2022/02/15
4/9(ヨンキュー)にリリースパーティ開催
愛知県岡崎市を拠点に活動するVictory HardcoreユニットBBBBBBBがデビューアルバム『Victory Hardcore』を2月16日にリリースする。発表に合わせてアルバム収録曲から「Road Of Victory」のミュージックビデオが公開。
Victory Hardcoreとは文字通りデジタルハードコアやガバ、トラップを織り交ぜたサウンドを、”努力”、”青春”、“夢“、“花”、等の言葉と共にアップデートした音楽である。
今作『Victory Hardcore』のプロデュースはメンバーの西園寺流星群が手掛けており、一部ミックスはViolet陰陽師とwoopheadclrms、アートワークはnu DERORIが担当している。また、4/9(ヨンキュー)に下北沢SPREADとILLASの2会場を使用したリリースパーティの開催を予定している。詳細は後日発表。
Yon Q(ヨンキュー) is Japanese slang for “Thank you”
BBBBBBB – Victory Hardcore
Release date : 16 February 2022
Mixed by Violet陰陽師, woopheadclrms
Art by nuDERORI
Stream : https://linkco.re/mpcb2MbE
Bandcamp : https://bbbbbbb1.bandcamp.com/album/victory-hardcore
Tracklist
01 Road Of Victory
02 Obrigard In My Head
03 G.N.B Rave
04 Stay Gold Sex
05 Happy
06 Into The Fire
07 Fleh Fleh Fleh
08 On My Mind Jr.high School,Dancing To The Shining Bicycle
09 GOD
10 Rainbow Action
11 Wild Flowers
12 We Are Victory Boyz
13 MINNA
category:NEWS
tags:BBBBBBB
2022/03/17
みんなでWA(輪)になれ!!全員友達!! 生きとし生ける全ての物に感謝する。レペゼン愛知、BBBBBBBのデビュー・アルバム『Victory Hardcore』のリリース・パーティがマンスリーの主宰イベントpowwwerrrにてデイとナイトに連なる計20組を迎え開催。 限定早割/前売特典にオリジナル・ハチマキ付き。 –主宰BBBBBBBより- 4月9日、全員感謝の日(ヨンキュー)。 生きとし生ける全ての物が、生きとし生ける全ての物に感謝する最も素敵な一日。 そんな縁起の良い日にpowwwerrrスペシャル回として、我々BBBBBBBのデビューアルバム「Victory Hardcore」のリリースパーティーを開催します。 このアルバムを作る為に協力してくれた人達、そして日頃からお世話になっている方々、応援してくれるファンの皆様、私達を育ててくれた家族、大切な友達、小中高の担任の先生、今まで出会った全ての人々、草、木、花、空、虹、魚、たんぽぽ、桜、チューリップ、マリメッコ、夕日、朝日、サイゼの天井の絵、ラッセンの絵、やんばる、ホンダCBX400F、カワサキゼファー400、ガジュマルの木、愛、自由、希望、夢、そしてお前。 MINNA(みんな)に感謝の意を込めて、最高のパーティーを企画しました。 見る者全てを奮い立たせるではなく、見る前から奮い立つ、それがpowwwerrr。 みんなでWA(輪)になれ!!全員友達!! Let’s VICTORY!!!! powwwerrr BBBBBBB – Victory Hardcore – 2022/04/09 SAT 20:00 – 05:00 at SPREAD & ILLAS Early Bird ¥2,300 / ADV ¥2,800 +1D – 限定早割/前売特典:オリジナル・ハチマキ* 早割/前売 : https://t.livepocket.jp/e/20220409spread @SPREAD 20:00 – LIVE: ACE COOL なかむらみなみ BBBBBBB 没 aka NGS HAIZAI AUDIO KK manga moreru sato♡shin DJ: DISTEST emamouse noripi sudden star @ILLAS 23:00 – LIVE: emeraldclitoris * seaketa DJ: Dirty Dirt Ichiro Tanimoto mostin + dreamweaver * Lil涙 * 山ちゃん (FIRE BOYS) artwork / exhibition: nu DERORI *映像出演 (A to Z) – 限定前売の特典(ハチマキ)は当日受付にてお渡しします。特典がなくなり次第、通常の前売(同額)に切り替えます/ Limited
2020/06/14
6月3日K/A/T/O MASSACREにて 6月3日に開催された人気パーティー「K/A/T/O MASSACRE」に初出演したヴィクトリーハードコアBBBBBBBのVICTORYライブ映像がYouTubeにて公開された。 愛知県を拠点にするBBBBBBBのサウンドを平たく言ってしまうと、Atari Teenage Riotが提唱したデジタルハードコアがそれに近い。だが、それを”努力”や”青春”といった言葉と共にアップデートさせ、新しい概念を作り出しているように見える。そのフレッシュな概念も彼らの魅力の一つとも言えるだろう。熱く、押し付けがましく、何かこみ上げてくる本映像はひかりのラウンジで撮影され、Keishi Kondoによってドキュメンタリーフィルムのような仕上がりにもなっている。
2022/03/31
不和の時代を打ち破る「全員友達」という必勝法 残念ながら、2020年代を迎えた我々を待っていたのは、圧倒的な閉塞感と慢性的な憂鬱だけだった。hyperpopの持つどこか病的なアッパー感の裏で流行したサウンドの最大勢力は #depressivebreakcore や #weirdcoreといったジャンルであり、繁華街の片隅にも、アルコールの空き缶や処方薬のシート、不織布マスクなどのゴミが漂う。我々はいくら待っても過ぎない嵐を前に、ひたすら耐え忍ぶばかりの暮らしを半ば強制されている。 ただ、そんな地獄を詰め合わせたパンドラの匣にも、希望は確かに残されている。それは案外笑えるようなものだったりする。そんな希望、つまりは枯渇寸前のポジティブな感情を”VICTORY”の名の下に異常増殖させ、愛知から地球全土に向けて放つのが、”VICTORY HARDCORE”ユニット・BBBBBBBだ。 EBMのBはBBBBBBBのB。VICTORYとは勝敗に非ず。それは例えば勝ちに行く気持ち、諦めない心、努力、友情、勝利、根性、気合、青春、愛、ロック、虹。そして美しい花々。俺とお前、全員で岡崎から突き抜ける”最強のふたり”に、アルバムリリースを記念して1万4000字超えのロング・インタビュー、とは名ばかりの「語らい」を敢行した。 文・取材・勝利:NordOst ―最強のアルバムリリース、本当に嬉しいです。おめでとうございます! 西園寺流星群:ヨンキュー♪ ―昨年ぐらいから、現場を中心にpowwwerrrなどWeb上での活躍もあり、水面下で確実に支持を集めて来た印象です。その流れが結実したような作品になりましたね。 西園寺:いやあ…嬉しいです。ヨンキューです…!(小声) ―せっかくの初インタビューなので、作品について掘り下げる前に、まずはBBBBBBB結成や”VICTORY化”までの経緯などをお聞きしたいです。インタビューというよりは、無限に脱線し続ける”語らい”みたいな感じでお願いします♪ 西園寺:了解♪ 某NOOZERみたいな感じにしてください! 「メン募サイト」で20人超のバンドセットへ。”初期B”の変遷 西園寺:活動自体は2016年の春ごろに、黒井マラ夫と二人で始めたんですよね。アイツは唯一のオリジナルメンバーです。そもそも、最初はBじゃなくて、二人だけでカントリーをやろうとしてたんですけど。 ―カントリーですか? 西園寺:カントリーハマってたんで。まあ、お互い楽器できないから普通に無理だな、って気づいて。スカムとかノイズも好きだったし、バイブスだけでもやれそうな気がしたんで、そういうスタイルに即切り替えました。初期はCDR焼いて勝手にCD屋さんに置いたりしてましたね。で、急にメンバー増やしたくなったんで「メン募サイト」で愛知在住のアカウントに片っ端からメッセージを送って、メンバーを際限なく増やし続けて。夏頃には20人以上いましたね。 ―Pファンクとか、人生(電気グルーヴの前身ユニット)みたいなスタイルですね…。 西園寺:あとボアダムスね。来れる人が来るみたいなスタンスだったんで、出席率の良し悪しでメンバーが固まっていって、自然とバンドになっていきました。それが2017年ぐらいの頃。 ―ちなみに、現在相棒として重要なポジションを担っている澤君はどのタイミングで合流しましたか? 西園寺:あれ、澤君入ったのっていつ頃だっけ? 澤:2018年ぐらいじゃないっすかね。 西園寺:そうだっけ?ま、いっか♪ それで、ノイズバンド化していく中で、デジタル・ハードコアを人力でやりてえな、ってノリになって。たまたまライブに当時高校生の澤くんが来てくれて、「自分、ソロでノイズやってます」ってCDを渡してくれて。面白そうだったんで、そのタイミングでメンバーに誘いました。 ―出会いから加入までには少しタイムラグがあるんでしょうか? 西園寺:そうっすね。実は加入前にも色々サポートしてもらってて。YouTubeに上がってる「Live at ホトトギス」ってライブを演ったときに、澤くんが鳥を飼ってたんで「ちょっと鳥、借りてもいいですか?」と機材のレンタルをお願いしたり。鳴き声の音にエフェクトかけたら面白いかな♪ って思って借りたのに全く鳴かなかったんで、自分で叫んだんですけど。 ―ハートフルな交流の中でメンバーになっていったんですね。 西園寺:で、澤君の加入から少し経って、バンドという形態に行き詰まりを感じ始めて。そもそも僕が楽器出来ないので、メンバーにイメージを上手く伝えられなかったんですよね。だからソロ活動をスタートさせたりしつつ、Bの第一期を終了させました。2019年ぐらい。 澤:イメージ……(笑)。まあ僕もちょっと、その頃メンバー間のモチベーションの違いを感じて。バンドやっても何も面白くないな、って思ってましたね。 西園寺:僕自身バンドサウンドにも飽きてて、エクスペリメンタルなものに興味が向き始めてて。その頃に現行の音楽の話が出来たのが澤くんだけだったんですよね。どっちが二人でやるって言い出したんだっけ? 澤:そうっすね…西園寺さんとバイト先のバーで「二人でやりたい…」って話はしましたね。KK mangaみたいなことをやってみたくなって。 西園寺:当時いた他のメンバーは普通に楽器やりたい感じだったんですけど、それを全員シンセでやってみない?って提案してスタジオ入ってみたりして。black diceとかみたいなことしたかったんですけど…全然伝わらなくて、普通にウンコみたいになっちゃいました。 澤:早く終わんねえかな…みたいな感じでしたね。テンションも高くねえし、ちょっと酷すぎて。 西園寺:逆に今やってみたらヒントあるんじゃない? 澤:いやそれはもう金返せじゃなくて、時間返せ系みたいなスカムになっちゃうでしょ…それはヤバい。だから二人でやりたくなったんですよね。 西園寺:トラックとかも作ってたんで、「じゃあ二人でガバの上から奇声発したらイケるっしょ!」って気づいて。(今のスタイルが確立されたのは)そこからですかね。 VICTORY前夜と第二期BBBBBBBの夜明け、そして”powwwerrr”爆誕 ―僕は「VICTORY化」して以降のお二人しか知らないんですが、突如誕生した「VICTORY」という概念を経て表現のスタイルに変化は生じましたか? 西園寺:変化は大きかったかもしれないです。2020年頃、スタジオで「勝つっしょ?」「勝ちに行くしかないっしょ!」って話題が挙がるようになって。そこから、”VICTORY HARDCORE”って概念が先に産声を上げました。powwwerrrもちょうど2020年の1月にスタートして。 ―powwwerrr ZINE(※2021年7月に開催された12時間超の配信イベント”GATE x powwwerrr”開催時に刊行されたZINE)を見てみると、第一回はHAIZAI AUDIOさんなどが出演してたようですね。 西園寺:まあでも、1~2月ぐらいはまだVICTORY化してないですね。初回はBじゃなくてそれぞれイタリア人、G.R.D.Vとしてソロで出演して。2月はBとして出演したけどVICTORYじゃなかった。3月もソロかな。 ―その後配信に移行していく中で、アメリカのGroomingと繋がったり、シーンを超えて国内のさまざまなアーティストとコラボレーションしていって。結果的に、ひかりのラウンジから全く異なる空間にアクセスしましたね。nu DERORI氏のアートワークもかなり印象的で。 澤:nu DERORIは大学の1個上の先輩で。江戸時代の事件をイベントフライヤー調にした、みたいな作品があって、それがヤバかったんでデザインをお願いする流れになりました。Groomingはインスタで向こうからDMで僕のソロライブに反応をくれて。「いい人だなあ…」って思って、ちょうどその頃powwwerrrを組んでるタイミングだったんで、そのまま出てもらいました。 西園寺:ガバでパワエレで、本当に最高っすよね。アメリカのダチです。あと一人超ヤバい奴がいて、その人も澤君が見つけて来たんですけど、powwwerrrの投稿に全部「いいね!」押して来たり、「フライヤー書いてるのは誰なんだ!?」とかコメントしてくれたりして。でもアカウント消えちゃった。 澤:ナイーブなんすかね? ーnu DERORIワークスの唯一無二感が伝わるエピソードですね。そういう流れを繋いだのも澤君で、ここはやっぱりユニットの良さが存分に発揮されてるような。 西園寺:やっぱり澤君やマラ夫が参加してくれてるからこそ、今がありますね。なんか恥ずかしくなってきたな…やめときます♪ ―VICTORY化を遂げたのは、やはり4月以降配信イベントへ移行してからなんでしょうか? 西園寺:そうっすね。配信に切り替えてpowwwerrrを続ける、ってなったときに、画面の向こう側にいる人たちにポジティブなことを一方的に伝えたら面白いし、元気出るかな?って思って。とりあえず「頑張れ!」「真ん中空けろ!」ってエールを「贈り」まくりました。あの頃観てくれてた人、マジでヨンキューです! ―「VICTORYという概念」の原典と思われる西園寺さんのツイートを参照すると、完全に言語化は出来なくても「これってVICTORYだな」と思わされるようなイメージが湧いてきます。 Winはただの戦績VICTORYは勝ちに行く気持ち、諦めない心、勝つ為の努力、友情、根性、青春、虹、たんぽぽ、筋肉、初恋、初めて好きな子と手を繋いだ時、夕日、カレー、しょうゆラーメン、サイゼの天井の絵、富士山、デカい木、デカい岩、川、翼、親父の背中、愛、自由、希望、夢、俺、そしてお前 — 西園寺流星群 (@saionjistar) May 21, 2020 西園寺:僕、ギターウルフが本当に好きなんですよね。同じことだけを繰り返して、ポジティブでストレートな表現を突き詰める感じが。歌詞に「信長」とかが普通に出てくるんですけど、それってロックじゃん?って伝えてくる説得力がヤバくて。だから「たんぽぽってVICTORYじゃん?」って気づいてからは、僕もそうしてます。あと、花も本当に好きなんですけど、そこでマリメッコっていうブランドの魅力も再発見して。「この柄ヤバ過ぎだろ…」って衝撃を受けましたね。 https://www.marimekko.jp/ ―デジタル・ハードコアやガバのような攻撃的なサウンドに、努力、友情、気合、初恋、花、みたいな、ポジティブな優しいメッセージが融合してること自体、ありそうで何処にも無いスタンスです。 西園寺:ネガティブなことに興味無いっすからね。内省的でナイーブな表現に触れる機会も勿論ありますけど、自分でやるなら元気っしょ!って。IQゼロみたいなのが好きなんで。Tame Impalaみたいな音楽も好きっすけど。 ―この時代にも関わらず元気な感じをキープしてる人って、かなりヤバいですもんね。 西園寺:そう、元気な人の方がヤバい。危ない人って元気だから。あと、青春パンクとかの無責任さも好きですね。VICTORYって言い出す直前に「青春パンク、ヤバいな」って思ってた時期があって。10代とか20代前半の何も分かってない奴が、お客さんとかリスナーに「頑張れ!」って伝えてるのが最高ですよね。無責任すぎる。 ―”VICTORY”には他者への攻撃や、競争的な要素が皆無なところも最高で。漫画の男塾みたいな感じで、己にやれんのか?って問い続けるだけな感じが好きです。 西園寺:男塾のバイブスは僕らと近いっすね。益荒男なんで。ラッパーだとACE COOLさんとか、Power DNAさんみたいな人が好きで。元気さというより、渋さですけど。Power DNAのEPを聴くのが、ひかりのラウンジ周辺で流行ってた時期もありましたね。fri珍さん(ひかりのラウンジ店主/NEXTMAN)が教えてくれて。今は消えちゃってるんですけど、初期のEPがメチャクチャカッコよくて。トラックとかフロウの感じが凄い絶妙で、ギリギリを攻めてるみたいな。 澤:Ann Tapes2でしたっけ。Power DNAのあの感じ、好きっすね。任侠的な渋さとか厳つさがある。 ―逆にVICTORYと遠いのは? 澤:Instagramの「親しい友達」リスト。あんなん差別じゃないですか。 西園寺:使ったこと無いっすよ、あんな機能。最もVICTORYから遠い。 澤:大体、選ばれても嬉しくないっすからね。むしろ恐ろしい。 西園寺:まあ(リストに)入れてもらってると、普通に見ちゃいますけどね。てか脱線しまくってますけど大丈夫ですか? ―今日は語らいみたいな感じなのでたぶん大丈夫です!そういえば、(Zoomミーティングを)分割せず延長できそうな感じなんですが、逆にこのまま続けて大丈夫ですか? 西園寺:朝までやりましょう!!!!!!!!!!!!!!!!!!! シンゲリのゲは元気のゲ。BBBBBBBの音楽的背景とサンプリング ―(文面に出来ない話題でしばらく盛り上がった後)ここからはバイブス面だけじゃなく、音楽の話も伺っていきたいです。 澤:そろそろ音楽的な話、したいっすね。 ―そもそも、毎回のライブアクトも決して同じことをやっているわけでは無く、実は微妙な差異がありますよね?オープニングとクロージングは同じでも、その過程が結構凝った構成になっていたり。 西園寺:実は曲の展開とかアレンジを少しずつ変えたり、構成に変化を付けたりしてるんですよね。本当は僕らもちょっとずつ進化してるんですけど、大枠がVICTORY過ぎて一緒に聴こえちゃうから伝わってないのかも。 ―今はまだ、VICTORYというイメージだけが独り歩きしてしまっていますよね。ただ、ライブやリリースを経て、HIPHOPヘッズやギャルなんかも確実に反応してる感じもありますが。この前、Contactでお爺さんがBBBBBBB最前で観てましたし。 澤:おったな~お爺ちゃん…。(色んな人に聴かれるのは)嬉しいっすね。 西園寺:若い人から意外と反響あって良かったです。ラッパーの子もSNSで反応してくれたり。ヨンキュー♪ ―老若男女に浸透してますね。アルバムを聴き返すたびに、サンプリング主体なのに強烈なオリジナリティがあるの、凄いことなのでは?とも感じます。 西園寺:サンプリングしまくってます♪ ”元気なVaporwave”って感じですかね?たとえば「Wild Flowers」のイントロの”あのメロディ”とかって、やっぱ面白いじゃないですか?そういうヤバい面白いフレーズとかは、やっぱサンプリングしたくなりますね。あとはリバーブをかけるのも好きですね。音にリバーブかけるの、面白くないですか? あと、なんか恥ずかしいからあんまり言ってないんですけど、僕Tame Impalaが凄く好きで。ああいうサイケ感、トランス的な文脈じゃないサイケロックみたいな音楽。これもひかりで遊んでたときの話なんですけど、fri珍さんと二人きりでTame Impalaの『’Cause I’m A Man』って曲を聴いてたら「アッ♡」ってボーカルに乗ってるリバーブの気持ちよさに夢中になっちゃったことがあって。 ―ひかりのラウンジでリラックスしながら、二人きりでTame Impalaですか…。 西園寺:そういう経験、やっぱ活きてますからね。 澤:どういう? ―Wild Flowersの”あのイントロ”を耳にしたとき、マジで衝撃を受けました。「面白いから」リバーブをかける、という話題も挙がりましたけど、思いついたことを本当にそのまま実行する人ってほとんどいないんじゃないか…と。 西園寺:基本的にその感覚で全部作ってますからね。VICTORYの名の元に「とりあえず全部やっちゃお♪」みたいな。最近僕の中でシンゲリが熱くて、アレを”VICTORY SINGELI”にしたらどうなっちゃうのかな?って思いついて。最近はそういう曲をたくさん作ってますね。シンゲリって、あれだけBPM速いのにMCがステージに居るじゃないですか。あの感じでポジティブなこと言いまくったら面白そうだな~、とか。大体そういうノリっすね。 ―シンゲリのライブ動画、何言ってるか分からないけど間違いなくブチ上がるメッセージを発してるんだろうな…って感じですね。VICTORY HARDCOREとの相性は最高かもしれない。 西園寺:だから僕らもシンゲリのリズムに乗せて「頑張れ頑張れ!!!」って叫びまくろうかなって思ってます。音速で。あと。シンゲリ以外だと、マスロックに可能性感じてますね。マスロックの複雑なリフにアッパーなメッセージが乗ってたら面白くないですか? ―完全にヤバいですね。間違いなく誰もやってないでしょうし。 西園寺:まあ、試しに究極のマスロックを作ろうとしたら普通にウンコみたいになっちゃったんすけどね。 テンポも拍子も全く違うシーケンスを数種類作って無理矢理くっつけたら人力では不可能な究極のマスロックが生まれると思ってやってみたら、ただのウンコが出来上がった — 西園寺流星群 (@saionjistar) February 15, 2022 ―アルバムにはViolet陰陽師氏、woopheadclrms氏がそれぞれミックスで参加されていますが、その他の楽曲制作やマスタリングはご自身で全て担当されていますか? 西園寺:そうっすね。基本的には僕が全部iPhoneで作ってます。一部MIX作業でwoop君の力を借りたり、ボーカル録りとか細かいエフェクトとか、iPhoneでやりきれない部分を陰陽師にお願いしたり。Violet陰陽師は影のメンバーで、スカム時代から長年色々な形で裏方的にサポートしてもらってます。 ―そう言えば、アルバムで素晴らしかったのが全体を通した音の良さですね。そこはHexD等との圧倒的な違いで。謎多き存在ですが、Violet陰陽師さんの力を感じます。 澤:(Violet陰陽師の仕事について)本当、めっちゃ音良いっすよね。プラグインとかめっちゃ持ってそう。 西園寺:基本的に僕じゃ無理だな、って所をお願いしてますからね。「これにこういうエフェクトかけといて!iPhoneじゃ無理だから!」って。昔からGaragebandで制作してるんですけど、(iPhoneでのトラックメイキングを続けている)uamiさんともこの前「やっぱAbleton憧れるよね」って話とかをしました。ついでにiOS Gangってユニットで曲も作りました。このアルバムでメイクマネー出来たらちゃんとAbleton買います♪ 地球一ポジティブな究極のアルバム『Victory Hardcore』全曲解説 ―せっかくの機会なので全曲解説をお願いしても良いですか?各曲から制作スタイル全体を掘り下げていくイメージです。 西園寺:是非是非♪ 1:Road Of Victory ―これはもう、説明不要な感じです。 西園寺:アンセムっすよね。二人になってから一番最初に作った曲。デジタルハードコアを目指す上で、「ガバキックを三三七拍子にしたら面白いんじゃね?」って気づいて、ポジティブとポジティブをくっつけた感じの作り方をしました。 ―やはり「面白そうだから」という動機が。スタイルがリアル実験音楽ですね。実際、三三七拍子のガバキックにはやられました。VICTORY化のスタート地点がこの曲だと考えると、実は超コンセプチュアルなアルバムなのかも知れませんね。 西園寺:このアルバムは僕らのライブ感をそのまま詰めた感じっすからね。ちなみにボーカル以外ほぼ全部サンプリングです♪ 2:Obrigard In My
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