2022/10/19
ライブ+AR体験レポート
AVYSSの変遷とハイパー・カルチャーを回遊するサーキットイベント「AVYSS Circle」(略してアビサー)では、各所で漂う独自のムードが融合し、インディーのルーツから今日のハイパーなエネルギーまでも総ざらいした1日となった。
アビサー開催に際し、ファッション・ミュージック・グラフィックなど多様な表現をXR(VR/AR/MR)として昇華するXRアートコレクティブ〈NEWVIEW CYPHER〉とのコラボレーション企画も実施。ARアプリ「STYLY」上でTORIENA / Peterpaker69 / Telematic VisonsのARフィルターが配布され、アビサー限定のスペシャルな3DCGモデルやアートワークでイベントをさらに楽しめる仕様となっている。
リアルとバーチャルを越境させるこのコンテンツも、2020年に始動したAVYSS GAZEから表現の拡張を試みてきたAVYSSのカルチャーを象徴するひとつでもある。今回のアビサーでは、出演アーティストのa子とe5に「STYLY」でARフィルターを体験してもらった。まずは2人のライブレポートとSTYLYを楽しむ様子から、アビサーを振り返ってみよう。
text : yukinoise
photo : Yui Nogiwa
a子 – 新世代のインディーを解き放つ表現者
アビサーのDAYに出演したシンガーソングライター・a子。出演会場のTHREEはAVYSSの核心のひとつでもあるバンドサウンドに焦点を当て、インディーな要素を背景に散りばめたステージとなった。
繊細なボーカルでドリーミーかつエッジな世界観をなぞるサウンドが特徴のa子だが、バンドセットでのライブでは彼女の世界観がより生々しく、センチメンタルに伝わってくる。
身体が自然と動かされるバックバンドの巧みな演奏がウィスパーな歌声を絶妙に際立たせ、問答無用で引き込まれざるを得ない独特のグルーヴ感を生み出す。今日も突き進むハイパーの源流にも繋がるオルタナティブを、バンドサウンドで表現するアーティストから溢れる根性と情熱は、目にした者すべての胸を打たせてくれる。パンデミックを経て、ふたたびフロアに足を運べるようになったいま、新世代のインディーシーンから放たれるエナジーはこの先どんな未来を描いていくのか。切望や期待にも近い予感を強く感じさせるa子のライブは、今後も直に追うべきアーティストであると示していた。
e5 – ハイパーな世界線が声を上げる瞬間
アビサーのNIGHTに出演したラッパーのe5は、以前はクルー・Dr.Anonにも所属し、ハイパーポップを含む現行ラップモードの最前線を見据えたアーティスト。彼女の出演したILLASは入場規制がかかるほど賑わい、会場の雰囲気とは真逆の輝きに満ちていた。
多彩でトラックを等身大に乗りこなしながら、オーディエンスを盛り上げてゆく存在感は、フレッシュなだけでなくアーティストとしての軸足がしっかりと確立されているからであろう。パワフルにもダークにも、時折デリケートにも次々繰り出される彼女の表現からは、彼女がこれまで吸収してきたここ数年のドープなカルチャーの端々が垣間見えた。それらは今日のハイパーポップを構成する一部でありながら、唯一無二の個性として築かれたオリジナリティの集大成でもある。この夜、幸運にもILLAS入場できたオーディエンスはきっと、ハイパーを超えた先にある己の可能性を高めたe5に圧倒されたはずだ。
a子とe5のリアルなSTYLY体験記
ハイパーカルチャーが交錯した一夜に、それぞれのステージでパフォーマンスを披露したa子とe5は一見対照的に見えるが、どちらも誰もが抱えるフラストレーションやメランコリーな内面が楽曲に反映されている。人間味にフォーカスし、リアルな感情を吐露する彼女たちとデジタルアートの邂逅は、一体どんなバーチャル体験をもたらすのだろうか?早速アプリをダウンロードした2人にPeterpaker69のライブを観ながら、STYLYを楽しんでもらおう。
a子:ARアプリって今までやったことないかも…e5ちゃんはやったことある?
e5:やったことあるけどAR初期段階のやつなら。小学生の時に3DSでカメラを写すとそこにグラフィックが登場するってゲームで、最近盛り上がってるようなのはまだ試したことないな。
a子:子供の頃やったんだ!ARって目に装置をつけてやるんだっけ?
e5:それはVR(笑)近いっちゃ近いかも。
a子:ARとVRの違いすら分かんないくらい無知です(笑)ARって何の略?
NEWVIEW:オーギュメントリアリティの略、現実を拡張するって意味。リアルタイムで映像を投影したり、今から体験してもらうSTYLYを使うとこのエフェクトの演出越しにライブが見れます。
e5:お〜かっこいい!ARって曲作りたくなってきた。アプリで撮った映像でまた楽しめるみたいな?
NEWVIEW:そうそう。撮った映像にエフェクトが載って新しい楽しみ方ができる。
e5:一瞬でアプリもダウンロードできたし、意外と操作も難しくなかった!
a子:機械音痴だから手こずっちゃったけど、MVみたいで楽しいかも。
ARフィルターをさらに使いこなすため、2人はSTYLYを携えて会場付近を散策。カオティックなフロアから抜け出しSTYLYを楽しむひとときもまた一興。ステージで見せる顔とは異なり和気あいあいとしたムードの中、a子とe5がお互いに撮影した画像を見てみよう。
e5:インスタのフィルターみたいで面白い!こんな可愛いデザインのARやったことなかったしこれから流行りそう。
a子:街にも出現するってのがなんかいいよね、MVとかにも使ってみたい!
e5:ARが出現する位置を探す感じとかも楽しかった。普段盛れる場所しか写真を撮らないけど、盛れる場所を自分で作るって楽しみ方ができたね。
サウンドでジャンルの垣根を越えるだけでなく、ARフィルター越しの新感覚パフォーマンスとコミュニケーションでさらなる表現の可能性に触れたa子とe5。このバーチャル体験を機に、彼女たちから新たなリアルが生まれるかもしれない。
今回記事内で紹介したARフィルターは以下のURLから体験できます。
※体験にはSTYLY MobileのアプリDLが必要です。
https://newview.design/avyss-circle/
XRアートコレクティブNEWVIEW CYPHERの活動については今後もinstagramを通じて発信していきます。
category:FEATURE
2020/11/20
クリエイティブマン主催イベントへの出演も 東京を拠点にするシンガーソングライターのa子が、9月23日に発売したデビューEP『潜在的MISTY』から、収録曲「CHAOS」のライブセッション映像を公開した。 バンドのメンバーはクリエイティヴチーム〈londog〉も兼ねているとのこと。また、11月24日開催予定のクリエイティブマン主催ライブ「New Blood Vol.3」への出演も決定している。 『New Blood Vol.3 番外編』 日時:2020年11月24日(火) OPEN 18:30 / START 19:00 会場:東京・代官山SPACE ODD 料金: [通常] ADV. ¥2,000 / DOOR ¥2,500 (各1D代別途) [配信] ¥1,000 出演: illiomote a子 碧海祐人 CANDYGIRL 主催:クリエイティブマン 企画/制作:クリエイティブマン/ビクターエンタテインメント 協力:株式会社ローソンエンタテインメント ●新型コロナウイルス感染拡大防止対策として ※マスクの着用を必ずお願い致します。 ※入場時に検温をさせて頂きます。(37.5度以上のお客様は入場をお断りさせて頂きます) ※入場時に手指のアルコール消毒をさせて頂きます。 ※十分なソーシャルディスタンスを確保するため、通常のキャパシティの約30%の設定とさせて頂きます。 ※公演中、コール・声援などの発声はお控え頂きますようお願い致します。 ■チケット/イベント詳細 https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=546761
2020/07/15
ジャケットの撮影はlondogが担当 東京を拠点にする新世代SSW、a子が2ndシングル「水泡」を本日リリース。 前作「肺」にも通じる生命を暗示するテーマが込められた楽曲で、ジャケット写真はa子が率いるクリエイティヴチーム”londog”が手掛けている。インディ/オルタナティブロックに影響を受けてきたとのことで、下地はそれでありつつも、近年の新世代アーティスト同様に、トラックの細部や配置、構成にはR&B(またはヒップホップ)、エレクトロニックミュージックの要素がある。特にメロディラインの起伏や全体を通しての肌感はJ-POPのそれが強く、それが不思議なバランスの個性に繋がっているのかもしれない。 a子 – 水泡 Release Date:2020.07.15 Sream/Download:https://ultravybe.lnk.to/suihou
2023/04/05
幻想的世界観とウィスパーヴォイス 2020年にEP『潜在的 MISTY』でデビューし、そのウィスパーヴォイスとダークで幻想的な世界観で注目されるa子(えーこ)の初ワンマンライブがWWWにて開催。当日はBAND SETでのライブとなる。 『出れんの!?サマソニ!?2019』ファイナリストへの選出をはじめ、テレビ朝日関ジャム完全燃SHOWの”プロが選ぶ年間マイベスト10曲” への選出、佐藤千亜妃の楽曲「melt into YOU feat.a子」への参加などアーティストや各方面からの評価も高いアーティスト、a子。ビジュアルやMVはすべて彼女が率いるクリエイティヴ・チームlondogがセルフで作り上げており、彼女のミステリアスなスタイルや映像に惹かれるファンも多い。 <公演概要> タイトル:FEED MY BODY 日程: 2023年 6月 28日(水) 会場:WWW 出演:a子 時間:OPEN 19:00 / START 20:00 前売:¥3,500(税込 / オールスタンディング / ドリンク代別) チケット:4月5日(水)20:00発売 e+:https://eplus.jp/fmb/ 公演詳細:https://www-shibuya.jp/schedule/016326.php 問合:WWW 03-5458-7685
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