2018/07/26
Clay FrankelとHome-Sickのデュオ、Grapetoothとは。
シカゴの人気ガレージ・バンド、Twin Peaksのギター&ボーカルとして知られるClay Frankelと、スケーター仲間のHome-Sickが2015年からスタートさせたプロジェクト、Grapetooth。昨年のデビュー曲”Trouble”と5月に発表された新曲”Violent”で注目を集めた彼らが、AlvvaysやJay
Somなども好調なUS名門インディ・レーベルPolyvinylとサインしたことが、先週、アーティストのSNSで告知されました。
ローファイなディスコビートに牧歌的なメロディをのせた『Trouble』と、スケーターパンク×初期New Orderな雰囲気のシンセ・ポップ・ナンバー『Violent』という既発の2曲に共通するアティチュードは、昨今のロックが失っているストリート・マインド。サマーソニックで来日する同郷のKnox Fortuneとも親交が深く、つまり彼がトラック提供してきChance The RapperやVic MensaといったSavemoneyのシカゴ・コレクティブにも地続きのポジショニングが、何か予感めいた期待を感じさせます。
個人的にはUSの現行バンドたちよりも、UKのOnly RealやRat Boy、Real Liesといったルードボーイ~フーリガンの系譜を彷彿としていますが、レーベルのバイオグラフィーには、80年代のジャパニーズNWやArthur
Russellの影響も仄めかされており、今年の後半に予定されているというPolyvinylからのリリース作品では、まだまだ新たな引き出しを聴かせてくれそうです。
TEXT:中村義響
category:NEWS
2018/08/31
10月5日リリース。 Marie DavidsonがUKの名門Ninja Tuneとサイン。4枚目のアルバム『Working Class Woman』を10月5日にリリースすることが決定。 パートナーのPierre GuerineauとのユニットEssaie Pasで、DFAからリリースされたアルバム『New Path』やそれに伴うツアー、各フェスへの出演、さらにモントリオール周辺アーティストのコレクティブBunni Groupe(メンバーはMarie Davidson、Madison Dinelle、Bernardino Femminielli、Thea Govorchin、Pierre Guerineau、Jesse Osborne-Lanthier、Asael Robitaille、Giulio Scalisi)の活動もあり、かなり忙しくしていたようだが、その合間を縫って今回のアルバムは制作された。先行でアルバム収録曲から『So Right』がリリース。またJohn Talabotのリミックスも合わせて公開されている。 アルバム詳細はこちら。
2023/03/07
メディアが喜びそうなポップを回避 アークティック・モンキーズからデペッシュ・モード、フォールズ、ゴリラズ、カイリー・ミノーグといった大物アーティストのプロデュースを手がけ、Simian Mobile Discoのメンバーとしても知られるJames Ellis Fordが、〈Warp〉と電撃契約し、5月12日にソロ・デビュー・アルバム『The Hum』をリリースすることを発表。1stシングル「I Never Wanted Anything」を解禁した。 コンポーザーでありマルチ・インストゥルメンタリストであり、プロデューサーやソングライターとしても活躍するJames Ellis Fordは、数々の大物アーティストたちと手を組んできたが、自身を全面に押し出すのではなく、あくまでも彼らのプロジェクトを成功させることに力を注いできた。また彼はSimian Mobile Discoの片割れでもあり、長年のクリエイティヴ・パートナーであるJas Shawと並ぶ彼の役割は、往々にして、個人というよりも、より集団的な目標へ向かっているように見える。それはラスト・シャドウ・パペッツのツアーメンバーとしても同様だ。だが今回初めて、ソロ・デビュー・アルバム『The Hum』によって、彼自身が舞台の中央に立とうとしている。 彼はこれまでに関わった大物アーティストを呼び寄せ、メディアが喜びそうなポップ・アルバムにするというやり方は回避した。というより本作は、ブライアン・イーノやロバート・ワイアットの柔らかくも奇妙な英国ポップ音楽へのオマージュであり、妻と息子のルーツであるパレスチナへのラブレターである。カンタベリー・プログレの牧歌的な力強さを探りながら、現代のヒップホップのダイナミクスから知識を得た作品である。また、未知なる宇宙へのレディオフォニックな航海でもあり、時代を超えて心に刺さるクラシック・アンセムを書くという実験に成功した作品でもある。 2017年、James Ellis Fordが初めて父親になった年に、Simian Mobile DiscoのパートナーであるJas Shawが、ALアミロイドーシスという珍しい病気に罹っていると診断された。Simian Mobile Discoは活動休止を余儀なくされた。 「自分の音楽のアウトプットとしてのSimian Mobile Discoがストップしたことで、たぶん僕はソロ作品を作る方向へ向かったんだと思う。」 それでも最初は、iPhoneをスクロールして大勢の知り合いに助けを求める誘惑に駆られそうになったと、彼は明かしている。 「トラックを作りながら考えていた。これってアレックス・ターナー (アークティック・モンキーズ) に送ってもいいよな、なんてね。大勢のゲストたちとアルバムを作ればいいって考えがマジで頭をよぎったけど、ただ、自分一人の作品にした方がもっと勇敢だと感じたんだ。」 本作『The Hum』では、シーケンサーを一切使用せず、ソフト・シンセもDAWもなしにすべてを生で演奏している。一度目か二度目の演奏をテープに直接レコーディングすることで、音楽には生き生きとした即時性が備わった。彼一人で何もかも演奏することは、歌うことに比べれば簡単だったと語っている。 「それまで公の場で歌ったことは一度もなかった。カラオケも一度もしたことがない。シャワーを浴びている時でさえ、歌わないんだ!アーティストにはいつも、(スタジオの中で)自分たちの弱点に立ち向かえと語っているけれど、それが突然、その考えを自分自身に当てはめなくてはならなくなった。しっぺ返しをくらったわけさ!」 1stシングル「I Never Wanted Anything」で取り上げられるのは、人生の半ばに差し掛かって残された可能性のほとんどが視界から消え始めていることを悟りつつも、却ってそれが心地いいという状態だ。 「どうにか自分なりに活動を続けて来られたのは、信じられないほど幸運だったと実感している。音楽を奏でるとき、きっとこれはすごいものになるんじゃないかという思いにかられる。それこそまさに、日々自分が追い求めている熱狂なんだ。」 曲の背景には、ブライアン・イーノのアルバム『Another Green World』に通じる精神が流れている。 「あれは無人島に持って行きたいアルバムだ。絶対に外せない。シミアンのセカンドアルバムでイーノと一緒に仕事ができたのはすごく幸運だった。万全の形で制作に取り組むにはどうすればいいかと悩んでいた時期で、彼の心構えがいかに状況を一変させるかを目の当たりにできたのが大きな経験になった。こういった問題に向き合う彼の知性は誰にも引けを取らない。」 James Ellis Fordのソロ・デビュー・アルバム『The Hum』は5月12日 (金) にCD、LP、ストリーミング/デジタル配信で世界同時リリース。国内流通仕様盤CDには、解説書と歌詞対訳が封入される。 James Ellis Ford – The Hum Label : Warp Release date : May 12 2023 https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=13299 Tracklist 01. Tape Loop #7 02. Pillow Village 03. I
2019/03/19
デビューアルバム『ATAXIA』をリリース。 世界最大規模のオンラインミュージックストアBoomkatが運営するレーベルの一つThe Death Of RaveからEPをリリースしてきたプロデューサーRian Treanorが、新たに名門Planet Muとサイン。デビューアルバム『ATAXIA』をリリースした。 親交のあるMark Fellとも比べられるその非対称で跳ねるリズム、ルーツであるスピードガラージ、Lorenzo Senniの点描トランスも想起させるそのサウンドはThe Death Of Raveですでに確立されていた。今回のアルバムは今までよりも整合性を取りつつも、緻密に計算されたリズムが収録された9曲入り。 アルバムは2LP、CD、デジタルでリリースされている。詳細はこちら。 以下は、Grey Matter Archivesで公開されたRian TreanorのMix音源。 https://soundcloud.com/greymatterarchives/gma60-rian-treanor
第1弾収録アーティスト発表 more
レーベル第一弾作品は後日発表
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受け手の自由に寄り添う作品
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