
2025/11/19
愛の欠如、感情の沈黙、孤独の痛み、自己の喪失

精神的な渇望と再生の深淵を探求する、東京拠点のアーティスト。鯖(Saba)のデビューアルバム『枯渇(Hollowed)』は、魂の渇きと再生をめぐる16曲の旅路を描き出す。
仙台拠点のトラックメーカー・24NEETが全曲を手がけ、作品は静かな巡礼のように展開していく。その中心にあるのは「枯渇」——空洞感。人の力では決して満たせない渇き。愛の欠如、感情の沈黙、孤独の痛み、そして自己の喪失。だが、そうした荒れ果てた地にこそ、恵みは芽生えはじめる。
鯖は、塵にまみれながらも呼吸を求める者のように、記憶の断片を掘り起こし、自らの魂との静かな対話へと入っていく——新たな生命を与えられるための旅へ。物質的な輝きを超えて、鯖は鮮やかな記憶と内省的なモノローグのあいだを行き来する言葉を紡ぐ。過去の記憶は「タイムカプセル」に喩えられ、「あの頃の光、まだ覚えている」といった言葉が呼び起こされる。また別の曲では、「埋もれたくない」「羽は渡さない、私は生まれ変わる」(「Ageha」)といった祈りのような言葉が、光に応える魂の目覚めのように響く。アルバムは、空虚な状態から始まり、中盤で記憶と対話へと潜り、やがて祈りと応答を経て“光”へ向かう構成になっている。3つのスキット(トラック1・6・9)が物語の転換点となり、2023年の楽曲「私をわすれないで」「butterfly kiss」は新たにリマスターされ、過去と現在をつないでいる。
24NEETによる退廃的で繊細なサウンドスケープは、荒野の静けさと深海の息遣いを想起させる。ピアノとエレクトロニカを中心に精巧に構築された音像は、聴き手を内側へと導く——静寂を抜け、緊張を抜け、穏やかな光へと。
アートワークには、割れた大地から祈りを捧げる鯖の姿が描かれている。「限界まで乾いた場所にしか生命は芽吹かない」という信念を視覚的に表現した。
枯渇から光へと向かう44分間の旅路を歩む中で、あなた自身の記憶にも一筋の恵みの光が触れますように。

以下、鯖によるステートメント
自分の弱さをようやく認めたとき、静けさの中でひとつの淡い光が姿を現しました。
その静けさに立ち返ることは、ある種の喪失のように見えるかもしれない。けれどそれは、私を再び生へと導いたひとつの恵みとなりました。
『枯渇(Kokatsu)』はその旅路をなぞる作品——完璧ではないけれど、誠実で、消えていくものを突き抜けて残った“余光”を捉え、聴き手を再びその静けさへと招き入れるための作品です。

鯖 – 枯渇
Label : Absurd TRAX
Release date : November 28, 2025
https://absurdtrax.bandcamp.com/album/at-036
Tracklist
1. 再生から(Born Again)
2. Ageha
3. 遠泳(Enei)
4. anemone
5. 追憶(Tuioku)
6. あの声(Anokoe)
7. 私をわすれないで(Don’t forget me)
8. タイムカプセル(timecapsule)
9. いのちの水(Inotinomizu)
10. 星の丘(hoshinooka)
11. butterfly kiss
12. グロリア(Gloria)
13. イブのワルツ(The Waltz of Eve)
14. しずかな約束(shizukanayakusoku)
15. 答える(kotaeru)
16. 光へ(Hikarie)
category:NEWS
tags:鯖
2025/08/19
アルバムが2025年秋以降に公開予定 鯖がニューシングル「タイムカプセル」をリリース。 楽曲は、心に埋もれた記憶と今を結び直すように、過去と現在の狭間で揺れる想いを描き、象徴的な歌詞と深いメロディが、聴く人それぞれの中に眠る“宝物”を呼び起こす。本作は制作中アルバムからの先行シングルで、アルバムは2025年秋以降に公開予定。プロデュース・ミックス・マスタリングは 24NEETが担当。鯖のメロディと歌詞を引き立て、音像として結晶化させた。鯖はこれまでも「闇と光」「人間の脆さ」「再生」というテーマを中心に音楽で世界観を構築してきた。今回の『タイムカプセル』もまた、聴く人自身 の中にある記憶や感情を呼び覚まし、心に深く刻まれる作品となるとのこと。 鯖 コメント 「今でもまだ覚えてる あの時の煌めき。タイムカプセルは時の記憶に埋めてしまったけど、また繋がるどこかで 私たちはその宝石をまた見つけよう。」 鯖 – タイムカプセル Release date : August 25, 2025 Stream : https://big-up.style/2KHiNoc2ED
2024/08/21
リリックビデオが同時公開 SoundCloudやSNSを通じて、また学生時代に地方から居場所を求めて東京に出向きその中でも特にお気に入りだった原宿で遊んで培ったオンラインとオフラインをミックスしたコミュニティにおいてオルタナティブな活動を行うアーティスト、鯖がニューシングル「pain」をリリース、リリックビデオが同時公開。 本楽曲はSoundCloudを通じて知り合ったuinがプロデュース。アフロビート、ドリル、エモ、インディーなどのフレーバーを織り交ぜた、オルタナティブでありながらポップさを併せ持ったトラックの上で複雑な環境下で生きる10代の女の子が考える様々な愛を日記のように歌った楽曲に仕上がっている。 「生きてると自分だけ枠から外れたような感覚に陥ってしまう時ってあるけど、身の回りにある僅かな愛をかき集めたらそこそこ明日も頑張ろうと思えるような、誰かを素直に応援できる様な強さを持てるように、誰にでもある些細な痛み(pain)を癒せる様な曲でありますように。聴いていただけたらうれしいです!」 – 鯖 鯖 – pain (prod.uin) Label : add. some labels Release date : August 20 2024 Stream : https://nex-tone.link/A00161002
2025/05/02
先行シングル「I Can Be Convinced」のMV公開 LA拠点に活動するバンドStarlingが、サンアントニオのレーベル〈Sunday Drive Records〉」(20年代シューゲイズ/オルタナティブバンドGlare、Leaving Time、all under heavenなどの作品を発表してきた)からデビューアルバム『Forgive Me,』を6月にリリースする。先行シングル「I Can Be Convinced」のMV公開。 「混乱した愛の中で、静けさを求め、ノーと言われることを求め、束縛されることについて書かれた曲」 混乱、フラストレーション、愛、そして喪失、これらすべてがデビューアルバム『Forgive Me』全体を通して表現される。約1年をかけて書き上げられたこの作品は、ロサンゼルスのメンバーたちがさまざまな小屋やアパート、ガレージで自ら録音したもの。ミックスはドラマーのErik Sathrum Johnsonが手がけ、アートワークはバンドとその友人たちによって撮影され、マスタリングはGreg Obis(MJ Lenderman、Wishy、Dusterなどを手がけた)によって仕上げられた。 「Quiet」のような楽曲は、ゆっくりと繊細なメロディから始まり、中盤で爆発するようなサウンドへと変貌する。この曲のギターは、真夏のエアコンのないガレージで録音された。肉体的にも精神的にも過酷で、ほとんど宗教的体験のようだったその感覚が、録音にもにじみ出ている。シングル「I Can Be Convinced」は、悲しみに満ち、切望するような曲で、静けさを求めている――にもかかわらず、皮肉にもアルバムの中で最も明るくテンポの速い曲のひとつ。アルバムの最後を飾るのは、7分近くにわたる「Keep It」。この曲は2024年初頭からStarlingがライブで演奏してきたもの。歌詞にはフラストレーションが満ちており、不気味で抑えた詩が緊張感を高め、やがて轟音のディストーション・コーラスへと突入する——ダイナミックな対比を通して感情を表現する彼らの力を示す1曲。 『Forgive Me』でStarlingは、徹底してパーソナルかつDIYな作品。全ての音の細部を自ら形作り、メロディ、リズム、生々しい感情のすべてが意図をもって配置され、間違いなく彼ら自身のものとなる。 Starling – Forgive Me, Label : Sunday Drive Records Release date : June 27 2025 Pre-order : https://dthw.sh/icanbeconvinced Tracklist 1. Quiet 2. I Can Be Convinced 3. My Love 4. 25 5. No Frown 6. Slow Down 7. Keep It
1/23 DAY & NIGHT / 渋谷 5会場・7フロア使用
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12月に東京大阪を回るジャパンツアー開催
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DAY & NIGHT / 渋谷 5会場・7フロア使用
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