました。そうして取り組んだ結果、今回のショートフィルムという形に結実しました。 ──今回の作品にはどのような方々が関わられたのでしょうか? j : 撮影はeijinにお願いしました。彼は自分の考えや表現を深く理解してくれる存在で、撮影の指示や映像の方向性を共有した上で、大きく委ねることができました。音楽面では、尊敬と信頼を寄せているKazumichi Komatsu、独自のポップさと圧倒的なアンビエンスを持つmochi pop、自分の別名義であるSup Wwywk、そして常に環境を取り込みアサインするvqに参加していただきました。自分を除く三名にはほぼ全面的に制作を任せ、細部のみ調整を加えていきました。美術・小道具はSUIが担当してくれました。2024年に上京した際、同居生活を共にした経験があり、そこで培った信頼関係もあり、スムーズに制作を進めることができました。出演してくれたNaomiとは、2023年にBby Ecoの来日公演の打ち上げで出会いました。それ以降は特別に交流はなかったのですが、今回「女性がひとり登場すること」に強い必然性を感じ、彼女の持つ純粋さや明るい佇まいを思い出し、出演をお願いしました。他にも、多くの友人たちが力を貸してくれました。この場を借りて改めて感謝を伝えたいです。 ──ご自身の他の作品と比べて、この作品はどのように位置づけられますか。 j : 自分にとっては非常に大きなプロジェクトであり、10代最後の作品でもあります。その意味で特別な感慨があります。数年後に見返したときには、また異なる視点や考え方で受け止められると思うと、それも楽しみの一つです。
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