インターネット以降の美しい荒野|死んだ眼球が『死んだ眼球のすべて』をリリース

ボカイノセンス、ポスト・シューゲイズ

 

 

ソロ・シューゲイズ・ユニット、そしてボーカロイド・ プロジェクト、死んだ眼球『死んだ眼球のすべて』がリリース。

 

『死んだ眼球のすべて』は死んだ眼球がインターネット上に発表した音源としては未収録の楽曲、完 全な未発表曲、新曲を中心に構成されるコンピレーション・アルバムである。ハイパー・ポップ以降の優れたボカロPであるPuhyunecoに刺激を受け、異端的でポスト・インター ネット以降のシューゲイズを制作し始めた死んだ眼球の制作は、全編が荒廃と美しさが同居するノイズに覆われている。その中で淡く囁き、歌うボーカロイドの言葉が抱え持つのは、特定のジェンダーを作中主体に設定しない、もしくは同性間の恋愛を主題とした、異性愛規範を拒否するクィア的な思弁である。

 

─死んだ眼球とレーベルによるコメント─

 

Siren for Charlotteから死んだ眼球のネット上に発表され、「幽玄幽霊夏祭」にも収録された楽曲と完全な新曲を収めるコンピレーション・アルバム『死んだ眼球のすべて』をリリースします。

 

機械と人間の彼岸から響く声が歌と朗読として流れ、インターネット以降の異端的で幽玄なヴィジョン=トラックと重なり合い、ひとつの音楽として結晶すること。その中で唄われるクィア的な、美しい愛の形。それは生も死も飲み込んでしまった後の私的な救済の景である。

 

アノマリー、という現代の音楽を語る上で重要なタームを、死んだ眼球は高い水準を持って体現している。ブロークンで鮮やかな歪が甘やかな感性を持ってポスト・シューゲイザーとして顕されることは、今後何年も時間が経つ中で大きな意味を持つだろう。その言葉が適格であるような優れた音楽だ。

 

ボカイノセンスというインターネット音楽の突端とポスト・シューゲイザーが交錯することで花咲いた、異端と美の音楽を是非お聴き下さい。

 

──Siren for Charlotte

 

 

カゼヒキの声を初めて聴いたとき、もうすでに失われてしまった少年だったころの自分の声によく似ているなと思った。

生きているのがとにかく辛くてたまらなくて、みんな死んでしまえいいのにと思っていたあの頃を思い出した。

 

今年の夏、私は思春期の頃の憂鬱とトラウマ、他人が怖くて学校に行けなくなったこと、同性のともだちに恋をしたあの夏の痛み、それらをグチャグチャに混ぜて壊して潰して汚して犯して歪ませてバグらせた二枚組のアルバム「幽玄幽霊夏祭」をリリースしました。

 

このアルバムはその中から厳選した楽曲に新曲を加えて再構成したものです。この音楽を聴いたあなたの痛みと恐怖が少しでもやわらぐことを祈っています。最後に、偉大なボカイノセンスの作家たち、そして暗い部屋の中、ひとりぼっちで血塗れのぬいぐるみを抱きしめていたあの頃の”ぼく”にこのアルバムを捧げます。

 

──死んだ眼球

 

 

死んだ眼球 – 死んだ眼球のすべて

Label : Siren for Charlotte

Release date : January 27 2024

https://eneiongaku.bandcamp.com/album/–2

 

Tracklist

1. ホモセクシャルの片眼のための憂鬱詩

2. “blue right aliens”

3. ウィルオウィスプの憑霊

4. なつのかみかくし

5. 影亡師

6. 変声期、燃ゆる頬

7. 夏夜臨死体験

8. 世界の終わりと幽玄なゆうれいたち

9. 廃校霊障victim

10. ⚤絶望憂鬱天使爆音⚤

11. ふつうじゃない、ただしくない

12. でんしのうたごえ ぞうのなきごえ(RELOAD)

13. s█c█e█ tr█ck

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