超現実の未来を俯瞰する|馬嘉豪の個展「諫(カン)」開催

11/19 (Sat) – 12/4 (Sun)

 

 

この度、TAV GALLERYでは3度目の個展となる中国西安出身の気鋭の若手作家・馬嘉豪(マ・ジャホウ)の個展「諫(カン)」を開催いたします。膨大な人口数の下に潜む暴力性や違和感、アクチュアリティとその行方を人型の建築模型用のフィギアに圧縮した彫刻表現を行うアーティストとして知られています。初個展「霾(バイ)」(2018, TAV GALLERY) では、高度経済成長下の社会問題であった大気汚染PM2.5を題材に、調香師AIKIKAKUと共にPM2.5の香りを空間内で再現した先鋭的な企画でデビューを果たし「燎(リャオ)」(2020, TAV GALLERY)では有名建築や菩提樹をモチーフとしたリアリスティックな彫像を中心に、ロダンの地獄の門を女性器にみたてた大型彫刻作品を展開するなど、文化浄化の時代に応答しました。「シャトレーナガシマ」(2022, ARTDYNE)ではゴミや家具を画廊内に移動させ寝泊まりを続けながら、労働体制や制度的包摂に対する静かな抵抗としてのパフォーマンスを展開いたしました。

 

これらの活動を通じ、マジャホウは一貫して、文明そのものを対象に、俯瞰的にリアリズム表現を行ってきたアーティストであると言えます。労働体制や制度的包摂に対しての抵抗としてのパフォーマンスを行いました。これらの活動からマジャホウは一貫して、文明そのものを相手に、俯瞰的にリアリズム表現を行ってきたアーティストであると言えます。

 

当展に寄せて『現代社会は人への感謝より謝罪を行うことの方が多いーー、社会的な扇動を前に、私たちには断る権利すら残されていない。』と語ったマジャホウは、非現実を現実の一環として表現するマジック・リアリズムの文脈を媒介にした新しいシリーズの絵画作品に挑戦しました。ルネ・マグリッドの《無限の感謝》(1963) をオマージュした《無限の謝罪》や、生活空間にまつわる普遍的なモチーフを建築模型用フィギアで再現した彫像群では、地政的問題を越えた人間と社会との関係性が浮き彫りにされています。

 

当展のタイトルとして採用された「諫(カン)」は、「出師の表」の一文「忠諫」(まごころをもっていさめること) に由来します。「出師の表」は、建興5年に、諸葛亮孔明が北伐(魏への遠征)に出発する前に、主君の劉禅に奉った上奏文であり「出師表を読んで涙を堕さない者は、その人必ず不忠である」という、古来からの名文です。現在、歴史的・民族的に正当化される戦争ーー、その行く末を揶揄したマジャホウの新たな試みに、是非ご期待ください。

 

佐藤栄祐

 

 

開催概要

名称:馬嘉豪 個展「諫」

会期:2022年11月19日(土)- 12月4日(日)

会場:TAV GALLERY(東京都港区西麻布2-7-5 ハウス西麻布4F)[080-1231-1112]

時間:13:00 – 20:00

休廊:月、火

Web:http://tavgallery.com/kan/

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