2023/09/01
「outfit of the day」のMV公開
möscow çlubの2013年の1stアルバム『Station M.C.Ç.B.』のLPがリイシュー。2015年の2ndアルバム『outfit of the day』がLP化。2つのレコードは2023年11月1日に〈fastcut records〉より同時発売。そして、2ndアルバム収録曲「outfit of the day」のMVが公開。今年6月に都内某所にて撮影が行われ、映像は関山雄太 (LAFH)が手掛けた。
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2010年代初頭、日本のインディー・ミュージック・コミュニティに変化が起きた。ブログやソーシャル・メディアの発展により、国内外を問わず、あらゆるクリエイターがインターネットを介してオーディエンスを獲得できるようになりました。
東京の4人組バンド、möscow çlub(モスクワ・クラブ)は、この時代の自由奔放なサウンドを楽曲に凝縮している。
彼らの音楽はオンラインで共有されているため、誰でもアクセスでき、インディー・ポップからSFの影響を受けたシンセまで、さまざまなサウンドを全世界に発信し、ネット上だけでなくライブでの活動による人気も確立していきました。
2013年にリリースされた『Station M.C.Ç.B.』は、möscow çlubがオンラインで初めて共有した楽曲を1つの場所に集め、アルバムとして発表しました。それから10年、fastcut recordsが本作を再発します。
全ての音楽は”インターネット・ミュージック”であるが、ここに収録された楽曲は、この考え方が新しく自由であった時代の結晶であると同時に、この時代の東京で最も優れたインディー・ロック・プロジェクトの多様性を示している。
元々オンラインで共有されていた12作品からなる『Station M.C.Ç.B.』は、リリース時の彼らの位置づけを要約したようなものだった。この4人組は自分たちの音楽ジャンルを”nerdwave”と名付けたが、その理由はシンセサイザーを多用し、音の細部にまでこだわっていることにある。「daisy miller pt.2」や「RADIO VIETNAM」のようなメランコリックなロック・ソングを作り、 「peoples potential unlimited」のようなフロアにフォーカスしたファンクや「Pacific 724」のような陽気なダンス・エクスタシーを披露した。これらのジャンルは2010年代初頭、日本中で同じ志を持つクリエイターたちが注目していたものであり、それらを1つのアルバムとして発表しました。
10年経った今でも、『Station M.C.Ç.B.』はmöscow çlubの音楽的多様性と好奇心の証であり、日本のインディー・ロックの中で最も刺激的なアルバムのひとつである。
fastcut recordsからリリースされた『outfit of the day』は、構想から完成まで約1年半の長い期間準備した作品となります。この秋、本作がレコードで再発され、新しい世代のリスナーは、この10年間で最も素晴らしい日本のインディー・ポップ・コレクションのひとつを、その素晴らしさとともに聴くことができる。
当時SNSなどで流行していたハッシュタグ「#outfitoftheday (#ootd)」をインスピレーションに、彼らのキャリアの中で最も甘く、最もアンニュイな曲を書き上げた。
スウェーデンのバンド、Alpaca SportsのAmanda Åkermanが「CELINE」に、カナダのデュオ、You’ll Never Get To HeavenのAlice Hansenがエレガントなピアノ・バックの「CARVEN」にゲスト参加している。
本作がmöscow çlubのラスト・アルバムとなったが、グループにとって芸術的に最高傑作であることが証明されたアルバムとなっている。10年近く経った今でも、この作品は2010年代の日本のインディー・ポップ・シーンの逸品として輝き続けている。
text by Patrick St. Michel
möscow çlub – Station M.C.Ç.B.
Label : fastcut records
Format : LP
Release date : Nov 11 2023
Price : 4,180JPY tax in
Tracklist
A1. OPENING CEREMONY
A2. Lizaveta
A3. peoples potential unlimited
A4. thinking of you
A5. Letter from Six-Gamelan Syndicate
A6. daisy miller pt.2
B1. bikinikill
B2. Fahrenheit 451
B3. RADIO VIETNAM
B4. Pacific 724
B5. choo choo train
B6. turn groove sounds on
möscow çlub – outfit of the day
Label : fastcut records
Format : LP
Release date : Nov 11 2023
Price : 4,180JPY tax in
Tracklist
A1. Band of Outsiders
A2. CELINE
A3. Ivy League
A4. MARGARET
A5. outfit of the day
B1. Tour de Moskow
B2. SAINT LAUREN
B3. CARVEN (Orchestral)
B4. CARVEN
B5. Loewe
category:NEWS
tags:möscow çlub
2023/10/31
10年代インディナードウェーブの冒険 2010年代初頭、東京の 4人組バンド、möscow çlubは豊富なアイデアを持っていた。ギターを中心としたインディー・ポップから軽快なシンセ・ポップ、ハイ・ストラットなファンクまで、あらゆるジャンルに手を染めながら、彼らの音楽ジャンルである”nerdwave”としての地位を確立した。また、インターネットや発展途上のプラットフォームを利用することで、自分たちの創作物を自分たちのペースで共有することができた。 möscow çlubはその後、アルバムに匹敵する作品をリリースしていったが、初期の頃の楽曲の多くはデジタル・エーテルに沈んでしまった。しかし、今回リリースされる初期に発表された楽曲を集めたコレクション作品集『Overlooked Works Back Then』で彼らの多彩な音楽創作へのアプローチの全貌を語ることができる。 『Overlooked Works Back Then』に収録された曲はすべてmöscow çlubの初期に発表されたもので、可能な限り多くのアイデアを試してみたいという意欲がうかがえる。「ghost dance」や「jellyfish」といったナンバーには、後にリリースされる作品の特徴ともなる、ドライヴでフックのあるインディー・ポップが形づくられている。また、「our pastime」のような生き生きとしたカットや、「sanatorium」のようなメランコリックな曲で、シンセサイザーやその他のエレクトロニック・タッチへの愛を明確にしていた。 「ECHO BEACH」の包み込むようなチルウェイヴのサウンドや、2010年代初期の定番曲でCanopies And Drapesがゲスト・ヴォーカルとして参加した「daisy miller pt.1」など、バンドの実験的なサウンドの楽曲も含まれている。 möscow çlubは、2010年代前半に日本の首都で開花したインターネットを中心としたインディー・シーンの模範であり、当時の作品は、グループがいかに冒険的であったかを思い起こさせることで、彼らのソングブックの隙間を埋めている。 Text by Patrick St. Michel – möscow çlub – Overlooked Works Back Then Label : fastcut records Format : Cassette Release date : Late November 2023 Price : 2200JPY tax in Tracklist A1. Cote d’Azur A2. ghost dance A3. Therese (The Bodines cover) A4. daisy miller pt.1 A5.
2024/09/19
日常性の中に恍惚や陶酔を宙吊りにしようとする 1999年に生まれ、幼少期からクラシック、ブラックミュージック、そしてアンビエント、電子音楽など多種多様な音楽に触れて育ち、2021年から本格的に活動を始めた現在東京を拠点とする音楽家、松永拓馬。彼がyahyelのメンバーとしても知られる篠田ミルをプロデューサーに迎え、約一年半の時をかけて制作した最新アルバム『Epoch』をCD/LP/カセットの3形態で同時発売。アルバムに登場する音は、アナログ・シンセサイザーとデジタル・シンセサイザーを使用しながらリアルタイムでの操作によって録音されており、アンビエント、電子音楽をベースに、ヒップホップのエッセンスも足された嘘偽りのないピュアな唯一無二の作品となっている。CD/LP/カセットのアートワークはジャケットを担当した山中アツシ、松永拓馬、篠田ミルによる拘りが集約されたものとなっており、Kenta Yamamotoが撮影したオフショットを多数使用。 CDは封筒型特殊パッケージ仕様、LPはWax Alchemyによるリマスタリングが施されている。各フォーマットの詳しい仕様やアートワークは今後順次公開予定。 “epoch”の語源であるギリシャ語の“epokhe(=エポケー)”は「判断を保留し、一時停止すること、上(epi)に保持すること(ekhein)」を意味するが、『Epoch』はまさしく日常性の中に恍惚や陶酔を宙吊りにしようとする。それは日常であって非常であり、現実であって夢であり、あるいはそれらのどれでもない。『Epoch』はそれら全ての中にあって宙吊りにされたものであって、それらを往還する松永拓馬の音響的な軌跡なのだ。 松永拓馬 – Epoch レーベル:P-VINE フォーマット:CD / LP/ カセット 発売日:2024.12.4 品番:CD PCD-18914 / LP PLP-7492 / カセット PCT-47 定価:CD ¥3,500(税抜¥3,182) / LP ¥4,800(税抜¥4,364) / カセット ¥2,750(税抜¥2,500) Pre-order : https://anywherestore.p-vine.jp/collections/matsunaga-takuma Tracklist 1. July 2. Oh No 3. u 4. 森 5. もっと 6. Boys Lost in Acid 7. Owari 8. いつかいま LP/カセット SIDE A: M1-M4/ SIDE B: M5-M8 Written + Produced by Takuma Matsunaga & Miru Shinoda Mixed by Miru Shinoda(1-5,7,8)
2024/10/04
マスタリングはRIDEのマークガードナーが担当 2005年に東京で結成し、その後は死んだ僕の彼女やPlastic Girl In Closet、CAUCUS、sugardrop、少女スキップらと東京/日本のシューゲイズシーン隆盛の一役を担っていたburrrn。長いあいだ活動休止状態だったburrrnが約13年振りとなるニューアルバム『without you』をリリースする。そのニューアルバム『without you』より収録曲「vague words」、1stアルバム『blaze down his way like the space show』より収録曲「coming place」のMVを公開。 『without you』は、和製SONIC YOUTHとも形容されていた2011年発表のデビューアルバム『blaze down his way like the space show』以来となる2ndアルバムで、マスタリングには『FUJIROCK FESTIVAL ’24』での名演も記憶に新しいRIDEのフロントマン、マーク・ガードナーが担当。1stアルバムで顕著だった、うねりを伴いながら歪む初期衝動的な轟音サウンドからはやや距離を置きつつも、曲ごとに表情を変えるこだわりぬかれたサウンド・プロダクションが白眉で、再結成後のMY BLOODY VALENTINEやRIDEらの作品を彷彿とさせるような現行シーンとのシンクロとアップデートを体現。MY BLOODY VALENTINEの『mbv』な雰囲気を感じさせるノスタルジックな前半、中盤からはRIDEやALVVAYSらのポップ・チューンを想起させ、以降は静と動をバランスよく配した楽曲が続き、古参ファンからburrrnを初めて知る方々まで十分に楽しめる、煌めきとノスタルジックが同居する全10曲を収録とのこと。 さらにburrrnのデビューアルバム『blaze down his way like the space show』がCDとレコードで再発。2011年発売当初、『SHOEGAZER DISC GUIDE』監修などで知られる音楽ライターの黒田隆憲氏から「男女ヴォーカルのMBV的浮遊感と、変則チューニングの ソニック・ユース的音響が融合した驚愕の音。本当に日本のバンドですか?」とコメントが寄せられた1stアルバム『blaze down his way like the space show』が 約13年の時を経てリイシュー。現在も海外のシューゲイズ・ファンから支持を得る本作は長年廃盤となっており、満を持しての再発となる。こちらのリマスタリングもMY BLOODY VALENTINEやSLOWDIVEと並びシューゲイザー御三家のひとつとして知られるRIDEのマーク・ガードナーが担当。きめ細やかなサウンド構造へと生まれ変わり、音の輪郭が浮き彫りとなって立体感も増加している。 burrrn – without you Label : DREAMWAVES
第1弾としてANORAK!とillequalによる「Re:Re:」がリリース
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