2019/08/30
アートワークはKeith Rankin
昨年11月にはR23X、death’s dynamic shroudと共に来日し、「NEO GAIA PHANTASY」と題されたジャパンツアーも行ったVaporwaveプロデューサー Equip がニューアルバム『CURSEBREAKER X』をGeorge Clantonが主宰する〈100% Electronica〉から本日リリース。
今年リリースされた3つのシングル / EP「Nocturne Catacombs」、「Shadow Dancer」、「Cemetery Moonglow」を含む本作は新たな冒険(ニューゲーム)へ旅立つ為のサウンドトラック。アートワークは〈Orange Milk〉ファウンダーの一人Keith Rankin (Giant Claw)が担当。
『CURSEBREAKER X』の購入はこちら。レコードとデジタルでリリース。Tシャツもあり。
Equip – “CURSEBREAKER X”
1. CURSEBREAKER X Theme
2. SHOP (New Inventory!)
3. CEMETERY MOONGLOW (in the cold air of the night)
4. GATECRASHING (Illusionary Angel)
5. NOCTURNE CATACOMBS ( d e s c e n d i n g )
6. MIDNIGHT (t i m e i s r u n n i n g o u t)
7. SHADOW DANCER 8. LIGHTBRINGER OBTAINED (Countdown)
9. PERFECT HARMONIC CURSEBREAKER (Final Boss)
10. LEGENDARY EQUIPMENT
11. PURIFIED
category:NEWS
tags:100% Electronica / equip / Keith Rankin
2018/11/02
equip、R32X、death’s dynamic shroudが揃って来日。本日からツアーがスタート。 100%ELECTRONICA、Dream Catalogue、Orange Milkなどのレーベルからリリースするequip、R32X、death’s dynamic shroudの3組が揃って来日。本日から『NEO GAIA PHANTASY』と題されたツアーをスタートする。どうやらKeith Rankinは不在のようだ。ひかりのラウンジからスタートし、K/A/T/O MASSACREでも開催、最終日にはLocal Visionsの捨てアカも出演(概念のみの出演)する。滅多にない機会なので、興味ある方は足を運んでみよう。 来日アーティスト equip(100%ELECTRONICA) R23X(Dream Catalogue) death’s dynamic shroud(Dream Catalogue、Orange Milk Records) 11/2(fri) 岡崎ひかりのラウンジ 11/3(sat) 京都Cafe La Siesta 11/9(fri) 大阪pehu 11/10(sat) 神戸Otohatoba 11/14(wed) 東京・幡ヶ谷Forestlimit 11/16(fri) 東京・渋谷O-nest ツアー詳細はこちら。
2018/06/04
Orange Milk Recordsのジャパンツアーが実現 アメリカはオハイオ州のコロンバスとデイトンを拠点に、2011年にスタートしたOrange Milk Recordsは、2009年以降世界で徐々に増え続けてきた主にカセットテープをリリースするレーベルの中でもトップ5に入るレーベルであり、リリースメディアとしてのカセットテープに、1990年代以前の主流メディアであった頃の扱いとは違う新しい価値観を定義づけた代表格である。 個人的にOrange Milkを知ったのは、レーベルのヴィジュアルや作品のアートワークを手がけるKeith Rankinのミュージシャンとしての名義、Giant Clawの2012年作のアルバム「Mutant Glamour」だった。現在の彼のスタイルとはそもそもの音のチョイスが違い、ピュアなシンセシストとしてのKeith Rankinの顔が垣間見える良作であった。その後、おそらく一般的にもレーベルの名前が浸透し、独特な3DのアートワークがOrange Milkの象徴として広く根付いたのは彼の2014年作「Dark Web」ではないだろうか。その「Dark Web」でも顕著に表れていた繊細なMIDIの粒、細かくカットされたボーカルサンプル、音と音の隙間の使い方、転がるようなリズムは、その後世界各地のアーティストが参考にしたに違いない。 片やもう1人のファウンダーSeth Grahamはレーベルの実務的なことを行っている。彼もまたミュージシャンであり、今年3月に新しいアルバムをリリースしたばかりだ。その楽曲は美しい旋律、時にホラー映画で殺人鬼が通り過ぎるのを息を押し殺して待っているかのような緊張感は、Giant Clawよりもさらに大胆に使う余白と共に、レーベル内でトップと言ってもいいほどの芸術性と物語性が高い立体的な音響コラージュになっている。 Orange Milkはこうした2人のミュージシャンとしての精力的な活動もありながらも、レーベルとして決してペースを落とさずにリリースの度に新しい発見を与えてくれる。クオリティを維持しながらも、毎回どこで見つけてくるのか新しい才能を発掘しリリースし続けているその姿勢はアンダーグラウンドレーベルの鑑のようなスタンスである。 2016年のRedbullの音楽記事で、Where To Now?のファウンダーJames Hindsが書いたカセットレーベル特集にOrange Milkがピックアップされており、その中のKeith Rankinのコメントで「現代では既に確立されている既存の手法を多少ひねるだけで実験的な音楽が簡単にできてしまう。たとえば、予測可能なはずのリズムに静寂を挿入したりね。ダンスミュージックにおけるそうした自由や遊びの要素は僕も大好きさ」とある。このKeithの言葉がOrange Milkのサウンドを端的に表しているかもしれない。さらにコラージュ、ジューク/フットワーク、グリッチ、ヴェイパーウェーブなど多様なジャンルのアーティストをリリースしながらも、レーベル全体としてはしっかりと統一感があり、ポップな印象が残るのは完全に確立されたアートワークの力もあるのではないだろうか。KeithとSeth、2人のインタビューと共に過去のリリース作品のアートワークもいくつか振り返っていきたい。 – 早速ですが、Orange Milkはどのようにスタートしたのでしょうか?発足の経緯を教えてください。 Seth – Keithと私は約16年前に出会いました。私はその頃Quiltという小さな規模のテープレーベルを運営していて、彼の作品をリリースしたのを機に私達は仲良くなりました。その2,3年後くらいに私達は新しいレーベルを2人で始めようと決めました。自分たちのリリースを自分たちでコントロールしていきたいことと、自分たちが興味あるバンドやアーティストの作品をリリースしたいというのが理由です。例えばCaboladiesとかね。 – レーベルのコンセプトってありますか?もしあれば、教えてください。 Seth – 当初、私たちはコンセプトを具体的に決めませんでした。それは気軽に実験的な音楽を楽しむためなのですが、それでも2人でかなりディスカッションを重ねました。最初の頃に比べるとどういう音楽をリリースしたいのかという欲求は進化していると思います。でもそれが今どんなものになっているのかは自分でもよく分かっていません。正直に言うと、ステイトメントというものがあまり好きではないんです。それにこのような、いわゆる「意図を言語化」するプロセスは、その存在を正当化しようとしているだけのように感じます。なので、私はあくまで自分達が純粋に好きな作品をリリースすることが好きだし、私達はそれを聴くまではそれが一体何なのかはっきりとはわからない、ということです。 Giant Claw – Soft Channel (2017) Seth Graham – Gasp (2018) – アメリカ拠点のレーベルとしては珍しく、日本人アーティストを多くリリースしていますが、もし理由があれば教えてください。 Seth – それに関しては意図的ではないんです。Orange Milkはカナダ人アーティストを一番多くリリースしています(たぶん、日本人アーティストと同じくらいかな)。私は活気のあるエレクトロニックのシーンを持つ地域ならどんなところでも好奇心をそそられるし、魅力を感じます。結果的にそこから出てくるアーティストを多くリリースしていると思います。 食品まつり a.k.a Foodman – Ez Minzoku (2016) Koeosaeme – Sonorant (2017) – 2人は何に影響を受けて音楽を制作していますか? Seth – 個人的にモダンでハイレゾな録音の電子音楽やアブストラクトなデザインのサウンドが好きです。あと60,70年代のアヴァンギャルドやコンテンポラリーミュージックも本当に好きで、普段からそういうのを聴いてますね。 Keith –
2018/11/14
クリスマス仕様になる渋谷ヒカリエにGiant Clawが手がけた絵が飾られる。 『COLOR THE WORLD ~あなただけのクリスマスカラーで。~』をテーマに11/15から12/25まで全館を通じて開催される渋谷ヒカリエのクリスマスプロモーション。 館内ビジュアルとクリスマスツリーをプロデュースしたのは、水原希子のプロジェクト『OK』。フォトグラファー茂木モニカと共にビジュアルを制作したのは、Orange Milk Recordsファウンダーの1人、Giant ClawことKeith Rankinである。このビジュアルは銀河、惑星、地球などのモチーフで描かれた「世界」がさまざまな「色」によって彩られていく様子を見つめる、水原希子さんの横顔を描くことでテーマを体現しているとのこと。 渋谷を代表する複合施設にOrange Milkカラー全開のアートワークが彩られるとは、今年最後に素晴らしいサプライズである。イラストレーターKeith Rankinとしての活動に今後もっと大きな展開を期待してしまうのはもちろんだが、Orange Milkへの良い還元にも繋がるようなプロジェクトになればと願う。期間中に足を運んでみよう。 プロジェクト詳細はこちら。 以前公開したKeith RankinとSeth Grahamへのインタビューはこちら。
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