闇の中の美しさ|冥丁のデビューアルバム『怪談』5周年記念盤発売

ボーナストラックを追加して初CD化

 

 

日本の幽霊話のジャンルの1つである怪談。その怪談の持つ闇の中の美しさや「Lost Japanese Mood」(失われた日本のムード)と称する雰囲気を、精巧な作曲構成に落とし込んだ冥丁の1stアルバム『怪談』(2018年)は、Pitchforkの「Best Experimental Albums of 2018」への選出をはじめ、Bandcamp、The Wireなど様々な海外メディアから賞賛され、その後リリースされる『小町』『古風 I』&『古風 II』などの「Lost Japanese Mood」を主題にしたシリーズの最初のアルバム。

 

日本各地に伝わる伝説や幽霊話に独自の解釈を加えて文学作品に昇華させた小泉八雲の名作『怪談』は、本作の方向性に大きなインスピレーションを与えており、「漣(さざなみ)」「骨董」「障子」「筵(むしろ)」などの楽曲は、小泉八雲作品へのオマージュと言える。また、漫画家・水木しげるからも影響を受けており、「塔婆」や「地蔵」は水木氏の漫画『ゲゲゲの鬼太郎』へのオマージュとして制作された。

 

日本の芸術から影響を受けた本作には、明らかな不気味な要素だけではなく、ユーモア、情緒、そして哀愁も、まるで霧で濡れた苔のように視覚的に表現される。ローファイ・ヒップホップに興味を持った冥丁はその要素を再編して絶妙に織り混ぜ、繊細なバランスで怪談の持つ和の雰囲気を構築した。

 

5周年記念盤は、オリジナルリリース元のEvening Chantsと、『古風』シリーズをリリースしているKITCHEN. LABEL という2つのシンガポールのレーベルによる共同リリースとして、ボーナストラック2曲を追加したCD盤が先行発売、その後、カラーヴァイナル(スモークヘイズ) の発売も予定されている。冥丁本人の曲解説が掲載された8ページブックレットも付属。マスタリングはテイラー・デュプリーが担当。7月後半より『怪談(5th Anniversary Edition)』のリリースを記念したジャパンツアーも各地で開催。(※詳細は後日発表。)

 

 

冥丁 – 怪談(5th Anniversary Edition)

レーベル : Evening Chants / KITCHEN. LABEL

流通:Inpartmaint Inc. / p*dis

http://www.inpartmaint.com/site/37594/

 

フォーマット① : 国内流通盤CD

品番:AMIP-0330

本体価格: 3,000 円(税抜)/ 3,300 円(税込)

 

フォーマット②:国内流通盤 LP

※2023年夏発売予定

 

Tracklist

1. 漣

2. 骨董

3. 塔婆

4. 地蔵

5. 青柳

6. 魍魎

7. 山怪

8. 障子

9. 莚

10. 九十九

11. 涙 (*Bonus Track)

12. 海峡 (*Bonus Track)

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