ピンク色の革命|XAMIYA interview

シングル「INSIDE MY DREAM」のMV公開

 

 

KAMIYAとXANSEIが、新ユニット・XAMIYA(ザミヤ)を結成した。 KAMIYAは2022年にソロ活動を開始した元XG候補生、ハイパーポップやヒップホップを軸とした音楽性に、ポップなストリートカルチャーの世界観を融合してきた。XANSEIは、KOHHやJP THE WAVYへのビート提供、XGはじめダンス&ボーカルグループのプロデュースにも携わってきた。KAMIYAの楽曲「デジャブ」をXANSEIがプロデュースしたことをきっかけに意気投合しユニットを結成した二人は、その後「HOTARU」「RON」「MONSTER」、そして最新曲「INSIDE MY DREAM」と次々にリリースを重ねている。ビジュアル面でも二人の世界観を思う存分表現し、すでに確固たるイメージを打ち出しつつあるXAMIYAに話を訊いた。今後どんなピンク色の革命が起こるのか、わくわくする。

 

TEXT : つやちゃん

 

 

──もともとお二人は、KAMIYAさんの「デジャブ」で一緒に曲を作られたんですよね。

 

KAMIYA(以下K):XANSEIが日本に来たとき、私がバイトしていた場所に遊びにきました。それがきっかけで、ちょっとずつ遊ぶことが増えて、曲作ってみよう!ってなりました。でもXANSEIはアメリカを拠点にしてたから、XANSEIが帰国した後はビデオ通話をしながら「デジャブ」を作りました。

 

XANSEI(以下X):こういうトップライン良いよね、って言いながら作ったのが「デジャブ」。

 

 

K:ピンクヘア同士、何かやったら面白いじゃん!って感じになって、そのまま「デジャブ」からのXAMIYA。

 

──KAMIYAさんはXANSEIさんと一緒にやってどういうところにビビっと来たんですか?

 

K:その場で絵本作るみたいな感覚で、わくわくしながら曲作りできたのは覚えてる。ハイパーポップなビートを探したり歌ったりすることが多かったけど、XANSEIがJ-POP / hiphopなデジャブのビートを送ってくれて歌ってみたらこういう歌い方や曲も楽しいなって思った。XANSEIは「まぁやってみよう!」って感じであたらしい世界見せてくれる。

 

──XANSEIさんは、それまでのKAMIYAさんの活動や作品をどのように見てましたか?

 

X:うん。やってみたって感じです。

 

K:何も思ってなかったってこと?

 

X:髪色ピンクだ、って。

 

K:それだけ?!

 

──ちなみに、「デジャブ」の音源はリリースされないんですか? いまMVだけが公開されてますよね。

 

K:そう。私のことをもっと知ってくれてるファンの方が探して聴いてくれたらうれしい。

 

X:あの曲を作って、良いのができたなと思った。自分はそれまでヒップホップばかり作ってて、あの曲もヒップホップビートといえばそうなんだけど……ちょっとエクスペリメンタルじゃないですか。途中、ディレイとリバーブで飛んでいくような。そういう、今までやったことないことをやってみるというスタンスでできて良かった。XAMIYAは型にはまらずいけるんじゃないかなって。

 

──そうやってXAMIYAをスタートさせる時に、初めに決めたコンセプトなどはあったんでしょうか。

 

X:絶対ヒップホップビートはやりたくないって思った。(笑)音楽的にもっと新しいことをしたかったし、自分らだって思えるサウンド。それで何やろうって考えた時に自分の好きだった音楽を聞き返していたら、インディロックやポップスとかUKからの音楽、昔のJ-POP/ROCKにビビっ!てたんですよ。「HOTARU」は電子音のドラムのループから作って、ちょっと懐かしい感じの好きなコード進行考えて。後日、僕の友達のTaydex (Joji “Die For you”, Ye)とJuliana Chahayedも入ってもらって一緒に作りましたね。

 

 

──XANSEIさんはこの2、3年くらい色んな人に曲提供をされてきたからこそ、ちょっと反動もあったということですか?

 

X:作家としての仕事は、そのアーティストが実現したいことになるべく近づけるのがミッションで、それはそれでやりがいや楽しさはあるのですが、次は作りたいものを作って自分らで出そうっていうこともやってみたくなって。新しいことやってみたかったし。

 

K:KAMIYAでは今までハイパーポップで「ジャンジャン!私についてきて!突っ走るぜ!」って感じで作ってたんだけど、XAMIYAを始めるくらいの時に鬱になって、その時はハイパーポップなキラキラKAMIYAモードになれなかった自分がいたんだよね。ちょうどその頃に、XAMIYAでセッションをやって、寄り添いあえる場ができて良かった。インディロック系をやったのは初めてだったけど、ありのままに感じるままに歌えて、楽しい!って感覚が戻ってきた。いつもはコンピュータに向かってタイプビート探したりトラック作ってもらったりしてたわけで、XAMIYAのセッションで新しい世界を知れた感じ。 みんなが生楽器使ってジャムしながらビートができて行って、Julianaと「そのトップラインいいね!」って話してるうちにどんどんパズルがハマっていったというか。私はハマっていくと色が見えてくるんだけど、その時もどんどん見えて、XAMIYAって暖かいないいなって感じた。

 

X:リアルミュージックを追求したいなって思ってXAMIYAの曲作っています。今もうPCでパパって作って配信して、みんな二週間後には忘れてるから。ヒップホップに限らずかもしれないけど、最近の曲は特にそうで、大量に作って、リリースして、はい次、みたいな。昔の曲って今でも名曲なものあるし、もっと一曲ずつを大事に作ってた気がする、振り返って聴いた時にも感動できるようなものにしたい。英語と日本語を混ぜてやってるんだけど、世界に届けたい。まだまだ模索中だけど。

 

──TaydexやJulianaさんらを入れて一緒にセッションをやっているのは、海外でも聴いてもらえる曲を作りたいという観点もありますか?

 

X:そうかも。音楽という言語で国境を超えて音楽を作って。なんか聴いたことないようなものできるかもって思った。そこで仲のよかったTayとかJulianaとか、今までのセッションで仲良くなった作家の人達とかに入ってもらってる。でもどちらかというと難しいことはあまり考えずに遊び感覚で作ってるかな。図工の時間みたいな。でももちろん世界共通でXAMIYAの曲を聴いて、感じてもらえるような曲を作るのがゴール。

 

 

──あとXAMIYAは、MVやアートワーク、衣装などビジュアル面のインパクトがすごいですね。

 

K:音楽だけでなくファッションも、ひとつのジャンルにハマらずに色んな表現をしていきたいから。私はよくアイドルなんですか? ダンサーですか? インフルエンサーですか? って色々聞かれることが多くて。でも、私はKAMIYAだし。型にはめて安心したいのは分かるけど、ひとつの鳥かごに入れてガチャって閉めないでほしい。私は翼広げていろんな色のカゴに飛び回りたい。可能性は無限大だから。

 

X:ジャパニーズならではのミクスチャー文化っていうのがあると思ってる。ヒップホップもロックンロールも他のジャンルも国外から来たものだけど、それをどう混ぜていくか。

 

K:XAMIYAはカラフル!ピンクと思ったら次はめっちゃ青じゃん! とか、宝箱開けてるみたいな楽しさを感じてもらいたい。宝箱の中っていろんなストーリーが詰まってると思う。蓋を開けたら過去の温度や匂いまで思い出せてワクワクしたり笑ったり恥ずかしくなったり、手紙とか見て泣いちゃったり。けどその宝箱を開けて感じてる瞬間は過去ではなく今を感じてる。XAMIYAの曲を聴いて懐かしさの中に新しさを感じて欲しい。

 

──ディレクターやヘアメイクといったスタッフも世界観に合わせて毎回変えていて、そのセレクトも絶妙ですよね。そのあたりもお二人でされているんですか?

 

K:普段からファッションやヘアメイクを見るのが好き。Instagramで見てて好きなメイクしてたり何か一緒にやって見たなと思う方に連絡とってます。昔、練習生だった頃は自分でスタイリングを想像してビデオにしてたけど、それが今は実際に組み立てて好きなように作っていけるのが楽しい。

 

──「HOTARU」の葉月さんのメイクとか、めちゃくちゃ素敵ですよね。

 

X:そうそう。

 

K:わたしがイメージを伝えたら想像以上の物を作ってくれた!菜月さんは魔法使いみたいにあっという間に超可愛くしてくれた。Instagramのコンテンツも面白くていつも見てます。今の時代には沢山オリジナルに自分で生み出したり発信している人がいて刺激もらえる。

 

 

──あと、「MONSTER」のビデオが大変なことになっている(笑)。

 

X:メッセージがある曲だから、今までとは違ってちゃんと意味とかが伝わるMVにしたいねって話してたんですよ。それで、最初はNathalie Scarletteさんっていうブランデー戦記やゆるふわ(ギャング)のMVを撮ってる人がいたのでお願いしようとしたんだけど、ナタリーさんが「私よりこの子の方がいいかも」って紹介してくれたディレクターが、アニーシャ, Anisha Kapoorさん。イギリスのアート系の大学を卒業したとかで、イメージボードを渡したら面白いアイデアがすぐに来て。いいね、やろう! ってなって、衣装は自分たちで集めて毛糸を買ったりしてマスクとかもデコったりした。セットに貼った習字も自分たちで書いたりして。

 

K:完全に図工(笑)。

 

X:XAMIYAは、そうやって自分たちで作るのが楽しいよね。

 

──新曲の「INSIDE MY DREAM」も、ドリーミーな曲で新境地に感じました。この曲は、ユニークなエピソードがあるそうで……。

 

K:作ってた時にエアビに泊まってて、2階にベットがあってその上が屋根裏だったんだけど、歌詞考えてる時に屋根裏からネズミの走る足音が聞こえて。天井裏でダンスしてるじゃん! 動物や虫と一緒に踊れたら楽しいなって想像して、そっから広がって歌詞を書きました!

 

X:ストロークスみたいな”ドッカドッドカ!”ってドラムビートで曲作りたくて、でもただのロックじゃ面白くないから、Critter & Guitari POCKET PIANOっていうちっちゃいアナログシンセを使って音入れていきました。チープな音が出る。(と言いながらアナログシンセを見せる)julianaはアナログギアオタクなんですが前セッションで持ってきてて、衝撃を受けて書いました。結構使ってます。

 

──ピンクで可愛い! やっぱりXAMIYAのテーマカラーはピンクなんですね(笑)。

 

X:ほんとだ(笑)。

 

 

 

──先日は、XAMIYAとしてSXSW2025にも出演していました。盛り上がっている動画が公開されていて観ましたけど、現地ではどうでしたか?

 

X:二回やったんですけど、一回目は僕のコンピューターが変になっちゃったんですよ。それで何回も曲が止まっちゃって。最後の方、戦意喪失した。

 

K:しかも日本でそういう音響トラブルって一回もなかったから、曲が止まった時の対処法が難しかった。

 

X:そういうこともあって、二回目はちゃんと新しい機材を買って準備したら大丈夫でした。あと、KAMIYAがステージを降りるところはみんな好きだよね。

 

K:「INSIDE MY DREAM」でステージを降りるんだけど、私はいつもみんなとINSIDE MY DREAMでロカビリーダンスを踊りたい!と思ってる!SXSWは本当にいろんな国の人がお客さんにいた。最初はお客さんとの距離を感じたけど、最後には会場一体になって盛り上がってくれて本当に嬉しかった。笑顔になっていく人、歌ってくれる人踊ってくれる人が増えていくのを肌で感じた。国籍、人種が違くてもXAMIYAの曲を通じてこんなに通じ合えるんだって思って。めっちゃ嬉しかった。

 

X:日本もそうなってくれたらいいよね。何回かXAMIYAで日本でもライブやったけど、まだお客さん15人とかだったから(笑)。

 

K:初めて吉祥寺WARPでやった時は、ほぼ0人だった(笑)。

 

X:でも、そういうところからやりたいなって思ってたから。バンドやりたいけどやったことなかったし、本当に0のところから始めていくのって面白いなって。

 

K:そうだね。

 

──今後のXAMIYAの構想は、どういったことを考えてるんですか?

 

X:いい曲がいっぱいできてるから、どんどん出していきたい。懐かしさをけっこう大事にしてて、上の世代もそうだし、小学生にも聴いてもらいたい。どんどんライブをやって、ステージにXAMIYAワールドを作れるようにしていきたい。

 

──音楽性も、次どんな曲が出てくるか全然想像がつかないですよね。

 

X:そう思ってもらえるのは嬉しい。

 

K:まだベイビーXAMIYAだから!これからたくさんリリースします!

 

 

 

XAMIYA – INSIDE MY DREAM

Release date : April 25, 2025

Stream : https://linkco.re/bF7pVYQ9

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2025/04/25

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KAMIYAとXANSEIが、新ユニット・XAMIYA(ザミヤ)を結成した。 KAMIYAは2022年にソロ活動を開始した元XG候補生、ハイパーポップやヒップホップを軸とした音楽性に、ポップなストリートカルチャーの世界観を融合してきた。XANSEIは、KOHHやJP THE WAVYへのビート提供、XGはじめダンス&ボーカルグループのプロデュースにも携わってきた。KAMIYAの楽曲「デジャブ」をXANSEIがプロデュースしたことをきっかけに意気投合しユニットを結成した二人は、その後「HOTARU」「RON」「MONSTER」、そして最新曲「INSIDE MY DREAM」と次々にリリースを重ねている。ビジュアル面でも二人の世界観を思う存分表現し、すでに確固たるイメージを打ち出しつつあるXAMIYAに話を訊いた。今後どんなピンク色の革命が起こるのか、わくわくする。

 

TEXT : つやちゃん

 

 

──もともとお二人は、KAMIYAさんの「デジャブ」で一緒に曲を作られたんですよね。

 

KAMIYA(以下K):XANSEIが日本に来たとき、私がバイトしていた場所に遊びにきました。それがきっかけで、ちょっとずつ遊ぶことが増えて、曲作ってみよう!ってなりました。でもXANSEIはアメリカを拠点にしてたから、XANSEIが帰国した後はビデオ通話をしながら「デジャブ」を作りました。

 

XANSEI(以下X):こういうトップライン良いよね、って言いながら作ったのが「デジャブ」。

 

 

K:ピンクヘア同士、何かやったら面白いじゃん!って感じになって、そのまま「デジャブ」からのXAMIYA。

 

──KAMIYAさんはXANSEIさんと一緒にやってどういうところにビビっと来たんですか?

 

K:その場で絵本作るみたいな感覚で、わくわくしながら曲作りできたのは覚えてる。ハイパーポップなビートを探したり歌ったりすることが多かったけど、XANSEIがJ-POP / hiphopなデジャブのビートを送ってくれて歌ってみたらこういう歌い方や曲も楽しいなって思った。XANSEIは「まぁやってみよう!」って感じであたらしい世界見せてくれる。

 

──XANSEIさんは、それまでのKAMIYAさんの活動や作品をどのように見てましたか?

 

X:うん。やってみたって感じです。

 

K:何も思ってなかったってこと?

 

X:髪色ピンクだ、って。

 

K:それだけ?!

 

──ちなみに、「デジャブ」の音源はリリースされないんですか? いまMVだけが公開されてますよね。

 

K:そう。私のことをもっと知ってくれてるファンの方が探して聴いてくれたらうれしい。

 

X:あの曲を作って、良いのができたなと思った。自分はそれまでヒップホップばかり作ってて、あの曲もヒップホップビートといえばそうなんだけど……ちょっとエクスペリメンタルじゃないですか。途中、ディレイとリバーブで飛んでいくような。そういう、今までやったことないことをやってみるというスタンスでできて良かった。XAMIYAは型にはまらずいけるんじゃないかなって。

 

──そうやってXAMIYAをスタートさせる時に、初めに決めたコンセプトなどはあったんでしょうか。

 

X:絶対ヒップホップビートはやりたくないって思った。(笑)音楽的にもっと新しいことをしたかったし、自分らだって思えるサウンド。それで何やろうって考えた時に自分の好きだった音楽を聞き返していたら、インディロックやポップスとかUKからの音楽、昔のJ-POP/ROCKにビビっ!てたんですよ。「HOTARU」は電子音のドラムのループから作って、ちょっと懐かしい感じの好きなコード進行考えて。後日、僕の友達のTaydex (Joji “Die For you”, Ye)とJuliana Chahayedも入ってもらって一緒に作りましたね。

 

 

──XANSEIさんはこの2、3年くらい色んな人に曲提供をされてきたからこそ、ちょっと反動もあったということですか?

 

X:作家としての仕事は、そのアーティストが実現したいことになるべく近づけるのがミッションで、それはそれでやりがいや楽しさはあるのですが、次は作りたいものを作って自分らで出そうっていうこともやってみたくなって。新しいことやってみたかったし。

 

K:KAMIYAでは今までハイパーポップで「ジャンジャン!私についてきて!突っ走るぜ!」って感じで作ってたんだけど、XAMIYAを始めるくらいの時に鬱になって、その時はハイパーポップなキラキラKAMIYAモードになれなかった自分がいたんだよね。ちょうどその頃に、XAMIYAでセッションをやって、寄り添いあえる場ができて良かった。インディロック系をやったのは初めてだったけど、ありのままに感じるままに歌えて、楽しい!って感覚が戻ってきた。いつもはコンピュータに向かってタイプビート探したりトラック作ってもらったりしてたわけで、XAMIYAのセッションで新しい世界を知れた感じ。 みんなが生楽器使ってジャムしながらビートができて行って、Julianaと「そのトップラインいいね!」って話してるうちにどんどんパズルがハマっていったというか。私はハマっていくと色が見えてくるんだけど、その時もどんどん見えて、XAMIYAって暖かいないいなって感じた。

 

X:リアルミュージックを追求したいなって思ってXAMIYAの曲作っています。今もうPCでパパって作って配信して、みんな二週間後には忘れてるから。ヒップホップに限らずかもしれないけど、最近の曲は特にそうで、大量に作って、リリースして、はい次、みたいな。昔の曲って今でも名曲なものあるし、もっと一曲ずつを大事に作ってた気がする、振り返って聴いた時にも感動できるようなものにしたい。英語と日本語を混ぜてやってるんだけど、世界に届けたい。まだまだ模索中だけど。

 

──TaydexやJulianaさんらを入れて一緒にセッションをやっているのは、海外でも聴いてもらえる曲を作りたいという観点もありますか?

 

X:そうかも。音楽という言語で国境を超えて音楽を作って。なんか聴いたことないようなものできるかもって思った。そこで仲のよかったTayとかJulianaとか、今までのセッションで仲良くなった作家の人達とかに入ってもらってる。でもどちらかというと難しいことはあまり考えずに遊び感覚で作ってるかな。図工の時間みたいな。でももちろん世界共通でXAMIYAの曲を聴いて、感じてもらえるような曲を作るのがゴール。

 

 

──あとXAMIYAは、MVやアートワーク、衣装などビジュアル面のインパクトがすごいですね。

 

K:音楽だけでなくファッションも、ひとつのジャンルにハマらずに色んな表現をしていきたいから。私はよくアイドルなんですか? ダンサーですか? インフルエンサーですか? って色々聞かれることが多くて。でも、私はKAMIYAだし。型にはめて安心したいのは分かるけど、ひとつの鳥かごに入れてガチャって閉めないでほしい。私は翼広げていろんな色のカゴに飛び回りたい。可能性は無限大だから。

 

X:ジャパニーズならではのミクスチャー文化っていうのがあると思ってる。ヒップホップもロックンロールも他のジャンルも国外から来たものだけど、それをどう混ぜていくか。

 

K:XAMIYAはカラフル!ピンクと思ったら次はめっちゃ青じゃん! とか、宝箱開けてるみたいな楽しさを感じてもらいたい。宝箱の中っていろんなストーリーが詰まってると思う。蓋を開けたら過去の温度や匂いまで思い出せてワクワクしたり笑ったり恥ずかしくなったり、手紙とか見て泣いちゃったり。けどその宝箱を開けて感じてる瞬間は過去ではなく今を感じてる。XAMIYAの曲を聴いて懐かしさの中に新しさを感じて欲しい。

 

──ディレクターやヘアメイクといったスタッフも世界観に合わせて毎回変えていて、そのセレクトも絶妙ですよね。そのあたりもお二人でされているんですか?

 

K:普段からファッションやヘアメイクを見るのが好き。Instagramで見てて好きなメイクしてたり何か一緒にやって見たなと思う方に連絡とってます。昔、練習生だった頃は自分でスタイリングを想像してビデオにしてたけど、それが今は実際に組み立てて好きなように作っていけるのが楽しい。

 

──「HOTARU」の葉月さんのメイクとか、めちゃくちゃ素敵ですよね。

 

X:そうそう。

 

K:わたしがイメージを伝えたら想像以上の物を作ってくれた!菜月さんは魔法使いみたいにあっという間に超可愛くしてくれた。Instagramのコンテンツも面白くていつも見てます。今の時代には沢山オリジナルに自分で生み出したり発信している人がいて刺激もらえる。

 

 

──あと、「MONSTER」のビデオが大変なことになっている(笑)。

 

X:メッセージがある曲だから、今までとは違ってちゃんと意味とかが伝わるMVにしたいねって話してたんですよ。それで、最初はNathalie Scarletteさんっていうブランデー戦記やゆるふわ(ギャング)のMVを撮ってる人がいたのでお願いしようとしたんだけど、ナタリーさんが「私よりこの子の方がいいかも」って紹介してくれたディレクターが、アニーシャ, Anisha Kapoorさん。イギリスのアート系の大学を卒業したとかで、イメージボードを渡したら面白いアイデアがすぐに来て。いいね、やろう! ってなって、衣装は自分たちで集めて毛糸を買ったりしてマスクとかもデコったりした。セットに貼った習字も自分たちで書いたりして。

 

K:完全に図工(笑)。

 

X:XAMIYAは、そうやって自分たちで作るのが楽しいよね。

 

──新曲の「INSIDE MY DREAM」も、ドリーミーな曲で新境地に感じました。この曲は、ユニークなエピソードがあるそうで……。

 

K:作ってた時にエアビに泊まってて、2階にベットがあってその上が屋根裏だったんだけど、歌詞考えてる時に屋根裏からネズミの走る足音が聞こえて。天井裏でダンスしてるじゃん! 動物や虫と一緒に踊れたら楽しいなって想像して、そっから広がって歌詞を書きました!

 

X:ストロークスみたいな”ドッカドッドカ!”ってドラムビートで曲作りたくて、でもただのロックじゃ面白くないから、Critter & Guitari POCKET PIANOっていうちっちゃいアナログシンセを使って音入れていきました。チープな音が出る。(と言いながらアナログシンセを見せる)julianaはアナログギアオタクなんですが前セッションで持ってきてて、衝撃を受けて書いました。結構使ってます。

 

──ピンクで可愛い! やっぱりXAMIYAのテーマカラーはピンクなんですね(笑)。

 

X:ほんとだ(笑)。

 

 

 

──先日は、XAMIYAとしてSXSW2025にも出演していました。盛り上がっている動画が公開されていて観ましたけど、現地ではどうでしたか?

 

X:二回やったんですけど、一回目は僕のコンピューターが変になっちゃったんですよ。それで何回も曲が止まっちゃって。最後の方、戦意喪失した。

 

K:しかも日本でそういう音響トラブルって一回もなかったから、曲が止まった時の対処法が難しかった。

 

X:そういうこともあって、二回目はちゃんと新しい機材を買って準備したら大丈夫でした。あと、KAMIYAがステージを降りるところはみんな好きだよね。

 

K:「INSIDE MY DREAM」でステージを降りるんだけど、私はいつもみんなとINSIDE MY DREAMでロカビリーダンスを踊りたい!と思ってる!SXSWは本当にいろんな国の人がお客さんにいた。最初はお客さんとの距離を感じたけど、最後には会場一体になって盛り上がってくれて本当に嬉しかった。笑顔になっていく人、歌ってくれる人踊ってくれる人が増えていくのを肌で感じた。国籍、人種が違くてもXAMIYAの曲を通じてこんなに通じ合えるんだって思って。めっちゃ嬉しかった。

 

X:日本もそうなってくれたらいいよね。何回かXAMIYAで日本でもライブやったけど、まだお客さん15人とかだったから(笑)。

 

K:初めて吉祥寺WARPでやった時は、ほぼ0人だった(笑)。

 

X:でも、そういうところからやりたいなって思ってたから。バンドやりたいけどやったことなかったし、本当に0のところから始めていくのって面白いなって。

 

K:そうだね。

 

──今後のXAMIYAの構想は、どういったことを考えてるんですか?

 

X:いい曲がいっぱいできてるから、どんどん出していきたい。懐かしさをけっこう大事にしてて、上の世代もそうだし、小学生にも聴いてもらいたい。どんどんライブをやって、ステージにXAMIYAワールドを作れるようにしていきたい。

 

──音楽性も、次どんな曲が出てくるか全然想像がつかないですよね。

 

X:そう思ってもらえるのは嬉しい。

 

K:まだベイビーXAMIYAだから!これからたくさんリリースします!

 

 

 

XAMIYA – INSIDE MY DREAM

Release date : April 25, 2025

Stream : https://linkco.re/bF7pVYQ9

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