帰国子女がアルバム『ピュアロスト』をリリース

IoriNakaguro (anon press)よりコメント

 

 

2006年生まれの音楽家、帰国子女がアルバム『ピュアロスト』をリリース。アートワークはsoughnutが担当した。

 

帰国子女は2023年に1st EP『惑わす電波塔」』をネットレーベル〈KAOMOZI〉よりリリースし、翌2024年にはミニアルバム『体育理論』をリリース。ソロ活動と並行して、アイドルグループdiigへの楽曲提供や諭吉佳作/menバンドセットでのベース演奏なども行う。現在はSSWのsz2uとともにAVYSS Circle 2026にも出演が決定しているバンド・ikeaでも活動中。本当に帰国子女。

 

帰国子女名義では過去最多である7曲入りの作品群である『ピュアロスト』は、自身の語彙をここだけのかたちで表出させながら、時間や選択についてまなざしたものとなっているとのこと。なお、本作のリリースにあたって、先日同人誌「特集:HYPERPOP ネット発の音楽ムーブメントがアメリカ大統領選を掻き乱すまで」を発表した2007年生まれのライター/ゲームプランナー、IoriNakaguroよりコメントあり。

 

 

IoriNakaguroコメント:

 

帰国子女「ピュアロスト」は、非常にピュアである。

 

「ピュアロスト」というタイトルはアルバムの主張の説明としての機能を持ったタイトルではなく、現状の整理としての機能を持つタイトルだと思う。社会でも、芸術でも、道化的な露悪が流行している。それも仕方がない。真実が価値を持たない世界で他になにができるのだろうか?ただひたすらに他者を皮肉り、勝ったと思い安心しながらパロディ元の文法に乗っかり、ひたすらに頭を振りながらトランスすることが必要であったことは間違いない。

 

しかし、みんな既に気づいてしまっている。過剰さを武器にし皮肉を行う戦略は、身体性に起因する提案を持っていないことに。そのままでは誰かを傷つけ、新たな未来を提示できぬまま緩やかに終焉していくだろうということに。

 

『ピュアロスト』では、そのような現状への反抗として、ピュアな身体性の回復を行うことをテーマの根底に置いているように見える。単に楽観的なわけではない。世界が最悪であることを理解した上で、その上でどうにかしようと足掻こうと試みている。

 

優しく語りかけるようなフロウ、包み込んでくれるような音像も含めて、失われた身体性をケアする作業のようだ。ゆっくりと、よりはっきりとした実体を表出させようとする作業。誠実でいい。こういう逃げなさがあるんだと思った。

 

過剰な皮肉さの戦略を取る作品で用いられる手法を流用して、ケアするように自分の身体に正直に音を紡ぐことで、単なる拒絶ではなく、リスペクトを込めながら「自分はこうする」というメッセージを伝えているようにも見える。愛も自信もないとできないことだろう。

 

現実的に考えて、非現実的なピュアさを取り戻す必要がある。そう思わせてくれるアルバムだった。

 

 

帰国子女 – ピュアロスト

Release date : January 15, 2026

Artwork : soughnut

Stream : https://big-up.style/bEOsxZvLdK

Bandcamp : https://kikokushijo.bandcamp.com/album/pure-lost

 

Tracklist :

1. Sail

2. あさの針

3. 視えないコスモ

4. 投函

5. そつおめしき

6. つめた

7. Bye

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